刑事訴訟法 第243条
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前二条の規定は、告訴又は告発の取消についてこれを準用する。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 刑事訴訟法第243条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
- 刑事訴訟法第243条の条文原文は「前二条の規定は、告訴又は告発の取消についてこれを準用する。」で始まります。
- 刑事訴訟法第243条は第一章 捜査に置かれています。
- 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
- 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 刑事訴訟法第243条の前の条は刑事訴訟法第242条です。
- 刑事訴訟法第243条の次の条は刑事訴訟法第244条です。
- 刑事訴訟法第243条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第243条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131 - 本サイト収録
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第243条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/243
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点刑事訴訟法243条は、告訴・告発の取消しに前二条(241条・242条)を準用し、取消しは書面または検察官・司法警察員への口頭の申述で行うと定める。
Q · 告訴を取り下げたいのですが、相手に「取り下げます」と伝えればそれで成立しますか?
いいえ、検察官か警察への書面・口頭の申述が必要です
刑事訴訟法243条は、告訴・告発の取消しに前二条(241条・242条)を準用します。これにより取消しは書面、または検察官・司法警察員に対する口頭の申述によって行う必要があり、相手方との LINE やメールのやり取りだけでは手続上の取消しになりません。さらに重大な点として、一度取り消した者は同一事件について再び告訴できません(237条2項)。示談が破談しても、相手が約束を破っても、その事件の刑事告訴の道は永久に閉じます。
解説
誰かに名誉を傷つけられて告訴した。その後、相手が誠意ある謝罪と示談金を持ってきたので、告訴を取り下げることにした。ここで多くの人が見落とすのが、刑訴法243条の存在だ。この条文は取消しのやり方を前二条(241条・242条)の準用で定めている。つまり、告訴を取り下げるときも、書面または口頭で検察官か司法警察員に対して行う必要がある。相手に取り下げますと LINE で伝えても、それは法的な取消しではない。そして本当の落とし穴はその先にある。一度取り下げた告訴は、二度と同じ事件で告訴できない(237条2項)。示談が破談しても、相手が約束を破っても、あなたの告訴権は永久に消えている。243条は手続の入口に見えて、実は不可逆の扉だ。
法的な位置づけ
刑事訴訟法243条は、告訴・告発の取消しに関する規定であり、その取消しの方式について告訴・告発の方式を定めた前二条(241条・242条)を準用する。これにより取消しは書面または検察官・司法警察員に対する口頭の申述によって行われ、当事者間の私的な合意とは区別される。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.その罪が親告罪か非親告罪かを確認 取り消す前に、対象の罪が親告罪(名誉毀損・侮辱・器物損壊など)か非親告罪かを確認する。非親告罪なら取り消しても起訴され得るため、取消しの意味は薄い
- 2.示談金の入金・条件履行を先に確認 示談を理由に取り消す場合、示談金の入金や条件の履行を完全に確認してから取消書を提出する。先に取り下げて後で払うという相手の要求には応じない。分割払いなら完済まで取消しを保留する
- 3.取消書を作成し検察官・司法警察員へ提出 取消しは書面、または検察官・司法警察員への口頭の申述で行う(241条準用)。当事者間のメッセージは正式な取消しにならない。事件番号・対象事件・取消しの意思を明記して捜査機関に提出する
- 4.受理を確認し、再告訴できない点を理解しておく 捜査機関が取消しを受理したことを確認する。一度取り消すと同一事件で再告訴できない(237条2項)。相手が約束を破っても残るのは民事の損害賠償請求(民法709条)であることを踏まえて判断する
よくある質問 AI による整理
Q1告訴の取消しとは何ですか?
いったん行った告訴・告発を撤回する手続きです。刑訴243条が方式を前二条から準用し、書面または検察官・司法警察員への口頭の申述で行います。
Q2告訴を取り消すとどうなりますか?
親告罪では公訴提起前なら不起訴に直結します。ただし一度取り消すと同一事件で再告訴できなくなります(237条2項)。
Q3告訴の取消しはいつまでできますか?
公訴の提起があるまで可能です(237条1項)。起訴後はもう取り消せないため、検察官が起訴を決める前が分岐点になります。
Q4告発も取り消せますか?
取り消せます。243条は告訴だけでなく告発の取消しにも前二条を準用すると明記しています。方式は告訴と同じです。
Q5告訴の取消しに費用はかかりますか?
取消書の提出自体に手数料はかかりません。ただし弁護士に示談・取消手続きを依頼する場合は弁護士費用が発生します。
Q6告訴を取り消すと前科はつきますか?
前科は有罪判決で生じます。親告罪で公訴提起前に取消しがあれば不起訴となり、取り消された側に前科はつきません。
Q7告訴の取消しは誰に対して行いますか?
検察官または司法警察員に対して行います(241条準用)。相手方本人や弁護士に伝えるだけでは手続上の取消しになりません。
Q8取り消した告訴を撤回して元に戻せますか?
戻せません。取消しは確定的に効果を生じ、同一事件についての再告訴は237条2項で封じられます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1示談したのに、相手が後から約束を破りました。もう一度告訴できますか?
