弁護士法 第20条(法律事務所)
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- 弁護士の事務所は、法律事務所と称する。
- 2.法律事務所は、その弁護士の所属弁護士会の地域内に設けなければならない。
- 3.弁護士は、いかなる名義をもつてしても、二箇以上の法律事務所を設けることができない。但し、他の弁護士の法律事務所において執務することを妨げない。
この条文の基本情報
法律事務所とは何ですか?
定義法律事務所とは、弁護士法第20条に定められた規定で、「弁護士の事務所は、法律事務所と称する。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 弁護士法第20条(法律事務所)は、日本の弁護士法に含まれる条文です。
- 弁護士法第20条の条文原文は「弁護士の事務所は、法律事務所と称する。」で始まります。
- 弁護士法第20条は第四章 弁護士の権利及び義務に置かれています。
- 弁護士法の公布日は昭和24年6月10日です。
- 弁護士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 弁護士法第20条の前の条は弁護士法第19条です。
- 弁護士法第20条の次の条は弁護士法第21条です。
- 弁護士法第20条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)第20条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC1000000205 - 本サイト収録
弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)第20条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/324AC1000000205/20
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点弁護士法20条は、弁護士の事務所を法律事務所と称し、所属弁護士会の地域内に置くこと、いかなる名義でも二箇以上の事務所を設けてはならないことを定める。
Q · 弁護士って、事務所をいくつでも持てるんですか?
個人の弁護士は名義を問わず事務所を一つしか持てません
弁護士法20条3項により、個人の弁護士は「いかなる名義をもつてしても、二箇以上の法律事務所を設けることができない」とされ、事務所は一箇所に限られます。事務所は「法律事務所」と称し(1項)、所属弁護士会の地域内に設けなければなりません(2項)。各事務所に弁護士本人が常駐し弁護士会が監督できる状態を保つためです。ただし他の弁護士の法律事務所で執務すること(3項但書)や、弁護士法人化により複数拠点を持つことは可能です。
解説
街を歩けば「◯◯法律事務所」の看板はいくらでも目に入る。だが、その看板を掲げる弁護士には、あなたの知らないルールが課されている。弁護士法20条はまず、弁護士の事務所を「法律事務所」と称すると定め(1項)、その事務所は所属する弁護士会の地域内に設けなければならないとする(2項)。そして決定的なのが3項、「いかなる名義をもつてしても、二箇以上の法律事務所を設けることができない」。個人の弁護士は、どんな名目を使おうと事務所を一つしか持てないのである。なぜか。各事務所に弁護士本人が常駐し、所属弁護士会がきちんと監督できる状態を保つためだ。あなたがこれを知っていれば、看板だけ立派で中身のない「名義貸し事務所」を見抜ける。弁護士を選ぶとき、その事務所が本物かどうかを測る物差しを、あなたは手にすることになる。
法的な位置づけ
弁護士法20条は弁護士の事務所に関する規律であり、その事務所を「法律事務所」と称すること、所属弁護士会の地域内に設置すべきこと、及びいかなる名義をもつてしても二箇以上の法律事務所を設けてはならないことを定める。個人弁護士の事務所を一箇所に限定し、弁護士会の指導監督の実効性と依頼者保護を確保する規定である。
手順
- 1.日弁連の弁護士検索で登録情報を確認 依頼する前に、日本弁護士連合会の弁護士検索システムで担当弁護士の登録番号・所属弁護士会・事務所所在地を確認する。登録がそもそも見当たらない場合は依頼を見送る
- 2.看板の所在地と所属弁護士会の地域を照合 看板や広告に表示された事務所所在地が、20条2項の「所属弁護士会の地域内」に合致するかを照合する。地域が食い違えば名義貸しや幽霊事務所を疑う
- 3.弁護士本人の常駐を面談で確認 実際に弁護士本人がその事務所に常駐し対応するか、面談を求めて確かめる。「全国対応」を謳いながら一度も対面できない場合は実態を疑う
- 4.疑義があれば弁護士会へ相談・懲戒請求を検討 名義貸しや二重事務所が疑われる場合、所属弁護士会の市民窓口に相談する。被害があれば20条違反を根拠に懲戒請求(弁護士法56条)を検討する。懲戒は事由から3年で請求できなくなる点に注意(63条)
よくある質問 AI による整理
Q1弁護士法20条とは何ですか?
弁護士の事務所に関する規定です。事務所を「法律事務所」と称し、所属弁護士会の地域内に設け、いかなる名義でも二箇以上の事務所を設けてはならないと定めます。
Q2二重事務所禁止とは何ですか?
個人の弁護士が名義を問わず二箇所以上の法律事務所を設けることを禁じる弁護士法20条3項の原則です。違反は懲戒事由になります。
Q3弁護士は事務所をいくつ持てますか?
個人の弁護士は一箇所だけです。複数拠点が必要な場合は弁護士法人化し、各事務所に社員弁護士を常駐させる必要があります。
Q4弁護士法20条3項の但書とは?
「他の弁護士の法律事務所において執務することを妨げない」という規定です。自分の事務所を持たずに他の弁護士の事務所で働くことは禁止されません。
Q5弁護士の名義貸しは違法ですか?
実体のない事務所に名前だけ貸す行為は20条3項の「いかなる名義をもつても」に触れ、懲戒事由(弁護士法56条)になります。
Q6法律事務所はどこに設置する必要がありますか?
弁護士法20条2項により、所属弁護士会の地域内に設けなければなりません。所属会の監督が及ぶ範囲に事務所を置く趣旨です。
Q7弁護士法20条に違反するとどうなりますか?
刑罰規定ではなく、懲戒事由(弁護士法56条)として戒告・業務停止・退会命令・除名(57条)の対象になり得ます。
Q8オンライン法律相談は20条に違反しますか?
