受講中の講座ブックマーク無料で登録

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年4月5日読了 6 分6 分6 分

放送法 第4条(国内放送等の放送番組の編集等)

クイックジャンプ
  1. 放送事業者は、国内放送及び内外放送(以下「国内放送等」という。)の放送番組の編集に当たつては、次の各号の定めるところによらなければならない。
  2. 一公安及び善良な風俗を害しないこと。
  3. 二政治的に公平であること。
  4. 三報道は事実をまげないですること。
  5. 四意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること。
  6. 2.放送事業者は、テレビジョン放送による国内放送等の放送番組の編集に当たつては、静止し、又は移動する事物の瞬間的影像を視覚障害者に対して説明するための音声その他の音響を聴くことができる放送番組及び音声その他の音響を聴覚障害者に対して説明するための文字又は図形を見ることができる放送番組をできる限り多く設けるようにしなければならない。

この条文の基本情報

国内放送等の放送番組の編集等とは何ですか?

定義国内放送等の放送番組の編集等とは、放送法第4条に定められた規定で、「放送事業者は、国内放送及び内外放送(以下「国内放送等」という。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 放送法第4条(国内放送等の放送番組の編集等)は、日本の放送法に含まれる条文です。
  2. 放送法第4条の条文原文は「放送事業者は、国内放送及び内外放送(以下「国内放送等」という。」で始まります。
  3. 放送法第4条は第二章 放送番組の編集等に関する通則に置かれています。
  4. 放送法の公布日は昭和25年5月2日です。
  5. 放送法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 放送法第4条の前の条は放送法第3条です。
  7. 放送法第4条の次の条は放送法第5条です。
  8. 放送法第4条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式放送法(昭和二十五年法律第百三十二号)第4条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000132
  • 本サイト収録放送法(昭和二十五年法律第百三十二号)第4条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000132/4
裁判例 1件に引用されています

関連度の高い1件を表示しています

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点放送法4条は、放送事業者に番組編集で公安・善良な風俗の維持、政治的公平、事実をまげない報道、多角的な論点提示の4原則を課す。本条自体に罰則規定はない。

Q · 偏向報道をしたテレビ局は放送法4条違反で処罰されるの?

本条に罰則はなく、視聴者が直接訴えることもできない

放送法4条は、番組編集で政治的公平や事実をまげない報道などを求めますが、違反に対する罰則規定はありません。これまで総務省の対応は行政指導にとどまり、本条違反を理由に電波法76条の運用停止(停波)が発動された例はありません。ただし政府は国会で停波の可能性を否定しない答弁をしており、学説の主流である倫理規範説との間で解釈が分かれています。視聴者が声を届ける実効的な窓口は、番組審議機関(6条)とBPOです。

解説

テレビ局が守らなければならない「四つの約束」が条文に並んでいる。公安と善良な風俗を害しない、政治的に公平である、事実をまげない、意見が対立する問題は多くの角度から論点を示す。それなのに、本条に違反した場合の罰則はどこにも書かれていない。ここで多くの人が「なら守らなくてもいい飾りの条文だ」と考えるが、それは見落としである。学説の主流は、本条は放送局が自分を律するための倫理規範だとする(倫理規範説)。一方、総務省は法規範であり、違反すれば電波法76条の運用停止(いわゆる停波)もありうるという立場を国会で示してきた。実務上、ここは解釈が分かれている。罰則がないぶん、「誰がどの物差しで違反を判断するのか」をめぐって、放送局・BPO(放送倫理・番組向上機構。放送業界が自主的に作った第三者機関)・総務大臣の三者が半世紀にわたって綱引きを続けてきた。この構図が見えていれば、偏向報道への怒りを「どこへ持っていけば効くのか」が分かる。2項は、字幕放送と解説放送(目の不自由な人のために映像を音声で説明する放送)をできる限り増やす努力義務である。テレビの右下に出る「字幕」マークは、この2項につながっている。

法的な位置づけ

放送法4条は番組編集準則を定める規定であり、放送事業者に対し、国内放送等の番組編集にあたって公安及び善良な風俗の維持、政治的公平、事実をまげない報道、対立する問題についての多角的な論点提示を求める。2項はテレビジョン放送について、視覚障害者向けの解説放送及び聴覚障害者向けの字幕放送をできる限り多く設ける努力義務を課している。

よくある質問 AI による整理

Q1放送法4条とは何ですか?

