刑事訴訟法 第237条
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- 告訴は、公訴の提起があるまでこれを取り消すことができる。
- 2.告訴の取消をした者は、更に告訴をすることができない。
- 3.前二項の規定は、請求を待つて受理すべき事件についての請求についてこれを準用する。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 刑事訴訟法第237条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
- 刑事訴訟法第237条の条文原文は「告訴は、公訴の提起があるまでこれを取り消すことができる。」で始まります。
- 刑事訴訟法第237条は第一章 捜査に置かれています。
- 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
- 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 刑事訴訟法第237条の前の条は刑事訴訟法第236条です。
- 刑事訴訟法第237条の次の条は刑事訴訟法第238条です。
- 刑事訴訟法第237条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第237条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131 - 本サイト収録
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第237条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/237
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点刑事訴訟法237条は、告訴を公訴提起前まで取り消せると定める。取消しをした者は同一事件で再び告訴できず、親告罪では起訴前の取消しが事件を終結させる。
Q · 示談がまとまったら、告訴はいつまでに取り下げればいいの?
検察官が起訴する前まで。起訴後は取り消せません。
刑事訴訟法237条1項により、告訴を取り消せるのは「公訴の提起があるまで」、つまり検察官が起訴する前だけです。名誉毀損(刑法232条)や器物損壊(刑法264条)のような親告罪では、起訴前に告訴が取り消されると検察官は起訴できず、事件そのものが終結します。ただし2項により、一度取り消した者は同一事件で二度と告訴できません。賠償の履行を確認してから取消書を交付するのが安全です。
解説
ネットの掲示板であなたを名指しで誹謗中傷した相手と、示談がまとまりかけている。相手は慰謝料を払い、あなたは告訴を取り下げる。この「取り下げ」のタイミングが、刑訴法237条で厳密に区切られている。告訴を取り消せるのは「公訴の提起があるまで」、つまり検察官が起訴する前だけだ。起訴された後では、もう取り消せない。さらに2項が効いてくる。一度告訴を取り下げた者は、同じ事件で二度と告訴できない。名誉毀損や侮辱、器物損壊のような親告罪(告訴がないと検察官が起訴できない犯罪)では、告訴の取り下げは事件そのものの終結を意味する。被告人側から見れば、これは「金を払えば確実に刑事手続から解放される」という保証になる。だからこそ親告罪の示談交渉は、起訴のタイムリミットとの競争であり、しかも切り札は一度しか切れない一発勝負になる。
法的な位置づけ
刑事訴訟法237条は告訴の取消しを規律する規定であり、告訴は公訴の提起があるまで取り消すことができ、取消しをした者は同一事件について再度告訴できないことを定める。親告罪においては、起訴前の告訴取消しが訴訟条件を欠かせ、事件を終結させる効果を持つ。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.親告罪かどうかと起訴前かを確認 対象の犯罪が名誉毀損・侮辱・器物損壊などの親告罪かをまず確認し、相手がまだ起訴されていない(公訴提起前)かを把握する。親告罪かつ起訴前であれば、告訴取消しが事件そのものを消す切り札になる
- 2.賠償と告訴取消しの同時履行を設計 慰謝料の支払いと告訴取消しを同時履行とし、先に取り下げて踏み倒される事態を防ぐ。被害者側なら入金確認後に取消書を渡す段取り、被告人側なら振込控えを準備する
- 3.告訴取消書を作成し検察官に提出 告訴取消書を作成し(刑訴法241条、書面または口頭)、検察官に速やかに提出して起訴前の不起訴処分につなげる。提出のタイミングが遅れると起訴され取消しが効かなくなる
- 4.民事の損害賠償請求権を留保 示談書に「刑事告訴は取り消すが、民法709条の損害賠償請求権は留保する」と明記する。237条2項により再告訴はできないが、民事請求は別系統として残せる
よくある質問 AI による整理
Q1告訴の取消しとは何ですか?
捜査機関に一度行った告訴を撤回する意思表示です。刑事訴訟法237条が根拠で、公訴提起前に限り取り消せ、取消し後は同一事件で再告訴できません。
Q2告訴を取り下げる方法は?
検察官または司法警察員に対し、書面または口頭で取消しの意思を示します(刑訴法241条)。実務では取消書を作成し、示談書と合わせて提出するのが一般的です。
Q3告訴の取消しはいつまでできますか?
