弁護士法 第11条(登録取消の請求)
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弁護士がその業務をやめようとするときは、所属弁護士会を経て、日本弁護士連合会に登録取消の請求をしなければならない。
この条文の基本情報
登録取消の請求とは何ですか?
定義登録取消の請求とは、弁護士法第11条に定められた規定で、「弁護士がその業務をやめようとするときは、所属弁護士会を経て、日本弁護士連合会に登録取消の請求をしなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 弁護士法第11条(登録取消の請求)は、日本の弁護士法に含まれる条文です。
- 弁護士法第11条の条文原文は「弁護士がその業務をやめようとするときは、所属弁護士会を経て、日本弁護士連合会に登録取消の請求をしなければならない。」で始まります。
- 弁護士法第11条は第三章 弁護士名簿に置かれています。
- 弁護士法の公布日は昭和24年6月10日です。
- 弁護士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 弁護士法第11条の前の条は弁護士法第10条です。
- 弁護士法第11条の次の条は弁護士法第12条です。
- 弁護士法第11条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)第11条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC1000000205 - 本サイト収録
弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)第11条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/324AC1000000205/11
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点弁護士法11条は、弁護士が業務をやめるときは所属弁護士会を経て日本弁護士連合会に登録取消を請求しなければならないと定める。直接日弁連には請求できない。
Q · 弁護士って、辞めたいときに自分で日弁連に届ければ辞められるの?
いいえ、必ず所属弁護士会を経て請求します
弁護士法11条により、弁護士が業務をやめるには所属弁護士会を経て日本弁護士連合会に登録取消を請求しなければなりません。直接日弁連には請求できず、地元の弁護士会を必ず一度通します。これは弁護士自治の表れで、辞めるときも団体のチェックを受ける仕組みです。さらに懲戒の手続に付された後は、登録取消を請求しても手続が結了するまで取消は保留され(弁護士法63条、現行効力を要確認)、懲戒から逃げる手段にはなりません。
解説
弁護士をやめる、その一歩は「退職届を出す」ような単純な話ではない。弁護士法11条は、業務をやめようとするときは所属する弁護士会を経由して、日本弁護士連合会に登録取消の請求をしなければならないと定める。鍵は「経て」の二文字だ。あなたが直接日弁連に申し出ることはできず、必ず地元の弁護士会というフィルターを一度通す。なぜこんな回り道をさせるのか。ここに弁護士自治の核心が隠れている。弁護士は国家機関の監督を受けず、自分たちの団体で資格の出入りを管理する。その代償として、辞めるときも団体のチェックを受ける。そして最も見落とされがちなのは、懲戒の手続が始まった後に「辞めます」と請求しても、その手続が結了するまで登録は取り消されないという仕掛けだ(弁護士法63条、現行効力を要確認)。辞めて逃げる、という選択肢は最初から塞がれている。
法的な位置づけ
弁護士法11条は、弁護士が業務を廃止する際の登録取消手続を定める規定である。弁護士は所属弁護士会を経由して日本弁護士連合会に登録取消を請求しなければならず、団体を介さない直接の請求は認められない。弁護士名簿への登録(同法8条)に対応する、資格の出口を規律する手続規定として機能する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.係属中の全事件で辞任・引継ぎを完了 登録取消を請求する前に、係属している全ての事件で辞任手続を行い、後任弁護士や依頼者への引継ぎを完了させる。順番を逆にすると、資格喪失後に依頼者トラブルが噴出しても弁護士会の枠組みでは守られない
- 2.預り金・預り品を清算し受領書を取得 依頼者から預かっている金銭・書類・物品をすべて清算して返還し、依頼者から受領書を取得する。清算を残したまま登録を消すと、後に損害賠償請求(民法415条)のリスクが残る
- 3.懲戒・紛議の係属有無を確認 自身に対する懲戒請求や紛議調停が係属していないか確認する。係属中の場合、登録取消を請求しても弁護士法63条により手続結了まで取消は保留される点を理解しておく
- 4.所属弁護士会を経て日弁連へ登録取消を請求 所属弁護士会に退会届を、日本弁護士連合会に登録取消請求を、必ず弁護士会を経由して提出する(11条)。直接日弁連へ提出することはできない
よくある質問 AI による整理
Q1弁護士の登録取消とは何ですか?
