放送法 第2条(定義)
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- この法律及びこの法律に基づく命令の規定の解釈に関しては、次の定義に従うものとする。
- 一「放送」とは、公衆によつて直接受信されることを目的とする電気通信(電気通信事業法(昭和五十九年法律第八十六号)第二条第一号に規定する電気通信をいう。)の送信(他人の電気通信設備(同条第二号に規定する電気通信設備をいう。以下同じ。)を用いて行われるものを含む。)をいう。
- 二「基幹放送」とは、電波法(昭和二十五年法律第百三十一号)の規定により放送をする無線局に専ら又は優先的に割り当てられるものとされた周波数の電波を使用する放送をいう。
- 三「一般放送」とは、基幹放送以外の放送をいう。
- 四「国内放送」とは、国内において受信されることを目的とする放送をいう。
- 五「国際放送」とは、外国において受信されることを目的とする放送であつて、中継国際放送及び協会国際衛星放送以外のものをいう。
- 六「邦人向け国際放送」とは、国際放送のうち、邦人向けの放送番組の放送をするものをいう。
- 七「外国人向け国際放送」とは、国際放送のうち、外国人向けの放送番組の放送をするものをいう。
- 八「中継国際放送」とは、外国放送事業者(外国において放送事業を行う者をいう。以下同じ。)により外国において受信されることを目的として国内の放送局を用いて行われる放送をいう。
- 九「協会国際衛星放送」とは、日本放送協会(以下「協会」という。)により外国において受信されることを目的として基幹放送局(基幹放送をする無線局をいう。以下同じ。)又は外国の放送局を用いて行われる放送(人工衛星の放送局を用いて行われるものに限る。)をいう。
- 十「邦人向け協会国際衛星放送」とは、協会国際衛星放送のうち、邦人向けの放送番組の放送をするものをいう。
- 十一「外国人向け協会国際衛星放送」とは、協会国際衛星放送のうち、外国人向けの放送番組の放送をするものをいう。
- 十二「内外放送」とは、国内及び外国において受信されることを目的とする放送をいう。
- 十三「衛星基幹放送」とは、人工衛星の放送局を用いて行われる基幹放送をいう。
- 十四「移動受信用地上基幹放送」とは、自動車その他の陸上を移動するものに設置して使用し、又は携帯して使用するための受信設備により受信されることを目的とする基幹放送であつて、衛星基幹放送以外のものをいう。
- 十五「地上基幹放送」とは、基幹放送であつて、衛星基幹放送及び移動受信用地上基幹放送以外のものをいう。
- 十六「中波放送」とは、五百二十六・五キロヘルツから千六百六・五キロヘルツまでの周波数を使用して音声その他の音響を送る放送をいう。
- 十七「超短波放送」とは、三十メガヘルツを超える周波数を使用して音声その他の音響を送る放送(文字、図形その他の影像又は信号を併せ送るものを含む。)であつて、テレビジョン放送に該当せず、かつ、他の放送の電波に重畳して行う放送でないものをいう。
- 十八「テレビジョン放送」とは、静止し、又は移動する事物の瞬間的影像及びこれに伴う音声その他の音響を送る放送(文字、図形その他の影像(音声その他の音響を伴うものを含む。)又は信号を併せ送るものを含む。)をいう。
- 十九「多重放送」とは、超短波放送又はテレビジョン放送の電波に重畳して、音声その他の音響、文字、図形その他の影像又は信号を送る放送であつて、超短波放送又はテレビジョン放送に該当しないものをいう。
- 二十「放送局」とは、放送をする無線局をいう。
- 二十一「認定基幹放送事業者」とは、第九十三条第一項の認定を受けた者をいう。
- 二十二「特定地上基幹放送事業者」とは、電波法の規定により自己の地上基幹放送の業務に用いる放送局(以下「特定地上基幹放送局」という。)の免許を受けた者をいう。
- 二十三「基幹放送事業者」とは、認定基幹放送事業者及び特定地上基幹放送事業者をいう。
- 二十四「基幹放送局提供事業者」とは、電波法の規定により基幹放送局の免許を受けた者であつて、当該基幹放送局の無線設備及びその他の電気通信設備のうち総務省令で定めるものの総体(以下「基幹放送局設備」という。)を基幹放送事業者の基幹放送の業務の用に供するものをいう。
- 二十五「一般放送事業者」とは、第百二十六条第一項の登録を受けた者及び第百三十三条第一項の規定による届出をした者をいう。
- 二十六「放送事業者」とは、基幹放送事業者及び一般放送事業者をいう。
- 二十七「認定放送持株会社」とは、第百五十九条第一項の認定を受けた会社又は同項の認定を受けて設立された会社をいう。
- 二十八「放送番組」とは、放送をする事項の種類、内容、分量及び配列をいう。
- 二十九「教育番組」とは、学校教育又は社会教育のための放送の放送番組をいう。
- 三十「教養番組」とは、教育番組以外の放送番組であつて、国民の一般的教養の向上を直接の目的とするものをいう。
- 三十一「配信」とは、放送番組その他の情報を電気通信回線を通じて一般の利用に供することであつて、放送に該当しないものをいう。
- 三十二「番組関連情報」とは、協会が放送する又は放送した放送番組の内容と密接な関連を有する内容の情報であつて、当該放送番組の編集上必要な資料により構成されるもの(当該放送番組を除き、当該放送番組を編集したものを含む。)をいう。
- 三十三「特定役員」とは、法人又は団体の役員のうち、当該法人又は団体の業務の執行に対し相当程度の影響力を有する者として総務省令で定めるものをいう。
- 三十四「支配関係」とは、次のいずれかに該当する関係をいう。
この条文の基本情報
定義とは何ですか?
