刑事訴訟法 第497条
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- 没収を執行した後三箇月以内に、権利を有する者が没収物の交付を請求したときは、検察官は、破壊し、又は廃棄すべき物を除いては、これを交付しなければならない。
- 2.没収物を処分した後前項の請求があつた場合には、検察官は、公売によつて得た代価を交付しなければならない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 刑事訴訟法第497条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
- 刑事訴訟法第497条の条文原文は「没収を執行した後三箇月以内に、権利を有する者が没収物の交付を請求したときは、検察官は、破壊し、又は廃棄すべき物を除いては、これを交付しなければならない。」で始まります。
- 刑事訴訟法第497条は第一章に置かれています。
- 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
- 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 刑事訴訟法第497条の前の条は刑事訴訟法第496条です。
- 刑事訴訟法第497条の次の条は刑事訴訟法第498条です。
- 刑事訴訟法第497条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第497条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131 - 本サイト収録
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第497条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/497
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点刑事訴訟法497条は、没収の執行後3か月以内に権利者が請求すれば、検察官が破壊・廃棄すべき物を除いて没収物を交付しなければならないと定める。処分済みなら代価が交付される。
Q · 他人の事件で自分の貸した物が没収されたら、もう取り戻せないの?
いいえ。執行後3か月以内に交付請求すれば取り戻せます
刑事訴訟法497条により、没収の執行後3か月以内に、権利を有する者(所有者・質権者・抵当権者など)が交付を請求すれば、検察官は破壊・廃棄すべき物を除いて没収物を交付しなければなりません。既に公売で処分された後でも、2項によりその代価を受け取れます。ただし起算点は「没収の執行時」であり、あなたが没収を知った時ではないため、知った瞬間に動く必要があります。違法薬物・偽造文書など破壊・廃棄すべき物は対象外です。
解説
友人に貸したノートパソコンが、その友人の犯罪事件で押収され、判決で没収された。あなたは持ち主なのに、裁判にはあなたの名前すら出てこない。ここで諦めると物は二度と戻らない。だが刑事訴訟法497条は、没収を執行した後3か月以内に、権利を有する者(持ち主、質権者、抵当権者など、その物に法的な権利を持つ人)が交付を請求すれば、検察官はその物を渡さなければならないと定める。さらに、もう公売で売られた後でも、その代価(売却で得たお金)を受け取れる。ただし落とし穴が二つある。第一に、破壊・廃棄すべき物(違法薬物、偽造文書など)は対象外で何も戻らない。第二に、3か月を1日でも過ぎれば、この請求権は消える。あなたが知っているかどうかで、貸した物が手元に戻るか、静かに国のものになるかが分かれる。
法的な位置づけ
刑事訴訟法497条は、没収物の交付を定める手続規定であり、没収の執行後3か月以内に権利を有する者が請求した場合、検察官が破壊・廃棄すべき物を除いて当該没収物を交付すべき義務を負う旨を規定する。没収物が既に処分された後の請求については、公売で得た代価の交付をもって代える。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.没収の執行日(起算点)を検察庁に確認 没収の事実を知ったら、まず担当の地方検察庁に連絡し、没収の執行日を確認する。3か月の期限は執行時から進み、あなたが知った時からではないため、残り日数を正確に把握する
- 2.権利を証明する書類を集める 対象物の所有権や担保権を証明する書類を収集する。購入時の領収書、登録証、リース契約書、抵当権設定契約書、所有権留保特約のある売買契約書などが有効
- 3.交付請求書を内容証明郵便で提出 事件を担当した地方検察庁に対し、対象物を特定し権利の根拠を示した交付請求書を、執行後3か月以内に内容証明郵便で送付する。口頭・電話だけだと請求の有無が水掛け論になるため避ける
- 4.現物または代価を受領(処分前なら現物優先) まだ処分されていなければ現物の交付を受ける。公売済みなら2項により代価を受け取る。破壊・廃棄対象物は戻らないため、処分される前に動くほど取り戻せる価値が大きい
よくある質問 AI による整理
Q1没収物の交付とは何ですか?
没収された物のうち、第三者など権利を有する者が一定期間内に請求すれば返してもらえる制度です。刑事訴訟法497条が根拠で、執行後3か月以内の請求が条件です。
Q2没収された自分の物を取り戻す方法は?
事件を担当した地方検察庁に、執行後3か月以内に交付請求を出します。所有権を証明する領収書・登録証・契約書などを添えると確実です。内容証明郵便が安全です。
Q3没収の交付請求はなぜ3か月以内なのですか?
刑事訴訟法497条1項が期間を3か月と定めるためです。起算点は没収の執行時で、あなたが没収を知った時ではありません。過ぎると交付請求権は失われます。
Q4権利を有する者とは誰ですか?
没収物に法的権利を持つ人で、所有者だけでなく質権者・抵当権者・所有権留保売主・リース会社なども含みます。被告人自身ではなく善意の第三者が典型です。
Q5没収物交付請求書はどう書きますか?
事件番号、請求者の氏名・住所、対象物の特定、権利の根拠(契約・領収書等)を記載します。書式は決まっていませんが、内容証明郵便で日付を残すのが実務的です。
Q6公売された後でも代価はもらえますか?
もらえます。497条2項により処分後の請求では公売代価が交付されます。ただし公売価格は市場価値より安く、現物と同額は期待できません。
Q7破壊・廃棄すべき物は戻りますか?
戻りません。違法薬物・偽造文書など破壊・廃棄すべき物は497条1項の対象外で、代価も発生しません。対象に含まれるか早期に確認すべきです。
Q8刑事訴訟法497条をわかりやすく言うと?
