受講中の講座ブックマーク無料で登録

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 6 分6 分6 分

刑事訴訟法 第494条

クイックジャンプ
  1. 仮納付の裁判の執行があつた後に、罰金、科料又は追徴の裁判が確定したときは、その金額の限度において刑の執行があつたものとみなす。
  2. 2.前項の場合において、仮納付の裁判の執行によつて得た金額が罰金、科料又は追徴の金額を超えるときは、その超過額は、これを還付しなければならない。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 刑事訴訟法第494条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
  2. 刑事訴訟法第494条の条文原文は「仮納付の裁判の執行があつた後に、罰金、科料又は追徴の裁判が確定したときは、その金額の限度において刑の執行があつたものとみなす。」で始まります。
  3. 刑事訴訟法第494条は第一章に置かれています。
  4. 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
  5. 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 刑事訴訟法第494条の前の条は刑事訴訟法第493条です。
  7. 刑事訴訟法第494条の次の条は刑事訴訟法第494条の2です。
  8. 刑事訴訟法第494条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第494条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131
  • 本サイト収録刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第494条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/494

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点刑事訴訟法494条は、仮納付後に罰金・科料・追徴の裁判が確定すると、その額の限度で刑の執行があったとみなし、超過額は還付しなければならないと定める。

Q · 控訴中に仮納付した罰金、控訴審で減額されたら払いすぎた分は戻りますか?

戻ります。超過額は法律上、還付しなければなりません。

仮納付の裁判の執行後に罰金・科料・追徴の裁判が確定すると、その金額の限度で刑の執行があったものとみなされます(494条1項)。仮納付額が確定額を超える場合、超過額は法律上『還付しなければならない』とされます(同条2項)。たとえば一審で100万円を仮納付し、控訴審で50万円に減額・確定すれば、超過の50万円が還付対象です。還付には確定の証明と納付の証憑が必要なため、領収書等を保管しておくことが重要です。

解説

刑事裁判の鉄則は「判決が確定してから刑を執行する」だ(刑訴法471条)。だが罰金には抜け道がある。逃亡や財産隠しのおそれがあると裁判所が見れば、確定を待たずに「仮納付」を命じ、あなたは控訴中でも先に金を払わされる(刑訴法348条)。では控訴審で減額や無罪を勝ち取ったら、その金はどうなるのか。それを定めるのが494条だ。同額が確定すれば、納めた仮納付がそのまま刑の執行とみなされ、二重払いは起きない。確定額が払った額より少なければ、超過分は法律上「還付しなければならない」。つまり先に取られても、最終的に正しい額へ精算される仕組みが保証されている。重要なのは、この還付の前提として、自分がいくら仮納付したかの証憑(納付書控え、領収)を握っておくことだ。

法的な位置づけ

刑事訴訟法494条は、仮納付の精算を定める規定である。仮納付の裁判の執行後に罰金・科料・追徴の裁判が確定した場合、その金額の限度で刑の執行があったものとみなし(1項)、仮納付によって得た金額が確定額を超えるときは、その超過額を還付しなければならない(2項)。確定前の例外的執行と確定後の精算とを接続する規定である。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.確定の事実を示す書面を取得 控訴審で減額・無罪が確定したら、まず確定を証明する書面(判決、確定証明)を裁判所で取得する。これが還付請求の起点になる
  2. 2.仮納付の証憑を揃える 一審時に仮納付として納めた額の証憑(納付書控え、領収書)を揃える。いくら仮納付したかを客観的に示せる書類が還付額算定の生命線になる
  3. 3.検察官に超過額の還付を求める 執行を指揮する検察官(刑訴法490条)に対し、確定の証明と納付証憑を添えて494条2項に基づく超過額の還付を申し立てる。振込先の届け出も同時に行う
  4. 4.無罪確定なら刑事補償も二本立てで請求 無罪が確定した場合は、494条の還付(元本返還)とは別に、刑事補償法による補償請求も検討する。片方だけ請求して損をしないよう両取りを意識する

よくある質問 AI による整理

Q1仮納付とは何ですか?

罰金等の裁判確定を待たず、先に納めさせる裁判所の命令です。逃亡や財産隠しで徴収不能になるのを防ぐため刑訴法348条が定め、確定前でも執行力があります。

Q2仮納付と罰金の本納付の違いは何ですか?

本納付は確定後の正式な刑の執行、仮納付は確定前の暫定的な納付です。確定後に同額なら494条1項でみなし執行となり結果は一致します。

Q3無罪が確定したら仮納付した罰金は全額戻りますか?

無罪確定なら執行の前提が消えるため、納めた額は還付対象になります。さらに刑事補償法による補償を別途請求できる場合があります。

Q4仮納付の還付に利息はつきますか?

単なる減額の還付は元本の精算が基本で、当然に利息が付くわけではありません。無罪確定の場合は刑事補償法による補償が別途あり得ます。

Q5仮納付した罰金の還付請求に時効はありますか?

494条自体に固有の期間制限はありませんが、国に対する金銭の還付請求は会計法上の消滅時効(5年)が問題となり得ます。確定後は速やかに動くのが安全です。

Q6追徴も仮納付の対象になりますか?

