放送法 第11条(再放送)
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放送事業者は、他の放送事業者の同意を得なければ、その放送を受信し、その再放送をしてはならない。
この条文の基本情報
再放送とは何ですか?
定義再放送とは、放送法第11条に定められた規定で、「放送事業者は、他の放送事業者の同意を得なければ、その放送を受信し、その再放送をしてはならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 放送法第11条(再放送)は、日本の放送法に含まれる条文です。
- 放送法第11条の条文原文は「放送事業者は、他の放送事業者の同意を得なければ、その放送を受信し、その再放送をしてはならない。」で始まります。
- 放送法第11条は第二章 放送番組の編集等に関する通則に置かれています。
- 放送法の公布日は昭和25年5月2日です。
- 放送法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 放送法第11条の前の条は放送法第10条です。
- 放送法第11条の次の条は放送法第12条です。
- 放送法第11条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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- 正式書式
放送法(昭和二十五年法律第百三十二号)第11条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000132 - 本サイト収録
放送法(昭和二十五年法律第百三十二号)第11条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000132/11
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点放送法11条は、放送事業者が他の放送事業者の放送を受信して再放送するには、その事業者の同意が必要と定める。著作権法上の再放送権とは別の行政上の規律である。
Q · ケーブルテレビ局は、電波が届いている他局の番組を勝手に流してもいいの?
いいえ。他局の同意がなければ再放送できません
放送法11条により、放送事業者は他の放送事業者の同意を得なければ、その放送を受信して再放送することができません。電波が届いているかどうかは関係ありません。さらに著作権法99条は放送事業者に再放送権を認めているため、無断の再放送は行政上の規律違反と私権侵害の両方に当たり得ます。有線による再放送で協議が調わない場合は、総務大臣の裁定制度(放送法144条、現行規定要確認)を利用できる余地があります。
解説
テレビの電波は空を飛んでいる。だから拾った番組をどう使おうと自由だ、と考えるのは自然な感覚である。だが法律は「受信すること」と「受信したものをもう一度流すこと」をはっきり分ける。放送法11条によれば、放送事業者が他局の番組を受信して再放送するには、その局の同意が欠かせない。放送事業者とは、総務大臣の認定や登録を受けて放送を行う者(地上波局だけでなく、ケーブルテレビ局や IP 放送の事業者も含みうる)のことだ。地元のケーブルテレビで地上波が映るのは、電波が届いているからではない。局同士の同意交渉がまとまっているからである。しかも放送法とは別に、著作権法99条が放送事業者に再放送権(自分の放送を他人に再送信させない権利)を与えている。役所の規制と民事上の権利、鍵が二重に掛かっているわけだ。映像配信やケーブル事業に関わるなら、この二本の鍵がどこにあるかを確かめる前に設備へ投資してはならない。
法的な位置づけ
放送法11条は再放送の同意を定める規定であり、放送事業者が他の放送事業者の放送を受信してこれを再放送するには、当該放送事業者の同意を要する旨を規定する。放送事業者間の番組流通秩序を保つ行政上の規律であり、著作権法99条が定める放送事業者の再放送権・有線放送権とは目的と効果を異にする。
手順
- 1.自社が放送事業者に当たるか確認 再送信サービスを計画する段階で、自社が総務大臣の認定・登録を受けた放送事業者に当たるかを確認する。該当すれば放送法11条の同意が必要となり、該当しなくても著作権法99条・99条の2の処理が必要になる
- 2.再放送元の各局へ同意を書面で申し入れる 再放送したい局ごとに、対象チャンネル・放送区域・送信方式・期間を明記した同意申入れを書面で行う。交渉経緯は時系列で記録し、後の裁定申請に備える
- 3.番組内コンテンツの権利処理を棚卸し 放送局の同意とは別に、番組内の音楽・映像・出演者等の権利処理が利用形態によって必要になるかを確認する。権利者団体との契約状況も並行して確認する
- 4.協議不調なら裁定申請を検討 有線による再放送で、正当な理由なく同意を拒まれた場合は、総務大臣への裁定申請を検討する(放送法144条、現行規定要確認)。拒否理由の書面と交渉記録を証拠として整える
よくある質問 AI による整理
Q1再放送の同意とは何ですか?
放送事業者が他局の放送を受信して流し直す際に、元の放送局から得なければならない許諾です。放送法11条が根拠となっています。
Q2区域外再放送とは何ですか?
ケーブルテレビ局などが、本来の放送対象地域の外にある他県の地上波局の番組を再放送することです。放送法11条の同意が前提となります。
Q3ケーブルテレビで他県のチャンネルが映らないのはなぜ?
