弁護士法 第30条の17(社員の常駐)
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弁護士法人は、その法律事務所に、当該法律事務所の所在する地域の弁護士会(その地域に二個以上の弁護士会があるときは、当該弁護士法人の所属弁護士会。以下この条において同じ。)の会員である社員を常駐させなければならない。ただし、従たる法律事務所については、当該法律事務所の所在する地域の弁護士会が当該法律事務所の周辺における弁護士の分布状況その他の事情を考慮して常駐しないことを許可したときは、この限りでない。
この条文の基本情報
社員の常駐とは何ですか?
定義社員の常駐とは、弁護士法第30条の17に定められた規定で、「弁護士法人は、その法律事務所に、当該法律事務所の所在する地域の弁護士会(その地域に二個以上の弁護士会があるときは、当該弁護士法人の所属弁護士会。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 弁護士法第30条の17(社員の常駐)は、日本の弁護士法に含まれる条文です。
- 弁護士法第30条の17の条文原文は「弁護士法人は、その法律事務所に、当該法律事務所の所在する地域の弁護士会(その地域に二個以上の弁護士会があるときは、当該弁護士法人の所属弁護士会。」で始まります。
- 弁護士法第30条の17は第四章の二 弁護士法人に置かれています。
- 弁護士法の公布日は昭和24年6月10日です。
- 弁護士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 弁護士法第30条の17の前の条は弁護士法第30条の16です。
- 弁護士法第30条の17の次の条は弁護士法第30条の18です。
- 弁護士法第30条の17には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)第30条の17 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC1000000205 - 本サイト収録
弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)第30条の17(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/324AC1000000205/30_17
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点弁護士法30条の17は、弁護士法人に各事務所への社員常駐を義務づける。ただし従たる事務所は、地域の弁護士会が許可すれば常駐が免除される。
Q · 駅前の法律事務所の支店に弁護士が一人もいないのは違法ですか?
弁護士会の許可があれば適法、なければ違法の可能性があります
弁護士法30条の17により、弁護士法人は各法律事務所に、その地域の弁護士会の会員である社員を常駐させなければなりません。主たる事務所では常駐は必須です。ただし従たる事務所(支店)は、地域の弁護士会が周辺の弁護士の分布などを考慮して常駐免除を許可できます。許可を受けた支店では弁護士が常駐していなくても適法ですが、許可なく弁護士不在で運営する支店は、弁護士会の監督や懲戒の対象になりえます。
解説
地方の駅前で「◯◯法律事務所 ××支店」という看板を見かける。だが訪ねても、常駐している弁護士が一人もいないことがある。弁護士法30条の17は、この「看板だけの事務所」を原則として禁じる。弁護士法人は、その法律事務所ごとに、その地域の弁護士会に所属する社員(法人の構成員である弁護士)を常駐させなければならない。理由は明快だ。依頼者が事務所に行けば責任ある弁護士に会え、その地域の弁護士会が監督や懲戒をできる体制を保つためである。ただし本条にはただし書がある。従たる事務所(支店)については、その地域の弁護士会が、周辺の弁護士の分布などを考慮して常駐しなくてよいと許可できる。この一文が、弁護士のいない過疎地に法律事務所を開く道を開いている。あなたが法律事務所を選ぶとき、その支店に本当に弁護士がいるのか、それとも形だけかを見抜く基準が、ここにある。
法的な位置づけ
弁護士法30条の17は、弁護士法人に課される社員常駐義務を定める規定である。弁護士法人は、各法律事務所に、その所在地域の弁護士会の会員である社員を常駐させなければならない。ただし従たる事務所については、当該地域の弁護士会が周辺の弁護士の分布その他の事情を考慮して常駐免除を許可した場合に限り、常駐を要しない。
よくある質問 AI による整理
Q1弁護士法人とは何ですか?
複数または一人の弁護士が社員となって設立する法人形態の法律事務所です。個人の弁護士事務所と異なり、法人として継続性を持ち、複数の事務所を展開できます。
Q2社員の常駐とはどういう意味ですか?
弁護士法人の構成員である弁護士(社員)が、その法律事務所に日常的に勤務していることを指します。雇われ弁護士ではなく、法人の構成員である点が重要です。
Q3従たる法律事務所とは何ですか?
弁護士法人の主たる事務所(本店)以外に設置する支店をいいます。従たる事務所は、地域の弁護士会の許可があれば社員の常駐を免除されます。
Q4弁護士過疎地域とは何ですか?
弁護士が一人もいない、または一人しかいない「ゼロ・ワン地域」を指します。30条の17ただし書は、こうした地域への法律事務所設置を後押しします。
Q5弁護士法人の常駐義務に違反するとどうなりますか?
許可なく弁護士不在で事務所を運営すると、弁護士会の監督や懲戒(弁護士法56条)の対象になりえます。業務改善命令や戒告などの処分が考えられます。
Q6常駐する社員は誰でもいいのですか?
その法律事務所が所在する地域の弁護士会の会員である社員でなければなりません。これにより、その事務所を監督・懲戒する弁護士会が一つに確定します。
Q7主たる事務所と従たる事務所の違いは何ですか?
