刑事訴訟法 第494条の14
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- 次の各号のいずれかに該当するときは、第三百四十五条の二又は第四百九十四条の三の規定による決定及び拘置状は、その効力を失う。
- 一罰金が完納されたとき。
- 二罰金について労役場留置の執行が開始されたとき。
- 三拘置の日数が罰金の金額(未決勾留の日数が罰金に算入され若しくは通算された場合又は罰金の一部が納付された場合にあつては、当該金額から算入又は通算がされた金額及び納付された罰金の金額の合計額を控除した残額)を刑法第十八条第六項に規定する留置一日の割合に相当する金額で除して得た日数(その日数に一日未満の端数を生じるときは、これを一日とする。)を超えることとなつたとき。
- 四罰金の執行を受けることがなくなつたとき。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 刑事訴訟法第494条の14は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
- 刑事訴訟法第494条の14の条文原文は「次の各号のいずれかに該当するときは、第三百四十五条の二又は第四百九十四条の三の規定による決定及び拘置状は、その効力を失う。」で始まります。
- 刑事訴訟法第494条の14は第一章に置かれています。
- 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
- 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 刑事訴訟法第494条の14の前の条は刑事訴訟法第494条の13です。
- 刑事訴訟法第494条の14の次の条は刑事訴訟法第495条です。
- 刑事訴訟法第494条の14には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第494条の14 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131 - 本サイト収録
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第494条の14(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/494_14
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点刑事訴訟法494条の14は、罰金未納の拘置状が失効する四事由を定める。完納・労役場留置の開始・上限日数の超過・執行不能のいずれかで、拘置状は当然に効力を失う。
Q · 罰金を払えなくて拘置されたら、いつ出られるの?
罰金額を一日換算額で割った日数が上限。その日を過ぎたら拘置状は失効する
刑事訴訟法494条の14は、罰金を完納できず拘置された場合に、拘置状がいつ効力を失うかを四つの事由で定めます。①罰金の完納、②労役場留置の執行開始、③拘置日数が罰金額を刑法18条6項の留置一日換算額で割った日数を超えたとき、④罰金の執行不能。特に③は拘束に天井があることを意味し、満期日を過ぎた拘束は違法な拘禁になります。
解説
罰金を払わないでいても、せいぜい督促が来て財産を差し押さえられるくらいだろう、そう思っている人は多い。だが令和5年の改正で、罰金を完納せず逃亡のおそれがある者を、労役場留置の前段階で身柄拘束できる『拘置』という仕組みができた。裁判所が拘置状を出し、あなたは身柄を取られる。本条はその拘置状が『いつ効力を失うか』を四つの場面で定める。罰金を全額納めたとき、労役場留置の執行が始まったとき、拘置の日数が罰金額を一日あたりの留置換算額で割った日数を超えたとき、罰金の執行ができなくなったとき。三番目が肝だ。あなたが何日拘置されるかには天井がある。罰金額を刑法18条6項の留置一日換算額で割った日数を超えたら、拘置状は当然に効力を失う。施設や検察官がその満期日を過ぎても拘束を続ければ、それは違法な拘禁になる。自分の出口の日を計算できるかどうかが、無駄な一日を防ぐ分水嶺だ。
法的な位置づけ
刑事訴訟法494条の14は、罰金未納者に対する拘置の決定および拘置状の失効事由を定める規定である。罰金の完納、労役場留置の執行開始、拘置日数が罰金額を刑法18条6項の留置一日換算額で割った日数を超えたとき、罰金の執行不能のいずれかが生じれば、拘置状は裁判所の判断を待たず当然にその効力を失う。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.罰金額と留置一日換算額を確認する 拘置された本人または家族は、まず判決書で罰金の総額と、刑法18条6項に基づく留置一日換算額(1日あたりの金額)を確認する。この二つが満期日計算の基礎になる
- 2.控除額を反映して上限日数を計算する 過去に未決勾留が罰金へ算入・通算されていた額や、すでに納付した一部額を罰金額から控除し、残額を留置一日換算額で割る。端数は1日に切り上げ、その日数が拘置の天井になる
- 3.完納または一部納付で満期日を前倒しする 完納できるなら即納付し、本条1号で当日中に拘置状を失効させる。一括が無理でも家族や弁護人が一部納付すれば、本条3号の残額が減り満期日が前倒しになる
- 4.満期日を過ぎた拘束に失効を主張する 計算した満期日を過ぎても拘束が続く場合は、本条3号による拘置状の当然失効を、刑事施設・検察官・弁護人を通じて主張し、過収容(違法拘禁)として是正を求める
よくある質問 AI による整理
Q1拘置状とは何ですか?
