要点弁護士法 13 条は、弁護士会が資格審査会の議決に基づき、虚偽申告又は心身の故障を理由に日弁連へ登録取消しを請求できると定める規定である。
Q · 弁護士の資格って、国や裁判所が取り消せるんですか?
いいえ。登録を消せるのは弁護士会と日弁連だけです
弁護士法 13 条により、弁護士の登録取消しを請求できるのは弁護士会だけで、実際に登録を消すのは日本弁護士連合会です。法務大臣も裁判所も直接の権限を持ちません。請求できる事由は、第 12 条の申告事項についての虚偽申告と、心身の故障により職務の適正を欠くおそれがある場合の二つに限られ、いずれも資格審査会の議決が必要です。請求後は本人へ理由を書面で速やかに通知しなければなりません(同条 2 項)。
弁護士の登録を消す権限を、法務大臣も裁判所も持っていない。それができるのは日本弁護士連合会だけであり、しかもその引き金を引くのは同業者の集まりである弁護士会だ。これが弁護士自治の核心であり、本条はその発動条件を二つに絞っている。一つは登録申請のときに経歴などの申告事項(12条が定めるもの)について虚偽を述べていた場合。もう一つは、心身の故障により職務の適正を欠くおそれがある場合だ。注目すべきは後者の運用である。かつて成年被後見人や被保佐人は弁護士から一律に締め出されていたが、近年の法改正で「一律排除」から「個別判断」へ切り替わった。障害や病気があるという事実だけでは登録は消せない。職務の適正を本当に欠くかを資格審査会が個別に審査する。そして弁護士会は請求をしたら、本人に理由を書面で速やかに通知しなければならない。あなたが理由も告げられぬまま資格を奪われることを、この条文は許さない。
弁護士法 13 条は、弁護士会による登録取消し請求を定める規定である。弁護士が第 12 条所定の申告事項について虚偽申告をしていたとき、又は心身の故障により職務の適正を欠くおそれがあるとき、資格審査会の議決に基づき、弁護士会が日本弁護士連合会に登録取消しを請求できる。請求後は、本人への書面による理由通知が義務づけられる。
AI 輔助整理,以條文原文為準
弁護士会が日弁連に弁護士の登録取消しを請求できる場合を定めた規定です。虚偽申告と心身の故障の二類型に限られ、いずれも資格審査会の議決が必要です。
第 12 条の申告事項についての虚偽申告か、心身の故障により職務の適正を欠くおそれがあるときの二つだけです。それ以外の理由では登録取消しを請求できません。
弁護士の資格や登録の適否を審査する弁護士会・日弁連内部の合議機関です。登録取消し請求はこの資格審査会の議決を経なければできません。
病名や障害があるだけでは取り消されません。職務の適正を実際に欠くおそれがあるかを資格審査会が個別に審査します。回復すれば再登録の道も残ります。
来ます。弁護士会は請求をした場合、その旨と理由を速やかに本人へ書面で通知しなければなりません(13 条 2 項)。理由なき不意打ちは許されません。
登録申請時に第 12 条が定める経歴等の申告事項について事実と異なる申告をすることです。年月が経っていても取消し請求の根拠になり得ます。
資格審査会の段階で弁明・反証し、日弁連が現実に取消し処分をした場合は、その処分に対する取消訴訟を検討します(行政事件訴訟法、最新の手続を要確認)。
弁護士の登録・懲戒を国家ではなく弁護士会・日弁連が自律的に行う仕組みです。弁護士が国家権力に逆らっても資格を人質にされない制度的保障になっています。
本条の登録取消しは、懲戒処分の除名とは別の制度です。理由が心身の故障なら、回復して職務の適正を欠くおそれがなくなれば再登録の道が残ります。虚偽申告でも、その背後の欠格事由(7条)が消えれば再登録は可能です。業界裏話ヒント:取消しの「理由」が将来を決めます。同じ取消しでも、除名と違って永久追放ではない。だから通知書に書かれた理由がどちらの類型かを最初に確認することが、その後の人生設計を左右します
懲戒(56条以下)は弁護士の「非行」、つまり品位を失う行為への制裁です。本条の登録取消しは、虚偽申告や心身の故障という、制裁ではなく資格の前提を欠いた場合の手当てです。判断する手続も、懲戒委員会ではなく資格審査会で異なります。業界裏話ヒント:報道は両者を「資格剥奪」とひとくくりにしがちですが、懲戒の除名は再登録に厳しい制限がかかる一方、本条の取消しは前提が回復すれば戻れる。この違いを知らずに「もう終わりだ」と諦める人がいます
できません。弁護士の登録を消せるのは日本弁護士連合会だけで、その引き金も弁護士会が引きます。法務大臣も裁判所も直接は手を出せない、これが弁護士自治です(本条はその表れの一つ)。業界裏話ヒント:戦前、弁護士は司法省の監督下に置かれ、国家に都合の悪い弁護活動を抑え込まれた歴史があります。その反省から自治が築かれた。だから弁護士は国や検察を相手に全力で戦える。この仕組みの恩恵を最終的に受けるのは、その弁護士に依頼するあなたです
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 制度の性質 | 13 条:資格の前提を欠いた場合の登録取消し請求(制裁ではない) | — |
| 発動事由 | 12 条申告事項の虚偽申告 / 心身の故障 | — |
| 判断手続 | 資格審査会の議決 → 日弁連が登録取消し(17 条) | — |
| 回復可能性 | 心身の故障が回復・欠格事由が消えれば再登録可 | — |
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