定義定義とは、放送法第2条に定められた規定で、「この法律及びこの法律に基づく命令の規定の解釈に関しては、次の定義に従うものとする。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 放送法第2条(定義)は、日本の放送法に含まれる条文です。
- 放送法第2条の条文原文は「この法律及びこの法律に基づく命令の規定の解釈に関しては、次の定義に従うものとする。」で始まります。
- 放送法第2条は第一章 総則に置かれています。
- 放送法の公布日は昭和25年5月2日です。
- 放送法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 放送法第2条の前の条は放送法第1条です。
- 放送法第2条の次の条は放送法第3条です。
- 放送法第2条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
放送法(昭和二十五年法律第百三十二号)第2条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000132 - 本サイト収録
放送法(昭和二十五年法律第百三十二号)第2条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000132/2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点放送法第2条は「放送」を公衆が直接受信することを目的とする電気通信の送信と定義し、基幹放送と一般放送を区分する。ネットでの「配信」は放送に該当しないとされる。
Q · ネットで番組を流すのは、放送法の「放送」に当たるの?
当たらない。本条は「配信」を放送と区別している
放送法第2条は「放送」を、公衆によって直接受信されることを目的とする電気通信の送信と定義しています。一方で、放送番組その他の情報を電気通信回線を通じて一般の利用に供することは「配信」とされ、「放送に該当しないもの」と明記されています。そのため、動画配信サービスや個人のネット番組には、放送事業者を対象とする番組準則(同法4条)などの規律は直接には及びません。ただし、名誉毀損や景品表示法など他の法律は通常どおり適用されます。
解説
NHK の集金人が玄関で「テレビはありますか」と聞く。YouTuber が政治ネタで炎上しても、放送法の「政治的に公平であること」は適用されない。どちらも答えは本条の定義の中にある。放送法は「放送」を、公衆が直接受信することを目的とした電気通信の送信と定める。一方、ネットで番組を一般の利用に供することは「配信」とされ、「放送に該当しないもの」と明記されている。この線引きがすべての出発点になる。番組準則(4条)は放送事業者が対象であり、受信契約の義務(64条)は「協会の放送を受信することのできる受信設備」を置いた者に生じる。放送を受信できない機器であれば、契約義務の入口に立たない。定義を読まずに「テレビっぽいものがあるから払う」「ネットで話すと放送法違反」と思い込む人は多い。条文の言葉を一つずつ当てはめれば、自分がどの規制の内側にいて、どこから外にいるのかを自分で判定できる
法的な位置づけ
放送法第2条は、同法及び同法に基づく命令の解釈に用いる用語の定義規定である。「放送」を公衆によって直接受信されることを目的とする電気通信の送信と定め、放送用に割り当てられた周波数を使う「基幹放送」とそれ以外の「一般放送」、放送事業者の種類、放送番組、ならびに放送に該当しない「配信」等の概念を画定する。
よくある質問 AI による整理
Q1放送法の「放送」の定義とは?
公衆によって直接受信されることを目的とする電気通信の送信をいいます(放送法2条)。他人の電気通信設備を用いて行う送信も含まれます。
Q2基幹放送とは何ですか?