罰金を完納せず逃亡のおそれがある者を、労役場留置の前段階で身柄拘束するために裁判所が発する令状です。令和5年改正で導入されました。
Q2罰金を払えないと逮捕されますか?
通常の逮捕とは別ですが、逃亡のおそれがあれば拘置状により身柄を拘束されえます。払えなければ刑法18条の労役場留置に移ります。
Q3拘置の上限日数はどうやって計算しますか?
罰金額を刑法18条6項の留置一日換算額で割った日数が上限です。端数は1日に切り上げ、この日数を超えると拘置状は当然失効します。
Q4労役場留置とは何ですか?
罰金を完納できないとき、刑事施設に附置された労役場で作業に従事させる換刑処分です。刑法18条が根拠で、本条2号により執行開始で拘置状が失効します。
Q5罰金の時効は何年ですか?
罰金刑の時効は原則3年です(刑法32条、最新の改正状況をご確認ください)。時効が完成すると本条4号により拘置状も失効します。
Q6拘置中に罰金を一部だけ払ったらどうなりますか?
本条3号の計算式で、納付額を罰金額から控除した残額で上限日数を出すため、満期日が前倒しになります。全額か無かの二択ではありません。
Q7留置一日換算額はいくらですか?
判決で1日あたりの金額が定められ、刑法18条6項に基づきます。事案ごとに異なるため、自分の判決書で確認する必要があります。
Q8拘置されたら前科がつきますか?
拘置は罰金執行を確保するための身柄拘束で、それ自体が新たな前科になるわけではありません。前科は確定した罰金刑の有罪判決によるものです。
この条文についての質問 AI による整理
Q1罰金を払えないと、刑務所みたいに閉じ込められるんですか?
厳密には刑務所ではなく、逃亡のおそれがある場合に『拘置』で身柄を取られ、払えなければ刑法18条の労役場留置に移る二段構えです。労役場留置が始まれば拘置状は本条2号で失効します。実務のポイント:拘置は逃亡防止の暫定措置で、上限日数が罰金額から逆算で決まっている。本人が自分で満期日を計算して把握しておくと、過収容を防げる
Q2拘置されている間の日数は、あとで罰金から差し引いてもらえるんですか?
拘置の日数そのものは罰金額への充当ではなく、本条3号の『上限日数』を画する基準として機能します。罰金額を刑法18条6項の留置一日換算額で割った日数を拘置が超えれば、拘置状は当然に失効します。実務のポイント:過去の未決勾留が罰金に算入されていた場合、その分だけ計算上の残額が減り満期日が前倒しになる。古い勾留歴が今の出口を早めることがあるので、算入の有無を必ず確認する
間違えやすい点 AI による整理
- 『罰金を払わなくても身柄までは取られない、せいぜい差押えだ』と思われているが、令和5年改正後は逃亡のおそれがあれば拘置という形で身柄を拘束されうる。罰金は金銭の話だから自由は奪われない、という前提がもう古い
- 拘置されること自体は何となく想像できても、その拘束に上限日数が組み込まれていることまでは知られていない。本条3号により、罰金額を留置一日換算額で割った日数が天井で、それを超えた拘禁は違法になる。知らなければ満期を過ぎても漫然と拘束され続ける
- 『拘置されたら労役場留置までずっと閉じ込められる』と問いを立てがちだが、その前提が誤っている。拘置と労役場留置は別の段階で、労役場留置が始まれば拘置状は失効する。あなたから見れば連続した拘束でも、法律から見れば効力の異なる二つの状態が切り替わっている
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 法的性質 | 拘置:罰金執行確保のための暫定的な身柄拘束(本条が失効事由を画する) | 労役場留置:罰金未納時の換刑処分(刑法18条) 罰金の執行:検察官の命令による財産刑の執行(刑訴490条) |
| 発動の前提 | 罰金を完納せず、逃亡のおそれがあること(345条の2・494条の3の決定) | 罰金を完納できないこと 罰金刑の確定 |
