弁護士法 第10条(登録換の請求)
クイックジャンプ
- 弁護士は、所属弁護士会を変更するには、新たに入会しようとする弁護士会を経て、日本弁護士連合会に登録換の請求をしなければならない。
- 2.弁護士は、登録換の請求をする場合には、所属弁護士会にその旨を届け出なければならない。
この条文の基本情報
登録換の請求とは何ですか?
定義登録換の請求とは、弁護士法第10条に定められた規定で、「弁護士は、所属弁護士会を変更するには、新たに入会しようとする弁護士会を経て、日本弁護士連合会に登録換の請求をしなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 弁護士法第10条(登録換の請求)は、日本の弁護士法に含まれる条文です。
- 弁護士法第10条の条文原文は「弁護士は、所属弁護士会を変更するには、新たに入会しようとする弁護士会を経て、日本弁護士連合会に登録換の請求をしなければならない。」で始まります。
- 弁護士法第10条は第三章 弁護士名簿に置かれています。
- 弁護士法の公布日は昭和24年6月10日です。
- 弁護士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 弁護士法第10条の前の条は弁護士法第9条です。
- 弁護士法第10条の次の条は弁護士法第11条です。
- 弁護士法第10条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)第10条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC1000000205 - 本サイト収録
弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)第10条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/324AC1000000205/10
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点弁護士法10条は、弁護士が所属弁護士会を変更するには、新たに入会する弁護士会を経由して日本弁護士連合会に登録換を請求し、現所属会へ届け出る必要があると定める。
Q · 担当の弁護士が別の弁護士会に移ったら、苦情はどこに出せばいいの?
現在の所属弁護士会が宛先。移籍前に出していなければ新会へ
弁護士法10条により、弁護士が所属弁護士会を変えるには、新たに入会する弁護士会を経由して日本弁護士連合会に登録換を請求し(1項)、現所属会へ届け出ます(2項)。担当弁護士が移籍すると、その人を監督する弁護士会も懲戒・費用紛争の窓口も入れ替わります。新たに苦情を出すなら現在の所属会が宛先です。既に係属中の懲戒手続は移籍では消えず、請求時点の旧会で継続審査されます。
解説
弁護士は誰でも、必ず一つの弁護士会に所属している。東京で活動するなら東京・第一東京・第二東京のいずれか、大阪なら大阪弁護士会。この所属は単なる肩書きではない。あなたがその弁護士に不満を持ち懲戒を申し立てるとき、宛先はその弁護士の所属弁護士会だ。弁護士法10条は、弁護士が所属を変える手続を定める。新たに入会する弁護士会を経由して日弁連に登録換を請求し、同時に元の弁護士会へ届け出る。二段構えである。なぜ重要か。弁護士が地方へ移籍した瞬間、その人を監督する弁護士会も、苦情の窓口も、丸ごと入れ替わる。依頼中の弁護士がいつの間にか別の会に移っていたら、トラブル時にどこへ駆け込むかが変わっている。しかも登録換の途中で問題があれば、新会は請求の進達を拒める(12条)。所属は弁護士の信用そのものに直結する事項であり、移籍は自由放任ではない。
法的な位置づけ
弁護士法10条にいう登録換とは、弁護士が所属する弁護士会を変更するための登録手続をいう。新たに入会しようとする弁護士会を経由して日本弁護士連合会に請求し、併せて従前の所属弁護士会へ届け出ることを要する。新規登録(9条)および登録取消(11条)と並ぶ、弁護士名簿の登録に関する一連の手続の一つである。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.移籍前に未決事項を整理する 係属中の懲戒手続、紛議調停、会費の精算状況を確認する。会費滞納や手続係属中だと新会が進達を拒める(弁護士法12条)ため、移籍前に清算・整理しておく
- 2.新たに入会する弁護士会へ入会を申請する 移転先の地域を管轄する弁護士会に入会の手続を行う。登録換は必ずこの新会を経由するため、先に入会の道筋をつける
- 3.新会を経由して日弁連へ登録換を請求する 弁護士法10条1項に従い、新たに入会する弁護士会を経由して日本弁護士連合会に登録換を請求する。日弁連へ直接出しても受理されない
- 4.現所属会へ届け出る 弁護士法10条2項に従い、登録換を請求する旨を従前の所属弁護士会へ届け出る。会費の二重請求や退会手続の停滞を防ぐため、1項の請求と同時に行う
よくある質問 AI による整理
Q1登録換とは?