公訴の提起があるまでです(刑訴法237条1項)。検察官が起訴状を裁判所に提出した瞬間に締切が閉じ、それ以降は取り消せません。
Q4親告罪とは何ですか?
告訴がなければ検察官が起訴できない犯罪です。名誉毀損・侮辱(刑法232条)、器物損壊(刑法264条)などが該当し、告訴取消しが事件終結に直結します。
Q5器物損壊は親告罪ですか?
はい。刑法264条により器物損壊等は親告罪です。被害者の告訴がなければ起訴できず、公訴提起前に告訴が取り消されれば事件は終結します。
Q6告訴の取消しは口頭でもできますか?
できます。刑訴法241条は告訴及びその取消しを書面または口頭で行えると定めます。ただし証拠を残すため、実務では取消書を作成するのが通例です。
Q7共犯の一人だけ告訴を取り消せますか?
親告罪では原則できません。告訴の主観的不可分(刑訴法238条)により、共犯の一人への取消しは他の共犯全員に効力が及びます。
Q8告訴の取消しと示談書はどう書きますか?
刑事告訴は取り消しつつ、民法709条の損害賠償請求権は留保する旨を明記します。賠償の入金確認後に取消書を渡す同時履行の段取りが安全です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1示談して告訴を取り下げてもらえば、前科はつかないんですか?
親告罪(名誉毀損・侮辱・器物損壊など)であれば、公訴提起前に告訴が取り消されると検察官は起訴できず、前科はつきません(刑訴法237条1項、刑法232条等)。ただし親告罪でない犯罪は、告訴を取り下げても検察官が独自に起訴できます。実務のポイント:弁護人が起訴前の示談に全力を注ぐのは、起訴前の告訴取消しは事件を消滅させるのに対し、起訴後の示談は量刑を下げるだけだから。同じ示談金でも、タイミング次第で結果が前科ありと前科なしに分かれる
Q2一度告訴を取り下げたら、本当にもう何もできないんですか?
刑事上はそのとおりで、告訴を取り消した者は同じ事件で再び告訴できません(刑訴法237条2項)。ただし民事の損害賠償請求(民法709条)は別系統なので、刑事告訴を取り下げても慰謝料を請求する道は残ります。実務のポイント:被害者が見落としがちなのが、告訴取消しと民事和解を一枚の示談書でまとめて処理してしまうこと。刑事の告訴は取り下げつつ、民事の請求権は留保すると一筆入れておけば、後から賠償を追加請求する余地を残せる
Q3起訴された後に示談したら、もう無意味ですか?
無意味ではありません。起訴後でも示談が成立すれば量刑で大きく考慮され、執行猶予や減刑につながります。ただし237条1項の告訴取消しの期限は起訴の瞬間に閉じるため、事件そのものを消すことはもうできません。実務のポイント:起訴後の示談は判決前が次の締切。第一審の弁論終結前に示談書を提出できるかどうかで執行猶予の付き方が変わり、検察官の求刑後でも判決言渡し前なら間に合うことが多い
間違えやすい点 AI による整理
- 「示談すれば刑事事件は自動的に終わる」と思われているが、それは前提が誤っている。告訴の取消しが事件を消滅させるのは親告罪に限られる。親告罪でない犯罪は、被害者が告訴を取り下げても検察官は独自に起訴できる。あなたが消したい事件がそもそも親告罪かどうかが、出発点で分かれている
- 告訴は取り下げられると知っている人は多いが、「二度とできない」ことの重さを知らない。気が変わって再告訴しようとしても、237条2項が永久に封じる。取り下げは練習のきかない一発勝負であり、軽く署名してよい書面ではない
- 「起訴された後でも示談すれば不起訴になる」と考える人がいるが、起訴後はそもそも不起訴という選択肢が消えている。起訴とは検察官が公開の法廷に持ち込む決定であり、237条1項の取消し可能期間はその瞬間に閉じる。あなたが思い描く『示談のゴール』と、法律上の締切が一日単位でずれている
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律対象 | 237条:告訴の取消しの可否と効果 | 235条:親告罪の告訴期間 241条:告訴及び取消しの方式 |
| 時的制限 | 公訴の提起があるまで取消し可 | 犯人を知った日から6か月以内に告訴 —(時期の定めなし) |
