刑事訴訟法 第255条
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- 犯人が国外にいる場合又は犯人が逃げ隠れているため有効に起訴状の謄本の送達若しくは略式命令の告知ができなかつた場合には、時効は、その国外にいる期間又は逃げ隠れている期間その進行を停止する。
- 2.犯人が国外にいること又は犯人が逃げ隠れているため有効に起訴状の謄本の送達若しくは略式命令の告知ができなかつたことの証明に必要な事項は、裁判所の規則でこれを定める。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 刑事訴訟法第255条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
- 刑事訴訟法第255条の条文原文は「犯人が国外にいる場合又は犯人が逃げ隠れているため有効に起訴状の謄本の送達若しくは略式命令の告知ができなかつた場合には、時効は、その国外にいる期間又は逃げ隠れてい…」で始まります。
- 刑事訴訟法第255条は第二章 公訴に置かれています。
- 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
- 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 刑事訴訟法第255条の前の条は刑事訴訟法第254条です。
- 刑事訴訟法第255条の次の条は刑事訴訟法第256条です。
- 刑事訴訟法第255条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第255条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131 - 本サイト収録
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第255条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/255
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点刑事訴訟法255条は、犯人が国外にいる期間や逃げ隠れて送達・告知ができない期間、公訴時効の進行を停止すると定める。逃げた年数は時効に算入されない。
Q · 海外に逃げれば、時効が完成して罪に問われなくなるの?
逃げ切れない。国外にいる期間は時効が停止する
刑事訴訟法255条1項により、犯人が国外にいる期間、または逃げ隠れて起訴状謄本の送達・略式命令の告知ができない期間は、公訴時効の進行が停止します。逃げている年数は時効に算入されず、帰国または出頭した時点で止まっていた時計が再び動き出します。最高裁は、逃亡目的でなく仕事や留学で国外にいた場合でも、国外にいる以上は理由を問わず停止すると判断しています。
解説
指名手配されても海外に高飛びすれば、時効まで逃げ切れる。多くの人がそう信じている。だが刑事訴訟法255条は、その計算を根底から崩す。犯人が国外にいる間、または逃げ隠れて起訴状の謄本(裁判所からあなたに渡される起訴の正式な書面)の送達や略式命令(簡易裁判で出される罰金等の決定)の告知ができない間は、公訴時効の進行が止まる。つまり、逃げている年数は時効にカウントされない。砂時計をひっくり返して放置しても、砂は落ちない。帰国した瞬間、あるいは隠れるのをやめた瞬間に、止まっていた時計がまた動き出す。さらに最高裁は、逃亡目的でなく仕事や留学で国外にいる場合でも、国外にいる以上は理由を問わず停止すると判断している。被害者から見れば、加害者が逃げれば逃げるほど追及の窓は閉じない。逃げる側から見れば、海外滞在は時効を消費せず、ただ人生を浪費するだけだ。
法的な位置づけ
刑事訴訟法255条は公訴時効の停止を定める規定であり、犯人が国外にいる期間、または逃げ隠れて起訴状謄本の送達・略式命令の告知が有効にできない期間について、時効の進行を停止する。停止期間は時効期間に算入されず、事由が消滅した時点で進行が再開する。逃亡や潜伏による時間稼ぎを認めない趣旨である。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.加害者の出国・帰国の日付を記録・保全する 加害者が国外へ出た、または所在をくらませたと分かった時点で、その日付と根拠(報道、出国情報、関係者の証言、SNS 投稿など)を記録し証拠化する。停止期間を立証する材料になる
- 2.捜査機関へ被害申告を維持し停止事由を伝える 警察・検察への被害申告を取り下げず、犯人が国外にいる・逃げ隠れているという停止事由となる事実を積極的に伝える。捜査が止まっても時効自体は進んでいない可能性が高い
- 3.被疑者の出入国歴を確認し時効完成時期を計算し直す 「もう時効だ」と諦める前に、被疑者が一時でも国外にいた期間がないか確認する。あればその分だけ完成時期が後ろにずれている。単純な年数の引き算では答えにならない
- 4.帰国情報をつかんだら速やかに捜査機関へ連絡する 加害者の帰国・出頭の情報を得たら、止まっていた時効が再び進行を始める前提で、速やかに捜査機関へ連絡し起訴の機会を逃さないようにする
よくある質問 AI による整理
Q1公訴時効の停止とは何ですか?