電波法の規定で放送をする無線局に専ら又は優先的に割り当てられた周波数の電波を使う放送です。地上波テレビ、BS、AMラジオなどが典型です。
Q3ケーブルテレビは放送法の対象ですか?
対象です。ケーブルテレビは基幹放送以外の放送である「一般放送」に当たり、規模に応じて登録(126条)または届出(133条)が必要になります。
Q4IPマルチキャスト放送は放送ですか、配信ですか?
公衆が同時に直接受信することを目的とする送信であれば「放送」となり、一般放送として扱われます。個別リクエスト型のオンデマンドは「配信」側に入ります。
Q5放送法でいう「放送事業者」とは誰のこと?
基幹放送事業者(認定基幹放送事業者と特定地上基幹放送事業者)と一般放送事業者(登録・届出をした者)の両方を合わせた呼び名です。
Q6放送法の「放送番組」の定義とは?
放送をする事項の種類、内容、分量及び配列をいいます。個々の番組だけでなく、番組の構成や編成の全体を含む概念として定められています。
Q7FMラジオは放送法でどう定義されている?
30メガヘルツを超える周波数で音声等を送る放送で、テレビジョン放送に当たらず他の放送の電波に重畳しないものが「超短波放送」と定義されています。
Q8NHKのネット配信は放送ですか?
放送ではありません。電気通信回線を通じて番組等を一般の利用に供することは「配信」とされ、本条で放送に該当しないものと明記されています。
この条文についての質問 AI による整理
Q1チューナーのないテレビしか持っていないのに、NHK と契約しなきゃいけないんですか?
放送法64条の契約義務は「協会の放送を受信することのできる受信設備」を設置した者に生じる。本条の「放送」を受信できない機器であれば、この要件を満たさないというのが一般的な整理である。実務のポイント:外付けチューナーやアンテナ付きレコーダーをつないだ時点で受信可能になる。機器を単体で見るのではなく、接続の全体で判断される点が落とし穴になる
Q2YouTube で偏った政治動画を流してる人って、放送法違反にならないんですか?
本条は「配信」を「放送に該当しないもの」と定義しており、放送法4条の政治的公平などの番組準則は放送事業者の放送番組に適用される。個人の動画配信は対象外である。実務のポイント:テレビ局が自社番組をネットで同時配信する場合でも、規律の根拠は放送番組としての編集責任にある。同じ映像でも、誰がどの立場で流したかで適用される法律が変わる
間違えやすい点 AI による整理
- 「ネットで番組を流せば放送法の規制を受ける」と思われがちだが、本条は「配信」を「放送に該当しないもの」と定義している。YouTube や配信アプリの番組に放送法4条の番組準則(政治的公平など)は直接適用されない。規制がないわけではなく、名誉毀損やプロバイダ責任制限法、景品表示法など別の法律が適用される
- 受信料の問題を「NHK と払う払わないの交渉」と捉えている時点で、問いの立て方がずれている。最高裁大法廷(平成29年12月6日)は受信契約の締結義務を合憲と判断しており、交渉で外せる性質のものではない。本当の争点は、あなたの機器が本条と64条の定義上「放送を受信することのできる受信設備」に当たるかどうかである。ワンセグ付き携帯電話も、東京高裁(平成30年)で契約義務の対象とされ、最高裁が上告を退けている
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象となる区分 | 放送法2条:放送・基幹放送・一般放送・配信などの用語を定義 | 放送法93条:基幹放送の業務の認定 放送法126条:一般放送の業務の登録 |
| 参入の手続き | 手続きは定めず、どの区分に入るかを決める | 総務大臣の認定が必要 総務大臣の登録が必要(小規模なものは133条の届出) |
| 主な規律 | 区分の結果として番組準則・受信契約・外資規制の適用範囲が決まる | 外国人等の議決権比率などの欠格事由が審査される 設備や業務の適合性が審査される |
| ネット配信との関係 | 「配信」は放送に該当しないと明記 | 配信には適用されない 配信には適用されない |
他国ではどう定めているか 6 か国
台湾は地上波・有線・衛星を別々の法律で規律し、日本のように一つの法律で基幹・一般を区分する方式ではない。ネット配信は放送法制の外に置かれている点は共通
韓国は地上波・総合有線・衛星・番組供給事業者などを一つの法律で細かく定義し、IPTVは別法で規律する
中国は法律ではなく国務院の行政法規で放送を規律し、ネット視聴番組は別途の行政規章で許可制の対象としている
ドイツは州間協定で放送(Rundfunk)を定義し、ネット上のプラットフォームやインターミディアリーにも一定の規律を及ぼしている点で日本より範囲が広い