多くの場合、技術の問題ではなく、区域外再放送について元の放送局の同意が得られていないためです。同意交渉の結果が画面に表れています。
Q4再放送の同意を拒否されたらどうすればいい?
有線による再放送であれば、総務大臣に裁定を申請する制度があります(放送法144条、現行規定要確認)。拒否理由を書面で求めることが第一歩です。
Q5放送法11条に違反するとどうなる?
総務大臣による行政上の措置の対象となり得ます。同時に著作権法99条の再放送権侵害として、差止めや損害賠償を請求される可能性があります。
Q6個人がテレビ番組をネット配信するのは放送法違反?
放送法11条は放送事業者を名宛人とするため、個人に直接は適用されません。ただし著作権法99条の2の送信可能化権侵害に当たり得ます。
Q7IP 放送で地上波を同時再送信できる?
IP 放送事業者が放送事業者に当たる場合、放送法11条の同意が必要です。各局と個別に交渉する必要があり、著作権処理も別途確認が求められます。
Q8放送法と著作権法の再放送ルールの違いは?
放送法11条は放送秩序を守る行政上の規律、著作権法99条は放送事業者の私権です。両者は別個に成立し、同時に問題となり得ます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1テレビをそのまま YouTube でライブ配信したら、放送法違反になるんですか?
放送法11条の名宛人は放送事業者なので、個人に同条が直接適用されることは通常ない。ただし著作権法99条の2の送信可能化権の侵害に当たり、番組そのものの著作権侵害も重なる。刑事罰は10年以下の拘禁刑または1000万円以下の罰金(同法119条、最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:局はふだん削除申請で処理しているが、継続的で悪質な配信者は刑事告訴の対象に選ばれやすい。「みんなやっている」は免罪符にならない
Q2ホテルの客室にテレビを配信するのにも、テレビ局の同意が要るんですか?
同じ構内での送信は、著作権法上の公衆送信から除かれている(著作権法2条1項7号の2括弧書)。このため、館内の共同受信設備で客室へ配る程度であれば、通常の再放送と同じ扱いにはならないと考えられている。実務のポイント:問題になるのは、系列施設や別棟へ回線で飛ばす設計と、客室で流す有料映像コンテンツである。設備業者は権利の問題を見積書に書かないので、発注者のほうから質問すること
Q3ケーブル局ですが、テレビ局が再放送の同意をくれません。諦めるしかないですか?
放送法には、有線での再放送について協議が調わない場合に総務大臣の裁定を申請できる制度がある(放送法144条、現行効力を要確認)。正当な理由のない拒否であれば、同意すべき旨の裁定が出る可能性がある。実務のポイント:実務では、裁定まで進むより、申請の準備をしていると相手に伝わった段階で交渉がまとまる例が多い。過去の協議経緯を時系列の書面で残しておくと、裁定でもそのまま証拠になる
間違えやすい点 AI による整理
- 「テレビ番組をネットで同時配信したら放送法11条違反になる」と考える人は多いが、問いの立て方がそもそもずれている。本条の名宛人は放送事業者であり、一般の個人や放送事業者でない配信業者には直接適用されない。そうした行為に効いてくるのは著作権法99条の2(送信可能化権)などであり、放送法で守られていないから安全、という話にはならない
- 放送局の同意さえ取れば何でも流せる、という理解は浅い。再放送の同意は放送局が持つ権利の問題であり、番組の中で使われている音楽・映像・出演者などの権利処理は、利用形態によっては別途必要になることがある。局のハンコ一つで全部片付くと思い込んだまま事業を始めると、後から別の権利者が現れる
- 事業者の目には、電波が届いている以上それを流すのは地域へのサービスだと映る。だが法律の目から見れば、他人が多額の投資で作った放送という成果をただ乗りで使う行為である。善意かどうかは関係ない。この落差を理解しないまま交渉に臨むと、相手局は最初から敵対的な姿勢をとる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の性質 | 放送法11条:放送事業者間の行政上の規律 | 放送法144条:同意協議不調時の総務大臣裁定(現行規定要確認) 著作権法99条:放送事業者の私権(再放送権・有線放送権) |
| 名宛人・権利者 | 再放送しようとする放送事業者 | 有線で再放送する事業者と元の放送事業者 放送を行った放送事業者が権利者、侵害者は誰でもなり得る |
| 違反・紛争時の手段 | 総務大臣による行政上の措置 | 裁定により同意すべき旨が示され得る 差止め(著作権法112条)・損害賠償・刑事告訴 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では有線テレビ事業者による地上波の同時再送信を有線廣播電視法が規律し、著作権法上の公開播送権との関係も問題となる。日本と同様、行政規律と私権の二層構造をとる
