少年法 第6条(通告)
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- 家庭裁判所の審判に付すべき少年を発見した者は、これを家庭裁判所に通告しなければならない。
- 2.警察官又は保護者は、第三条第一項第三号に掲げる少年について、直接これを家庭裁判所に送致し、又は通告するよりも、先づ児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)による措置にゆだねるのが適当であると認めるときは、その少年を直接児童相談所に通告することができる。
この条文の基本情報
通告とは何ですか?
定義通告とは、少年法第6条に定められた規定で、「家庭裁判所の審判に付すべき少年を発見した者は、これを家庭裁判所に通告しなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 少年法第6条(通告)は、日本の少年法に含まれる条文です。
- 少年法第6条の条文原文は「家庭裁判所の審判に付すべき少年を発見した者は、これを家庭裁判所に通告しなければならない。」で始まります。
- 少年法第6条は第二節 通告、警察官の調査等に置かれています。
- 少年法の公布日は昭和23年7月15日です。
- 少年法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 少年法第6条の前の条は少年法第5条の3です。
- 少年法第6条の次の条は少年法第6条の2です。
- 少年法第6条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
少年法(昭和二十三年法律第百六十八号)第6条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000168 - 本サイト収録
少年法(昭和二十三年法律第百六十八号)第6条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000168/6
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点少年法6条は、審判に付すべき少年を発見した者に家庭裁判所への通告義務を課し、ぐ犯少年については警察官・保護者が児童相談所へ直接通告できると定める。
Q · 非行に走りかけた子どもを、親が自分で児童相談所につなぐことはできるの?
できる。ぐ犯少年なら親は児童相談所へ直接通告できる
少年法6条2項により、保護者と警察官は、ぐ犯少年(3条1項3号)について児童福祉法上の措置に委ねるのが適当と認めるときは、家庭裁判所を経ずに児童相談所へ直接通告できます。一方、1項は発見した者すべてに家庭裁判所への通告義務を課しますが、罰則はありません。なお14歳未満の少年は児童相談所経由でなければ家庭裁判所の審判対象にならず(3条2項)、18・19歳の特定少年にはぐ犯規定が適用されません(65条1項)。
解説
条文の主語は「発見した者」である。警察官、教師、児童相談所の職員に限っていない。法律の文言だけを見れば、コンビニの店長も近所の住人も、そして親自身も、非行に走った少年を家庭裁判所へ直接知らせることができ、しかもその「義務」を負う。この義務に違反しても罰則はない。それでもこの条文が大切なのは、窓口が一つではないことを明らかにしているからである。2項により、警察官と保護者に限って、ぐ犯少年(まだ犯罪はしていないが、家出、深夜徘徊、不良仲間との交友などから、将来罪を犯すおそれがあると判断される少年)については、家庭裁判所を飛ばして児童相談所へ直接つなぐ道が認められている。家庭裁判所の先には少年院を含む保護処分(裁判所が少年の立ち直りのために下す処遇決定)があり、児童相談所の先には一時保護や施設入所といった福祉の措置がある。同じ子どもでも、最初にどちらの窓口を叩くかで、その後の人生の道筋が変わりうる。知らない親は警察の判断を待つだけだが、知っている親は窓口を自分で選べる。
法的な位置づけ
少年法第6条は少年保護事件の端緒となる通告を定める規定である。1項は審判に付すべき少年を発見した者一般に家庭裁判所への通告義務を課し、2項は警察官または保護者に対し、ぐ犯少年について児童福祉法上の措置が適当と認める場合に児童相談所への直接通告を認める。1項の義務違反に罰則はない。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.兆候を日付入りで記録する 外泊、深夜徘徊、交友関係、金銭の出所など、子どもの変化を日付入りでメモし、LINE や SNS のやり取りをスクリーンショットで保存する。後の相談で緊急度を伝える根拠になる
- 2.年齢と段階を確認する 子どもの年齢(14歳未満か、14〜17歳か、18・19歳か)と、犯罪行為があったか、ぐ犯の段階かを整理する。これによって通告先の選択肢が変わる
- 3.児童相談所または少年相談窓口に相談する 犯罪に至っていないぐ犯の段階なら、189番などで最寄りの児童相談所につながり、福祉的支援を相談する。警察の少年相談窓口で助言を得てルートを見極める方法もある
- 4.通告先を決めて通告する 福祉的措置が適当なら児童相談所へ、司法的な調査が必要なら家庭裁判所へ通告する。保護者は少年法6条2項により、ぐ犯少年について児童相談所へ直接通告できる
- 5.調査・面接に備えて環境改善策を準備する 家庭裁判所や児童相談所の調査官・職員との面接前に、転居、交友関係の整理、通院、学校との連携など具体的な改善策を準備する。事件化している場合は付添人(弁護士)への相談を検討する
よくある質問 AI による整理
Q1少年法の通告とは何ですか?
非行のある少年や罪を犯すおそれのある少年の存在を家庭裁判所に知らせることです。少年法6条1項が根拠で、処罰ではなく調査の端緒になります。
Q2ぐ犯少年とは何歳までですか?
