医療法 第92条
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第六条の四の四第一項の規定により報告を求められて、これに従わず、若しくは虚偽の報告をした者、第三十条の十三第五項、第三十条の十八の二第二項若しくは第三十条の十八の四第六項の規定による命令に違反した者又は第三十条の十八の六第三項の規定に違反して、届出をせず、若しくは虚偽の届出をした者は、三十万円以下の過料に処する。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 医療法第92条は、日本の医療法に含まれる条文です。
- 医療法第92条の条文原文は「第六条の四の四第一項の規定により報告を求められて、これに従わず、若しくは虚偽の報告をした者、第三十条の十三第五項、第三十条の十八の二第二項若しくは第三十条の十八…」で始まります。
- 医療法第92条は第九章に置かれています。
- 医療法の公布日は昭和23年7月30日です。
- 医療法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 医療法第92条の前の条は医療法第91条です。
- 医療法第92条の次の条は医療法第93条です。
- 医療法第92条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第92条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000205 - 本サイト収録
医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第92条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000205/92
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点医療法92条は、報告の求めへの不服従や虚偽報告、病床機能報告等に関する知事命令への違反、届出義務違反をした者に三十万円以下の過料を科す。過料は刑罰ではない。
Q · 病床機能報告を出さないと、病院はどんな制裁を受けるの?
知事の命令にも違反すれば、30万円以下の過料
医療法92条により、病床機能報告(30条の13第5項)、外来機能報告(30条の18の2第2項)、30条の18の4第6項の報告に関する都道府県知事の命令に違反した者は、三十万円以下の過料に処されます。提出を怠っただけでは対象にならず、命令への違反が要件です。過料は非訟事件手続法による秩序罰で、前科はつきません。ただし過料の裁判が確定すれば、検察官の命令により強制執行できます。
解説
罰則の章の終わり近くにある地味な一条だが、病院経営の急所がここに出ている。対象は、第6条の4の4第1項による報告要求を無視した、または嘘の報告をした者、病床機能報告(第30条の13第5項)や外来機能報告・かかりつけ医機能報告の関連規定(第30条の18の2第2項、第30条の18の4第6項)にもとづく都道府県知事の命令に違反した者、そして第30条の18の6第3項の届出を怠った、または虚偽の届出をした者である。制裁は「三十万円以下の過料」。過料は罰金ではなく、刑事手続を通らない行政上の秩序罰(役所の決定を守らせるための金銭の制裁)なので、前科はつかない。見落とされやすいのは、病床機能報告などは提出を怠っただけでは本条の対象にならず、「知事の命令」が出て、それにも従わなかったときに初めて過料の対象になるという点だ。つまり二段階の猶予がある。ただし、その猶予を使い切った病院が失うのは30万円だけではない。報告データは地域医療構想の協議や補助金配分の土台になるため、「数字を出さない病院」として行政や地域の中で記録に残ることになる。※第6条の4の4と第30条の18の6は近年の改正で置かれた規定であり、具体的な対象は最新の条文でご確認ください。
法的な位置づけ
医療法第92条は、医療機関に対する報告・届出制度の実効性を担保するための過料規定である。同法第6条の4の4第1項の報告の求めへの不服従・虚偽報告、第30条の13第5項等に基づく都道府県知事の命令への違反、第30条の18の6第3項の届出義務違反・虚偽届出を対象とし、三十万円以下の過料を定める。過料は刑罰ではない行政上の秩序罰であり、非訟事件手続法に基づき地方裁判所が科す。
よくある質問 AI による整理
Q1医療法92条とは何ですか?
医療機関の報告・届出義務の違反や、報告に関する知事命令への違反に、三十万円以下の過料を科す罰則規定です。刑罰ではなく行政上の秩序罰にあたります。
Q2病床機能報告 出さないとどうなる?
まず都道府県から督促があり、それでも出さないと知事が報告を命じます。その命令に違反すると、医療法92条により三十万円以下の過料の対象になります。
Q3医療法の過料は誰が払う?
