刑事訴訟法 第236条
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告訴をすることができる者が数人ある場合には、一人の期間の徒過は、他の者に対しその効力を及ぼさない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 刑事訴訟法第236条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
- 刑事訴訟法第236条の条文原文は「告訴をすることができる者が数人ある場合には、一人の期間の徒過は、他の者に対しその効力を及ぼさない。」で始まります。
- 刑事訴訟法第236条は第一章 捜査に置かれています。
- 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
- 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 刑事訴訟法第236条の前の条は刑事訴訟法第235条です。
- 刑事訴訟法第236条の次の条は刑事訴訟法第237条です。
- 刑事訴訟法第236条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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- 正式書式
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第236条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131 - 本サイト収録
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第236条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/236
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点刑事訴訟法236条は、告訴権者が数人あるとき、一人の告訴期間の徒過が他の者に効力を及ぼさないと定める。各人の6か月は独立して進行する。
Q · 告訴の6か月を過ぎたら、もう誰も加害者を訴えられないの?
一人が過ぎても、他の告訴権者の6か月は別に生きています
刑事訴訟法236条により、告訴権者が数人あるときは各人の告訴期間が独立して進行し、一人の期間徒過は他の者に効力を及ぼしません。告訴期間は犯人を知った日から6か月(同法235条)。被害者本人が逃しても、法定代理人(231条1項)や、被害者死亡時の配偶者・直系親族・兄弟姉妹(231条2項)は、それぞれ別個の6か月を持ちます。誰の起算日が最も遅いかを確認すれば、まだ告訴できる場合があります。
解説
名誉毀損やプライバシー侵害、器物損壊。これらは「親告罪」、つまり被害者の告訴がなければ検察が起訴できない犯罪だ。しかも告訴には犯人を知った日から6か月という期限がある(刑事訴訟法235条)。この6か月を1日でも過ぎれば、もう犯人を刑事裁判にかけられない。多くの人がここで諦める。だが236条はこう言う。告訴できる人が複数いる場合、そのうち一人が期限を過ぎても、他の人の告訴権は道連れにならない。被害者本人が期限を逃しても、被害者の法定代理人(231条1項)や、被害者が亡くなっていれば配偶者・直系親族・兄弟姉妹(231条2項)が、それぞれ独立した6か月の時計を持っている。一人の取りこぼしが全員の権利を巻き込まない、その仕組みがここにある。
法的な位置づけ
刑事訴訟法236条は、告訴期間の独立を定める規定である。親告罪について告訴権者が数人あるとき、各人の告訴期間(同法235条)は別個独立に進行し、一人の期間徒過は他の告訴権者の告訴の効力に影響を及ぼさない。告訴の不可分(238条)とは別個の準則として機能する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.「犯人を知った日」を特定して残り日数を計算 まず告訴期間の起算点である「犯人を知った日」を確定し、そこから6か月(刑事訴訟法235条)の残り日数を計算する。被害を受けた日ではなく、犯人が誰か判明した日が起算点である点に注意する
- 2.他の告訴権者を洗い出す 自分の期限が迫る、あるいは過ぎていても諦めず、他の告訴権者を確認する。被害者の法定代理人(231条1項)、被害者死亡時は配偶者・直系親族・兄弟姉妹(231条2項)。それぞれ起算日が異なり別個の6か月を持つ
- 3.期限内の告訴権者を告訴人として告訴状を提出 期間内の告訴権者が見つかれば、その人を告訴人として警察署または検察庁に告訴状を提出する。受理日が期間内に収まるよう余裕をもって動く
- 4.ネット中傷は発信者情報開示と並行する 匿名のネット中傷では発信者情報開示と並行し、犯人が特定でき次第ただちに告訴する。開示に時間がかかるほど、複数の告訴権者の存在が最後の保険になる
よくある質問 AI による整理
Q1告訴期間とは何ですか?
親告罪で告訴できる期間のことで、犯人を知った日から6か月です(刑事訴訟法235条1項)。この期間を過ぎると、原則としてその人の告訴権は消滅します。
Q2親告罪の告訴期間は何か月ですか?
原則として犯人を知った日から6か月です(刑事訴訟法235条1項)。被害を受けた日ではなく、犯人が誰か分かった日が起算点になる点に注意が必要です。
Q3告訴権者が複数いる場合、期間はどうなりますか?
刑事訴訟法236条により、各告訴権者の6か月は独立して進行します。一人が期限を過ぎても、他の人の告訴権はその影響を受けず別個に生きています。
Q4告訴期間の起算日はいつですか?
犯人を知った日です。匿名のネット中傷では、発信者情報開示で身元が判明した日を起算点と主張できる余地があり、特定が遅れるほど起算も後ろにずれます。
Q5告訴期間を過ぎたら告訴できませんか?
その人自身の告訴権は消滅します。ただし他に告訴権者がいれば各自の期間は独立なので(236条)、期限内の別の告訴権者を通じて告訴できる場合があります。
Q6告訴の取消しと期間の徒過は違いますか?
違います。徒過は期間経過による消滅(236条の話)、取消しは237条の別の出口です。取消しをした者は再告訴できませんが、他の告訴権者の権利には及びません。
Q7告訴状はどこに提出しますか?
警察署または検察庁に提出します。口頭でも可能ですが、起算日と内容を明確に残すため書面提出が一般的です。受理日が期間内かどうかが重要になります。
Q8親告罪にはどんな犯罪がありますか?
名誉毀損・侮辱(刑法232条)、器物損壊などの毀棄の罪(刑法264条)、過失傷害などがあります。被害者の告訴がなければ検察は起訴できません。
この条文についての質問 AI による整理
Q1名誉毀損の告訴、6か月過ぎたらもう本当に無理なんですか?