弁護士が所属する弁護士会を変える登録手続です。弁護士法10条が根拠で、新会を経由して日弁連に請求し、旧会へ届け出る二段構えになっています。
Q2弁護士の所属弁護士会はどうやって調べる?
日本弁護士連合会の「弁護士検索」で、氏名や登録番号から現在の所属弁護士会を確認できます。経歴に複数の会名が並ぶ場合は登録換を重ねた証です。
Q3弁護士会の変更に期限はありますか?
登録換の請求自体に法定の期限はありません。ただし係属中の懲戒手続や紛議は移籍では消えず、旧会で継続します。移籍前に未決事項を整理するのが実務上重要です。
Q4登録換は日弁連に直接請求できますか?
できません。弁護士法10条1項は「新たに入会しようとする弁護士会を経て」請求するよう定めており、日弁連へ直接出しても受理されません。
Q5会費を滞納していると登録換できませんか?
新会は会費滞納や素行の問題などを理由に登録換請求の進達を拒める場合があります(弁護士法12条)。誰でも自由に会を渡り歩けるわけではありません。
Q6弁護士の登録番号は会を移ると変わりますか?
登録番号は登録換後も原則として変わりません。番号を控えておけば、後に弁護士が移籍しても日弁連で同一人物として追跡できます。
Q7弁護士が移籍したら委任契約はどうなりますか?
委任契約は所属会の変更だけでは当然には終了しません。ただし監督主体と苦情窓口は移籍先の会へ変わるため、契約時に所属会と登録番号を控えておくと安心です。
Q8弁護士会の変更はいつ効力が生じますか?
登録換は日弁連の登録換の手続と通知・公告(弁護士法14条)を経て効力が確定します。公告までは原則として旧会の監督下にある点に注意が必要です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1弁護士がよその弁護士会に移ったら、前の会に出した苦情はどうなるんですか?
すでに係属している懲戒手続は移籍では消えません。請求時点の所属会(旧会)で継続して審査されます(弁護士法58条以下)。新たに苦情を出す場合は、現在の所属会が宛先になります。実務のポイント:懲戒手続が始まりそうな弁護士がタイミングよく登録換を試みても、新会は進達を拒める(12条)。移籍で逃げ切れる仕組みにはなっていない。
Q2依頼する前に、その弁護士がちゃんとした人か所属で見分けられますか?
日弁連の弁護士検索で現在の所属弁護士会と登録番号を確認できます。所属が空欄や「登録取消」なら現役ではありません(弁護士法11条)。ただし所属の有無だけで人格や実力は分かりません。実務のポイント:懲戒処分歴は官報と日弁連の機関誌で公告されます。氏名と登録番号で過去の処分を照合できるので、不安があれば所属会へ照会するという手がある。
間違えやすい点 AI による整理
- 「弁護士はみんな日弁連という一つの組織に属しているのだから、苦情も日弁連に出せばいい」と考えがちだが、その問いの立て方が誤っている。懲戒の一次窓口はあくまで個々の所属弁護士会で、日弁連が出てくるのは異議申出(不服申立)の段階だ。最初の宛先を間違えると、貴重な時間を失う
- 登録換は「引っ越しの住所変更」程度の事務手続だと思われているが、実際は新たに入会する弁護士会の審査を経る。会費滞納や素行に問題があれば新会は進達を拒める(12条)。誰でも自由に渡り歩けるわけではない
- 「所属弁護士会が変わること」自体は知っていても、それが懲戒請求や費用紛争の窓口まで動かすことの重大さに気付いていない人が多い。担当弁護士の所属変更は、紛争時のあなたの動線そのものを書き換える
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 手続の性質 | 10条:所属弁護士会の変更(登録換) | 9条:弁護士名簿への新規登録 11条:登録取消(弁護士でなくなる) |
| 経由する弁護士会 | 新たに入会する弁護士会を経由(10条1項) | 入会しようとする弁護士会を経由 所属弁護士会を経由 |
