弁護士法 第13条(弁護士会による登録取消しの請求)
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- 弁護士会は、弁護士が第十二条第一項第一号、第二号及び第二項に掲げる事項について虚偽の申告をしていたとき、又は心身の故障により弁護士の職務を行わせることがその適正を欠くおそれがあるときは、資格審査会の議決に基き、日本弁護士連合会に登録取消しの請求をすることができる。
- 2.弁護士会は、前項の請求をした場合には、その弁護士に、速やかに、その旨及びその理由を書面により通知しなければならない。
この条文の基本情報
弁護士会による登録取消しの請求とは何ですか?
定義弁護士会による登録取消しの請求とは、弁護士法第13条に定められた規定で、「弁護士会は、弁護士が第十二条第一項第一号、第二号及び第二項に掲げる事項について虚偽の申告をしていたとき、又は心身の故障により弁護士の職務を行わせることがその適正…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 弁護士法第13条(弁護士会による登録取消しの請求)は、日本の弁護士法に含まれる条文です。
- 弁護士法第13条の条文原文は「弁護士会は、弁護士が第十二条第一項第一号、第二号及び第二項に掲げる事項について虚偽の申告をしていたとき、又は心身の故障により弁護士の職務を行わせることがその適正…」で始まります。
- 弁護士法第13条は第三章 弁護士名簿に置かれています。
- 弁護士法の公布日は昭和24年6月10日です。
- 弁護士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 弁護士法第13条の前の条は弁護士法第12条の2です。
- 弁護士法第13条の次の条は弁護士法第14条です。
- 弁護士法第13条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)第13条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC1000000205 - 本サイト収録
弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)第13条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/324AC1000000205/13
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点弁護士法13条は、弁護士会が資格審査会の議決に基づき、虚偽申告又は心身の故障を理由に日弁連へ登録取消しを請求できると定める規定である。
Q · 弁護士の資格って、国や裁判所が取り消せるんですか?
いいえ。登録を消せるのは弁護士会と日弁連だけです
弁護士法13条により、弁護士の登録取消しを請求できるのは弁護士会だけで、実際に登録を消すのは日本弁護士連合会です。法務大臣も裁判所も直接の権限を持ちません。請求できる事由は、第12条の申告事項についての虚偽申告と、心身の故障により職務の適正を欠くおそれがある場合の二つに限られ、いずれも資格審査会の議決が必要です。請求後は本人へ理由を書面で速やかに通知しなければなりません(同条2項)。
解説
弁護士の登録を消す権限を、法務大臣も裁判所も持っていない。それができるのは日本弁護士連合会だけであり、しかもその引き金を引くのは同業者の集まりである弁護士会だ。これが弁護士自治の核心であり、本条はその発動条件を二つに絞っている。一つは登録申請のときに経歴などの申告事項(12条が定めるもの)について虚偽を述べていた場合。もう一つは、心身の故障により職務の適正を欠くおそれがある場合だ。注目すべきは後者の運用である。かつて成年被後見人や被保佐人は弁護士から一律に締め出されていたが、近年の法改正で「一律排除」から「個別判断」へ切り替わった。障害や病気があるという事実だけでは登録は消せない。職務の適正を本当に欠くかを資格審査会が個別に審査する。そして弁護士会は請求をしたら、本人に理由を書面で速やかに通知しなければならない。あなたが理由も告げられぬまま資格を奪われることを、この条文は許さない。
法的な位置づけ
弁護士法13条は、弁護士会による登録取消し請求を定める規定である。弁護士が第12条所定の申告事項について虚偽申告をしていたとき、又は心身の故障により職務の適正を欠くおそれがあるとき、資格審査会の議決に基づき、弁護士会が日本弁護士連合会に登録取消しを請求できる。請求後は、本人への書面による理由通知が義務づけられる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.通知書の理由類型を特定する 13条2項の書面通知を受け取ったら、取消し請求の理由が「虚偽申告」か「心身の故障」かをまず特定する。弁護士会はこの理由の枠を超えて取消しを進められないため、争点を理由欄の中に封じ込めることが第一手になる
- 2.資格審査会への弁明を準備する 資格審査会の議決前が勝負どころ。虚偽申告なら申告の経緯と認識を、心身の故障なら現に職務を適正にこなしている事実を整理し、書面で反論する準備を整える
- 3.心身の故障なら職務適正の客観証拠を集める 「事実としての障害」と「職務の適正を欠くおそれ」を切り分ける。主治医とは別に職務遂行能力を評価できる独立した医学的意見を取り、進行中の事件処理・期日対応・依頼者評価など適正に職務を行えている記録を時系列で揃える
- 4.議決が固まる前に主張・証拠を提出する 議決が固まった後は是正コストが跳ね上がる。弁明の機会の期限内に、理由欄に書かれた論点へ一つずつ証拠で反論する。期限を逃すと不在のまま議決が確定する
- 5.日弁連の処分に不服なら取消訴訟を検討する 日弁連が現実に登録取消し処分をした場合、その処分に不服があれば取消訴訟を検討する。被告・出訴期間など現行の手続を弁護士に確認する
よくある質問 AI による整理
Q1弁護士法13条とは何ですか?
