弁護士法 第70条の3(綱紀委員会の委員)
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- 弁護士会の綱紀委員会の委員は、弁護士、裁判官、検察官及び学識経験のある者の中から、それぞれ弁護士会の会長が委嘱する。この場合においては、第六十六条の二第一項後段の規定を準用する。
- 2.日本弁護士連合会の綱紀委員会の委員は、弁護士、裁判官、検察官及び学識経験のある者の中から、それぞれ日本弁護士連合会の会長が委嘱する。この場合においては、第六十六条の二第二項後段の規定を準用する。
- 3.綱紀委員会の委員の任期は、二年とする。ただし、補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。
- 4.綱紀委員会の委員は、刑法その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。
この条文の基本情報
綱紀委員会の委員とは何ですか?
定義綱紀委員会の委員とは、弁護士法第70条の3に定められた規定で、「弁護士会の綱紀委員会の委員は、弁護士、裁判官、検察官及び学識経験のある者の中から、それぞれ弁護士会の会長が委嘱する。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 弁護士法第70条の3(綱紀委員会の委員)は、日本の弁護士法に含まれる条文です。
- 弁護士法第70条の3の条文原文は「弁護士会の綱紀委員会の委員は、弁護士、裁判官、検察官及び学識経験のある者の中から、それぞれ弁護士会の会長が委嘱する。」で始まります。
- 弁護士法第70条の3は第四節 綱紀委員会に置かれています。
- 弁護士法の公布日は昭和24年6月10日です。
- 弁護士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 弁護士法第70条の3の前の条は弁護士法第70条の2です。
- 弁護士法第70条の3の次の条は弁護士法第70条の4です。
- 弁護士法第70条の3には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)第70条の3 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC1000000205 - 本サイト収録
弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)第70条の3(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/324AC1000000205/70_3
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点弁護士法70条の3は、綱紀委員会の委員を弁護士・裁判官・検察官・学識経験者から委嘱すると定め、任期を二年とし、委員を罰則適用上の公務員とみなす。
Q · 弁護士を懲戒する綱紀委員会って、どんな人で構成されているんですか?
弁護士・裁判官・検察官・学識経験者で構成され任期は二年
弁護士法70条の3により、綱紀委員会の委員は弁護士だけでなく、裁判官、検察官、学識経験のある外部の者の中から、弁護士会または日弁連の会長が委嘱します。委員の任期は二年で、補欠委員は前任者の残任期間を務めます。さらに委員は刑法その他の罰則の適用上、公務に従事する職員とみなされ、審査を有利にしようと金品を渡せば贈収賄罪が成立します。身内だけで構成される私的なクラブではなく、外部の目を組み込んだ準司法機関です。
解説
あなたが依頼した弁護士が、着手金だけ受け取って何も動かない。期日に遅れ、連絡しても折り返さない。相手は法律のプロだから、泣き寝入りするしかないと思っていないか。実は、弁護士を懲戒に追い込む入口の扉は、誰にでも開かれている。その扉の向こうで最初にあなたの訴えを審査するのが綱紀委員会だ。この条文は、その委員が誰で構成されるかを定める。ポイントは三つ。第一に、委員は弁護士だけでなく、裁判官、検察官、そして学識経験のある外部の民間人から選ばれる。身内が身内を庇うだけの構造ではない。第二に、任期は二年と区切られ、特定の人物が長期支配できない。第三に、委員は刑法の適用上『公務員とみなされる』。つまり、審査を有利にしようと委員に金品を渡せば、それは贈賄罪になる。あなたが懲戒請求を出すとき、相手にしているのは私的なクラブではなく、公的な準司法機関だ。
法的な位置づけ
弁護士法70条の3は、弁護士会および日本弁護士連合会の綱紀委員会の委員構成を定める組織規定である。委員は弁護士、裁判官、検察官および学識経験のある者の中から各会長が委嘱し、任期は二年、補欠委員は前任者の残任期間を務める。委員は罰則の適用上、公務に従事する職員とみなされる。
よくある質問 AI による整理
Q1綱紀委員会の委員は弁護士だけですか?
いいえ。弁護士法70条の3により、弁護士のほか裁判官、検察官、学識経験のある外部の者が委員に加わります。身内だけで審査する構造ではありません。
Q2綱紀委員会の委員の任期は何年ですか?
二年です(弁護士法70条の3第3項)。ただし補欠委員の任期は前任者の残任期間となります。特定の人物が長期支配できない仕組みです。
Q3綱紀委員会の委員は誰が任命するのですか?
弁護士会の委員は弁護士会の会長が、日弁連の委員は日弁連の会長が、それぞれ委嘱します(弁護士法70条の3第1項・2項)。
Q4綱紀委員会の委員に賄賂を渡すとどうなりますか?
委員は罰則の適用上『公務に従事する職員とみなされる』ため(同条4項)、金品を渡せば刑法197条以下の贈収賄罪が成立します。
Q5綱紀委員会は何を審査する機関ですか?
懲戒請求に理由があるかを審査する一次ふるいです。相当と判断された事案のみが懲戒委員会に回り、具体的処分が決まります。
Q6学識経験のある者とはどんな人ですか?
法学者や有識者など弁護士・裁判官・検察官以外の外部委員を指します。仲間内の判断に外部の目を入れるための枠です。
Q7綱紀委員会と綱紀審査会は違うのですか?
