要点弁護士法 30 条の 6 は、弁護士法人が訴訟代理等を受任した際、社員等弁護士から依頼者の代理人を選任させ、ミスがあれば法人が無過失を証明しない限り損害賠償責任を負うと定める。
Q · 弁護士法人に頼んだら、ミスがあったとき誰にどう責任を問えるの?
担当は指名された個人弁護士。ミスは法人が無過失を証明できなければ賠償責任を負う
弁護士法 30 条の 6 により、弁護士法人が訴訟代理や刑事弁護を受任すると、所属する社員等弁護士の中から代理人・弁護人等を選任させなければなりません。看板は法人でも、実際に動くのは個人の弁護士です。第 2 項では、その弁護士のミスで損害が出た場合、依頼者が過失を立証する必要はなく、法人側が「注意を怠らなかった」と証明できなければ賠償責任を免れません。立証の重荷が依頼者ではなく法人に乗っている点が、この条文の最大の特徴です。
「弁護士法人」と名のつく事務所に依頼した。だが法廷に立つのは、その法人そのものではない。会社は人間ではないから、誰かを通じて訴訟活動をするしかない。30条の6は、その「誰か」をはっきりさせるための条文だ。法人が依頼を受けたら、所属する個人弁護士(社員等弁護士、つまりその法人の構成員や雇われ弁護士)の中から、あなたの代理人・弁護人・付添人・補佐人を必ず指名させなければならない。看板は法人でも、実際にあなたのために動く生身の弁護士が必ず一人いる。そしてこの条文の本当の刃は第2項にある。担当弁護士がミスをして損害が出たとき、あなたが「過失」を立証する必要はない。逆に法人側が「うちの弁護士は注意を怠っていなかった」と証明できなければ、賠償責任を免れない。立証の重荷が、依頼者ではなく法人の肩に乗っている。
弁護士法 30 条の 6 は、弁護士法人が訴訟代理・刑事弁護等の事務を受任する場合に、所属する社員等弁護士の中から依頼者の代理人・弁護人・付添人・補佐人を選任させる義務を定める規定である。第 2 項は、社員等弁護士が業務執行に関し注意を怠らなかったことを法人が証明できない限り、依頼者への損害賠償責任を免れないとし、立証責任を法人側に転換している。
弁護士が共同して設立する法人で、法人として法律事務を受任できる組織です。平成 13 年改正で導入され、訴訟代理等は所属の個人弁護士が担当します。
弁護士法人の構成員である社員弁護士と、雇われている使用人弁護士の総称です。弁護士法 30 条の 6 で、この中から依頼者の代理人が選任されます。
弁護士法人の場合、弁護士法 30 条の 6 第 2 項により法人側にあります。法人が「注意を怠らなかった」と証明できなければ賠償責任を免れません。
個人は本人の廃業や死亡で委任が終了しますが、法人は担当者が変わっても受任者として存続します。社員弁護士は法人債務に無限連帯責任を負います。
弁護士法人に対し、訴訟代理等で担当の社員等弁護士を選任させる義務と、過誤時に法人側へ立証責任を負わせる損害賠償の特則を定めた条文です。
債務不履行構成なら権利を行使できると知った時から 5 年、不法行為構成なら損害と加害者を知った時から 3 年が原則です(民法 166 条・724 条)。
弁護士法 30 条の 15 により、法人の債務について無限連帯責任を負います。法人の財産で足りなければ社員個人の財産にまで請求が及びます。
委任の相手は最初から法人なので契約は継続します。法人は別の社員等弁護士を新たに代理人として指名し直す義務を負います。
なっている。30条の6は、法人が受任した上で、実際の代理人・弁護人は所属する個人弁護士を指名させる仕組みだ。だから担当弁護士個人の名前が前面に出るのは正常で、あなたの委任契約の相手はあくまで法人。業界裏話ヒント:請求書や領収書の名義が「法人」か「個人」かを確認しておくと、後で責任を問うとき、誰を相手にするのかが一目で分かる
両方あり得るが、まず狙うべきは法人だ。30条の6第2項により、法人は「担当弁護士が注意を怠らなかった」と証明できなければ賠償責任を免れない。立証の重荷が法人側にあるぶん、依頼者は戦いやすい。業界裏話ヒント:法人の資産が足りなくても、社員弁護士は無限連帯責任(30条の15)を負うので、個人の財産にも請求が届く。株式会社の株主より責任が重いのが士業法人の特徴
浮かない。委任の相手は最初から法人なので、契約は継続する。法人は30条の6に基づき、別の社員等弁護士を新たにあなたの代理人として指名し直す義務を負う。業界裏話ヒント:個人弁護士に直接頼んでいた場合は、その弁護士の廃業や死亡で委任が終了するリスクがある。法人依頼は「担当者が変わっても受任者は残る」という継続性が隠れたメリット
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| 条文の役割 | 30 条の 6:訴訟関係事務での担当弁護士の選任義務と立証責任転換 | — |
| 依頼者へのメリット | 担当弁護士が確保され、過誤時に立証負担が軽い | — |
| 責任の所在 | 第一次的に法人が負い、無過失を証明できねば免れない | — |
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