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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年4月5日読了 8 分8 分8 分

弁護士法 第30条の18(特定の事件についての業務の制限)

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  1. 弁護士法人は、次の各号のいずれかに該当する事件については、その業務を行つてはならない。ただし、第三号に規定する事件については、受任している事件の依頼者が同意した場合は、この限りでない。
  2. 一相手方の協議を受けて賛助し、又はその依頼を承諾した事件
  3. 二相手方の協議を受けた事件で、その協議の程度及び方法が信頼関係に基づくと認められるもの
  4. 三受任している事件の相手方からの依頼による他の事件
  5. 四社員若しくは使用人である弁護士又は使用人である外国法事務弁護士(以下「社員等」という。)が相手方から受任している事件
  6. 五第二十五条第一号から第七号までに掲げる事件として社員の半数以上の者が職務を行つてはならないこととされる事件

この条文の基本情報

特定の事件についての業務の制限とは何ですか?

定義特定の事件についての業務の制限とは、弁護士法第30条の18に定められた規定で、「弁護士法人は、次の各号のいずれかに該当する事件については、その業務を行つてはならない。ただし、第三号に規定する事件については、受任している事件の依頼者が同意した…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 弁護士法第30条の18(特定の事件についての業務の制限)は、日本の弁護士法に含まれる条文です。
  2. 弁護士法第30条の18の条文原文は「弁護士法人は、次の各号のいずれかに該当する事件については、その業務を行つてはならない。ただし、第三号に規定する事件については、受任している事件の依頼者が同意した…」で始まります。
  3. 弁護士法第30条の18は第四章の二 弁護士法人に置かれています。
  4. 弁護士法の公布日は昭和24年6月10日です。
  5. 弁護士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 弁護士法第30条の18の前の条は弁護士法第30条の17です。
  7. 弁護士法第30条の18の次の条は弁護士法第30条の19です。
  8. 弁護士法第30条の18には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)第30条の18
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC1000000205
  • 本サイト収録弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)第30条の18(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/324AC1000000205/30_18

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点弁護士法30条の18は、弁護士法人が相手方の協議を受けて賛助した事件など五類型の業務を禁じる規定。担当者を交代しても法人全体が縛られ、例外は第三号の依頼者同意のみである。

Q · 前に相談した法律事務所が、後で相手方の代理人になることってあるの?

弁護士法人なら原則できません。法人全体が縛られます

弁護士法30条の18により、弁護士法人は、相手方の協議を受けて賛助した事件、信頼関係に基づく協議を受けた事件、社員等が相手方から受任している事件などについて業務を行えません。担当弁護士を別の人に交代しても、同じ法人である限り業務はできません。例外は第三号(受任中の事件の相手方からの別件依頼)だけで、これも受任中の事件の依頼者が同意した場合に限られます。第一号・第二号は依頼者が同意しても覆りません。

解説

離婚を決意して、ある法律事務所の無料相談で財産も不倫の証拠も洗いざらい話した。半年後、配偶者が立てた代理人の名刺を見て血の気が引く。同じ事務所だ。あなたの手の内を全部知っている相手が、今度は敵側についている。ここで多くの人は泣き寝入りするが、弁護士法30条の18を知る人は違う。この条文は、弁護士法人(複数の弁護士が法人化した事務所)に対し、五つの類型の事件で業務そのものを禁じる。鍵は「事務所ぐるみ」で縛る点だ。あなたが相談した弁護士本人でなくても、同じ法人の別の弁護士が相手方についた瞬間、その法人は原則アウトになる。ただし第三号(受任中の事件の相手方からの別件依頼)だけは、依頼者が同意すれば例外。つまりあなたが知らずに同意しない限り、相手の事務所は引き受けられない。一度無防備に明かした秘密を、敵の武器に変えさせないための盾である。