別の機関です。綱紀審査会(弁護士法70条の7)は市民だけで構成され、綱紀委員会の却下を再審査する二段目の扉です。
Q8綱紀委員会の議決にはどんな種類がありますか?
主に『懲戒委員会に事案の審査を求めることを相当とする』議決と『相当としない』議決に振り分けられ、大半は後者で止まります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1弁護士への懲戒請求って、その弁護士に依頼した本人じゃないと出せないんですか?
いいえ。弁護士法58条1項は『何人も』懲戒請求できると定めており、依頼者でも相手方でも、無関係の第三者でも出せます。請求を受けた弁護士会は、綱紀委員会に事案を調査させる義務を負います(同条2項)。実務のポイント:誰でも出せる反面、根拠の薄い請求は綱紀委員会の段階で大量に振り分けられて止まる。受理されること自体を狙う嫌がらせ請求も多く、だからこそ日付と証拠を揃えた一通が他の請求と差をつける。
Q2綱紀委員会と懲戒委員会って、名前が似てますが何が違うんですか?
役割が二段階に分かれています。綱紀委員会(弁護士法70条以下)はまず請求に理由があるかを審査する一次ふるいで、ここで相当と判断された事案だけが懲戒委員会(同65条以下)に回り、戒告、業務停止、退会命令、除名といった具体的処分が決まります。実務のポイント:多くの請求は綱紀委員会で『審査を求めないことを相当とする』と止まる。だが日弁連には市民だけで構成される綱紀審査会(70条の7)があり、ここで覆る道が残されている。一度の却下で諦める必要はない。
間違えやすい点 AI による整理
- 「弁護士を訴えるには、別の弁護士を雇わないといけない」と考えている時点で、問いそのものが間違っている。懲戒請求に代理人は不要で、本人が事由を説明した書面を所属弁護士会に出すだけで足りる(弁護士法58条)。費用の壁を勝手に立てて諦めているのは請求者自身だ
- 「綱紀委員会は弁護士の身内だから、請求しても揉み消される」と思われがちだが、委員には裁判官、検察官、外部の学識経験者が法律で必ず加わる。完全な仲間内裁判ではなく、外部の目が制度として埋め込まれている
- 「懲戒請求さえ出せば、必ず弁護士が処分される」と期待しがちだが、現実は綱紀委員会の段階で大半が『審査を求めないことを相当とする』と振り分けられて止まる。処分まで届くのはごく一部であり、その厳しさを請求者の多くは知らない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 機関の役割 | 綱紀委員会(70条の3):懲戒請求の一次審査・振り分け | 懲戒委員会(66条の2):戒告・業務停止等の具体的処分を決定 綱紀審査会(70条の7):市民による却下事案の再審査 |
| 委員構成 | 弁護士・裁判官・検察官・学識経験者 | 弁護士・裁判官・検察官・学識経験者(66条の2を準用) 学識経験のある者(市民)で構成 |
| 委員の任期 | 二年(補欠は前任者の残任期間) | 二年 別途規定 |
| みなし公務員 | あり(罰則適用上、公務に従事する職員とみなす) | あり あり |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も律師懲戒委員會に法官・検察官・学識者を加え外部の目を入れる点で日本と類似するが、懲戒機関を裁判所(高等法院)に置く構造で自治色は日本より弱い
韓国は大韓弁護士協会と法務部の双方に懲戒委員会を置き、外部委員を加える。弁護士会自治と行政監督が併存する点で日本の完全自治と異なる
ドイツは弁護士懲戒を独立の弁護士裁判所(Anwaltsgericht)で扱い、職業裁判官と弁護士が共同で審理する司法型。日本の委員会型自治とは設計が異なる
米国は州ごとに弁護士懲戒委員会を置き、州最高裁の監督下で運営。一般市民委員を含める州も多く、外部監視の発想は共通する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 依頼した離婚事件で、弁護士が期日を二度も無断欠席し、こちらの連絡も無視し続けた。被害者であるあなたは、その弁護士の所属弁護士会に懲戒請求を出せる。最初にその訴えを受け取り調査するのが綱紀委員会だ。委員に外部の民間人や裁判官が含まれるため、身内だからと門前払いされる構造ではない
- もし、あなたが弁護士で、敗訴した相手方から腹いせの懲戒請求を突きつけられたらどうなる? 綱紀委員会が事案を審査し、根拠がなければ『懲戒委員会に事案の審査を求めないことを相当とする』と議決して終わる。外部委員の目は、濫用的な請求からあなたを守る側にも働く
- 弁護士の不正に気づいたが、もう三年近く前の出来事だとしたら。弁護士法63条の除斥期間が迫る。事由から三年を過ぎれば、綱紀委員会は手続自体を開始できない
学説
通説:本条が綱紀委員会に弁護士以外の裁判官・検察官・学識経験者を加えるのは、弁護士自治を維持しつつ『身内裁判』の不信を払拭するための制度的担保と解される。みなし公務員規定は、自律機関の判断の公正性を刑事責任で裏打ちする趣旨とされる。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和24年(1949年) 新設:弁護士法制定。国家による弁護士監督を排し、外部委員を組み込んだ自律的な綱紀・懲戒制度を確立した。
- 2.平成15年(2003年) 改正:綱紀・懲戒手続を整備し、市民のみで構成される綱紀審査会(70条の7)を新設。綱紀委員会の振り分け機能と二段審査構造が明確化された。
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