| 拘束の上限 | 罰金額÷留置一日換算額で算出した日数(本条3号) | 2年以下(刑法18条1項) 拘束なし(財産への執行) |
| 終了・失効事由 | 完納・労役場留置開始・上限超過・執行不能(本条1〜4号) | 留置日数の満了または残額の完納 完納または執行不能 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は罰金を完納できない場合に労役へ換える点で日本の換刑処分に近い。換算額と日数の上限を定める構造も類似するが、前段階の拘置のような独立した身柄拘束令状の失効規定は持たない
韓国も罰金未納時に労役場留置(노역장 유치)を科し、判決で1日あたりの換算額と留置期間を定める。換刑処分の構造は日本と近い
ドイツは罰金(Geldstrafe)が取り立て不能な場合に代替自由刑へ換える。日数罰金制(Tagessatz)と一日単位の換算が前提で、日本の換刑処分の系譜上の源流にあたる
米国は連邦最高裁が、支払能力がない者を罰金不払いだけで収監することを原則として禁じる。資力の有無を区別する点で日本の換刑処分と発想が異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 罰金30万円を払えずにいたら、ある日、拘置状を持った執行官が来て身柄を取られた。あなたは『いつ出られるのか』が分からず不安になる。本条3号で計算できる。罰金額を刑法18条6項の留置一日換算額で割った日数が上限で、その日を過ぎたら拘置状は失効する。施設に対して『もう満期だ』と主張できる根拠がこの一条だ
- もし、拘置されている最中に家族が罰金を全額振り込んだら、その瞬間どうなる? 本条1号で拘置状は即座に効力を失う。完納の事実が確認されれば、あなたはその日のうちに釈放されるべき立場になる。振込の領収書や納付証明を施設へ届けるスピードが、釈放までの時間を直接縮める
- 労役場留置がいよいよ始まる、その切り替えの瞬間。本条2号により、労役場留置の執行が開始された時点で拘置状は失効する。拘置と労役場留置が二重に重なることはない。自分が今どちらの法的ステージにいるかを把握できるかどうかで、施設への主張の組み立てが変わる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 拘置された本人または家族は、まず罰金の総額と刑法18条6項の留置一日換算額(判決で定められている)を確認する2. 過去の未決勾留の算入や一部納付があれば、それを差し引いた残額で本条3号の上限日数を計算し、満期日を割り出す3. 罰金を完納できるなら即納付、できなければ一部納付で満期日を前倒しする4. 満期日を過ぎても拘束が続く場合は、本条3号による失効を施設・検察官・弁護人を通じて主張し、過収容(違法拘禁)として是正を求める
訴えられた側:1. 罰金未納で拘置のおそれがある段階なら、逃亡のおそれを生まないよう住所・連絡先を明確にし、出頭の意思を示す2. 一括が無理でも分割や一部納付を検察官に相談し、身柄拘束の必要性を下げる3. やむなく拘置されたら、労役場留置への切り替え時点で本条2号により拘置状が失効することを把握しておく4. 弁護人を通じて、拘置の上限日数と満期日を早期に確定させ、不当に長い拘束を防ぐ
時効(請求できる期限):拘置の上限日数は、罰金額(未決勾留の算入額や一部納付額を控除した残額)を刑法18条6項の留置一日換算額で割った日数。端数は一日に切り上げる。この日数を超えた瞬間、本条3号で拘置状は当然に失効する。なお罰金刑そのものの時効(刑法32条、罰金は3年。最新の改正状況をご確認ください)が完成すれば、本条4号で拘置状も失効する
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