弁護士法 第75条(虚偽登録等の罪)
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- 弁護士となる資格を有しない者が、日本弁護士連合会にその資格につき虚偽の申告をして、弁護士名簿に登録をさせたときは、二年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処する。
- 2.第五条の二第一項の規定による申請において、第五条第一号又は第三号に規定する職に在つた期間、同条第二号に規定する職務に従事した期間及び同号の職務の内容その他の重要な事項につき虚偽の申請をして、法務大臣に同条の認定をさせた者も、前項と同様とする。
- 3.前二項の罪の未遂は、罰する。
この条文の基本情報
虚偽登録等の罪とは何ですか?
定義虚偽登録等の罪とは、弁護士法第75条に定められた規定で、「弁護士となる資格を有しない者が、日本弁護士連合会にその資格につき虚偽の申告をして、弁護士名簿に登録をさせたときは、二年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処する。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 弁護士法第75条(虚偽登録等の罪)は、日本の弁護士法に含まれる条文です。
- 弁護士法第75条の条文原文は「弁護士となる資格を有しない者が、日本弁護士連合会にその資格につき虚偽の申告をして、弁護士名簿に登録をさせたときは、二年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処する。」で始まります。
- 弁護士法第75条は第十章 罰則に置かれています。
- 弁護士法の公布日は昭和24年6月10日です。
- 弁護士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 弁護士法第75条の前の条は弁護士法第74条です。
- 弁護士法第75条の次の条は弁護士法第76条です。
- 弁護士法第75条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)第75条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC1000000205 - 本サイト収録
弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)第75条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/324AC1000000205/75
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点弁護士法75条は、資格なき者が虚偽の申告で弁護士名簿に登録させる行為を二年以下の拘禁刑または百万円以下の罰金で処罰する。特例認定での虚偽申請も同様で、未遂も罰せられる。
Q · 資格がないのに嘘をついて弁護士名簿に登録したら、どんな罪になるの?
二年以下の拘禁刑か百万円以下の罰金、未遂も処罰されます
弁護士法75条1項により、弁護士となる資格を有しない者が日弁連に虚偽の申告をして弁護士名簿に登録させると、二年以下の拘禁刑または百万円以下の罰金に処せられます。特例認定(5条の2)の申請で職歴・職務内容など重要事項を偽り法務大臣の認定を得た者も同じ刑です(2項)。さらに3項で未遂も処罰されるため、虚偽の申請書を出した時点で、まだ登録や認定が完了していなくても犯罪が成立しうる点が特徴です。
解説
日本で弁護士になるには司法試験に受かるしかない、多くの人はそう思っている。実は違う。検察官や裁判官、国会議員の法制局参事、大学の法律学の教授など、特定の公的な職に一定期間就いていた人は、司法試験を経ずに弁護士になれる特例がある(弁護士法5条、5条の2)。75条が罰するのは、この入口で嘘をつく者だ。資格がないのに日弁連に虚偽の申告をして名簿に登録させれば、二年以下の拘禁刑(刑務作業を伴わない場合もある身柄拘束刑)または百万円以下の罰金。特例認定で職歴や職務内容を偽り、法務大臣の認定を引き出せば同じ刑。しかも未遂も罰せられる。つまり、嘘の申請書を出した時点で、まだ登録が完了していなくても犯罪が成立しうる。あなたが弁護士に依頼するとき、その人の名簿登録が本物だと信じられる土台を支えているのが、この刑事の防壁だ。
法的な位置づけ
弁護士法75条は、弁護士名簿という信用制度の入口を守る罰則規定である。資格のない者が日弁連に虚偽の申告をして名簿に登録させる行為(1項)、および特例認定の申請で職歴等の重要事項を偽り法務大臣の認定を引き出す行為(2項)を処罰し、いずれも未遂を罰する(3項)。本条は故意犯であり、軽微な記載ミスは対象外とされる。
よくある質問 AI による整理
Q1弁護士法75条とは何ですか?
弁護士となる資格のない者が虚偽申告で弁護士名簿に登録させる行為などを罰する規定です。二年以下の拘禁刑または百万円以下の罰金で、未遂も処罰されます。
Q2弁護士名簿の虚偽登録の罰則はどのくらいですか?
二年以下の拘禁刑または百万円以下の罰金です(弁護士法75条1項)。実際の依頼業務をしていなくても、虚偽登録が成立すれば既遂となります。
Q3弁護士になるルートは司法試験以外にもありますか?
