刑事訴訟法 第244条
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刑法第二百三十二条第二項の規定により外国の代表者が行う告訴又はその取消は、第二百四十一条及び前条の規定にかかわらず、外務大臣にこれをすることができる。日本国に派遣された外国の使節に対する刑法第二百三十条又は第二百三十一条の罪につきその使節が行う告訴又はその取消も、同様である。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 刑事訴訟法第244条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
- 刑事訴訟法第244条の条文原文は「刑法第二百三十二条第二項の規定により外国の代表者が行う告訴又はその取消は、第二百四十一条及び前条の規定にかかわらず、外務大臣にこれをすることができる。」で始まります。
- 刑事訴訟法第244条は第一章 捜査に置かれています。
- 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
- 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 刑事訴訟法第244条の前の条は刑事訴訟法第243条です。
- 刑事訴訟法第244条の次の条は刑事訴訟法第245条です。
- 刑事訴訟法第244条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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- 正式書式
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第244条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131 - 本サイト収録
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第244条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/244
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点刑事訴訟法244条は、外国の代表者や駐日外国使節が行う名誉毀損・侮辱の告訴を、検察官等ではなく外務大臣に対して行えると定める特則である。
Q · 外国の大統領や駐日大使を SNS で侮辱したら、誰がどこに告訴するの?
その国の代表者や使節が外務大臣に告訴できます
刑事訴訟法244条により、外国の君主や大統領に代わってその国の代表者(大使等)が行う名誉毀損・侮辱の告訴(刑法232条2項)は、通常の検察官・司法警察員ではなく外務大臣に対して行えます。日本に派遣された外国の使節が受けた刑法230条・231条の罪についても、その使節が外務大臣経由で告訴できます。外交儀礼に配慮し、告訴の入口を外交ルートに置いた特則です。
解説
SNS で外国の大統領を口汚く罵る投稿をしたとする。普通の名誉毀損や侮辱なら、被害者本人が警察か検察に告訴する。だが相手が外国の元首だった場合、入口が変わる。刑法230条(名誉毀損)と231条(侮辱)は親告罪で、告訴がなければ起訴できない。被害者が外国の君主や大統領のときは、その国の代表者(大使など)が本人に代わって告訴する(刑法232条2項)。そして刑事訴訟法244条が、その告訴を通常の窓口(検察官や司法警察員)ではなく、外務大臣に対してできると定める。日本に派遣された外国の使節(大使や公使)への名誉毀損や侮辱についても、その使節は外務大臣を経由して告訴できる。つまり外交ルートが刑事手続の入口になる。あなたの一つの投稿が、警察沙汰ではなく外交案件として処理される経路が、ここに用意されている。
法的な位置づけ
刑事訴訟法244条は、外国の代表者及び駐日外国使節が行う名誉毀損・侮辱罪の告訴について特則を定める規定である。刑法232条2項に基づく外国代表者の告訴及びその取消は、通常の検察官・司法警察員(241条・243条)ではなく、外務大臣を窓口として行うことができる。外交関係を傷つけない告訴経路を確保するための例外規定である。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.名誉毀損・侮辱に当たる投稿を証拠保全する 問題となる投稿・記事を、URL とスクリーンショット、投稿日時とともに保全する。事実摘示があるか(名誉毀損)、人格攻撃か(侮辱)を切り分けて記録しておく
- 2.被害者が外国元首・使節か確認し代理告訴の根拠を整理 被害者が外国の君主・大統領なら、その国の代表者(大使等)が刑法232条2項により本人に代わって告訴できる。駐日外国使節への刑法230条・231条の罪なら、その使節自身が告訴権者となる
- 3.外務大臣を窓口とする告訴ルートを選択する 刑訴法244条により、通常の検察官・司法警察員(241条)に加え、外務大臣に対しても告訴できる。外交ルートと通常ルートのどちらを使うかを戦略的に判断する
- 4.告訴期間に縛られず証拠を固める 外国の代表者・使節が行う告訴は、通常の6か月の告訴期間制限(刑訴法235条1項本文)を受けない(同項但書)。外交的判断に時間を要することを前提に、焦らず証拠を整える
よくある質問 AI による整理
Q1外国代表者の告訴とは何ですか?