法的な位置づけ

弁護士法30条の18は、弁護士法人の利益相反による業務制限を定める規定である。相手方の協議を受けて賛助・受任した事件、信頼関係に基づき協議を受けた事件、社員等が相手方から受任する事件など五類型について、法人全体の業務を禁じる。個人弁護士の利益相反(25条)を法人組織に対応させた規律であり、第三号のみ依頼者の同意により例外を認める。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.相手方代理人の事務所名を相談履歴と照合 相手方代理人の事務所名・所属弁護士を、自分が過去に相談・依頼した記録(メール、相談メモ、領収書、予約履歴)と突き合わせる。本文を読む前に、まず事務所名の照合から始める
  2. 2.該当する号と例外の有無を整理 第一号・第二号(相手方の協議・賛助)か、第三号(受任中事件の相手方からの別件)か、第四号(社員等が相手方から受任)かを特定する。第一号・第二号は同意でも覆らないこと、第三号は同意の有無が分水嶺になることを確認する
  3. 3.書面で利益相反を指摘し辞任を求める 該当する場合、相手方代理人へ書面で利益相反を指摘し、辞任を求める。応じなければ裁判所へ上申し、所属弁護士会への綱紀の申立ても検討する
  4. 4.第一回期日・重要書面の提出前に動く 指摘は早いほど効く。第一回口頭弁論期日や重要書面の提出前に動かないと、黙示の同意や責問権の喪失と扱われる危険が増す。気付いた経緯と日付をメモに残す

よくある質問 AI による整理

Q1弁護士の利益相反とは何ですか?

一方の依頼者の利益と他方の利益が対立し、両者を同時に扱うと公正な職務ができなくなる状態です。弁護士法25条(個人)・30条の18(法人)が受任を制限します。

Q2弁護士法人と個人事務所で利益相反のルールは違いますか?

違います。個人弁護士は25条で本人のみが縛られますが、弁護士法人は30条の18で社員や使用人の誰か一人でも相手方を受任すれば法人全体が業務できません。

Q3弁護士のコンフリクトチェックとは何ですか?

受任前に依頼者と相手方を過去の相談・受任記録と照合し、利益相反がないか確認する作業です。これを怠ると30条の18違反で懲戒リスクを負います。

Q4弁護士法25条と30条の18はどう違いますか?

25条は弁護士個人の利益相反、30条の18はその規律を弁護士法人へ拡張したものです。法人では事務所全体が一体として制限を受けます。

Q5第三号の同意があれば利益相反でも受任できますか?

第三号(受任中の事件の相手方からの別件依頼)だけは、受任中の事件の依頼者が同意すれば受任できます。第一号・第二号は同意でも覆りません。

Q6弁護士が利益相反に違反するとどうなりますか?

弁護士法56条の懲戒事由に当たり、戒告から退会命令・除名まで処分の対象となります。進めた訴訟行為の効力も争われる余地があります。

Q7無料相談でも利益相反の対象になりますか?

なり得ます。協議の程度・方法が信頼関係に基づくと認められれば第二号の対象です。相談メモや予約記録は証拠として保存しておくべきです。

Q8相手の事務所が辞任に応じないときはどうすればいいですか?

書面で利益相反を指摘して辞任を求め、応じなければ裁判所への上申や所属弁護士会への綱紀の申立てを検討します。早く動くほど有利です。

この条文についての質問 AI による整理

Q1相手の弁護士が、昔わたしが無料相談した事務所の人でした。やめさせられますか?

第一号・第二号に当たる可能性が高い。あなたが相手方として相談し賛助を受けた、または信頼関係に基づく協議をした事件なら、その弁護士法人は業務を行えない(30条の18第1号・第2号)。これは依頼者の同意では覆らない。実務のポイント:無料相談でも『協議の程度及び方法が信頼関係に基づく』と認められれば対象になる。だから相談メモや予約記録は捨てない。後で『そんな相談は受けていない』と言われたとき、記録が決め手になる

Q2顧問先の取引先から、その顧問先を訴えたいと頼まれました。受けられますか?