あります。検察官・裁判官・国会議員の法制局参事・大学の法律学の教授など特定の職歴を持つ人は、5条・5条の2の特例で司法試験を経ず弁護士になれます。
Q4弁護士法75条の未遂も罰せられますか?
罰せられます(75条3項)。虚偽の申請書を提出した時点で、登録や認定がまだ完了していなくても処罰の対象になり得ます。
Q5弁護士法75条と72条の違いは何ですか?
75条は虚偽申告で名簿に登録させる入口の不正、72条は登録の有無を問わず非弁護士が報酬目的で法律事務を扱う非弁活動を規律します。守る利益が異なります。
Q6弁護士法75条の公訴時効は何年ですか?
長期5年未満の拘禁刑にあたる罪のため、原則3年です(刑事訴訟法250条)。起算点は虚偽申告で登録または認定が完了した時です。最新の改正状況をご確認ください。
Q7法務大臣による弁護士資格の認定とは何ですか?
企業法務経験者などが特例で弁護士資格を得るための制度(5条の2)です。職歴や職務内容を審査して認定され、ここで虚偽申請をすると75条2項の対象になります。
Q8弁護士名簿への登録はどんな手続きですか?
所属を希望する弁護士会を経て日本弁護士連合会に登録を請求します(8条)。この入口の真正性を刑事罰で守るのが75条です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1弁護士って、全員が司法試験に合格してるんですよね?
いいえ、全員ではありません。検察官・裁判官・国会議員の法制局参事・大学の法律学の教授など特定の職に一定期間就いた人は、弁護士法5条・5条の2の特例で司法試験を経ずに弁護士になれます。問題はこのルートで経歴を偽ること。75条2項が罰するのはまさにそこです。実務のポイント:「あの先生は司法試験を受けていない」と聞いても、それ自体は何の不正でもありません。特例ルートは合法。怪しむべきは経歴詐称であって、試験を経ていないこと自体ではない
Q2ニセ弁護士に騙されたら、相手は弁護士法75条で罰せられるんですか?
ケースによります。相手が日弁連の名簿に虚偽申告で実際に登録までしていれば75条、登録もせず弁護士を装って法律事務を扱っただけなら72条・74条(非弁活動・虚偽標示)の問題です。多くの「ニセ弁護士」事件は後者。実務のポイント:本物かどうかは日弁連の弁護士検索(無料・公開)で登録番号と所属会を3分で照合できる。着手金を払う前のこのひと手間が、被害を未然に防ぐ最も確実な方法
Q3経歴を誇張して書いた程度でも、本当に犯罪になりますか?
なり得ます、ただし二つの条件付きです。虚偽が職歴・職務内容など『重要な事項』に関わること、そして故意であること(弁護士法75条2項)。記憶違いや解釈の相違による軽微な誤記は犯罪になりません。実務のポイント:認定申請で『盛る』のは懲戒処分だけでなく刑事責任に直結する。在職証明や職務記録は申請時の記載と完全に一致させ、曖昧な点は事前に弁護士会へ照会しておくのが安全
間違えやすい点 AI による整理
- 「弁護士は全員、司法試験に合格した人だ」という前提そのものが誤っている。検察官・裁判官・特定の公務員・大学教授などは特例で弁護士になれる。あなたが立てるべき問いは「試験を受けたか」ではなく「経歴に虚偽がないか」だ。75条2項が守っているのは後者である
- 実際に弁護士業務を始めて初めて罪になると思われがちだが、違う。資格なき者が虚偽申告で名簿に登録させた時点で既遂、しかも未遂まで処罰される(75条3項)。仕事を一件もしていなくても、嘘の登録行為それ自体が犯罪を構成する
- 「経歴を少し盛った程度なら問題ない」と軽く考える人がいるが、その深刻度を見誤っている。職歴や職務内容は法務大臣の認定を左右する『重要な事項』。ここを偽れば、懲戒処分だけでなく刑事責任に直結する。盛った一行が前科につながりうる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する場面 | 75条:資格なき者が虚偽申告で名簿に登録する『入口』の不正 | 72条:登録の有無を問わず非弁護士が報酬目的で法律事務を扱う 74条:非弁護士が弁護士・法律事務所と誤認させる標示をする |
| 名簿登録の有無 | 虚偽でも名簿登録が成立しうる | 名簿登録は不要(無資格のまま業務) 名簿登録は不要(標示・表示のみ) |
| 未遂処罰 | あり(75条3項) | なし なし |