他人の事件であなたの物が没収されても、3か月以内に検察官へ請求すれば返ってくる、というルールです。動かなければ無実でも国のものになります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1事件と無関係な自分の物が没収されたんですが、裁判で何も言えなかったのに諦めるしかないんですか?
諦める必要はありません。刑事訴訟法497条で、執行後3か月以内に権利を有する者として交付請求すれば、検察官は物を交付しなければなりません。そもそも第三者の物を本人手続だけで没収するのは適正手続違反になりうるとした最高裁判例もあります(昭和37.11.28)。実務のポイント:検察官が「3か月以内に請求してください」と親切に教えてくれるとは限りません。没収を知った時点で即動くのが鉄則です
Q2もう公売で売られちゃった後でも、お金は戻りますか?
戻ります。497条2項で、処分後に請求した場合は公売で得た代価の交付を受けられます。ただし公売価格は実物の市場価値より安く叩かれることが多く、現物と同額は期待できません。実務のポイント:破壊・廃棄すべき物(違法薬物や偽造文書など)は1項の対象外で、代価も発生しません。処分前に動けば現物そのものが戻る可能性があるので、公売を待たずに請求するほど得をします
間違えやすい点 AI による整理
- 「自分の物だから、いつ請求しても返ってくる」と思いがちだが、知っておくべきはその深刻度だ。3か月という期限は、あなたが没収の事実を知らなくても執行時から進む。気づいたときには期限切れ、というのが最も多い失敗パターンである
- 「裁判で没収されたのだから争う余地はない」という問いの立て方そのものが誤っている。第三者の所有物を本人の手続だけで没収することは適正手続違反になりうる(最高裁大法廷 昭和37.11.28、第三者所有物没収事件)。あなたには交付請求とは別に、没収自体の効力を争う道も残されている
- 「公売で売られたらもう何も戻らない」と諦める人が多いが、実際は2項で売却代価を受け取れる。物そのものは戻らなくても、お金は戻る
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 497条:権利者への没収物の交付・代価交付 | 496条:検察官による没収物の処分手続 499条:交付不能の場合の公告手続 |
| 発動の前提 | 執行後3か月以内の権利者の請求 | 没収の確定後、検察官が処分する場面 権利者が判明しない・交付できない場面 |
| 戻る対象 | 現物(処分前)または公売代価(処分後) | 処分により国庫帰属または換価 公告を経てなお請求なければ国庫帰属 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も没収物・追徴財産を権利者に還付する手続を持つが、請求期間は裁判確定後1年以内と日本の3か月より長い
韓国も処分後の権利者への没収物の交付・代価交付を定め、構造は日本と類似する
ドイツは2017年の没収(Einziehung)法改正で被害者・権利者への返還・補償手続を整備。被害者保護の比重が日本より大きい
米国の刑事没収では、第三者が没収告知後30日以内に権利申立て(ancillary proceeding)を行う。期間が短く厳格な点で日本の3か月と対照的
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 友人に貸した高級カメラが、その友人の詐欺事件で証拠品となり、そのまま没収された。あなたは事件と無関係なのに、カメラは国のものになるのか? 497条を知っていれば、執行後3か月以内に検察官へ交付請求すれば取り戻せる。知らなければ期限切れで永久に失う
- 没収の事実を人づてに知ったのが執行から2か月半後。残された時間は2週間。請求書面の準備、所有権を証明する書類(購入時の領収書、登録証、リース契約書)の収集を今日から始めないと、3か月の壁を越えた瞬間に物も代価も戻らなくなる
- あなたが被告人で、没収された物の中に交際相手から借りた指輪が混ざっていた。あなた自身は取り戻せないが、持ち主である相手は権利を有する者として交付請求できる。あなたがその事実と3か月の期限を伝えるかどうかで、相手の指輪の運命が変わる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 没収の事実を知ったら、まず3か月の起算点(没収の執行日)を担当検察庁に確認する2. 所有権や権利を証明する書類を集める(購入時の領収書、登録証、リース契約書、抵当権設定契約書など)3. 事件を担当した地方検察庁に対し、内容証明郵便で交付請求書を出す4. まだ処分されていなければ現物、公売済みなら代価を受け取る。破壊・廃棄対象物は戻らないため、対象に含まれるか早期に確認する
訴えられた側:1. あなたが被告人で、没収対象に他人から借りた物や共有物が含まれるなら、その所有者に没収の事実と3か月の期限を早く伝える2. 公判段階で、その物が第三者の所有であることを主張・立証すれば、そもそも没収を避けられる場合がある(第三者所有物の没収には告知と弁解の機会という適正手続が必要、最高裁昭和37.11.28)3. 自分の物については没収言渡しの当否を上訴で争うのが先決で、497条は没収が確定した後の交付の話である
時効(請求できる期限):没収を執行した後3か月以内(刑事訴訟法497条1項)。起算点は没収の執行時であり、あなたが没収の事実を知った時ではない。この期間を1日でも過ぎると交付請求権は失われると扱われるため、知った瞬間に動く必要がある(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:497条の交付請求権は、没収という国家作用に対する善意の第三者の財産権を救済する制度と解される。3か月の期間は除斥期間的に扱われ、起算点は執行時であるため、権利者の不知は原則として期間の進行を妨げないとされる。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和23年(1948年) 新設:現行刑事訴訟法(昭和23年法律第131号)の制定に伴い、没収物の権利者への交付・代価交付を定める規定として設けられた。
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