一定の事由がある間、公訴時効の進行が止まる仕組みです。犯人が国外にいる期間や逃げ隠れている期間が該当し、その期間は時効期間に算入されません(刑訴255条)。
Q2時効の停止と中断の違いは何ですか?
停止は事由消滅後に残りの期間から再開しますが、中断は進行した期間がリセットされ最初から数え直します。刑事の公訴時効は停止であり、中断ではありません。
Q3海外赴任でも公訴時効は止まりますか?
止まります。最高裁は、逃亡目的でなく仕事や留学など正当な理由で国外にいる場合でも、国外にいる以上は理由を問わず時効が停止すると判断しています。
Q4公訴時効はいつから数え始めますか?
原則として犯罪行為が終わった時から起算します(刑訴253条)。期間は罪の重さに応じて異なります(刑訴250条)。255条の停止事由があれば、その分だけ後ろにずれます。
Q5時効が止まった期間はどうやって証明しますか?
国外にいたことや逃げ隠れていたことの証明に必要な事項は裁判所規則で定められます(刑訴255条2項)。出入国記録や所在不明の経緯が立証材料になります。
Q6略式命令の告知ができないと時効はどうなりますか?
犯人が逃げ隠れて略式命令の告知が有効にできなかった場合、その期間は公訴時効の進行が停止します。告知が届かないこと自体は時効完成の根拠になりません。
Q7公訴時効の期間は罪によってどう違いますか?
刑訴250条が罪の重さごとに期間を定めます。死刑にあたる罪には公訴時効がなく、軽い罪ほど期間が短くなります。255条はこの期間の進行を一時停止させる規定です。
Q8起訴されると公訴時効はどうなりますか?
公訴の提起によって時効の進行は停止します(刑訴254条)。255条が国外・逃亡による停止であるのに対し、254条は適法な起訴による停止という別系統の事由です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1犯人が海外に逃げたら、時効まで待てば逃げ切れちゃうんですか?
逃げ切れません。刑事訴訟法255条1項により、犯人が国外にいる期間は公訴時効の進行が停止します。逃げている年数は時効にカウントされず、帰国すれば残りの期間が再び進み始めます。実務のポイント:最高裁は、逃亡目的でなく仕事や留学で国外にいた場合でも、国外にいる以上は理由を問わず停止すると判断しています。だから『正当な理由で海外にいたから停止しない』という反論は通りにくい。被害者側は加害者の出国・帰国の日付を押さえておくと、時効完成時期の計算が一変する
Q2引っ越しを繰り返して裁判所からの通知が一度も届いていません。これって時効になってますか?
なっていない可能性があります。255条1項は、逃げ隠れているため起訴状謄本の送達や略式命令の告知が有効にできなかった場合も、その期間は時効が停止すると定めています。通知が届かないこと自体が、時効を完成させる根拠にはなりません。実務のポイント:単なる転居と『逃げ隠れ』は法的に区別されますが、所在を意図的に不明にしていたと評価されれば停止します。送達が有効だったか否かは弁護で争える論点なので、自己判断で『もう時効』と安心するのは危険。状況を弁護士に確認するのが確実です
間違えやすい点 AI による整理
- 「海外に逃げれば、時効が完成して罪に問われなくなる」と信じている人が多いが、255条1項により国外にいる期間は時効が停止する。逃げた年数はカウントされず、帰国した瞬間に残りの時効期間が再び動き出す。逃亡は時効を消費せず、ただ凍結するだけだ
- 「国外滞在で時効が止まるのは、逃亡目的の場合だけ」と思っている人がいるが、これは事の深刻さを取り違えている。最高裁は、海外赴任や留学など正当な理由で国外にいる場合でも、国外にいる以上は理由を問わず停止すると判断している。意図と関係なく時計は止まる
- 「自分の事件の時効はいつ完成するか」を年数の単純な引き算で問う人は、問いの立て方そのものを間違えている。犯人が一度でも国外に出たり身を隠したりした期間があれば、その分だけ完成時期は後ろにずれる。出入国の有無という変数を入れない計算は、最初から答えにならない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 255条:国外・逃亡による時効の停止 | 254条:公訴提起による時効の停止 253条:時効の起算点(犯罪行為終了時) |
