要点弁護士法 51 条は、各弁護士会と日本弁護士連合会に資格審査会を置き、弁護士の登録・登録換え・登録取消しの請求を審査させる規定。弁護士資格を国でなく自治機関が審査する。
Q · 弁護士の登録や資格取消しって、誰が審査するの?
弁護士会と日弁連の資格審査会が審査します
弁護士法 51 条により、各弁護士会と日本弁護士連合会には資格審査会が置かれ、弁護士の登録・登録換え・登録取消しの請求について必要な審査を行います。医師や税理士と違い、弁護士の資格は国家機関ではなく弁護士自治機関が審査します。これは国を相手に訴訟で戦う弁護士が、国の圧力で資格を奪われないための制度設計です。登録請求の進達拒絶には資格審査会の議決が必要で(11 条)、拒絶に不服があれば日弁連へ異議を申し出ることができます(12 条)。
弁護士の世界には、国家権力から意図的に距離を置いた自治の仕組みがある。その心臓部の一つが、各弁護士会と日本弁護士連合会に置かれる資格審査会だ。この委員会は、弁護士になるための登録、所属を移す登録換え、そして資格を失う登録取消し、その三つの請求について必要な審査をする(本条 2 項)。なぜこんな機関がわざわざ置かれているのか。医師なら厚生労働省、税理士なら財務省というように、普通は国が免許を管理する。だが弁護士だけは違う。国を相手に裁判で戦うのが仕事だから、その資格を国に握られていては、いざというとき国の圧力で口を封じられかねない。だから弁護士は自分たちの手で仲間を審査する。あなたが国や大企業を相手取って弁護士に安心して依頼できるのは、この独立性が背後で効いているからだ。
弁護士法 51 条は資格審査会の設置を定める組織規定であり、各弁護士会および日本弁護士連合会に資格審査会を置き、弁護士の登録・登録換え・登録取消しの各請求に関して必要な審査を行う機関である旨を規定する。弁護士資格の入口と出口を国家機関ではなく弁護士自治機関が審査する仕組みの根拠となる。
各弁護士会と日本弁護士連合会に置かれ、弁護士の登録・登録換え・登録取消しの請求を審査する自治機関です(弁護士法 51 条)。国家機関ではなく弁護士自身が運営します。
登録が問題なく進めば審査会の議決は不要ですが、弁護士会が登録請求の進達を拒もうとする場合は資格審査会の議決が必要です(弁護士法 11 条)。
弁護士会の進達拒絶は資格審査会の議決に基づきます。不服があれば日本弁護士連合会へ異議を申し出ることができます(弁護士法 12 条)。手続の瑕疵が覆す足場になります。
弁護士名簿からの登録を抹消し、弁護士の資格を失わせることです。登録取消しの請求も資格審査会の審査対象となります(弁護士法 51 条 2 項)。
弁護士のほか、裁判官・検察官・学識経験者が外部委員として加わります(弁護士法 52 条)。身内だけの密室判断を防ぐための設計です。
弁護士の登録・懲戒などを国家機関でなく弁護士会と日弁連が自ら行う仕組みです。国を相手に戦う弁護士が国の圧力で資格を奪われないための制度的保障です。
所属する弁護士会を変更する手続です。資格審査会の審査対象の一つで、別の弁護士会へ所属を移す際に行われます(弁護士法 51 条 2 項)。
弁護士会は各地域の弁護士団体、日弁連は全国組織です。いずれにも資格審査会が置かれ、登録は日弁連の弁護士名簿で確定します。
自動ではない。司法試験合格と司法修習修了だけでは弁護士になれず、弁護士会を経て日弁連の弁護士名簿に登録されて初めて弁護士になる(弁護士法 8 条)。登録請求は弁護士会が審査し、拒む場合は資格審査会の議決が必要(11 条)。業界裏話ヒント: 国は直接、弁護士の登録を拒否することも取り消すこともできない。これが弁護士自治の核心で、国を相手に戦う弁護士が国の圧力で資格を奪われないための仕組みだ。
登録取消しや懲戒を判断するのが行政機関ではなく、弁護士会と日弁連の自治機関だからだ。資格審査会が登録取消しの請求などを審査し(51 条 2 項)、慎重な手続を踏む。業界裏話ヒント: 自治は独立性を守る盾だが、身内に甘いという批判も根強い。だからこそ審査会には裁判官、検察官、学識経験者が外部委員として加わり(52 条)、密室化を防ぐ設計になっている。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 51 条:資格審査会の設置と審査権限の根拠 | — |
| 扱う場面 | 登録・登録換え・登録取消しの審査全般 | — |
| 不服申立てとの関係 | 審査の母体規定(審査自体を規律) | — |
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