外国の君主や大統領が名誉を毀損された場合に、その国の代表者(大使等)が本人に代わって行う告訴です。刑法232条2項が根拠で、外務大臣に対して行えます(刑訴法244条)。
Q2外務大臣に告訴できるのはどんな場合ですか?
外国の代表者が行う名誉毀損・侮辱の告訴と、駐日外国使節が受けた刑法230条・231条の罪の告訴に限られます。一般の犯罪は通常通り検察官・司法警察員が窓口です。
Q3駐日大使を侮辱したらどうなりますか?
刑法230条・231条の名誉毀損・侮辱に当たれば、その使節が外務大臣を経由して告訴できます。親告罪なので告訴がなければ起訴されませんが、外交案件として処理される経路が開きます。
Q4親告罪とは何ですか?
被害者等の告訴がなければ起訴できない犯罪です。名誉毀損罪・侮辱罪は親告罪で、外国の要人の場合は刑法232条2項により代表者が代理で告訴します。
Q5侮辱罪の罰則は2022年改正でどうなりましたか?
2022年改正で侮辱罪の法定刑が引き上げられ、拘禁刑1年以下または30万円以下の罰金等が科されうるようになりました(最新の改正状況をご確認ください)。
Q6名誉毀損と侮辱の違いは何ですか?
名誉毀損(刑法230条)は具体的な事実を摘示して評価を下げる行為、侮辱(刑法231条)は事実を示さず人格を貶める行為です。事実摘示の有無が分かれ目です。
Q7外国元首への名誉毀損の告訴期間はいつまでですか?
外国の代表者や使節が行う告訴は、通常の6か月の告訴期間制限(刑訴法235条1項本文)を受けません。同項但書により期間制限の対象外です。
Q8外務大臣にした告訴は取り消せますか?
取り消せます。刑訴法244条は告訴だけでなく「その取消」も外務大臣に対して行えると定めています。取消後は原則として再告訴できません。
この条文についての質問 AI による整理
Q1外国の大統領をネットで批判したら、本当に逮捕されるんですか?
単なる批判や政治的論評は表現の自由で守られ、罪にはなりません。罪に問われるのは、虚偽の事実を広めて評価を下げる名誉毀損(刑法230条)か、事実によらず人格を貶める侮辱(同231条)に踏み込んだ場合です。しかも親告罪なので、外国代表者の告訴がなければ起訴されません(刑法232条2項)。実務のポイント:この種の告訴は外務大臣経由(刑訴法244条)で行えるため、いったん外交ルートに乗ると、通常の刑事事件より社会的注目と外交的圧力が桁違いに大きくなる。普通の名誉毀損と体感的な重さが変わる理由はここにある
Q2外国の偉い人への名誉毀損って、半年やり過ごせば時効で逃げ切れますか?
通常の親告罪なら、犯人を知った日から6か月で告訴できなくなります(刑訴法235条1項本文)。ところが外国の代表者や使節が行う告訴は、同条但書(1号・2号)でこの6か月制限の対象外です。実務のポイント:「親告罪は半年で逃げ切れる」という一般論は、外国の要人が被害者のケースでは通用しない。外交的調整に時間がかかることを見越して、わざわざ期間制限を外してある。投稿から半年経ったから安心、という計算は成り立たない
間違えやすい点 AI による整理
- 「外国の大統領を批判したら罪になるのか」と問う人がいるが、問いの立て方そのものが誤っている。批判や政治的論評は表現の自由で守られる。罪に問われるのは、虚偽の事実を摘示して社会的評価を下げる名誉毀損か、事実によらず人格を貶める侮辱に踏み込んだ場合だ。争点は「批判したか」ではなく「どう言ったか」にある
- 「外国の要人への侮辱は日本では裁けない」と思われがちだが、刑法230条231条は日本国内での行為なら外国人被害者にも適用される。告訴の入口が外務大臣に変わるだけで、罪が成立しなくなるわけではない
- 侮辱罪は軽い罪だと知っている人は多いが、その深刻度を見誤っている。2022年改正で侮辱罪の法定刑は引き上げられ、拘禁刑1年以下または30万円以下の罰金等が科されうる(最新の改正状況をご確認ください)。さらに外交が絡めば、刑事処分とは別に外交的圧力と社会的制裁が重なる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 告訴の窓口 | 244条:外務大臣にも告訴・取消ができる | 241条:検察官または司法警察員に告訴・告発 243条:告訴・告発の取消も検察官等に行う |