| 停止・起算の事由 | 犯人が国外にいる/逃げ隠れて送達・告知ができない | 適法な公訴の提起 犯罪行為が終わった時から進行開始 |
| 再開・帰結 | 事由消滅(帰国・出頭)で残り期間が再進行 | 管轄違い等で公訴棄却なら再び進行 250条の期間が経過すれば完成 |
| 期間の長さ | 停止規定であり期間そのものは定めない | 停止規定であり期間そのものは定めない 罪の重さで期間を定めるのは250条 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は追訴権時効を刑法に置き、逃亡や所在不明により審判が開始・継続できない場合に時効の停止を認める。停止後に再進行する構造は日本と類似する
韓国は刑事訴訟法253条で公訴時効の停止を定め、特に犯人が刑事処分を免れる目的で国外にいる期間の停止を明文化している。国外逃亡を時効停止事由とする点で日本と方向性が一致する
ドイツは時効(Verjährung)を実体刑法に置き、78b 条で一定事由による時効の休止を定める。停止期間が時効期間に算入されない点は日本の255条と共通する
米国連邦法は『司法から逃亡する者(fleeing from justice)』に対し時効を tolling(停止)する。逃亡者に時効完成の利益を与えない発想は日本の255条と通底する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、あなたを傷つけた相手が事件直後に国外へ出国したとしたら、時効で逃げ切られるのか。答えは逆だ。出国している期間は時効が止まり続け、その分だけ起訴できる期間が後ろにずれる。出国日と帰国日の記録が、追及の生命線になる
- あなたが過去に略式命令の対象になりかけた軽微な事件を抱えたまま、転居を繰り返して通知を受け取らずにいる。「通知が来ないから時効になった」と思い込んでいるなら危険だ。逃げ隠れによって告知ができない状態と評価されれば、時効はそもそも進んでいない
- 海外赴任が決まった。だが数年前に立件されかけた事件の記憶が頭をよぎる。あと半年で時効だと数えていたとしても、赴任で国外に出た期間は時効が止まる。帰国後に呼び出しが来る可能性は、あなたの計算より長く残っている
取るべき行動
被害を受けた側:1. 加害者が国外へ出た、または所在をくらませたと分かった時点で、その日付と根拠(報道、出国情報、関係者の証言)を記録し保全する2. 捜査機関(警察・検察)に被害申告を維持し、停止事由となる事実を積極的に伝える。捜査が止まっても時効自体は進んでいない可能性が高い3. 損害賠償は刑事と別軌道で民事提起できる(民法709条)。民事の消滅時効とは起算・停止のルールが異なる点に注意4. 加害者の帰国情報をつかんだら速やかに捜査機関へ連絡、起訴の機会を逃さない(最新の改正状況をご確認ください)
訴えられた側:1. 「海外にいれば時効で消える」という前提は誤り。国外滞在期間は時効が止まるため、逃げるほど解決は遠のく2. 自分に不利益な思い込みで人生設計を縛る前に、刑事弁護に強い弁護士へ早期相談し、対象事件の時効状況を正確に確認する3. 在外中に起訴状謄本や略式命令の送達・告知が試みられた経緯があるかを確認、送達の有効性は争点になりうる4. 自首・出頭は量刑上の有利事情になりうるため、逃げ続けるより専門家と出口戦略を組む方が損失は小さい
時効(請求できる期限):公訴時効の期間は罪の重さで異なる(刑事訴訟法250条)。起算点は原則として犯罪行為が終わった時(同253条)。255条により、犯人が国外にいる期間、または逃げ隠れて起訴状謄本の送達・略式命令の告知ができない期間は、時効の進行が停止する。その期間は時効期間に算入されない(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説・判例の立場:255条1項の趣旨は、訴追側の落ち度ではなく犯人自身の行動(国外滞在・逃亡潜伏)によって時効の経過が阻まれる場面で、時効完成の利益を犯人に与えない点にある。国外滞在については、逃亡目的の有無を問わず停止すると解するのが確立した立場である。
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