報告義務を負うのは原則として病院・診療所の管理者で、過料の名宛人も管理者個人になりえます。事務担当者に任せていても責任は移りません。
Q4過料 前科 つく?
つきません。過料は刑罰ではない秩序罰で、刑事裁判ではなく地方裁判所の非訟手続で科されます。ただし確定すれば強制執行の対象になります。
Q5外来機能報告 命令 違反するとどうなる?
医療法30条の18の2第2項に基づく知事の命令に違反すると、医療法92条により三十万円以下の過料に処されることがあります。
Q6医療法 虚偽報告 罰則は?
第6条の4の4第1項による報告の求めに対して虚偽の報告をすると、医療法92条の過料の対象になります。虚偽の届出も同様に対象です。
Q7過料の通知が来たら 不服申立てできる?
できます。過料の裁判に対しては、非訟事件手続法に基づき即時抗告をすることが可能です。遅延理由や是正状況を書面で示すことが重要です。
Q8医療法 過料 金額はどう決まる?
三十万円を上限に、地方裁判所が事案に応じて金額を決めます。違反の経緯、是正の早さ、再発防止策などの事情が考慮される余地があります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1過料って、罰金と何が違うんですか?前科になります?
前科にはならない。罰金は刑法上の刑罰だが、本条(医療法92条)の過料は行政上の秩序罰で、刑事裁判ではなく地方裁判所の非訟手続(非訟事件手続法119条以下)で科される。実務のポイント:前科がつかないからと軽く見る病院は多い。しかし過料事件の発端は、都道府県から裁判所への通知である。そのため、行政側には「命令に従わなかった病院」という記録が確実に残る。これが次の立入検査や協議の場で空気を変える
Q2病床機能報告を締切までに出し忘れました。もう過料ですか?
まだ過料の対象ではない。医療法92条が病床機能報告について過料の対象としているのは、第30条の13第5項にもとづく知事の報告命令に違反した場合である。出し忘れの段階なら、督促を受けた時点ですぐ提出すればよい。実務のポイント:都道府県の担当者も、いきなり命令を出したいわけではない。督促電話で「いつまでに出す」と具体的な日付を伝えて守れば、命令書という形式自体が出ないまま済むことが多い
Q3報告の担当は事務長なのに、院長の私が過料を払うんですか?
報告義務を負うのは原則として病院・診療所の「管理者」であり、過料の名宛人も管理者になりうる(医療法30条の13等)。事務長に任せていたという事情は、内部の分担にすぎない。実務のポイント:過料事件で裁判所が金額を決めるときは、違反後の是正の早さや再発防止策が考慮される余地がある。担当者の二人体制や報告カレンダーの整備を書面で示せると、上限の30万円に届かない判断を引き出しやすい
間違えやすい点 AI による整理
- 「過料も罰金も同じ罰だろう」と思われがちだが、両者は別物である。罰金は刑事罰で前科になるが、過料は行政上の秩序罰で前科にならず、刑事裁判ではなく地方裁判所の非訟手続(非訟事件手続法)で科される。だから「前科がつかないなら無視してよい」と考えるのも誤りだ。過料の裁判は確定すれば検察官の命令で強制執行できる
- 病床機能報告を一回出し忘れた病院長が「もう過料だ」と青ざめることがある。だが、そもそも問いの立て方がずれている。病床機能報告や外来機能報告で過料の対象になるのは、提出を怠ったことそのものではなく、知事の報告命令に違反したことである。本当に考えるべきなのは「命令が来る前に何をするか」だ
- 院長から見れば、報告は事務方の雑務のひとつにすぎない。しかし法律上、報告義務を負うのは原則として病院・診療所の「管理者」であり、過料の名宛人も管理者個人になりうる。担当者に任せていたという事情は、制裁を受ける人を変えない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の性質 | 医療法92条:報告・届出義務違反への制裁(過料) | 医療法30条の13:病床機能報告の義務と知事の報告命令 医療法30条の18の2:外来機能報告の義務と関連命令 |