弁護士会が日弁連に弁護士の登録取消しを請求できる場合を定めた規定です。虚偽申告と心身の故障の二類型に限られ、いずれも資格審査会の議決が必要です。
Q2弁護士の登録取消しの理由は何ですか?
第12条の申告事項についての虚偽申告か、心身の故障により職務の適正を欠くおそれがあるときの二つだけです。それ以外の理由では登録取消しを請求できません。
Q3資格審査会とは何ですか?
弁護士の資格や登録の適否を審査する弁護士会・日弁連内部の合議機関です。登録取消し請求はこの資格審査会の議決を経なければできません。
Q4心身の故障で弁護士登録は取り消されますか?
病名や障害があるだけでは取り消されません。職務の適正を実際に欠くおそれがあるかを資格審査会が個別に審査します。回復すれば再登録の道も残ります。
Q5弁護士の登録取消しに通知は来ますか?
来ます。弁護士会は請求をした場合、その旨と理由を速やかに本人へ書面で通知しなければなりません(13条2項)。理由なき不意打ちは許されません。
Q6弁護士の虚偽申告とは何を指しますか?
登録申請時に第12条が定める経歴等の申告事項について事実と異なる申告をすることです。年月が経っていても取消し請求の根拠になり得ます。
Q7弁護士登録取消しに不服がある場合はどうしますか?
資格審査会の段階で弁明・反証し、日弁連が現実に取消し処分をした場合は、その処分に対する取消訴訟を検討します(行政事件訴訟法、最新の手続を要確認)。
Q8弁護士自治とは何ですか?
弁護士の登録・懲戒を国家ではなく弁護士会・日弁連が自律的に行う仕組みです。弁護士が国家権力に逆らっても資格を人質にされない制度的保障になっています。
この条文についての質問 AI による整理
Q1弁護士会に登録を消されたら、もう二度と弁護士に戻れないんですか?
本条の登録取消しは、懲戒処分の除名とは別の制度です。理由が心身の故障なら、回復して職務の適正を欠くおそれがなくなれば再登録の道が残ります。虚偽申告でも、その背後の欠格事由(7条)が消えれば再登録は可能です。実務のポイント:取消しの「理由」が将来を決めます。同じ取消しでも、除名と違って永久追放ではない。だから通知書に書かれた理由がどちらの類型かを最初に確認することが、その後の人生設計を左右します
Q2懲戒処分と、この登録取消しって何が違うんですか?
懲戒(56条以下)は弁護士の「非行」、つまり品位を失う行為への制裁です。本条の登録取消しは、虚偽申告や心身の故障という、制裁ではなく資格の前提を欠いた場合の手当てです。判断する手続も、懲戒委員会ではなく資格審査会で異なります。実務のポイント:報道は両者を「資格剥奪」とひとくくりにしがちですが、懲戒の除名は再登録に厳しい制限がかかる一方、本条の取消しは前提が回復すれば戻れる。この違いを知らずに「もう終わりだ」と諦める人がいます
Q3国が気に入らない弁護士の資格を、嫌がらせで奪うことはできないんですか?
できません。弁護士の登録を消せるのは日本弁護士連合会だけで、その引き金も弁護士会が引きます。法務大臣も裁判所も直接は手を出せない、これが弁護士自治です(本条はその表れの一つ)。実務のポイント:戦前、弁護士は司法省の監督下に置かれ、国家に都合の悪い弁護活動を抑え込まれた歴史があります。その反省から自治が築かれた。だから弁護士は国や検察を相手に全力で戦える。この仕組みの恩恵を最終的に受けるのは、その弁護士に依頼するあなたです
間違えやすい点 AI による整理
- あなたから見れば「障害があっても現に働けている」だが、制度はかつて成年被後見人を一律に弁護士から締め出していた。この落差が問題視されて近年「個別判断」へ改正された経緯がある。今は障害があるという事実だけでは登録を消せず、職務の適正を実際に欠くかどうかが基準になる
- 弁護士会が登録を消せること自体は知られていても、その権限が国家ではなく同業者団体にあることの重みを知る人は少ない。これは弁護士が国家権力に逆らっても、資格を人質に潰されないための自治の根幹である。検察や行政を相手に全力で戦える前提が、ここにある
- 「資格を消されたら一巻の終わり」と思われがちだが、本条の登録取消しは懲戒処分の除名とは別物。心身の故障が回復すれば再登録の道は残るし、虚偽申告でも欠格事由が消えれば再び登録できる。取消しの理由によって、その後の人生が大きく変わる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 制度の性質 | 13条:資格の前提を欠いた場合の登録取消し請求(制裁ではない) | 56条以下:非行に対する懲戒処分(制裁) 7条:そもそも弁護士となる資格を欠く欠格事由 |
| 発動事由 | 12条申告事項の虚偽申告 / 心身の故障 | 品位を失うべき非行 破産・刑罰・公務員免職等の客観的事由 |
| 判断手続 | 資格審査会の議決 → 日弁連が登録取消し(17条) | 綱紀委員会・懲戒委員会の審査 登録時の審査で確認 |