なります。494条は罰金・科料に加え追徴も明文で対象とし、仮納付額が確定額を超えれば同様に超過額が還付されます。

Q7外国人が出国前に仮納付を命じられるのはなぜですか?

出国後は取り立てが事実上不能になるため、徴収の確実性を確保する目的で仮納付が使われやすいからです。確定後の精算は494条が保証します。

Q8仮納付の還付はどこに請求すればいいですか?

執行を指揮する検察官(刑訴法490条)に対し、確定の証明と納付の証憑を添えて494条2項に基づく超過額の還付を求めます。

この条文についての質問 AI による整理

Q1まだ控訴中なのに罰金を払えって言われました。払わないとどうなりますか?

仮納付の命令には確定前でも執行力があり(刑訴法348条、490条)、応じないと財産の差押えなど強制執行を受けえます。ただし払っても控訴で争う権利は一切失いません。実務のポイント:仮納付に応じたことは有罪を認めた証拠にはなりません。『先に払うと不利』という誤解で滞納し、かえって執行を招くより、納めて争うのが正攻法です

Q2控訴審で罰金が安くなりました。先に払いすぎた分、自動で戻ってきますか?

法律上は超過額を『還付しなければならない』とされています(刑訴法494条2項)。ただし実務では、確定の事実と納付の証憑、振込先の届け出など、こちらからの手続が前提になります。実務のポイント:放っておけば自動で振り込まれると思い込んで動かないと還付が遅れます。国への金銭請求は会計法上5年で時効にかかりうるので、確定したらすぐ証憑を持って執行担当に連絡するのが安全です

間違えやすい点 AI による整理

  • 「罰金は判決が確定するまで払わなくていい」という前提が、仮納付の場面では崩れる。問うべきは『払うか払わないか』ではなく『先に払ったうえで、勝ったらどう取り戻すか』だ。仮納付命令は確定前でも執行力を持つ(刑訴法348条、490条)
  • 仮納付しても控訴で減額されれば差額が戻る、ここまでは知っていても、その差額に利息が当然に付くわけではない点は見落とされがちだ。無罪確定なら刑事補償法による補償が別途あり得るが、単なる減額の還付は元本の精算が基本。期待値を正しく見積もらないと、控訴の損得勘定そのものを誤る
  • 「先に払ったら控訴で不利になる」と思う人がいるが逆で、仮納付は裁判所の命令に従っただけであり、争う権利は何ら失われない。納付の事実が有罪の自認になることもない
比較の観点この条文ほかの条文
規律する場面494条:仮納付後に罰金等が確定したときの精算・還付348条:仮納付の裁判(確定前に先払いさせる根拠)
471条:裁判確定後に執行するという原則
金銭の向き国 → 被告人(超過分の還付)または充当(みなし執行)被告人 → 国(確定前の先払い)
被告人 → 国(確定後の正式執行)
前提となる時点罰金・科料・追徴の裁判が確定した後判決と同時、確定前
裁判の確定後
実行主体検察官(490条により執行を指揮)裁判所(仮納付を命じる)
検察官(490条により執行を指揮)

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 一審で罰金100万円と仮納付を命じられ、控訴した。控訴審で罰金50万円に減額されたら、先に納めた100万円はどうなる? 確定した50万円分は執行済みとみなされ、超過の50万円は還付対象になる。請求の根拠が494条2項だ。減額の見込みがあるほど、控訴を諦める理由は一つ消える
  • 来日中の外国人が交通違反で罰金を科され、出国前に仮納付を命じられた。帰国後に略式命令が確定。納めた額と確定額が同じなら、それで刑の執行は完了する。後から二重に請求されることはない(494条1項)
  • 無罪を勝ち取るまであと一回の公判。だがすでに仮納付で納めた罰金がある。もし無罪が確定すれば、納めた全額が還付対象になり、さらに刑事補償法による補償の道も開ける。今のうちに納付の証憑を整理しておかないと、確定直後に動けない

取るべき行動

被害を受けた側:1. 控訴審で減額・無罪が確定したら、まず確定の事実を示す書面(判決、確定証明)を取得2. 一審時に仮納付として納めた額の証憑(納付書控え、領収)を揃える3. 執行を指揮する検察官(刑訴法490条)に対し、494条2項に基づく超過額の還付を求める4. 無罪確定なら、還付とは別に刑事補償法による補償請求も検討、二本立てで動く

訴えられた側:1. 仮納付命令は確定前でも執行力がある(刑訴法348条)。納付しても争う権利は失わないと理解し、無用に拒否して差押え等を招かない2. 同時に控訴を準備し、減額・無罪の見込みを弁護人と精査3. 納めた額の証憑を必ず保管、後の還付請求の生命線になる4. 確定額が仮納付額と同じなら494条1項で執行済みとみなされ二重払いはないことを確認

時効(請求できる期限):494条自体に固有の期間制限はない。還付の対象は罰金等の裁判が確定した時に生じる。国に対する金銭の還付請求は会計法上の消滅時効(会計法30条、5年)が問題となりうるため、確定後は速やかに動くのが安全(最新の運用をご確認ください)

ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。

刑事訴訟法の全文を見る所属する編章節を開く:第一章

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

次に調べる

判例を探す:条文単位の判例の紐づけは準備中です。上のカードから法令名で検索できます。裁判所「裁判例検索」で探す ›