原則できません。刑訴法237条2項により、一度告訴を取り消した者は、同じ事件について再び告訴することができないからです。残る手段は民事の損害賠償請求(民法709条)になります。実務のポイント:だからこそ実務では、示談金の入金や条件の履行を完全に確認してから取消書を出します。弁護士は先に取り下げてくれれば払うという相手の要求には応じません。順番を逆にした瞬間、依頼者は最大の武器を失うからです
Q2LINE で告訴取り下げますって送れば、それで取り下げになるんですか?
それだけでは手続上の取消しになりません。刑訴法243条が準用する241条により、取消しは書面か、検察官・司法警察員に対する口頭の申述で行う必要があります。当事者間のメッセージは取消しの意思の証拠にはなっても、捜査機関への正式な取消しとは別物です。実務のポイント:逆に言えば、相手から取り下げるとメッセージが来ても、捜査機関に取消しが届くまで告訴は生きています。被害者が気変わりして取消しを保留する余地は、最後まで残っているのです
間違えやすい点 AI による整理
- 相手に取り下げると口頭やメッセージで伝えれば取消しが成立すると思われがちだが、法的な取消しは書面、または検察官・司法警察員への口頭の申述が必要(241条準用)。当事者間のやり取りだけでは、手続上の取消しになっていないことがある
- 取り下げても、また告訴し直せばいいと軽く考える人がいる。再告訴できないという事実は知っていても、その深刻さを理解していない。示談が破談しても、相手が再犯しても、その同一事件についての刑事の道は完全に閉じる(237条2項)
- 告訴を取り下げれば必ず不起訴になると思い込んでいる人が多いが、これは親告罪に限った話。2017年の改正で強制性交等罪・強制わいせつ罪は非親告罪になった。あなたの事件が親告罪かどうかで、取消しの意味はまるで違う
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 243条:告訴・告発の取消しに前二条の方式を準用 | 241条:告訴・告発の方式(書面・口頭の申述) 237条:取消しの時期的制限と再告訴禁止 |
| 定める内容 | 取消しの「やり方」を準用で確定 | 告訴・告発をする際の「やり方」 取消しはいつまで可能か・取消後の効果 |
| 実務上のポイント | 私的メッセージは取消しにならない | 宛先は検察官・司法警察員 公訴提起まで可、再告訴は永久に不可 |
他国ではどう定めているか 4 か国
告訴乃論の罪につき第一審弁論終結前まで告訴を撤回でき、撤回した者は再び告訴できない点で日本と同趣旨
告訴は第一審判決宣告前まで取消し可、取消した者は再告訴不可とする点が日本237条2項と類似
Strafantrag の取下げは可能だが、いったん取り下げると撤回できない(不可逆性)点が共通する
被害者は告訴を取り消す権限を持たず、訴追継続・取下げは検察官(nolle prosequi)の裁量に委ねられる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし示談がまとまって告訴を取り下げた三日後に、相手が約束した示談金を払わなかったら? 告訴はもう復活しない。あなたに残るのは民事の損害賠償請求だけで、刑事の圧力カードは手放した後だ。あと数日の順番の違いが、回収できるかどうかを分ける
- あなたが名誉毀損で告訴された側だとする。弁護人が被害者と示談を進め、告訴の取消書を検察官に提出させる。これが公訴提起前なら、親告罪のあなたは不起訴になる。取消しのタイミングと方式が、あなたの前科の有無を直接決める
- 口頭で告訴を取り下げますと刑事に伝えた。それでも有効だ。241条準用で、書面でなく口頭の取消しも認められる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 取り下げる前に、その罪が親告罪か非親告罪か確認。非親告罪なら取消しても起訴されうるので取消しの意味は薄い2. 示談金は先に受領、確認後に取消書提出の順番を死守、逆にすると踏み倒しリスク3. 取消しは書面で、宛先は検察官または司法警察員(241条準用)。当事者間の合意書だけでは手続上の取消しにならない4. 一度取り下げると再告訴は不可(237条2項)。分割払いなら完済まで取消しを保留する
訴えられた側:1. あなたの罪が親告罪なら、被害者の告訴取消しが不起訴への最短ルート。弁護人を通じて誠実な謝罪と示談を進める2. 取消しは公訴提起まで(237条1項)、検察官が起訴を決める前の数日が勝負3. 取消書は被害者本人が検察官・警察に提出する形を整え、確実に受理させる4. 非親告罪(2017年改正後の性犯罪など)では取消しがあっても起訴されうるので、量刑での情状という位置づけに切り替える
時効(請求できる期限):告訴の取消しは公訴の提起があるまで可能(刑訴法237条1項)。起訴後は取り消せない。親告罪の告訴自体の期間は犯人を知った日から6か月(同235条、一部例外あり、最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:243条による取消しは書面または検察官・司法警察員への口頭の申述という方式を要し、当事者間の私的合意とは区別される。取消しは確定的効果を持ち、237条2項により同一事件の再告訴を封じると解される。
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