| 旧会・所属会への対応 | 現所属会へ届出が必要(10条2項) | 従前の所属なし(新規) 退会・資格喪失を伴う |
| 拒絶・障害事由 | 新会が進達を拒める(12条) | 新会が進達を拒める(12条) 本人の意思または法定事由による |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も律師は律師公會への加入が前提で、執業地の変更に伴う公會所属の変更手続がある点で日本と共通する
韓国も弁護士は地方弁護士会に所属し、大韓弁護士協会への登録を通じて所属変更を行う点で日本と類似の二層構造をとる
ドイツでも Rechtsanwalt は Rechtsanwaltskammer への所属が前提で、活動地変更に伴う Kammer の変更手続がある
米国は州ごとに法曹会への登録が分かれ、他州への移籍は各州の admission ルール(互恵・試験免除等)に従う点で大きく異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 依頼した弁護士が訴訟の途中で事務所を地方に移し、所属弁護士会も変わっていたとしたら、もし不誠実な対応をされたとき懲戒請求はどちらの会に出せばいい? 答えは「請求時点の所属会」だ。移籍を知らずに古い会に出すと、宛先違いで手続が遅れる
- あなたが弁護士で、独立して地元に戻る。登録換を新会経由で日弁連に請求したが、元会への届出(2項)を失念した。会費の二重請求や、最悪は退会手続の停滞という形で跳ね返ってくる
- 依頼先を探していて、ある弁護士の経歴に複数の弁護士会名が並んでいる。これは経歴詐称ではない。登録換を繰り返した移籍の証だ
- あなたの懲戒請求に除斥期間が迫る中、相手の弁護士が別会へ移籍した。日弁連の弁護士検索で新しい所属会を確認し、正しい宛先に出し直さないと、残りわずかな日数を宛先ミスで溶かす
取るべき行動
被害を受けた側:1. まず日弁連の弁護士検索で、その弁護士の現在の所属弁護士会を確認する。移籍していれば宛先が変わっている2. 懲戒請求は現在の所属弁護士会の綱紀委員会へ書面で提出する(弁護士法58条、何人でも請求可) 3. 費用トラブルなら同じ会の紛議調停を利用4. 一次判断に不服なら日弁連へ異議申出。提出直前に所属を再確認し、宛先違いで日数を失わないこと
訴えられた側:1. 登録換は必ず新たに入会する弁護士会を経由して日弁連へ請求する(10条1項)。直接日弁連に出しても受理されない2. 同時に現所属会へ届け出る(10条2項)、会費清算や二重請求を防ぐ3. 会費滞納や懲戒手続の係属中だと新会が進達を拒める(12条)ため、移籍前に未決事項を整理4. 登録換の公告(14条)まで旧会の監督下にある点に注意
時効(請求できる期限):登録換の請求自体に法定の期限はない。ただし係属中の懲戒手続や紛議は所属変更で消えず旧会で継続する。利用者側の懲戒請求には除斥期間があり、懲戒事由があったときから3年を過ぎると原則として懲戒手続を開始できない(弁護士法63条、最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:登録換は新会経由の請求(10条1項)と旧会への届出(10条2項)の二段構えにより、弁護士の活動地選択の自由を認めつつ、弁護士会による監督の連続性を確保する制度と理解される。進達拒絶(12条)の余地は、問題を抱えた会員が監督を逃れて移籍することを防ぐ趣旨とされる。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和24年(1949年) 新設:現行弁護士法(昭和24年法律第205号)の制定により、弁護士自治を前提とする登録・登録換・登録取消の手続が整備された。本条は所属弁護士会の変更手続を定める。
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