弁護士法人は、第三条に規定する業務を行うほか、定款で定めるところにより、法令等に基づき弁護士が行うことができるものとして法務省令で定める業務の全部又は一部を行うことができる。
要点弁護士法 30 条の 5 は、弁護士法人が 3 条の法律事務に加え、定款に定め、かつ法務省令が認めた業務のみを行えると定める。看板ではなく定款と法務省令が業務範囲を画する。
Q · 弁護士法人なら、法律がらみのことは何でも引き受けてもらえるの?
いいえ、定款と法務省令の範囲内に限られます
弁護士法 30 条の 5 により、弁護士法人が業として行えるのは、3 条の法律事務に加えて、定款に定め、かつ法務省令が「弁護士が行える業務」として認めた業務だけです。定款にも法務省令にも載っていない業務は、依頼があっても法人として引き受けられません。依頼する側は、その業務が法人の定款の業務目的に入っているかを契約前に確認でき、設立する側は、将来やりたい業務を定款に書き漏らさないことが要点になります。
弁護士法人に依頼すれば、法律がらみのことなら何でもワンストップで頼める。多くの人がそう思い込んでいる。だが弁護士法 30 条の 5 は、その期待にはっきり線を引く。弁護士法人が業として行えるのは、3 条が定める本来の法律事務に加えて、定款に書き、かつ法務省令が「弁護士が行える業務」として認めたものだけだ。つまり、定款にも法務省令にも載っていない業務は、たとえ依頼があっても法人として引き受けられない。これはあなたに二つの意味を持つ。一つは、弁護士法人が「うちは何でもやります」と言ってきたとき、その業務が本当に範囲内かを確認する根拠になること。もう一つは、あなた自身が弁護士法人を設立するなら、定款の業務目的に書き漏らした業務は最初から動かせないということだ。範囲を決めるのは看板でも意気込みでもなく、定款と法務省令の二重の枠である。
弁護士法 30 条の 5 は、弁護士法人の業務範囲を定める規定であり、弁護士法人が 3 条所定の法律事務を行うほか、定款で定めるところにより、法令等に基づき弁護士が行える業務として法務省令で定める業務の全部又は一部を行えることを規定する。業務拡大の自由と弁護士業務独占の枠の保持を、定款と法務省令の二重フィルターで両立させる条文である。
複数の弁護士が社員となって設立する法人で、法律事務を組織として継続的に提供できます。行える業務は弁護士法 30 条の 5 により 3 条の法律事務と法務省令で定める業務に限られます。
法律事務所は弁護士個人の活動拠点を指すことが多く、弁護士法人は法人格を持つ組織です。法人は継続性や分業に強い一方、業務範囲が 30 条の 5 の枠内に収まります。
税務申告は税理士業務です。弁護士法人が法人として行えるかは定款の記載と法務省令の範囲次第で、当然に何でもできるわけではありません。範囲外なら法人名義で受任できません。
弁護士法 3 条の法律事務に加え、定款に定め、かつ法務省令が弁護士の行える業務として認めた範囲までです。定款にも法務省令にも載らない業務は法人として扱えません。
名称、社員、事務所所在地のほか業務目的を記載します。将来行いたい業務まで広めに書いておくと、後の定款変更の手間とタイムラグを省けます。
弁護士個人は登録や通知で弁理士業務を扱えますが、それを法人として行えるかは定款の業務目的と法務省令の範囲によります。範囲外は法人名義で受任できません。
弁護士法 30 条の 2 以下に基づき、社員となる弁護士が定款を作成し、主たる事務所所在地で設立登記をします。業務目的の記載は 30 条の 5 と連動するため設計が重要です。
法務省令が「法令等に基づき弁護士が行える業務」として一定の業務を列挙し、その範囲内で定款に定めたものだけを法人が行えます。省令が外枠、定款が内枠の役割を担います。
必ずしもそうとは限りません。弁護士法人が業として行えるのは弁護士法 3 条の法律事務と、法務省令で定められた業務に限られます(30 条の 5)。特許出願代理は弁理士業務、税務申告は税理士業務で、法人として行えるかは定款の記載と法務省令の範囲次第です。業界裏話ヒント:個人の弁護士は登録や通知で弁理士・税理士業務を扱えますが、それを「法人として」受けられるかは別問題。契約書の受任者が法人名義か個人名義かを見れば、その業務の建て付けが分かります
目的次第です。法人は社員弁護士が複数いて継続性や分業に強い一方、受けられる業務は 30 条の 5 の枠内に収まります。個人は登録次第で柔軟ですが、その人個人に依存します。業界裏話ヒント:担当者の異動や引退をまたぐ長期の顧問・継続案件は法人のほうが安心です。逆に特定分野の第一人者に直接頼みたいなら、その人が個人で受けるのか、法人の業務範囲に入るのかを最初に確認するのが筋です
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 30 条の 5:弁護士法人が行える業務の範囲 | — |
| 主体 | 弁護士法人 | — |
| 業務拡大の枠 | 定款 + 法務省令の二重フィルター内 | — |
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