弁護士が業務をやめる際に弁護士名簿から登録を消す手続です。弁護士法11条により、所属弁護士会を経て日本弁護士連合会へ請求する必要があります。
Q2弁護士は弁護士会を経ずに日弁連へ直接請求できますか?
できません。11条は「所属弁護士会を経て」と定めており、地元の弁護士会を必ず経由します。会が引継ぎや清算の状況をチェックする仕組みです。
Q3懲戒中の弁護士は登録取消で処分を逃れられますか?
逃れられません。弁護士法63条(現行効力を要確認)により、懲戒の手続に付された後は手続が結了するまで登録取消は保留され、除名等の処分が確定し得ます。
Q4弁護士の登録取消と除名はどう違いますか?
登録取消は本人の請求などによる任意の資格喪失、除名は懲戒処分としての強制的な資格剥奪です。除名は将来の再登録にも影響します。
Q5依頼した弁護士が廃業したか調べる方法はありますか?
所属していた弁護士会に照会するのが確実です。会には事件の引継ぎや預り金清算を監督する責任があり、現在の登録状況も確認できます。
Q6登録取消の請求に期限はありますか?
請求自体に特定の時効はありません。ただし懲戒手続中に請求しても手続結了まで取消は保留されます(弁護士法63条)。
Q7弁護士が登録を取り消すと過去の責任も消えますか?
消えません。在職中の行為についての民事責任(民法415条・709条)や刑事責任は資格喪失後も残ります。資格は外せる看板にすぎません。
Q8弁護士の登録取消はいつ効力が生じますか?
日本弁護士連合会が登録取消の処理を行ったときに効力が生じます。懲戒手続が係属していれば、その結了まで取消は保留されます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1弁護士って、自分の都合でいつでも辞められるんですか?
原則は辞められます。弁護士法11条で、所属弁護士会を経て日弁連に登録取消を請求すれば業務をやめられます。ただし「弁護士会を経て」が必須で、直接日弁連には出せません。実務のポイント:懲戒の手続に入っている弁護士は、辞めますと請求しても手続が終わるまで登録が消えません(63条)。だから依頼者側は、相手が廃業しそうでも懲戒請求を先に出せば逃がさずに済む。順番が勝負を分けます
Q2頼んでいた弁護士が廃業したら、預けたお金や書類はどうなりますか?
弁護士が登録取消をしても、在職中に発生した預り金返還義務や引継ぎ責任は消えません。まず所属弁護士会に照会し、清算と引継ぎを求めるのが筋です。実務のポイント:各弁護士会には依頼者と弁護士の間の紛議調停という制度があり、訴訟より早く安く解決できる場合があります。預り金トラブルは、いきなり訴訟ではなく、まず会の窓口に持ち込むと動きが早い。多くの依頼者はこの窓口の存在を知らずに泣き寝入りしています
間違えやすい点 AI による整理
- 「弁護士をやめるなんて自分で決めればいい話だ」と問いを立てがちだが、その問いの立て方自体がずれている。11条は「やめる自由」そのものは認めつつ、その手続を団体経由に縛る。問うべきは「やめられるか」ではなく「どの手続を、どの順番で踏むか」だ
- 「登録を取り消せば在職中の責任も消える」と思われがちだが、逆だ。資格を失っても、在職中の行為についての民事責任(依頼者への債務不履行、民法415条)も刑事責任も消えない。資格は身を守る鎧ではなく、外せる看板にすぎない
- 「懲戒中でも辞めれば処分は受けない」と聞いたことがあるかもしれないが、その理解は深さが足りない。63条で取消が保留されるだけでなく、結了後に除名処分が確定すれば、将来の再登録への道まで影響する。一時の逃げが、復帰の可能性まで奪う
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する場面 | 11条:業務廃止に伴う任意の登録取消請求 | 8条:資格取得時の弁護士名簿への登録(入口) 17条:法定事由による登録取消(強制類型) |