第三号(受任している事件の相手方からの依頼による他の事件)に当たり、原則禁止。ただし受任している事件の依頼者が同意すれば受任できる(30条の18ただし書)。同意なく受ければ懲戒事由(56条)。実務のポイント:大手事務所ほどこの第三号の地雷を踏みやすく、内部のコンフリクトチェック体制が問われる。依頼を持ち込む側は、相手事務所が既存顧客との関係で断らざるを得ない可能性を、交渉の読みに入れておくとよい

Q3弁護士本人を別の人に代えれば、同じ事務所でも続けられますよね?

弁護士法人では続けられない。30条の18は法人全体を縛るため、社員や使用人の誰か一人が相手方から受任していれば(第四号)、担当弁護士を交代しても法人として業務できない。実務のポイント:これが個人事務所と法人の決定的な違い。だから相手が大きな弁護士法人なら、過去にあなた側と接点がなかったか洗うほど、相手を丸ごと外せる確率が上がる

Q4利益相反に気付いたのが裁判のかなり後でした。今さら言っても無駄ですか?

無駄とは限らないが、早いほど有利。違反があれば代理人の訴訟行為の効力を争え、弁護士は懲戒対象になる。ただし長く異議を述べないと黙示の同意や責問権喪失と扱われうる。実務のポイント:『気付いた時点』をいつにするかが攻防になる。気付いた経緯と日付をメモで残しておくと、後で『もっと前から知っていたはず』という反論を防げる

間違えやすい点 AI による整理

  • 「担当した弁護士本人を変えればいいだけ」と思いがちだが、30条の18が縛るのは弁護士法人という組織全体。社員や使用人の誰か一人が相手方についていれば、別の弁護士に交代しても法人ごと業務できない。個人弁護士の25条 とは射程が違う
  • 利益相反があることは知っていても、それが「懲戒」と「積み上げた訴訟の崩壊」という二重の破壊力を持つことまで知る人は少ない。違反した代理人の訴訟行為は効力を争われうるし、弁護士本人は56条 の懲戒対象になる。気付くのが遅いほど損害が膨らむ
  • 「同意すれば全部解決する」という考えは前提が誤っている。同意で例外になるのは第三号だけ。相手方の秘密に踏み込んだ第一号・第二号は、依頼者がいくら同意しても法人は受任できない。問うべきは『同意できるか』ではなく『そもそも同意で動かせる類型か』だ
比較の観点この条文ほかの条文
縛られる範囲弁護士法30条の18:弁護士法人全体(社員・使用人を含む)弁護士法25条:弁護士個人のみ
弁護士法56条:違反時の懲戒(個人・法人とも対象)
担当交代の効果別の弁護士に交代しても法人ごと業務不可本人が外れれば足りる場合がある
—(制裁規定)
同意による例外第三号のみ依頼者の同意で可、第一号・第二号は不可号により同意で受任できる類型がある
—
違反の効果懲戒事由(56条)+ 訴訟行為の効力を争われる余地懲戒事由(56条)
戒告・業務停止・退会命令・除名(57条)

