弁護士法 第76条(汚職の罪)
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第二十六条又は第三十条の二十の規定に違反した者は、三年以下の拘禁刑に処する。
この条文の基本情報
汚職の罪とは何ですか?
定義汚職の罪とは、弁護士法第76条に定められた規定で、「第二十六条又は第三十条の二十の規定に違反した者は、三年以下の拘禁刑に処する。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 弁護士法第76条(汚職の罪)は、日本の弁護士法に含まれる条文です。
- 弁護士法第76条の条文原文は「第二十六条又は第三十条の二十の規定に違反した者は、三年以下の拘禁刑に処する。」で始まります。
- 弁護士法第76条は第十章 罰則に置かれています。
- 弁護士法の公布日は昭和24年6月10日です。
- 弁護士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 弁護士法第76条の前の条は弁護士法第75条です。
- 弁護士法第76条の次の条は弁護士法第77条です。
- 弁護士法第76条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)第76条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC1000000205 - 本サイト収録
弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)第76条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/324AC1000000205/76
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点弁護士法76条は、相手方からの利益受供与を禁じる26条等に違反した弁護士を三年以下の拘禁刑に処す罰則で、弁護士会の懲戒とは別に刑事責任が生じる。
Q · 弁護士が相手方からこっそり金を受け取っていたら、ただの懲戒で終わるの?
いいえ、三年以下の拘禁刑が科される犯罪になり得ます
弁護士法76条は、同法26条(相手方からの利益受供与の禁止)または30条の20(弁護士法人版)に違反した者を、三年以下の拘禁刑に処すると定めます。依頼者を裏切って相手方から金品を受け取る行為は、弁護士会の懲戒(除名等)とは別ルートの刑事責任を生じさせ、被害を受けた依頼者は刑事告訴ができます。金額の多寡は成立要件ではなく、職務に関連する利益受領であれば処罰対象になり得ます。
解説
離婚や相続でもめて弁護士を雇う。その弁護士が、あなたに黙って相手方からも金品を受け取っていたとしたら。弁護士法26条は、弁護士がその職務に関して相手方から利益の供与を受けたり、要求したりすることを禁じている。そして76条は、その禁止を破った弁護士に三年以下の拘禁刑(刑務所に入る刑)を科す。つまり、依頼者を裏切って両取りする行為は、弁護士会の懲戒で済む話ではなく、れっきとした犯罪だ。多くの人は弁護士とのトラブルを「懲戒請求」だけで考えるが、相手方からの利益受供与は刑事事件として告発できる。30条の20は同じ禁止を弁護士法人(法律事務所の法人)にも及ぼす。あなたが知っておくべきは、依頼した弁護士の不審な動きには、懲戒という弁護士会ルートと、刑事告訴という別ルートの二本があるという事実だ。
法的な位置づけ
弁護士法76条は、同法26条または30条の20に違反した者に対し三年以下の拘禁刑を科す罰則規定である。26条は弁護士が職務に関し相手方から利益の供与を受け、またはこれを要求・約束することを禁じ、76条がその違反に刑事罰を結びつける。弁護士法人については30条の20が同様の禁止を及ぼす。
よくある質問 AI による整理
Q1弁護士法76条とは何ですか?
弁護士法26条または30条の20に違反した者を三年以下の拘禁刑に処す罰則規定です。相手方からの利益受供与を犯罪として処罰する根拠になります。
Q2弁護士が相手方から金を受け取ると何罪になりますか?
弁護士法26条違反として、76条により三年以下の拘禁刑の対象になります。依頼者を裏切って相手方から職務に関し利益を受ける行為が処罰されます。
Q3弁護士の利益受供与罪の公訴時効は何年ですか?
三年以下の拘禁刑にあたる罪のため、公訴時効は原則3年です(刑訴250条・253条)。利益を受けた行為が終わった時から起算されます。最新の改正状況はご確認ください。
Q4懲戒請求と刑事告訴はどう違いますか?