令和3年改正により、ぐ犯の規定は18・19歳の特定少年には適用されません(65条1項)。審判対象となるぐ犯少年は実質的に18歳未満です。
Q3通告義務を守らないと罰則はありますか?
少年法6条1項の通告義務に罰則はありません。ただし虐待を受けた児童については、児童虐待防止法6条の通告義務が別途問題になります。
Q4家庭裁判所への通告は匿名でもできますか?
通告の方式は少年審判規則に定めがあり、書面または口頭で行います。匿名の可否は運用によるため、事前に家庭裁判所の窓口へ確認するのが確実です。
Q5児童相談所に通告するとどうなりますか?
児童相談所が調査を行い、指導、一時保護、児童自立支援施設への入所などの福祉的措置を検討します。必要があれば家庭裁判所へ送致されます。
Q614歳未満の非行はどこに相談すればいい?
まず児童相談所です。14歳未満の少年は都道府県知事または児童相談所長から送致されない限り、家庭裁判所の審判対象になりません(少年法3条2項)。
Q7通告されたら前科はつきますか?
つきません。通告は調査の入口にすぎず、少年院送致などの保護処分を受けても刑罰ではないため前科にはなりません。
Q8警察に補導されたら必ず家庭裁判所に送られますか?
必ずではありません。ぐ犯少年であれば、警察官は少年法6条2項により家庭裁判所ではなく児童相談所へ通告することができます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1親が自分の子どもを家庭裁判所に通告するなんて、本当にできるんですか?
できる。6条1項の主語は「発見した者」で、保護者も含まれる。ぐ犯少年であれば、2項により児童相談所へ直接通告する選択もある。通告を受けた家庭裁判所は、審判に付すべき少年がいると思料すれば調査を始める(8条)。実務のポイント:実務では、親が最初に家庭裁判所の窓口へ行くことは少なく、児童相談所か警察の少年相談を経由するのが一般的である。まず相談だけして、どちらのルートが合うか見極める親が結果的に選択肢を多く残している
Q2近所の人に通告されたら、うちの子は少年院に行くことになりますか?
通告されただけで少年院に決まるわけではない。家庭裁判所はまず調査を行い、審判を開かずに終わる審判不開始や、審判をしても処分をしない不処分で終わる事件は少なくない。少年院送致は保護処分の中でも最も重い部類である(24条)。実務のポイント:処遇を左右するのは非行の内容だけではなく、家庭がこの子を支えられるかどうかという調査官の見立てである。親が本気で環境を変えようとしている姿勢は、記録として確かに残る
Q312歳の子の万引きが止まりません。家庭裁判所に相談すればいいですか?
14歳未満は刑事責任を問われない触法少年であり、家庭裁判所が扱うのは都道府県知事または児童相談所長から送致された場合に限られる(3条2項)。まずは児童相談所への相談・通告(児童福祉法25条)が窓口になる。実務のポイント:児童相談所は虐待対応で手一杯のことが多く、非行相談は後回しにされがちである。相談の際は、回数、被害額、学校の対応を時系列で書面にまとめて持参すると、緊急度が伝わりやすい
間違えやすい点 AI による整理
- 「通告」は告訴や通報と同じで、子どもを罰するための手続だと思われがちである。だが少年法の目的は健全な育成であり(1条)、通告は罰の入口ではなく調査の入口にすぎない。家庭裁判所の事件の多くは審判不開始か不処分で終わり、保護処分を受けても前科にはならない。通告を恐れて問題を家庭内に抱え込むほうが、事態を悪化させることが多い
- 「悪い子を見つけたら家庭裁判所へ」という発想そのものが、年齢によっては成り立たない。14歳未満の少年は、都道府県知事または児童相談所長からの送致がなければ家庭裁判所の審判の対象にならない(3条2項)。小学生や中学1、2年生の非行は、まず児童相談所(児童福祉法25条の通告)が窓口になる
- 親から見れば「うちの子はちょっと荒れているだけ」でも、法律から見れば家出や深夜徘徊の繰り返しは「ぐ犯」という独立した審判対象になりうる。ただし令和3年(2021年)改正により、18、19歳の特定少年にはぐ犯の規定が適用されなくなった(65条1項)。17歳と18歳の間で、同じ行動への法的評価がまったく変わる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 通告・送致する主体 | 少年法6条:発見した者すべて(2項は警察官・保護者に限定) | 少年法6条の6:警察官(触法少年事件の調査後) 児童福祉法25条:要保護児童を発見した者すべて |
| 対象となる少年 | 審判に付すべき少年(2項はぐ犯少年) | 14歳未満の触法少年 保護者のない児童または保護者に監護させることが不適当な児童 |
| 送り先 | 原則家庭裁判所、2項の場合は児童相談所 | 児童相談所(一定の重大事件は送致義務) 市町村、都道府県の設置する福祉事務所または児童相談所 |
| その先の手続 | 家裁の調査(8条)→ 審判 → 保護処分、または児相の福祉的措置 | 児相の措置、必要に応じて家裁送致 児童福祉法上の指導・一時保護・施設入所等 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も何人でも少年法院に報告できる仕組みをとる。2019年改正でぐ犯(虞犯)概念を縮小し、少年輔導委員会による福祉的対応を先行させる方向に転換した