| 発動の主体 | 弁護士本人(所属弁護士会を経て請求) | 弁護士本人(入会・登録の請求) 弁護士会・日弁連(事由該当による職権的取消) |
| 懲戒との関係 | 懲戒手続中は63条で取消が保留される | —(登録の入口段階) 除名・退会命令等は強制的な資格喪失として作用 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も律師公会・全国律師聯合会を介した登録管理を採るが、弁護士自治の徹底度は日本ほど明確ではない
韓国も大韓弁護士協会を経由する登録取消を採り、団体経由という構造は日本と類似する
ドイツは弁護士会(Rechtsanwaltskammer)が許可の付与・消滅を管理するが、最終的な監督は州司法行政の関与が残る点で自治の度合いが異なる
米国は州ごとに弁護士会と州最高裁が登録・退会を管理し、懲戒係属中の退会制限(disciplinary resignation)の扱いも州により分かれる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- あなたの離婚訴訟を担当していた弁護士が、ある日突然「廃業します」と言ってきたら、どうなる? 弁護士が11条で登録取消を請求すれば、あなたの事件は宙に浮く。新しい弁護士への引継ぎ、預り金の返還、これらが片付く前に資格を失われると、回収が一気に難しくなる
- 高齢の弁護士が引退を決意。事務所をたたむ前に、所属弁護士会への退会届と日弁連への登録取消請求をセットで出す必要がある。預り金の清算、係属中の事件の辞任手続、これらを終えないまま登録を消すと、後で依頼者から損害賠償を請求されるリスクが残る
- 懲戒請求をされている弁護士が、処分が出る前に登録取消を請求して「もう弁護士じゃない」と逃げようとする。だが63条がそれを許さない。手続が結了するまで取消は保留され、除名や退会命令という重い処分が確定しうる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 担当弁護士が廃業・登録取消の動きを見せたら、まず所属弁護士会に事件の引継ぎ状況と預り金の有無を照会する2. 預り金があれば清算と返還を書面で請求、応じなければ弁護士会の紛議調停を利用3. その弁護士に非行の疑いがあるなら、登録取消で逃げられる前に懲戒請求を出す(63条で手続中は取消が保留される) 4. 在職中の過失で損害が出ていれば、資格喪失後でも民法709条・415条で損害賠償を請求できる
訴えられた側:1. 引退・廃業を決めたら、まず係属中の全事件で辞任手続と引継ぎを完了させる2. 預り金・預り品をすべて清算し、依頼者から受領書を取る3. 所属弁護士会に退会届、日弁連に登録取消請求を、会を経由して提出する(11条) 4. 懲戒請求や紛議が係属中なら、登録取消を請求しても63条で手続結了まで取消は保留される点を理解しておく。逃げる手段にはならない
時効(請求できる期限):登録取消の請求自体に特定の時効はない。ただし懲戒の手続に付された後に請求しても、その手続が結了するまで登録は取り消されない(弁護士法63条、現行効力を要確認)。在職中の行為についての依頼者からの損害賠償請求権は、別途、不法行為なら知った時から3年または5年(民法724条、724条の2)
学説
通説:11条の経由義務と63条の取消保留は、弁護士自治の独立性を保ちつつ、依頼者保護と懲戒の実効性という公益を確保する仕組みとして一体的に理解される。自治は出口まで責任を負う制度とセットで初めて正当化されるとされる。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和24年(1949年) 新設:現行弁護士法(昭和24年法律第205号)の制定により、弁護士自治を前提とした登録取消の経由手続が定められた。
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