| 効果・方式 | 取消し後は同一事件で再告訴不可(2項) | 期間徒過で告訴できなくなる 書面または口頭で行える |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も告訴乃論の罪で告訴取下げを認めるが、期限は『第一審弁論終結前』であり、日本の『公訴提起前』より遅い時点まで取下げ可能
韓国は親告罪の告訴取消しを第一審判決宣告前まで認め、取消し後の再告訴禁止は日本237条2項と同趣旨
ドイツは Antragsdelikt の告訴(Strafantrag)取下げを判決確定まで認め、取下げ後の再申立ては不可。日本より取下げ可能時期が長い
米国では公訴は検察官の裁量で提起され、被害者が処罰を望まなくても訴追は継続しうる。親告罪・告訴取消しに直接対応する制度はない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- ネットで実名を晒され侮辱された。相手が謝罪と賠償を申し出てきた。ここで告訴を取り下げたら、もし後で相手が約束を破ったらどうなる? 237条2項により、一度取り下げれば同じ事件で二度と告訴できない。賠償が確実に履行された証拠を握るまで、取消書にサインしてはならない
- あなたが酔って他人の店の看板を壊した。器物損壊は親告罪。被害者は既に告訴済みで、検察官は近く起訴判断をする。起訴される前に示談を成立させ告訴を取り下げてもらえれば、起訴自体が消える。残された時間は検察官の判断までの数日。動きが一日遅れれば、同じ示談金を払っても前科がつく
- 友人が「示談したのに起訴された」と相談してきた。確かめると、示談成立は起訴の翌日だった。237条の取消し期限は起訴の瞬間に閉じており、たった一日のずれが命取りになっていた
- 会社の従業員が顧客から名誉毀損で告訴された。会社が和解金を出して告訴取消しの一筆をもらう。これで刑事手続は終わるが、取消し後に同じ従業員が再発させても、その告訴はもう復活しない。和解書の文言一つで、将来のリスク分配まで決まっている
取るべき行動
被害を受けた側:1. 示談を持ちかけられたら、相手が起訴前か起訴後かをまず確認。起訴前なら告訴取消しが事件を消す切り札になり、交渉力が最大化する2. 慰謝料の支払いと告訴取消しは同時履行に。先に取り下げて踏み倒されないよう、入金確認後に取消書を渡す段取りを組む3. 示談書に「刑事告訴は取り消すが、民事の損害賠償請求権は留保する」と明記し、民法709条の請求権を残す4. 取消しは一度きり(237条2項)と肝に銘じ、賠償の確証が取れるまで署名しない
訴えられた側:1. 親告罪なら、検察官が起訴判断をする前に示談と告訴取消しをまとめるのが最優先。起訴前の取消しは事件そのものを消す(237条1項) 2. 弁護人を通じ、被害者に誠意ある謝罪と適正な賠償を提示し、告訴取消書を作成3. 取消書は検察官に速やかに提出し、不起訴処分につなげる4. 起訴された後でも示談はあきらめない。事件は消えないが、量刑で執行猶予や減刑の決め手になる
時効(請求できる期限):告訴の取消しができるのは「公訴の提起があるまで」(刑訴法237条1項)。検察官が起訴状を裁判所に提出した瞬間に締切が閉じる。なお親告罪の告訴そのものには、犯人を知った日から6か月以内という別の期限がある(刑訴法235条、最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:237条1項の取消しは公訴提起前に限られ、親告罪では訴訟条件を欠かせ事件を終結させる。2項の再告訴禁止は告訴権の濫用防止と被告人の地位の安定を趣旨とし、告訴不可分の原則(238条)と一体で理解される。
改正沿革 AI による整理
- 要人的検証 条文本体は昭和23年(1948年)の現行刑訴法制定以来おおむね現行の文言と見られるが、個別の改正履歴は未確認のため人的検証を要する。実務上の射程は平成29年(2017年)刑法改正による性犯罪の非親告罪化で大きく変わり、強制わいせつ・強姦等の罪には237条の告訴取消しが適用されなくなった点に注意
改正の年表
- 1.昭和23年(1948年) 新設:現行刑事訴訟法の制定により237条として規定。告訴の取消しの時的限界(公訴提起まで)と再告訴の禁止を明文化
- 2.平成29年(2017年) 改正:刑法改正による性犯罪の非親告罪化。条文本体ではなく射程の問題だが、強制わいせつ・強姦等に237条の告訴取消しが適用されなくなった
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