オンライン相談自体は違反しません。問題は実体のない住所での登録など事務所要件を満たさない場合で、リモート対応の可否とは別論点です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1大手の法律事務所って全国に支店ありますよね? あれは二重事務所禁止に違反しないんですか?
違反しません。20条3項が禁じるのは「個人の弁護士」が複数の事務所を設けることです。大手は弁護士法人という別の法人格を作り、各事務所に社員弁護士を常駐させることで複数拠点を実現しています。実務のポイント:逆に言えば、個人名義の弁護士が二号店を出すことは今もできません。顧問弁護士が「隣の市にも事務所を出す」と言ったら、法人化したのか確認すると実態が見えます
Q2看板に弁護士の名前があれば、その人が責任を持ってくれるんですよね?
必ずしもそうとは限りません。名前だけ貸して実際には常駐しない「名義貸し」は、20条3項の「いかなる名義をもつてしても」に触れ、懲戒事由になります(弁護士法56条)。実務のポイント:依頼前に日弁連の弁護士検索で登録番号と所属弁護士会を確認し、看板の住所と所属会の地域が一致するか見る。プロは契約前に必ずこれを確認します
Q3弁護士とトラブルになったら、どこに苦情を言えばいいんですか?
所属弁護士会に懲戒請求を出せます。20条2項により事務所は所属弁護士会の地域内にあるので、事務所の所在地からどの弁護士会かを逆算できます。ただし懲戒の事由があった時から3年で請求できなくなります(弁護士法63条、最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:懲戒請求は誰でも出せますが、感情的な請求は却下されやすい。20条のような明確な条文違反を根拠にすると、綱紀委員会が動きやすくなります
間違えやすい点 AI による整理
- 「大手法律事務所は全国に支店があるから、二重事務所禁止なんて形だけのルール」と思いがちだが、彼らが複数拠点を持てるのは弁護士法人という別人格を作り、各事務所に社員弁護士を常駐させているからだ。個人の弁護士は今でも事務所を一つしか持てない
- あなたから見れば「立派な看板=信頼できる事務所」だが、法律から見れば看板そのものは何の保証でもない。重要なのは弁護士本人がそこに常駐し、所属弁護士会の監督下にあること。この見え方の落差が、名義貸し事務所に騙される入口になる
- 「弁護士事務所の内部ルールなんて、依頼する側には関係ない」という前提そのものが誤っている。トラブルで懲戒請求を出すとき、出し先の弁護士会は事務所の所在地で決まる。事務所ルールを知らないと、最初の一歩で迷う
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 持てる事務所の数 | 弁護士法20条3項:個人弁護士は一箇所のみ | 弁護士法30条の17:弁護士法人は主たる事務所+従たる事務所(複数可) 名義貸し:実体なき複数表示は違反 |
| 常駐要件 | 弁護士本人が常駐 | 各事務所に社員弁護士を常駐 誰も常駐せず実体なし |
| 違反時の扱い | 懲戒事由(弁護士法56条) | 適法(要件充足が前提) 懲戒事由(弁護士法56条) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も律師事務所の設置を律師法で規律し、弁護士の業務拠点を所属の弁護士会(律師公会)の監督下に置く構造を採る
韓国も法律事務所を所属地方弁護士会の管轄区域内に設けることとし、二重事務所を原則禁止する点で日本と類似
ドイツは弁護士に Kanzlei(事務所)の設置義務を課すが、複数事務所の扱いは日本より柔軟で、規制緩和の歴史がある
米国は連邦統一規制がなく、州ごとの弁護士会規則で実体ある事務所(bona fide office)の有無や複数事務所の可否が分かれる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、ネット広告で「全国対応・どこでも駆けつけます」と謳う事務所に依頼したのに、担当弁護士が遠方で一度も対面できなかったら? その弁護士が本当にどこの事務所に所属し、誰の監督下にあるのかを、20条の事務所ルールから逆算して確かめられる
- 知人から「家の近くに法律事務所ができたんだけど、弁護士の名前は出ているのに誰もいる気配がない」と相談される。名義貸しの可能性がある。20条3項違反なら懲戒対象だと教えてやれる
- あなたが弁護士で、隣県にも拠点を構えたい。個人名義では20条3項で不可能。法人化という別の扉を探すことになる
- 担当弁護士の対応に不信感が募り、懲戒請求まであと数日で踏み切るか迷っている。出し先は事務所所在地の弁護士会。調べる前から特定できる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 依頼の前後に、日本弁護士連合会の弁護士検索システムで担当弁護士の登録番号・所属弁護士会・事務所所在地を確認。看板の住所と所属会の地域が食い違えば要注意2. 実際に弁護士本人が常駐し対応しているか、面談を求めて確かめる3. 名義貸しや幽霊事務所が疑われるなら、所属弁護士会の市民窓口に相談4. 被害が出ていれば懲戒請求(弁護士法56条)を検討し、20条違反という明確な根拠を示す
訴えられた側:1. 自分の活動が「事務所を設ける」に当たるか、それとも他の弁護士の事務所での執務(20条3項但書)の範囲かを精査2. 複数拠点が必要なら弁護士法人化を検討し、各事務所に社員弁護士を常駐させる体制を整える3. 名義貸しと疑われる関与は直ちに整理し、看板・広告から実態のない表示を外す4. 所属弁護士会に事前相談し、綱紀手続に発展する前に体制を是正する
時効(請求できる期限):20条違反そのものに民事的な時効はないが、懲戒手続には期間制限がある。懲戒の事由があった時から3年を経過すると懲戒手続を開始できない(弁護士法63条)。違反状態が継続している場合の起算点はその終了時。(最新の改正状況をご確認ください)
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