懲戒請求は弁護士会内部の処分(最重で除名)を求める手続、刑事告訴は警察・検察に犯罪として捜査・処罰を求める手続です。76条違反は両方を並行できます。
Q5弁護士法26条の違反にはどんな罰則がありますか?
26条自体は禁止規定で、その違反に対する罰則が76条です。職務に関し相手方から利益を受領・要求すると三年以下の拘禁刑が科され得ます。
Q6弁護士法人が相手方から利益を受けた場合の責任は?
30条の20が弁護士法人にも同様の禁止を及ぼし、76条で法人にも刑事責任が及び得ます。個人事務所か法人かは保護の有無に影響しません。
Q7弁護士の利益受供与を裏付ける証拠はどう集めますか?
振込記録、メール、会食の記録、説明のつかない譲歩の経緯などを、弁護士がデータを整理する前に保全することが立証の鍵になります。
Q8非弁提携も処罰されますか?
非弁護士との提携は27条が禁じ、別途罰則の対象です。76条が対象とするのは相手方からの利益受供与(26条・30条の20)で、規律の趣旨が異なります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1弁護士が相手から金をもらってたら、訴えられるんですか?それとも弁護士会に言うだけ?
両方できます。弁護士会への懲戒請求(弁護士法58条)と、警察・検察への刑事告訴の二本立てです。76条違反は三年以下の拘禁刑にあたる犯罪なので、被害者は告訴状を出せます。実務のポイント:懲戒請求を先に出して弁護士会の調査記録を作っておくと、刑事告訴のときの証拠として効きます。いきなり告訴より二段構えのほうが立件につながりやすい
Q2ちょっとしたお礼程度でも犯罪になるんですか?
金額の大小は条文の要件ではありません。26条は「職務に関し」相手方から利益の供与を受けることそのものを禁じ、76条がそれに刑事罰を科します。少額でも職務関連性があれば成立しうる。実務のポイント:実務では『社交儀礼の範囲か、案件処理の対価か』で解釈が分かれる論点です。だからこそ受け取った側は『記録に残して即返却』が鉄則とされる
Q3相手方からじゃなく、依頼者である自分が弁護士にお礼を渡すのは問題ない?
依頼者から自分の弁護士への報酬・謝礼は職務の対価であり、76条の問題ではありません。76条が禁じるのは『相手方』からの利益受供与です。自分の代理人への支払いは委任契約(民法643条)に基づく正当なもの。実務のポイント:ただし成功報酬の取り決めは必ず書面化すること。口頭の約束は後で『不当に高額だ』と別の懲戒の火種になることがある
間違えやすい点 AI による整理
- 弁護士とのトラブルは懲戒請求で対処するもの、と知っている人は多い。だが懲戒は弁護士会内部の処分で、最も重くても除名止まり。相手方からの利益受供与のように、刑事罰(三年以下の拘禁刑)の対象になる行為まであることは、ほとんどの依頼者が知らない。知っているレベルが浅いと、刑事告訴という最も重いカードを使わずに終わる
- あなたから見れば「弁護士費用を払っているのだから弁護士は完全に自分の味方」だが、相手方が裏で弁護士に利益を渡していれば、その弁護士の忠実は二重に縛られる。あなたが気付かないところで、味方のはずの足が止まっている。この落差が、勝てたはずの案件を静かに崩す
- 「ちょっとしたお礼程度なら問題ない」と考える弁護士もいるが、26条と76条は金額の多寡を成立要件にしていない。職務に関して相手方から利益を受けた時点で犯罪が成立しうる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の性質 | 76条:罰則(刑事罰を科す規定) | 26条:実体的禁止規定(相手方からの利益受供与の禁止) 56条:懲戒事由(弁護士会の処分の根拠) |
| 制裁の内容 | 三年以下の拘禁刑 | それ自体は制裁を定めず、76条が刑罰を結びつける 戒告・業務停止・退会命令・除名 |
| 手続のルート | 警察・検察への刑事告訴 → 公判 | 禁止規範(違反の有無を76条・懲戒で評価) 所属弁護士会への懲戒請求(58条) |
