弁護士法 第36条の2(弁護士法人の入会及び退会)
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- 弁護士法人は、その成立の時に、主たる法律事務所の所在する地域の弁護士会(二個以上の弁護士会があるときは、当該弁護士法人が定款に記載した弁護士会)の会員となる。
- 2.弁護士法人は、所属弁護士会の地域外に法律事務所を設け、又は移転したときは、法律事務所の新所在地(従たる法律事務所を設け、又は移転したときにあつては、主たる法律事務所の所在地)においてその旨の登記をした時に、当該法律事務所(従たる法律事務所を設け、又は移転したときにあつては、当該従たる法律事務所)の所在する地域の弁護士会(二個以上の弁護士会があるときは、当該弁護士法人が定款に記載した弁護士会)の会員となる。
- 3.弁護士法人は、その法律事務所の移転又は廃止により、所属弁護士会の地域内に法律事務所を有しないこととなつたときは、旧所在地(従たる法律事務所を移転し、又は廃止したときにあつては、主たる法律事務所の所在地)においてその旨の登記をした時に、当該弁護士会を退会するものとする。
- 4.弁護士法人は、その法律事務所の所在地に二個以上の弁護士会がある場合に限り、定款を変更することにより、所属弁護士会を変更することができる。
- 5.弁護士法人は、同一の地域にある複数の弁護士会に所属することはできない。
- 6.弁護士法人は、第二項又は第四項の規定により、新たに弁護士会に入会したときは、入会の日から二週間以内に、登記事項証明書及び定款の写しを添えて、その旨を当該弁護士会及び日本弁護士連合会に届け出なければならない。
- 7.弁護士法人は、第三項又は第四項の規定により、所属弁護士会を退会したときは、退会の日から二週間以内に、その旨を当該弁護士会及び日本弁護士連合会に届け出なければならない。
この条文の基本情報
弁護士法人の入会及び退会とは何ですか?
定義弁護士法人の入会及び退会とは、弁護士法第36条の2に定められた規定で、「弁護士法人は、その成立の時に、主たる法律事務所の所在する地域の弁護士会(二個以上の弁護士会があるときは、当該弁護士法人が定款に記載した弁護士会)の会員となる。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 弁護士法第36条の2(弁護士法人の入会及び退会)は、日本の弁護士法に含まれる条文です。
- 弁護士法第36条の2の条文原文は「弁護士法人は、その成立の時に、主たる法律事務所の所在する地域の弁護士会(二個以上の弁護士会があるときは、当該弁護士法人が定款に記載した弁護士会)の会員となる。」で始まります。
- 弁護士法第36条の2は第五章 弁護士会に置かれています。
- 弁護士法の公布日は昭和24年6月10日です。
- 弁護士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 弁護士法第36条の2の前の条は弁護士法第36条です。
- 弁護士法第36条の2の次の条は弁護士法第37条です。
- 弁護士法第36条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)第36条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC1000000205 - 本サイト収録
弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)第36条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/324AC1000000205/36_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点弁護士法36条の2は、弁護士法人が成立時に主たる事務所の所在地域の弁護士会へ自動的に入会し、事務所の移転・廃止の登記時に入退会する仕組みを定める。入退会は二週間以内に届出が必要。
Q · 弁護士法人って、どこの弁護士会に入るのを自分で選ぶんですか?
選びません。事務所の所在地と登記で自動的に決まります
弁護士法人は個人の弁護士と違い、弁護士会への入会を申し込みません。弁護士法36条の2により、成立の時に主たる法律事務所の所在地域の弁護士会の会員に自動的になります。事務所を別地域に設置・移転すると登記をした時に新しい弁護士会の会員となり、旧地域に事務所がなくなれば登記時に退会します。同一地域に弁護士会が二個以上ある場合に限り、定款で所属会を選べます。入会・退会のたびに二週間以内の届出義務が生じます。
解説