フランスは視聴覚コミュニケーションを広く定義し、オンデマンド視聴覚メディアサービスも規律対象に含める
米国は電波を使う放送を一般公衆向けの送信として定義し、FCCが免許制で規律する。ケーブルやネット配信は別の枠組みとなる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もしチューナーを内蔵しないテレビ(チューナーレステレビ)と動画配信サービスだけで暮らしていたら、受信契約は必要になるのか? 地上波も BS も受信できない機器は「協会の放送を受信することのできる受信設備」に当たらないと整理されている。購入時の仕様書を保管しておけば、玄関先で慌てずに説明できる
- あなたが地方で小さなケーブルテレビ局や構内向け映像配信を始めようとしている。それが「一般放送」に当たれば登録(126条)や届出(133条)が必要になり、単なるネット「配信」なら放送法の登録は不要になる。開業届を出す前にどちらに該当するかを確認しないと、無登録営業のリスクを抱えたまま事業を始めることになる
- 投資ファンドの担当者として地方局の持株会社の株を買い増している。「支配関係」「特定役員」の定義次第で、出資比率や役員兼任が規制にかかる。気付いたのは取締役会の三日前だった
取るべき行動
被害を受けた側:1. 契約を求められたら、自宅の機器がチューナーを内蔵しているか、アンテナや CATV につながっているかを仕様書で確認する2. 受信できない機器しかないなら、その事実を伝え、記録を残す。その場で署名する義務はない3. ネット視聴のみの場合、NHK アプリで利用登録をしたかどうかが分岐点になるので、操作履歴を確認する4. 過去分の請求には消滅時効(5年)が問題となりうるため、請求書の対象期間を確認する
訴えられた側:1. 総務省から登録・認定が必要だと指摘された事業者は、まず送信方式が「公衆によって直接受信されることを目的とする」か(一斉送信か、個別リクエスト型か)を整理する2. 一般放送に当たるなら、登録(126条)または届出(133条)の区分を確認する3. 基幹放送事業者は、外国人等の議決権比率と特定役員の構成を定期的に点検する4. 判断が分かれる事案は、総合通信局への事前相談の記録を残す
時効(請求できる期限):本条に特定の時効はなく、一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用される。受信料債権は最高裁平成26年9月5日判決により5年の消滅時効にかかるとされる(判決当時は旧民法169条。現行法では民法166条の5年が適用される)
学説
実務上の通説的理解:「公衆によって直接受信されることを目的とする」とは、不特定多数に向けて同時に送信することを指す。受信者の個別の求めに応じて送るオンデマンド型の送信は通信の性質を持ち、放送には当たらないと理解されている
部分規制論:放送とそれ以外のメディアを分け、放送にだけ番組準則などの規律を課すことで、メディア全体として表現の多様性と自由を確保するという考え方。本条の放送と配信の線引きを正当化する理論的根拠の一つとされる
改正沿革 AI による整理
- 平成22年(2010年)改正(平成23年施行) 放送関連法を統合し、「基幹放送」「一般放送」の区分を導入する方向で定義を全面的に再編したとされる。条文ごとの細部は要検証
- 令和6年(2024年)改正(令和7年10月施行) NHK のインターネット配信を必須業務化する改正に関連し、「配信」「番組関連情報」等の定義が整備されたとされる。新設か改正かを含め要検証
改正の年表
- 1.昭和25年(1950年) 新設:電波法・電波監理委員会設置法とともにいわゆる電波三法として放送法が制定され、放送の定義規定が置かれた
- 2.平成22年(2010年) 改正:放送法・有線ラジオ放送法・有線テレビジョン放送法・電気通信役務利用放送法を統合する改正で、「基幹放送」「一般放送」の区分が導入された
- 3.令和6年(2024年) 改正:NHKのインターネット配信を必須業務とする改正に関連して、「配信」「番組関連情報」などの定義が整備された(施行は令和7年10月)
- 放送法 第4条番組準則、放送事業者に適用
- 放送法 第64条受信設備設置者の受信契約義務
- 放送法 第93条基幹放送の業務の認定と外資規制
- 放送法 第126条一般放送の業務の登録
- 放送法 第159条認定放送持株会社の認定
- 電気通信事業法 第2条電気通信・電気通信設備の定義元
- 電波法 第5条無線局免許の欠格事由、外資規制
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