| 回復可能性 | 心身の故障が回復・欠格事由が消えれば再登録可 | 除名は再登録に厳しい制限 欠格事由が消えれば登録可 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も地方律師公會・全國律師聯合會による自律規律を採り、律師證書の撤銷・廢止や律師懲戒委員会による懲戒で資格を扱う。自治団体が中心となる点で日本と類似。
韓国も대한변호사협회による登録管理を採り、登録取消し・登録拒否の制度を持つ。弁護士団体の自律を基礎とする点で日本と近い。
ドイツは Rechtsanwaltskammer(弁護士会)が弁護士資格(Zulassung)の取消し・撤回を管轄する。職業団体の自律という枠組みが日本と共通する。
米国は州ごとの bar が懲戒・除名(disbarment)を行い、しばしば州最高裁が最終権限を持つ。自律的規律でも裁判所の関与が強い点が日本と異なる。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし登録申請のときに前職での処分歴を書き漏らしていたら、それは後から虚偽申告として登録取消しの理由になるのか。なりうる。12条の申告事項に関する虚偽は、年月が経っていても資格審査会の議決を経て取消し請求の根拠になる。「もう昔のこと」では済まない
- 資格審査会の審査が始まり、弁明の機会の期限まであと十日。ここで何も主張しなければ、議決はあなたの不在のまま固まる。書面通知に書かれた理由に、一つずつ証拠で反論できるかが分かれ目になる
- 脳梗塞で一時的に判断能力が落ちたと噂され、弁護士会が心身の故障を疑い始めた。だが病名があるだけでは足りない。実際に職務の適正を欠くおそれがあるかを資格審査会が個別の事実で判断する。診断書一枚で登録が消えるわけではない
- あなたが依頼した高齢の弁護士が、書面の日付を何度も間違え、期日を忘れるようになった。懲戒には当たらないこの状態も、心身の故障として弁護士会に情報が届けば、資格審査会を動かす端緒になりうる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 13条2項の書面通知を受け取ったら、まず取消し請求の理由が「虚偽申告」か「心身の故障」かを特定する2. 資格審査会の審査で弁明する機会を最大限活用、虚偽申告なら申告の経緯と認識を、心身の故障なら現に職務を適正にこなしている客観証拠を提出3. 議決前の段階が勝負、議決後は是正コストが跳ね上がる4. 日弁連が現実に登録取消し処分をした場合、その処分に不服なら取消訴訟を検討する(被告は日弁連、現行の手続を要確認)
訴えられた側:心身の故障を理由にされた場合の防御は「事実としての障害」と「職務の適正を欠くおそれ」を切り分けること。1. 主治医とは別に、職務遂行能力を評価できる独立した医学的意見を取る2. 現在進行中の事件処理、期日対応、依頼者からの評価など、実際に適正に職務を行えている記録を時系列で揃える3. 個別判断への改正の趣旨(障害イコール排除ではない)を資格審査会に正面から主張する
時効(請求できる期限):本条による取消し請求自体に明文の期間制限はないが、弁護士会は請求後「速やかに」本人へ書面で理由を通知する義務を負う(13条2項)。日弁連の登録取消し処分に不服がある場合、処分があったことを知った日から6か月以内に取消訴訟を提起する必要がある(行政事件訴訟法14条、最新の手続をご確認ください)
学説
通説(弁護士自治):本条による登録取消しは国家ではなく弁護士会・日弁連の自律的判断に委ねられる。これは弁護士が国家権力と対峙しても資格を人質にされないための制度的保障であり、弁護士自治の中核をなすと解されている。
個別判断説(欠格条項見直し後の運用):心身の故障要件は、障害や成年被後見であることによる一律排除を否定し、職務の適正を実際に欠くおそれがあるかを資格審査会が個別の事実に基づき判断すべきとする。令和元年の欠格条項適正化の趣旨に沿う。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和24年(1949年) 新設:弁護士法(昭和24年法律第205号)の制定により、弁護士会による登録取消し請求と本人への理由通知義務を規定。戦前の司法省監督から弁護士自治へ転換した。
- 2.令和元年(2019年) 改正:成年被後見人等の権利制限の適正化を図る関係法律整備の流れの中で、欠格・資格制限の扱いが一律排除から個別判断へと見直され、心身の故障要件の運用に影響した。
- 弁護士法 第12条虚偽申告の対象となる申告事項
- 弁護士法 第17条請求を受けた日弁連の登録取消し
- 弁護士法 第7条弁護士の欠格事由
- 弁護士法 第51条資格審査会の設置(現行効力を要確認)
- 弁護士法 第56条懲戒という別ルートとの対比
- 行政事件訴訟法 第14条処分への取消訴訟の出訴期間(要確認)
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