弁護士法人を立ち上げて事務所を構えた瞬間、あなたは何の申請もしていないのに、その地域の弁護士会の会員になっている。個人の弁護士が登録という能動的な手続を踏むのと違い、法人は事務所の所在という事実だけで自動的に会員資格が発生する。さらに事務所を別の弁護士会の地域へ移すと、移転そのものではなく登記をした時に新しい弁護士会の会員になり、旧地域に事務所がなくなれば自動的に退会する。会員資格のスイッチを入れるのは、あなたの引っ越しトラックではなく、登記簿への一行だ。そして入退会のたびに二週間以内の届出義務が生まれる。この二週間を逃せば、それ自体が弁護士会の規律問題になりうる。組織の住所と登記のタイミングが、あなたの所属と義務を静かに動かしている。
法的な位置づけ
弁護士法36条の2は、弁護士法人の所属弁護士会の決定および入退会の仕組みを定める規定である。法人は成立時に主たる法律事務所の所在地域の弁護士会の会員となり、事務所の設置・移転・廃止に係る登記の時点で入会または退会が生じる。同一地域に複数の弁護士会がある場合に限り定款による選択が認められる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.事務所の新設・移転・廃止と同時に登記日を確定 弁護士法人の入退会の起算点は引っ越しや搬入ではなく「登記をした時」。司法書士と連携し、主たる・従たる法律事務所の設置・移転・廃止の登記日を正確に把握する
- 2.登記日を起点に二週間の届出期限をカレンダー化 入会日(=新所在地での登記日)または退会日(=旧所在地での登記日)から二週間以内が届出期限。登記完了の連絡を受けたら即日カレンダーに期限を書き込み、期限切れによる規律リスクをゼロにする
- 3.入会届を当該弁護士会と日弁連へ提出 新たに入会したときは、登記事項証明書および定款の写しを添えて、当該弁護士会および日本弁護士連合会へ二週間以内に届け出る(同条6項)
- 4.退会届を当該弁護士会と日弁連へ提出 移転・廃止により旧地域に事務所がなくなったとき、または定款変更で所属会を変えたときは、退会の日から二週間以内に当該弁護士会および日本弁護士連合会へ届け出る(同条7項)
- 5.複数弁護士会地域では定款で所属会を決定 主たる事務所の所在地に弁護士会が二個以上ある場合に限り、定款の記載または定款変更で所属会を選べる(同条1項・4項)。会費・研修・専門委員会の違いを比較して設立時に設計する
よくある質問 AI による整理
Q1弁護士法人はどこの弁護士会に所属しますか?
主たる法律事務所の所在地域の弁護士会に所属します。弁護士法36条の2第1項により、成立の時に自動的に会員となり、申込手続は不要です。
Q2弁護士法人の入会届はいつまでに出しますか?
新たに入会した日から二週間以内です(同条6項)。登記事項証明書と定款の写しを添えて、当該弁護士会と日本弁護士連合会に届け出ます。退会も二週間以内です。
Q3弁護士法人が事務所を移転すると弁護士会も変わりますか?
変わります。新所在地で移転登記をした時に新しい弁護士会の会員となり、旧地域に事務所がなくなれば登記時に旧弁護士会を退会します(同条2項・3項)。
Q4弁護士法人は複数の弁護士会に所属できますか?
同一地域の複数の弁護士会に重複所属することはできません(同条5項)。異なる地域に従たる事務所があれば、その地域の弁護士会にも所属します。
Q5弁護士法人の所属弁護士会は自分で選べますか?
原則選べません。ただし主たる事務所の所在地に弁護士会が二個以上ある場合に限り、定款への記載や定款変更で選択・変更できます(同条1項・4項)。
Q6弁護士法人への懲戒請求はどこに出しますか?
法人の主たる法律事務所が所在する地域の弁護士会に提出します。支店の数に関わらず、所属弁護士会が監督の窓口です。登記事項証明書で所在を確認できます。
Q7弁護士法人の届出を忘れるとどうなりますか?
二週間以内の届出義務(6項・7項)の懈怠は、ただちに解散とはなりませんが、弁護士会の会則違反として法人や社員弁護士の規律・懲戒の問題になり得ます。
Q8弁護士法人と個人弁護士で入会の仕方は違いますか?
違います。個人弁護士は弁護士名簿への登録という能動的手続で入会しますが(弁護士法8条)、法人は事務所を構え登記した事実だけで自動的に会員となります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1弁護士法人と個人の弁護士って、弁護士会への入り方が違うんですか?
違います。個人の弁護士は日本弁護士連合会の弁護士名簿への登録という能動的手続を経て弁護士会に入会します(弁護士法 第8條)。一方、弁護士法人は申込みをせず、成立時に主たる事務所のある地域の弁護士会の会員に自動的になります(第1項)。実務のポイント: だからこそ法人は事務所の登記住所が所属を決める鍵になる。移転で登記地が変われば所属会も自動で動くので、法人の所属を調べたいときは名簿よりまず登記を見る、というのが実務の勘どころ
Q2二週間の届出を忘れたら、その弁護士法人は解散させられるんですか?