| 主に守る利益 | 弁護士名簿という信用システムの真正性 | 弁護士による法律事務独占(依頼者保護) 弁護士という肩書への社会的信頼 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も律師證書の取得・公会登録を要件とし、無律師證書での執業や虚偽資格に処罰規定を置く。資格の入口の真正性を守る構造は日本と共通。
韓国も大韓弁護士協会への登録を要件とし、無資格者の弁護士標榜や虚偽登録に罰則を設ける。
ドイツは弁護士会(Rechtsanwaltskammer)への登録(Zulassung)を資格要件とし、虚偽の前提による登録は取消・処罰の対象となる。
米国は州ごとに bar への登録要件を定め、登録申請における虚偽(admission fraud)や無資格者の法律業務(UPL)を懲戒・刑事の対象とする。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 企業の法務部で長年働き、5条の2の認定ルートで弁護士を目指す人がいる。在職期間や職務内容を実際より盛って申請書を書けば、それだけで75条2項の対象になる。「少し誇張しただけ」が、法務大臣の認定を引き出した瞬間に犯罪へ変わる
- もし、あなたが高い着手金を払って依頼した「弁護士」が、実は資格を偽って名簿に登録していたとしたら? あなたの訴訟は誰が責任を負うのか、払った金は戻るのか、答えは想像よりずっと複雑だ
- 司法試験に落ち続けた末、嘘の経歴を申告して弁護士名簿に登録させる。まだ依頼は一件も受けていない。それでも虚偽登録が完了していれば、既遂だ。
- 虚偽申請の疑いで弁護士会から照会が来た。回答期限まであと7日。この間に在職証明や職務記録を揃えられるかどうかで、懲戒だけで済むか刑事事件に発展するかが分かれる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 依頼した相手が弁護士資格を持つか疑ったら、日弁連の弁護士検索で氏名・登録番号・所属弁護士会を照合する2. 名簿登録自体がないなら、その相手は75条ではなく72条・74条(非弁活動・虚偽標示)の対象、所属弁護士会または警察へ通報3. 既に着手金を払っていれば、不当利得返還請求(民法703条)や詐欺被害(刑法246条)として回収を検討4. 進行中の案件は本物の弁護士へ速やかに引き継ぎ、時効や期限の徒過を防ぐ
訴えられた側:1. 特例認定(5条の2)や登録申請で記載した職歴・職務内容に虚偽の指摘を受けたら、まず申請時に提出した在職証明・職務記録など疎明資料を全て揃える2. 分水嶺は『重要な事項』に関する故意の虚偽か、軽微な記載ミス・解釈の相違か。75条は故意犯であり、過失による誤記は対象外3. 記憶違いや評価の差であることを客観資料で示す4. 日弁連の懲戒手続と刑事手続が並行しうるため、刑事弁護に強い弁護士へ早期に相談し両にらみで対応する
時効(請求できる期限):公訴時効は3年(刑事訴訟法250条2項、長期5年未満の拘禁刑にあたる罪)。起算点は犯罪行為が終わった時、すなわち虚偽申告により名簿登録または認定が完了した時(同253条)。未遂の場合は実行行為が終了した時から起算(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:75条は故意犯であり、処罰には職歴・職務内容など『重要な事項』に関する虚偽の認識と認容が必要とされる。記憶違いや解釈の相違による軽微な誤記は構成要件に該当しないと解されている。
改正沿革 AI による整理
- 令和4年(2022年)公布、令和7年(2025年6月1日)施行 「懲役」を「拘禁刑」に統合する刑法等改正に伴い、本条の刑種が『二年以下の拘禁刑』に改められた。2項の認定制度(5条の2)導入に伴う新設・改正経緯は要人的検証
改正の年表
- 1.昭和24年(1949年) 新設:現行弁護士法(昭和24年法律第205号)の制定に伴い、弁護士名簿への虚偽登録に対する罰則として設けられた。
- 2.令和4年(2022年) 改正:刑法等の一部改正(懲役・禁錮を拘禁刑に統合)に伴い、本条の刑種が『二年以下の拘禁刑』に改められた。施行は令和7年(2025年6月1日)。2項の認定制度に関する経緯は要人的検証。
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