韓国は放送法で再送信を規律し、地上波の再送信料をめぐる放送局とケーブル事業者の紛争が繰り返し社会問題となってきた
ドイツは著作権法で放送事業者の再送信に関する権利を定め、ケーブル再送信の権利処理を集中管理団体経由で行う仕組みを持つ
米国は通信法で Retransmission Consent を定め、ケーブル事業者は地上波局の同意を得て再送信する。日本の放送法11条と構造が近い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 地方のケーブル局が、加入者を増やすために隣県の人気局の番組も流したいと考えた。電波は山を越えて届いているのに、相手局は首を縦に振らない。同意がないまま流せば放送法11条違反、同時に著作権法上の再放送権侵害にもなる
- IP 放送サービスを立ち上げる準備をしていて、地上波の同時再送信をラインナップに入れたい。ローンチまであと三か月。各局との同意交渉は局ごとに個別で、一局でも合意がまとまらなければその局だけ空白になる。発表資料に「全局視聴可能」と書く前に、契約書の束を確認しなければならない
- もし同意を得て再放送していた局から、契約更新の時期に突然「次期は同意しない」と通知されたら、どうなる? 同意が切れた瞬間から流せなくなる。ただし、正当な理由のない拒否であれば、総務大臣の裁定を求める道が用意されている
- あなたが放送局の編成担当で、見知らぬ事業者があなたの局の番組をネットで同時配信していると視聴者から通報が来た。相手が放送事業者でなければ、放送法11条ではなく著作権法の送信可能化権で攻めることになる。攻め方の入口を間違えないこと
- 旅館の新館改装で、客室テレビに館内配信システムを入れる見積もりが来た。同じ建物の中で配る限り、扱いは通常の再放送とは異なりうる。設計次第で権利処理の要否が変わる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 無断で再放送・再送信されている事実を記録する:日時、チャンネル、配信 URL、画面の録画2. 相手が放送事業者か、ネット配信業者や個人かを確かめる。前者なら放送法11条と著作権法99条、後者なら著作権法99条の2が主な武器になる3. 内容証明郵便で中止を求める。並行して、相手が放送事業者であれば総務省へ情報提供する4. 差止め(著作権法112条)と損害賠償を検討する。刑事告訴は告訴期間に注意すること
訴えられた側:1. 直ちに再送信を止めるかどうかを判断する。継続すると損害額と悪質性の評価が積み上がる2. 自社の行為が「再放送」に当たるか確かめる。同一構内の配信か、受信設備を貸しているだけか、といった構成で結論が変わりうる3. 同意を得る交渉を正式に申し入れる。拒否に正当な理由がなければ、総務大臣の裁定やあっせんを利用できる余地がある4. 番組内のコンテンツの権利処理も並行して棚卸しする
時効(請求できる期限):放送法11条自体に特定の時効はない。著作隣接権侵害を理由とする損害賠償請求は、損害と加害者を知った時から3年、侵害行為の時から20年(民法724条)。著作権法119条の罪は原則として親告罪(同法123条)であり、告訴は犯人を知った日から6か月以内(刑事訴訟法235条)にしなければならない(最新の改正状況をご確認ください)
学説
一般的理解:本条は放送事業者間の番組流通秩序と放送局の投資を保護する行政上の規律であり、著作権法99条の私権とは別個に成立する。したがって一方の処理だけでは足りず、両面の確認が必要とされる。
改正沿革 AI による整理
- 平成22年(2010年)放送法改正 有線テレビジョン放送法などの放送関連法が放送法に統合された。再放送の規定は旧条文番号から現行の11条へ移ったとされる。旧条文番号と文言変更の有無は人的検証が必要
改正の年表
- 1.昭和25年(1950年) 新設:放送法制定時に、放送事業者による他局放送の再放送には同意を要する旨の規定が設けられた(制定時の条番号は要検証)
- 2.平成22年(2010年) 改正:有線テレビジョン放送法などの放送関連法が放送法に統合され、再放送の同意の規定は現行の11条に位置付けられたとされる(旧条番号・文言変更の有無は要検証)
- 放送法 第2条放送・放送事業者の定義で適用範囲を画定
- 放送法 第3条番組編集の自由、自局番組の支配根拠
- 放送法 第144条再放送同意をめぐる総務大臣裁定(現行効力を要確認)
- 著作権法 第99条放送事業者の再放送権・有線放送権
- 著作権法 第99条の2放送の送信可能化権、ネット再送信対策
- 著作権法 第119条著作隣接権侵害の刑事罰
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