韓国は保護者や学校長などが少年部に通告できると定め、日本と類似の構造をもつ
ドイツは少年刑法(JGG)と児童・少年援助法(SGB VIII)を分け、福祉的介入は少年局が担う。一般人の通告義務規定はない
米国は州ごとに少年裁判所への petition 制度をもち、status offense(年少者特有の問題行動)の扱いは州により異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 15歳の息子が三日連続で帰宅せず、年上の不良グループのたまり場に出入りしているらしい。罪を犯したわけではない。もし家庭裁判所と児童相談所のどちらかに相談するとしたら、どちらを選ぶ? 少年法6条2項は、保護者であるあなたに児童相談所へ直接つなぐ選択肢を認めている
- 中学の担任として、生徒が万引きを繰り返していると本人から打ち明けられた。本人は13歳。家庭裁判所に通告すればよいと思っていないか。14歳未満の触法少年は、児童相談所を経由しなければ家庭裁判所の審判に進まない(3条2項)。通告先を誤ると、対応が数週間遅れる
- あなたの子どもが家庭裁判所に通告された側になった。通告したのは近所の住人らしい。通告があっても、それだけで処分が決まるわけではない。家庭裁判所はまず調査を行い(8条)、審判を開かずに終える事件も多い。調査官との面接にどう臨むかが、実質的な分かれ目になる
- 息子は19歳10か月で、窃盗の疑いをかけられている。20歳の誕生日まであと60日。その日を過ぎれば少年法の保護手続には乗らず、成人と同じ刑事手続になる。手続が遅れるだけで、少年院と刑務所の境界線を越えてしまう
- 路上で中学生くらいの子が大人に囲まれ、明らかに違法な仕事を手伝わされている。通報するのは警察か児童相談所か。どちらも正解だが、危険が迫っているなら110番が先である
取るべき行動
被害を受けた側:1. 子どもの非行の兆候(外泊、交友、金銭の出所)を日付入りでメモし、LINE や SNS のやり取りを保存する2. 犯罪に至っていない段階なら児童相談所(189番で最寄りにつながる)に相談し、福祉的支援を検討する3. すでに事件化している場合は、早い段階で少年事件に詳しい弁護士(付添人)に相談する4. 被害を受けた側であれば、警察への被害届とともに、家庭裁判所の被害者向け制度(記録の閲覧、意見陳述など)の利用を確認する
訴えられた側:1. わが子が通告・送致されても、それだけで処分が決まるわけではないと理解し、家庭裁判所からの呼出しには必ず応じる2. 調査官面接では家庭の問題を隠さず、改善策を具体的に示す3. 付添人(弁護士)を選任し、学校や職場との調整、環境調整の計画を一緒に作る4. 観護措置(少年鑑別所への収容)が決まった場合は、付添人を通じて異議申立て(17条の2)の可否を検討する
時効(請求できる期限):通告そのものに期限はない。ただし少年法の保護手続は本人が20歳に達するまでに限られ、調査の途中で20歳に達すると検察官送致となる(19条2項)。ぐ犯による審判対象は18歳未満に限られる(65条1項)。児童福祉法の措置は原則18歳未満が対象(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:1項の通告義務は罰則を伴わない訓示的な義務と解される。通告は告訴・告発と異なり処罰を求める意思表示ではなく、家庭裁判所の調査を促す端緒にとどまる
通説:2項は児童福祉機関先議の考え方を、ぐ犯少年について警察官と保護者の判断に委ねたもの。司法的介入を必要最小限にとどめ、福祉的措置を優先する余地を認める趣旨とされる
改正沿革 AI による整理
- 令和3年(2021年)改正、令和4年(2022年)4月1日施行 本条の文言ではなく関連規定の改正。18、19歳を特定少年とし、ぐ犯(3条1項3号)の規定を特定少年には適用しないとした(65条1項)。これにより本条2項の対象となるぐ犯少年は実質的に18歳未満に限られる
改正の年表
- 1.昭和23年(1948年) 新設:現行少年法の制定により、発見者の家庭裁判所への通告義務と、警察官・保護者による児童相談所への直接通告を規定
- 2.平成19年(2007年) 改正:本条の直後に6条の2以下が整備され、触法少年事件について警察の調査権限と児童相談所への送致の手続が明文化された
- 3.令和3年(2021年) 改正:本条の文言ではなく関連規定の改正。18・19歳を特定少年とし、ぐ犯規定を適用除外(65条1項)としたため、本条2項の対象は実質的に18歳未満となった
- 少年法 第1条健全育成という通告制度の目的
- 少年法 第3条通告対象となる審判に付すべき少年
- 少年法 第8条通告を受けた家裁の調査義務
- 少年法 第6条の6触法少年事件の警察から児相への送致
- 少年法 第65条特定少年へのぐ犯規定の適用除外
- 児童福祉法 第25条要保護児童の児童相談所への通告義務
- 児童虐待の防止等に関する法律 第6条虐待を受けた児童の通告義務の特則
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