主たる事務所は法人の本拠で常駐が必須です。従たる事務所は支店で、地域の弁護士会の許可があれば常駐を免除されうる点が異なります。
Q8弁護士法人の支店はどこの弁護士会が監督しますか?
その支店が所在する地域の弁護士会が監督します。常駐社員がその弁護士会の会員であることで、苦情や懲戒の窓口が明確になります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1支店に弁護士がいなくても、そこに相談していいんですか?
主たる事務所には弁護士である社員が常駐していなければなりません(弁護士法30条の17本文)。従たる事務所(支店)は、地域の弁護士会の許可があれば常駐なしでも適法で、その場合は別の事務所の弁護士が定期的に対応する形になります。実務のポイント:その支店が許可を受けているかは、地域の弁護士会に問い合わせれば確認できる。許可なく弁護士不在で事務所を運営することは弁護士会の監督や懲戒の対象になりうるので、不安なら確認する価値がある。
Q2ひとりだけの弁護士法人でも、支店を出せるんですか?
近年の改正で、社員が一人だけの弁護士法人(一人法人)も認められるようになりました。ただし社員が一人だと、その人が複数の事務所に同時に常駐することは物理的に不可能です。従たる事務所を出すには、ただし書の許可を得るか、社員を増やすかが必要になります(弁護士法30条の17ただし書、最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:一人法人の支店展開は常駐要件がボトルネックになりやすい。地方展開を考える小規模法人は、許可の出やすい弁護士過疎地域から着手するのが定石とされる。
間違えやすい点 AI による整理
- 「大手事務所の支店なら、いつでも弁護士がいて当然」と思いがちだが、ただし書の許可を受けた支店では、弁護士が常駐していないことが合法的にありうる。看板の規模の大きさと、常駐の有無は別物だ。
- あなたから見れば「支店に弁護士がいないのは手抜き」に映る。だが法律から見れば、その無人に近い支店こそ、弁護士ゼロの地域に司法を届けるための制度設計の結果かもしれない。この落差を知らないと、過疎地対策として開かれた事務所を不当に低く評価してしまう。
- 「常駐義務は形式的なルール」と軽く考えている人が多い。だが常駐する社員が「その地域の弁護士会の会員」でなければならない点が深刻だ。これは、その事務所を監督や懲戒できる弁護士会を一つに確定させる仕組みであり、依頼者が苦情を申し立てる窓口がどこかを決める意味を持つ。
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象 | 弁護士法30条の17:弁護士法人の各事務所 | 弁護士法20条:個人弁護士の法律事務所 弁護士法30条の6:主たる事務所・従たる事務所の設置 |
| 常駐の要否 | 各事務所に地域弁護士会の会員社員を常駐させる義務 | 個人弁護士はその所属弁護士会の地域内に事務所を設置 事務所の設置自体を定める根拠規定(常駐は30条の17が規律) |
| 例外 | 従たる事務所は地域弁護士会の許可で常駐免除 | 原則として所属弁護士会の地域に事務所を持つ — |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も法人形態の律師事務所と分事務所を律師法で規律し、各事務所への律師の配置を求める点で問題意識が近い。
韓国の法務法人も分事務所に構成員弁護士を置く規律を持ち、地域の弁護士会による監督という発想が共通する。
ドイツも弁護士会社と支店(Zweigstelle)を BRAO で規律し、弁護士会(Rechtsanwaltskammer)による監督管轄を重視する。
米国は法律事務所の支店規制を各州の弁護士会規則に委ね、無資格者による法律事務の管理を禁じる点で機能的に近い。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、あなたが相談に行った「支店」に弁護士が一人も常駐していなかったとしたら? それは違法な状態かもしれない。主たる事務所には常駐義務があり、許可を受けていない従たる事務所の無人運営は、弁護士会の監督や懲戒の対象になりうる。依頼を決める前に、その支店の常駐状況を確認する価値がある。
- あなたが弁護士で、地方に支店を出したいが常駐できる社員がいない。諦める必要はない。その地域の弁護士会にただし書の許可を申請すれば、常駐なしで支店を開ける道がある。弁護士の少ない過疎地域であれば、許可は前向きに検討されることが多い。
学説
通説:30条の17の常駐義務の趣旨は、依頼者が責任ある弁護士に直接アクセスできることを保障し、かつ当該事務所を監督・懲戒する弁護士会を一義的に確定させる点にあると解される。ただし書は弁護士過疎地域への司法アクセス拡大という政策目的を、弁護士会の許可裁量により調整する仕組みと位置づけられる。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成13年(2001年) 新設:弁護士法改正により弁護士法人制度(第6章)が創設され、各事務所への社員常駐義務と従たる事務所の常駐免除許可の枠組みが設けられた(平成14年施行)。
- 2.令和2年(2020年) 改正:社員が一人の弁護士法人(一人法人)が認められるなど弁護士法人制度が見直され、事務所展開と常駐要件の関係が改めて整理された(最新の施行状況は要確認)。
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