要点弁護士法 25 条は、相手方から相談を受けた事件や、現に受任する事件の相手方からの別事件など九類型の利益相反事件について、弁護士がその職務を行うことを禁じる。違反は懲戒事由となる。
Q · 一度相談した弁護士が、後で相手方の代理人になっても許されるの?
原則禁止。排除を求められ、懲戒の対象にもなる
許されません。弁護士法 25 条は、相手方の協議を受けて賛助した事件(1 号)や、信頼関係に基づき相談を受けた事件(2 号)について、弁護士がその職務を行うことを禁じます。有償か無償かは問いません。違反した弁護士は懲戒の対象となり(弁護士法 56 条)、訴訟係属中であれば相手方は本案について弁論する前にその代理人の排除を求める異議を申し立てられます。ただし 3 号・9 号の事件は、受任している依頼者の同意があれば受任できます。
離婚を考えて、ある弁護士の無料相談で家庭の事情を洗いざらい話した。数か月後、配偶者がその同じ弁護士を代理人に立ててきた。あなたの手の内を全部知っている人間が、敵の側に座る。理不尽に思えるが、弁護士法 25 条はまさにこれを禁じている。相手方の協議を受けて賛助した事件、信頼関係に基づいて相談を受けた事件、現に受任している事件の相手方から頼まれた別事件、公務員として扱った事件、仲裁人として扱った事件。これら「利益相反」事件について、弁護士はその職務を行つてはならない。あなたが知っておくべきは、これが弁護士の自主マナーではなく法律の禁止だという点だ。違反した弁護士は懲戒の対象になり、相手方は裁判でその代理人を排除する異議を出せる。一度でも相談した相手が敵についたとき、泣き寝入りする必要はない。条文の番号を一つ握っておくだけで、戦況は変わる。
弁護士法 25 条は、弁護士の利益相反事件における職務禁止を定める規定である。相手方の協議を受けて賛助した事件、信頼関係に基づき相談を受けた事件、現に受任する事件の相手方からの別事件、公務員・仲裁人として取り扱つた事件、所属する弁護士法人等が相手方から受任する事件など九類型を列挙し、当該事件についての職務遂行を禁ずる。
AI 輔助整理,以條文原文為準
立場が対立する両当事者の事件を同じ弁護士が扱うことです。依頼者の信頼と秘密を守るため、弁護士法 25 条が九類型を列挙して職務を禁じています。
相手方への賛助、信頼関係に基づく相談、受任事件の相手方からの別事件、公務員・仲裁人として扱った事件、所属法人が相手方から受任する事件など、計九類型が列挙されています。
双方代理(民法 108 条)は代理行為の効力の問題、弁護士法 25 条は弁護士の業務規律の問題です。25 条は同意による解除が一部の号に限られます。
所属法人や事務所が相手方から受任していれば 8 号・9 号で制限される場合があります。事務所単位の利益相反チェックが必要です。
3 号と 9 号の事件に限り、受任している依頼者が同意すれば受任できます。同意はトラブル防止のため書面で残すのが実務です。
25 条 4 号により、公務員として職務上取り扱った事件は受任できません。現職時代に起訴・捜査した事件は被告人本人の依頼でも受けられません。
訴訟では相手代理人の就任を知ったら、本案について弁論する前に遅滞なく異議を申し立てます。期日を重ねると治癒されたと扱われる裁判例があります。
弁護士法 63 条により、懲戒の事由があった時から 3 年を経過すると手続を開始できないとされます(除斥期間、現行効力は要確認)。
有償か無償かは関係ありません。25 条 2 号は「協議の程度及び方法が信頼関係に基づくと認められる」相談を禁止対象とします。30 分の無料相談でも、家庭の事情や証拠を具体的に話していれば該当しうる。業界裏話ヒント:弁護士会の法律相談センターは相談記録を残します。相手方が同じ弁護士を立てたとき、この記録が「信頼関係に基づく協議」の証拠になる。相談したら日時と内容を自分でもメモしておくと、後で武器になる
排除を求められます。現に受任していなくても、過去に賛助・受任した事件なら 25 条 1 号で禁止、顧問契約中なら 8 号も問題になります。相手の代理人就任を知ったら、訴訟では遅滞なく異議を申し立てる。業界裏話ヒント:異議には期限の壁があり、本案について弁論した後では「治癒された」とする裁判例があります。気付いた瞬間が勝負で、黙って数回期日をこなすと排除のチャンスが消える
二つの効果があります。一つは懲戒(弁護士法 56 条)で、戒告から業務停止、最悪は除名まで。もう一つは訴訟上の効果で、相手方が異議を出せばその弁護士の訴訟行為が排除されうる。業界裏話ヒント:懲戒には除斥期間があり、事由があつた時から 3 年で手続を開始できなくなる(同 63 条、現行効力を要確認)。被害に気付いたら懲戒請求は早めに所属弁護士会へ。3 年の壁を越えると、明白な違反でも処分できない
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規律の性質 | 弁護士法 25 条:利益相反事件の職務禁止(業務規律) | — |
| 違反の効果 | 懲戒事由 + 訴訟上の排除異議 | — |
| 依頼者同意による解除 | 3 号・9 号は受任している依頼者の同意で受任可 | — |
| 時間制限 | 排除異議は本案弁論前/懲戒請求は 63 条の前提 | — |
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