| 対象 | 外国代表者の代理告訴、駐日使節への名誉毀損・侮辱 | 一般の犯罪の告訴・告発全般 前条(241条・242条)の方式に従う取消 |
| 告訴期間 | 外国代表者・使節の告訴は6か月制限を受けない(235条但書) | 原則は犯人を知った日から6か月(235条本文) — |
他国ではどう定めているか 3 か国
友邦元首・外国代表に対する妨害名誉等の罪を定め、第119条で外国政府の請求を待って論ずる(請求乃論)とする。告訴ではなく『外国政府の請求』を訴追条件とする点で構成が異なる。
外国元首・外国使節に対する罪を定め、第110条で外国政府の明示の意思に反して処罰できないとする。被害国の意思を訴追条件とする点で日本と類似する。
外国に対する罪の訴追には、外交関係の存在、相互保証、外国政府の処罰要求、及び連邦政府の授権を要する。訴追条件を重畳的に課す点で日本より要件が厳格。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、あなたが酔った勢いで X に「○○国の大統領は人殺しの無能だ」と根拠なく書き込んだら? 政治的な批判や論評なら表現の自由の範囲だが、虚偽の事実を摘示する名誉毀損や、人格を貶める侮辱に踏み込むと、その国の代表者が外務大臣を通じて告訴できる。あなたの投稿一つが外交チャンネルに乗る
- 来日中の外国大使を、勤務先の広報が公式アカウントで揶揄した。大使本人が外務大臣に告訴する。社内の一投稿が国家間の問題に化ける
- 外国元首への名誉毀損で告訴されそうだと知り、半年やり過ごせば時効だろうと高をくくっていた。だが外国代表者や使節の告訴には、通常の告訴期間6か月の制限が及ばない。逃げ切りを計算した防御方針が、起算点を見た瞬間に崩れる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 名誉毀損や侮辱に当たる投稿や記事を、URL とスクリーンショットで証拠保全する2. 被害者が外国の君主や大統領なら、その国の代表者(大使等)が刑法232条2項により代わって告訴できる3. 告訴は通常の検察官や司法警察員に加え、刑訴法244条により外務大臣に対しても行える。外交ルートと通常ルートのどちらを使うかを戦略的に選ぶ4. 外国代表者や使節の告訴は通常の6か月の告訴期間制限を受けない(刑訴法235条但書)ため、時期を焦らず証拠を固める
訴えられた側:1. まず投稿が「論評や批判」の範囲か、「事実摘示による名誉毀損」「人格攻撃の侮辱」に踏み込んだかを冷静に切り分ける2. 名誉毀損には真実性や公益性の抗弁(刑法230条の2)があるが、私的な罵倒には使えない3. 親告罪なので告訴がなければ起訴されない。告訴前なら投稿削除や謝罪、訂正で相手の告訴意思を和らげる余地がある4. 外国代表者が外務大臣経由で告訴すると外交案件化して注目が集まるため、早期に弁護人を立て、対応窓口を一本化する
時効(請求できる期限):通常の親告罪の告訴期間は、告訴権者が犯人を知った日から6か月(刑訴法235条1項本文)。ただし、刑法232条2項により外国の代表者が行う告訴、および日本に派遣された外国の使節が行う名誉毀損・侮辱の告訴は、刑訴法235条1項但書(同項1号・2号)によりこの6か月の期間制限を受けない。外交的判断に時間を要することを考慮した特例である
学説
通説:244条は告訴の法的効力そのものを変えるものではなく、外国の元首や使節が日本の警察署の窓口に出向くことが外交儀礼上そぐわないため、告訴の受け皿を外務大臣に追加した手続的特則であると理解されている。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和23年(1948年) 新設:現行刑事訴訟法(昭和23年法律第131号)の制定により、外国代表者及び駐日使節の告訴経路として外務大臣を窓口とする特則が置かれた。
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