| 過料に至る条件 | 知事の命令違反、報告の求めへの不服従・虚偽報告、届出義務違反 | 報告の未提出だけでは過料にならず、命令を経る 報告の未提出だけでは過料にならず、命令を経る |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾は刑罰ではない行政罰鍰を主管機関が直接処分する方式で、日本の裁判所が科す過料とは手続が異なる
韓国も医療機関の義務違反に行政上の過料(과태료)を置き、刑罰と区別する点で日本と共通する
ドイツは秩序違反法に基づく行政庁のGeldbußeで対応し、刑罰と明確に区別する。日本の過料の概念的な源流とされる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 事務長が退職し、病床機能報告の担当者がいなくなった。締切を過ぎた頃、都道府県から督促の電話が来たが「忙しい」と後回しにした。数週間後、報告を命じる書面が届く。ここで放置すれば、次に届くのは地方裁判所からの過料事件の通知だ
- 病棟を実態より「急性期」寄りに見せたくて、報告内容を盛りたくなったらどうなるか? 虚偽の報告は、命令違反と並んで本条の過料の対象になりうる。しかも報告データは地域の協議の場で他の病院と突き合わされるため、実態とのずれは意外なほど早く見つかる
- クリニックを開業して二年目。かかりつけ医機能報告の案内メールを営業メールだと思って削除していた。その後に届いた知事の命令書の期限まで、残り10日しかない
- 医療法人の顧問税理士から「報告を出さないと何かまずいの?」と聞かれた。答えは、命令が出るまでは過料の対象にならないが、命令後の違反は院長個人に最大30万円の過料が科されうる、である
- 新しく定められた届出(第30条の18の6第3項)の存在を知らないまま、該当する事業を始めていた。届出をしていないことが後から分かれば、「知らなかった」は過料を免れる理由にならない(届出の具体的な対象は最新の条文でご確認ください)
取るべき行動
被害を受けた側:報告データを使う側(地域医療構想の協議に参加する他の病院や自治体)の立場で、ある病院の報告が実態とかけ離れていると感じた場合:1. 公表されている病床機能報告の結果と、実際の稼働状況の資料を突き合わせて整理する2. 地域医療構想調整会議などの協議の場で、データの確認を求める3. 都道府県の医療政策担当課に、報告内容の確認や命令権限の行使を促す情報提供を書面で行う
訴えられた側:1. 督促や命令書の根拠条文(第30条の13第5項など)と期限をすぐ確認し、まず期限内に報告または届出を済ませる2. 虚偽の疑いを指摘された場合は、速やかに訂正報告を出し、誤りが生じた経緯を記録に残す3. 地方裁判所から過料事件の通知が来たら、遅れた事情と是正済みであることを書面で陳述する4. 過料の裁判に不服があれば、即時抗告(非訟事件手続法)を検討する。報告実務の担当者を常に二人置く体制に改める
時効(請求できる期限):本条の過料には刑事の公訴時効は適用されず、過料の制裁そのものの時効や除斥期間の扱いは、実務上、解釈が分かれている。実務上の期限は、知事の命令書に書かれた提出期限と、病床機能報告など毎年定められる報告期間である(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:過料は行政上の秩序罰であり、刑法総則の適用はなく、故意・過失の要否や時効の扱いについては刑罰と同様には扱われない。一方で、制裁としての性質から比例原則的な考慮は及ぶとされる。
- 医療法 第30条の13病床機能報告と知事の報告命令
- 医療法 第30条の18の2外来機能報告の義務と関連命令
- 医療法 第30条の18の4かかりつけ医機能報告(現行効力を要確認)
- 非訟事件手続法 第119条過料事件の管轄裁判所
- 非訟事件手続法 第120条過料の裁判の手続と不服申立て
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