解散にはなりません。第6項・第7項の届出義務違反は、ただちに法人の存続を否定するものではなく、弁護士会の会則違反として法人や社員弁護士の規律・懲戒の問題として扱われ得ます(懲戒事由は弁護士法 第56條)。実務のポイント: 入退会そのものは登記の時点で法律上もう発生している。届出は事後報告の性格が強く、遅れても会員資格は動かない。ただし会との信頼や監督関係に響くので、軽い書類仕事と侮ると後で効いてくる
間違えやすい点 AI による整理
- 「弁護士法人も個人の弁護士と同じように、弁護士会へ入会を申し込む」と思われがちだが、法人は申込みをしない。事務所を構え登記した時点で自動的に会員になる。能動的に入るのではなく、所在という事実が会員資格を生み出す
- 二週間の届出義務は知っていても、その起算点が入会の日・退会の日であり、それが登記をした時と連動していることまで意識している人は少ない。物理的に引っ越したタイミングと登記のタイミングがずれると、届出期限の計算そのものを誤る
- 「同じ地域でも所属する弁護士会を自由に選べる」と考えて定款を組もうとする人がいるが、問いの立て方が逆だ。選べるのは同一地域に二個以上の弁護士会がある場合に限る(第4項)という限定された例外であって、原則は所在地の会への自動帰属。選択の余地は、限られた地域でしか発生しない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 会員資格の発生原因 | 36条の2:事務所の所在+登記による自動入会 | 8条:弁護士名簿への登録(個人の能動的手続) 30条の2:弁護士法人の設立そのもの |
| 対象 | 弁護士法人 | 個人の弁護士 弁護士法人(設立要件) |
| 所属先の選択 | 原則不可、同一地域に複数会ある場合のみ定款で選択(4項) | 事務所所在地の弁護士会に入会 設立の前提として所属が定まる |
| 義務違反の効果 | 届出懈怠は会則違反・規律問題(56条の懲戒受け皿) | 登録なしに職務不可 設立要件不備は登記不可 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も律師の律師公会への加入を強制とし、法人形態の事務所についても所在地の公会への帰属を基本とする。単一帰属の発想は日本と類似
韓国も法務法人が主たる事務所の所在地の地方弁護士会に当然加入する仕組みを採用。大韓弁護士協会への届出構造も日本に近い
ドイツは Rechtsanwaltsgesellschaft が所在地を管轄する Rechtsanwaltskammer に帰属。地域弁護士会(Kammer)への当然加入の点で構造が共通
米国は弁護士登録が州単位で、professional law corporation も州ごとの規律に服する。全国統一の自動帰属規定はなく、州法に分散する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 支店を別の県に開設し、従たる法律事務所として登記した。だがその地域の弁護士会への入会届を出し忘れていた。登記から二週間、残りはあと三日。この期限を過ぎれば、会則違反として法人と社員弁護士の規律問題に発展しうる。届出書類は今夜のうちに整える必要がある
- もし、知人が依頼した弁護士法人の対応に納得できず、懲戒請求を出したいと相談してきたら? どこの弁護士会に出せばいいのか。答えは、その法人の主たる法律事務所がある地域の弁護士会だ。支店がいくつあろうと、苦情の窓口は登記で決まっている。あなたは三分で正しい宛先を示せる
- 主たる事務所を、同じ市内でも弁護士会が二つある地域へ移した。この場合に限り、定款を変えれば所属する弁護士会を選べる。だが手続を怠れば、どちらの会に属するのか宙ぶらりんのまま規律リスクを抱え込む
- 事務所の移転登記をした。その瞬間、あなたの法人は旧地域の弁護士会を退会していた。気づかないうちに、所属は切り替わっている
取るべき行動
被害を受けた側:1. 弁護士法人の対応に問題があり懲戒請求を考えるなら、まず宛先を確定する。窓口は法人の主たる法律事務所がある地域の弁護士会(第1項) 2. 登記事項証明書で主たる事務所の所在と所属弁護士会を確認3. その弁護士会に懲戒請求書を提出する4. 法人だけでなく、担当した社員弁護士個人も対象にできるかを検討し、両者を併せて請求する選択肢を持つ
訴えられた側:1. 事務所の新設・移転・廃止を決めたら、登記日を起点に二週間の届出期限をカレンダー化する2. 入会時は登記事項証明書と定款の写しを添えて当該弁護士会と日本弁護士連合会へ届け出る(第6項)、退会時も同様に届出(第7項) 3. 同一地域に弁護士会が複数ある地域へ主たる事務所を移す場合のみ、定款変更で所属会を選べる(第4項) 4. 届出漏れは会則違反として規律問題化しうるため、司法書士と連携し登記と届出を同日進行させる
時効(請求できる期限):新たに入会した日から二週間以内に、登記事項証明書及び定款の写しを添えて当該弁護士会及び日本弁護士連合会へ届出(第6項)。退会の場合も退会の日から二週間以内に届出(第7項)。起算点である入会日・退会日は、新所在地(または旧所在地)で登記をした時と連動する
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成13年(2001年) 新設:弁護士法改正により弁護士法人制度を創設。法人の所属弁護士会を事務所の所在地および登記の時点に連動させる本条の枠組みを整備した
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