| 申立てができる者 | 被害者ほか告訴権者 | — 何人も(58条) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾には『律師が対造から利益を受ける罪』の専条はなく、依頼者を裏切る利益受領は背信罪と懲戒の組み合わせで規律される傾向がある
韓国も変護士の独職行為(독직행위)を禁じ罰則を置く点で日本と類似。職務関連性を要件とする構造も近い
中国は律師が相手方当事者から財物を受領することを明文で禁じ、行政処分・刑事責任を予定する
ドイツは弁護士が双方当事者に奉仕し依頼者を裏切る行為を Parteiverrat として古くから犯罪化しており、本条の発想に最も近い大陸法系の先例的規定
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 離婚調停を依頼した弁護士が、なぜか相手方の主張ばかり通していく。後で分かったのは、相手方が「解決金」名目で弁護士に金を渡していたこと。あなたは依頼者として裏切られただけでなく、その弁護士を76条違反で刑事告訴できる立場にいる
- もし、あなたの代理人弁護士が相手方の親族と頻繁に会食を重ねていたら、それは何を意味するのか。単なる社交か、それとも職務に関する利益のやり取りか。76条が問題にするのは後者だ
- あなたが弁護士で、相手方から「先生にもお礼を」と封筒を差し出された。受け取った瞬間、職務に関する利益受供与として76条の射程に入る。断って記録に残すか、受け取ってしまうかで、その後の人生が分かれる
- 顧問先の不正を内部告発しようとしたら、相手方とつながった弁護士が証拠を握りつぶそうとしている。刑事告訴と証拠保全に動けるのは、データが消される前のわずか数日だけ
- 相手方の弁護士が突然態度を軟化させた。理由を探ると、依頼者本人が裏で金を渡していた。それは依頼者と弁護士、双方の問題になる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 弁護士の不審な動きに気付いたら、まず証拠を保全:相手方とのやり取り、説明のつかない譲歩の記録、振込履歴2. 所属弁護士会に懲戒請求(弁護士法58条)し、同時に事実関係を時系列で整理3. 利益受供与の裏付けがあれば、76条違反として警察・検察に刑事告訴4. 受けた損害は別途、債務不履行(民法415条)または不法行為(民法709条)で損害賠償請求。三本のルートを並行させるのが定石
訴えられた側:1. 相手方から利益提供の申し出があったら、その場で断り、断った事実を書面・メールで記録化する2. すでに受け取ってしまった場合は速やかに返還し経緯を記録、ただし返還しても犯罪の成否には影響しうる点に注意3. 懲戒手続と刑事手続が同時進行しうるため、懲戒事件・弁護過誤に詳しい弁護士を早期に選任4. 弁護士法人なら30条の20で法人にも責任が及ぶため、法人としての対応も並行して進める
時効(請求できる期限):公訴時効は3年(刑事訴訟法250条2項、長期5年未満の拘禁刑にあたる罪)。利益を受けた行為が終わった時から起算(同253条)。懲戒は別ルートで、懲戒事由があった時から3年を過ぎると手続を開始できない(弁護士法63条)。(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:26条・76条の『職務に関し』とは、弁護士の職務遂行と利益受供与との間に関連性があることを要し、社交儀礼の範囲を超えた職務対価性のある利益受領を処罰対象とすると解されている。金額の多寡は成立要件ではなく、職務関連性の有無が成否を分ける中心的論点とされる。
改正沿革 AI による整理
- 令和4年(2022年)公布、令和7年(2025年6月1日)施行 刑法改正に伴い「懲役」を「拘禁刑」へ統合。本条の刑種も拘禁刑に変更された。改正前の刑期・罰金併科の有無を含む完全な改正履歴は人的検証が必要
改正の年表
- 1.令和4年(2022年)公布・令和7年(2025年6月1日)施行 改正:刑法改正に伴い『懲役』を『拘禁刑』へ統合。本条の刑種も三年以下の拘禁刑に変更された。改正前の刑種・刑期を含む完全な改正履歴は人的検証が必要。
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