要点弁護士法 54 条は、資格審査会の会長・委員・予備委員を、刑法その他の罰則の適用について公務に従事する職員とみなす。民間の委員も贈収賄罪では公務員として扱われる。
Q · 弁護士会の委員って民間人なのに、賄賂を渡したら本当に罪になるの?
民間の委員でも刑法上は公務員とされ、贈収賄罪に問われます
弁護士法 54 条 2 項により、資格審査会の会長・委員・予備委員は、刑法その他の罰則の適用について「法令により公務に従事する職員」とみなされます。つまり国家公務員でも地方公務員でもない弁護士・裁判官・学識者でも、刑法の世界では公務員として扱われます。委員に職務に関して金品を渡せば刑法 198 条の贈賄罪、委員が受け取れば刑法 197 条の収賄罪が成立します。みなし公務員規定は条文に一行あるだけで見落としやすいものの、罰則の重さは本物の公務員とまったく同じです。
弁護士会と日本弁護士連合会には、弁護士になる資格を審査する「資格審査会」が置かれている。その委員は、弁護士や裁判官、検察官、学識者から選ばれた、役所の人間ではない者たちだ。ところが弁護士法 54 条 2 項を読むと、彼らは刑法の適用上「公務に従事する職員」とみなされる。つまり、この委員に金品を渡して審査を有利にしようとした瞬間、相手は収賄罪、あなたは贈賄罪に問われる。国家公務員でも地方公務員でもない人物が、刑法の世界でだけ公務員に変身するのだ。多くの人は「賄賂は本物の役人にだけ成立する」と思い込んでいる。その思い込みこそが、みなし公務員という日本法に張り巡らされた広い網に気付かせない最大の死角になる。1 項は会長が会務を総理するという地味な組織のルール。本当の牙は 2 項に隠れている。
弁護士法 54 条は、弁護士会・日弁連の資格審査会に関する規定であり、1 項で会長が会務を総理すること、2 項で会長・委員・予備委員を刑法その他の罰則の適用については法令により公務に従事する職員とみなすことを定める。委員は民間人でありながら、贈収賄罪等の適用上は公務員として扱われる、いわゆるみなし公務員規定である。
本来は公務員でない民間人を、特定の法律の適用上だけ公務員として扱う制度です。弁護士法 54 条 2 項のように「みなす」と一行書かれることで、贈収賄罪などが成立するようになります。
弁護士の登録拒否や懲戒などの資格に関する事項を審査するため、弁護士会と日弁連に置かれる機関です。委員は弁護士・裁判官・検察官・学識者から選ばれます。
弁護士、裁判官、検察官、学識経験者から選ばれた民間ベースの委員です。役所の職員ではありませんが、刑法の罰則適用上は公務員とみなされます。
贈賄罪(刑法 198 条)の公訴時効は 3 年、収賄罪(刑法 197 条)は 5 年です(刑事訴訟法 250 条)。起算点は犯罪行為が終わった時です。
委員に個別接触するのではなく、資格審査会の正規の審査手続の中で書面と証拠を尽くすのが正攻法です。不服があれば審査請求などの正規手続に進みます。
弁護士法 54 条 1 項により会務を総理します。組織運営の中心であると同時に、刑法上は公務員とみなされ、職務の公正さに収賄罪の重みが課されます。
委員が弁護士であれば弁護士法上の懲戒対象になり、加えて不正があれば刑法の贈収賄罪という刑事責任も別途問われます。両者は併存します。
刑法その他の罰則を適用する場面に限り、委員を公務員と同じ扱いにするという意味です。身分が公務員になるわけではなく、罰則適用上の効果だけが及びます。
なります。弁護士法 54 条 2 項が、資格審査会の会長、委員、予備委員を「刑法その他の罰則の適用については公務に従事する職員とみなす」と定めているからです。渡せば刑法 198 条の贈賄罪、受け取れば委員側が刑法 197 条の収賄罪になります。業界裏話ヒント:「相手は弁護士や学者だから公務員ではない、だからセーフ」という誤解で踏み込む人がいる。みなし公務員規定は条文に一行あるだけで見落としやすいが、罰則の重さは本物の公務員とまったく同じだ
大勢います。みなし公務員は日本法のあちこちに埋め込まれた仕組みで、日本銀行の職員、国立大学法人や独立行政法人の役職員、公証人、各種の審査会や委員会の委員などが該当します。業界裏話ヒント:「公務員かどうか」は名刺や所属では判断できない。その人がどの法律のどの条文で『みなされて』いるかで決まる。官民の中間にいる相手に金品を動かす前に、その組織の根拠法に『みなす』の一語がないか確認するのが玄人の習慣だ
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規定内容 | 弁護士法 54 条:会長の総理権限 + みなし公務員規定 | — |
| 焦点 | 審査の廉潔性を刑事罰で担保(贈収賄) | — |
| 違反時の効果 | 金品授受で刑法 197・198 条の贈収賄罪 | — |
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