あなた自身の告訴権は原則6か月で消えます(刑事訴訟法235条)。ただし236条で、他に告訴権者がいれば各自の期間は独立です。家族など別の告訴権者が期限内なら、その人を通じて告訴できます。実務のポイント:「犯人を知った日」の認定には意外と幅があります。匿名アカウントなら発信者情報開示で身元が判明した日を起算点と主張できる余地があり、これを争うだけで期限内に滑り込めることがある
Q2被害者本人と示談して告訴しないと約束させたのに、別の人が告訴してきました。アリなんですか?
告訴権者が複数いる場合、各自が独立した告訴権を持つので(刑事訴訟法236条の趣旨)、一人と示談しても他の権利は残ります。被害者が未成年なら法定代理人の親(231条1項)、被害者が亡くなっていれば配偶者・親・兄弟姉妹(231条2項)が別個に告訴できます。実務のポイント:親告罪の示談は「誰が告訴権者か」を最初に確定するのが鉄則。全員と和解しないと刑事リスクは消えない。弁護士は示談前に必ず告訴権者の範囲を洗う
間違えやすい点 AI による整理
- 「告訴期間を1日でも過ぎたら、もう何もできない」と思われているが、告訴権者が複数いれば各自が独立した6か月を持つ。被害者本人が逃しても、法定代理人や遺族の時計はまだ生きている可能性がある
- 「自分が一度告訴を取り下げたから、もう誰も訴えられない」と考えるのは問いの立て方そのものが違う。236条は期間の徒過の話で、237条の告訴取消しとは別の出口。しかも取消しをした者は再び告訴できないが、他の告訴権者の権利には及ばない。期限切れと取下げを混同すると判断を誤る
- 親告罪に告訴期間があることは知っていても、その6か月が「犯人を知った日」から起算される深刻さを見落としがちだ。匿名のネット中傷では発信者特定に数か月かかり、特定できた時点で期限が大きく削られている。起算日の認定一つで、間に合うかどうかが決まる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象とする問題 | 236条:告訴権者が数人ある場合の期間の独立 | 235条:告訴期間そのもの(6か月)の定め 237条:告訴の取消し(期間徒過とは別の消滅事由) |
| 効果 | 一人の徒過は他の告訴権者に効力を及ぼさない | 犯人を知った日から6か月で告訴権が消滅 取り消した者は再び告訴できなくなる |
| 他の告訴権者への波及 | 波及しない(各自独立) | 各告訴権者ごとに6か月を計算 取消しの効力は他の告訴権者に及ばない |
他国ではどう定めているか 3 か国
「得為告訴之人有數人,其一人遲誤期間者,其效力不及於他人」とし、日本236条とほぼ同一の規律を持つ
数人の告訴権者がある場合、一人の期間徒過は他の者の告訴に影響しないとし、日本法を継受した同旨の規定とされる
ドイツも一定の罪を告訴(Strafantrag)にかからしめ、複数の告訴権者の地位を規律するが、期間や独立性の構成は日本とは細部で異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- ネットで実名を晒され名誉を傷つけられた。発信者の特定に手間取り、気づけば犯人を知ってから5か月半。あなたの告訴期限はあと2週間。だが同じ投稿で家族の名誉も傷つけられていたら、その家族の6か月は別に走っている。誰の時計が一番遅く始まったかを今夜計算すべきだ
- あなたが軽い気持ちで知人の車に傷をつけた(器物損壊)。被害者本人は怒っていたが告訴せず6か月が過ぎ、ほっとしていた。ところがその車の共同所有者である配偶者が、まだ期限内で告訴してきた。一人が見送ったから安全、ではない
- 亡くなった父の名誉が死後に毀損された。母は気力を失い動けない。だが236条があるなら、子であるあなた自身の告訴権の6か月が別に動いている
取るべき行動
被害を受けた側:1. まず「犯人を知った日」を特定し、そこから6か月の残り日数を計算する2. 自分の期限が迫る、あるいは過ぎていても諦めず、他の告訴権者を洗い出す。被害者の法定代理人(231条1項)、被害者死亡時は配偶者・直系親族・兄弟姉妹(231条2項) 3. 期限内の告訴権者がいれば、その人を告訴人として警察・検察に告訴状を提出4. 匿名のネット中傷は発信者情報開示と並行し、特定でき次第ただちに動く
訴えられた側:1. 被害者本人が告訴期間を過ぎても安心しない。他に告訴権者がいれば、その人の6か月は別に進んでいる2. 親告罪なら、すべての告訴権者と示談を成立させて初めて刑事リスクが消える。一人と和解しても他が告訴すれば起訴されうる3. 示談書には告訴しない旨を明記し、可能なら他の告訴権者への配慮も盛り込む4. 告訴の取消し(237条)が得られれば、その者は再告訴できなくなるので、取消しを取り付ける交渉が有効
時効(請求できる期限):告訴期間は犯人を知った日から6か月(刑事訴訟法235条1項)。236条により、告訴権者が複数あるときは各自の期間が独立して進行し、一人の徒過は他の者に効力を及ぼさない。起算点は「犯人を知った日」であり、被害を知った日ではない点に注意(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:236条は告訴期間の独立を定める規定であり、各告訴権者の起算点と6か月は別個に進行する。これは告訴・取消しの効力範囲を扱う告訴の不可分(238条)とは別個の問題であり、両者を混同してはならないと解されている。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和23年(1948年) 新設:現行刑事訴訟法(昭和23年法律第131号)の制定に伴い、告訴期間の独立に関する規定として置かれた。
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