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
律師法第34條・律師倫理規範第30條

台湾も利益衝突を理由に受任を制限する。律師倫理規範で事務所内の利益衝突回避を具体化している点が日本の法人規律に近い

韓国
변호사법 제31조・제57조

韓国は제31조で個人の수임제한を定め、法務法人には제57조で準用する構造。日本の25条と30条の18の関係に類似する

ドイツ
BRAO § 43a Abs. 4・§ 45

ドイツは利益相反(Interessenkollision)を職業義務違反として規律し、Sozietät(共同事務所)への波及を職業規則 BORA で具体化する

アメリカ
ABA Model Rules 1.7・1.9・1.10

米国は Rule 1.10で一人の弁護士の利益相反を事務所全体に帰属(imputation)させる。日本の『法人ごと縛る』構造と発想が共通する

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 離婚調停で、相手の代理人が以前あなたが相談した事務所だったらどうなる? あなたが打ち明けた財産や不倫の相談内容を、相手側が握っている可能性がある。第一号・第二号に当たれば、その弁護士法人は事件を扱えず、辞任を迫られる
  • あなたが法律事務所の経営側だとして、新規依頼を受けたら、相手方が三年前に別の社員に相談していた人物だった。受任を続ければ懲戒事由(56条)。受任前の名簿照合(コンフリクトチェック)を怠った瞬間、事務所全体が危機に立つ
  • 顧問契約を結ぶ会社の取引先から、その会社を訴える依頼が来た。第三号の典型。依頼者の同意がなければ受けられない
  • 相手方の準備書面が届き、代理人が自分の元相談先だと気付いた。第一回期日まであと十日。利益相反の指摘は早いほど効く。相手が訴訟準備を積み上げる前に動かないと、裁判所も事務所も「今さら」と取り合わなくなる
  • 相続でもめる兄弟。兄が雇った弁護士事務所に、実はあなたも以前、別件で相談していた。同じ事務所が今度は兄側につく。あなたの家族関係も財産状況も筒抜けの相手が、敵に回っている

取るべき行動

被害を受けた側:1. 相手方代理人の事務所名・所属弁護士を、自分が過去に相談・依頼した記録(メール、相談メモ、領収書、予約履歴)と照合2. 該当すればどの号に当たるか整理(第一号・第二号は同意でも覆らない、第四号は社員等の受任)3. 速やかに相手方代理人へ書面で利益相反を指摘し辞任を求める、応じなければ裁判所へ上申し、所属弁護士会への綱紀の申立ても検討4. 第一回期日や重要書面の提出前に動く、遅れるほど黙示の同意と扱われる危険が増す

訴えられた側:1. まず自所の利益相反チェック記録を確認、受任前に照合していたかが分水嶺2. 第三号該当なら受任中の事件の依頼者から書面で同意を取得し適法化する余地3. 第一号・第二号・第四号に該当するなら、争うより速やかに辞任して懲戒リスクを最小化4. 既に進めた訴訟行為の効力問題に備え、依頼者への説明と引継ぎを整える

時効(請求できる期限):利益相反の指摘自体に特定の時効はない。ただし訴訟手続では、異議は気付いた後すみやかに述べる必要があり、長く放置すると黙示の同意や責問権の喪失と扱われうる。弁護士への懲戒請求にも、事由を知ってからの合理的期間という事実上の制約がある(最新の運用状況をご確認ください)

学説

通説:30条の18は依頼者の信頼と秘密の保護を目的とし、弁護士法人を一体として利益相反を規律する。第一号・第二号は相手方の秘密に深く踏み込むため同意でも覆らず、利益相反の度合いが相対的に低い第三号のみ依頼者の同意による例外を認めるという段階的な調整がなされている。

改正沿革 AI による整理

  • 平成13年(2001年)公布、平成14年(2002年)施行 弁護士法人制度の創設に伴い新設。個人弁護士の利益相反規定(25条)を法人組織に対応させ、事務所全体を縛る業務制限を導入した
  • 令和2年(2020年)改正 外国法事務弁護士が弁護士法人の使用人となる制度に対応し、第四号に『使用人である外国法事務弁護士』を組み込む形で整備された(改正の詳細は最新の改正状況をご確認ください)

改正の年表

  1. 1.平成13年(2001年)公布・平成14年(2002年)施行 新設:弁護士法人制度の創設に伴い新設。個人弁護士の利益相反規定(25条)を法人組織に対応させ、事務所全体を縛る業務制限を導入した。
  2. 2.令和2年(2020年) 改正:外国法事務弁護士が弁護士法人の使用人となる制度に対応し、第四号に『使用人である外国法事務弁護士』を組み込む形で整備された(改正の詳細は最新の改正状況をご確認ください)。

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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