放送事業者が番組を編集するときに守るべき4原則(公安・風俗、政治的公平、事実報道、多角的論点)と、字幕・解説放送の努力義務を定めた条文です。

Q2放送法4条に罰則はありますか?

本条自体に罰則規定はありません。違反が問題になった過去の事例では、総務省の厳重注意や警告といった行政指導にとどまっています。

Q3放送法4条違反で停波はできる?

政府は電波法76条による運用停止の可能性を国会で否定していません。しかし本条違反を理由とした発動例はなく、憲法21条との関係で強い異論があります。

Q4政治的公平はどう判断される?

政府は原則として番組全体を見て判断するとしつつ、一つの番組のみでも極端な場合は不公平となりうるとの見解を国会で示しています。判断基準そのものに争いがあります。

Q5倫理規範説とは何ですか?

放送法4条を、放送局が自らを律する倫理的な規範と捉え、行政処分の根拠にはならないとする学説です。憲法学で有力な立場とされます。

Q6BPOとは何をする機関ですか?

放送倫理・番組向上機構。NHKと民放連が設立した第三者機関で、放送倫理、放送と人権、青少年の3委員会が番組の問題を審議します。

Q7字幕放送は義務ですか?

放送法4条2項は、字幕・解説放送をできる限り多く設ける努力義務を定めています。総務省の指針で普及目標が示され、実績が公表されています。

Q8放送法4条はネット配信にも適用される?

法律上の「放送」に当たらないネット専業配信や個人の動画には、本条は直接適用されないと解されています。局は自主基準を準用することが多いです。

この条文についての質問 AI による整理

Q1露骨な偏向報道を見たんですけど、局を訴えられますか?

放送法4条を根拠に視聴者が局を訴えることはできない。本条は視聴者個人に請求権を与えた規定ではないと解されている。ただし、あなた自身の名誉やプライバシーが侵害された場合は、民法709条の不法行為として争う余地がある。実務のポイント:局内で実際に効くのは、番組審議機関(6条)の議題に上がることと、BPO の審議入りである。この二つは公表され、制作現場の評価にも響く

Q2YouTube の政治系チャンネルやネット番組にも「政治的公平」は求められるんですか?

放送法上の「放送」でなければ、4条は直接適用されないと解されている。ネット専業の配信番組や個人の動画は対象外である。実務のポイント:テレビ局が同じ番組をネットで配信する場合、法律上の縛りは弱くても、局は自社の番組基準(5条)を自主的にそのまま適用していることが多い。同じ人が出演しても、地上波とネット専用番組とで発言の自由度が違って見えるのはこのためである

Q3ニュースで自分のことが事実と違って報じられました。訂正させる方法は?

放送法9条により、放送日から3か月以内に訂正放送を請求できる。局は調査し、真実でないと判明すれば訂正放送をする義務を負う。ただし最高裁(最判平成16.11.25)は、同条は視聴者に訴訟で訂正放送を強制する私法上の権利を与えたものではないと判断した。実務のポイント:裁判で訂正を求めるなら、民法723条の名誉回復処分を軸に組み立て、9条の請求書面はその前段の証拠として残す

間違えやすい点 AI による整理

  • 「放送法4条に違反した局は処罰される」と思われがちだが、本条には罰則規定がない。過去に総務省が出したのは、行政指導(法的強制力のない役所からのお願いや注意。例:厳重注意・警告)にとどまる。電波法76条による停波が本条違反を理由に実際に発動された例はない。ただし、発動できるかどうかは理論上なお争われている
  • 「偏向報道は違法だ」と視聴者が怒るとき、その怒りは正当でも、ぶつける先を誤っている。視聴者から見れば本条は「放送局が自分に対して負う義務」だが、法律の構造上は、放送局が自ら番組基準(5条)と番組審議機関(6条)で守る仕組みになっている。視聴者個人に請求権はない。この落差を知らないまま局へ抗議電話をかけても、記録に残らない一本で終わる
  • 2項の字幕・解説放送は「努力義務だから実質ゼロ回答でもいい」と軽く見られている。実際には、総務省が指針で数値目標を示し、各局の達成状況を毎年公表している。努力義務は「何もしなくてよい」という意味ではない。進み具合を数字で比べられ続ける義務である
比較の観点この条文ほかの条文
規律の内容放送法4条:番組編集の4原則と字幕・解説放送の努力義務放送法3条:番組編集の自由と外部からの干渉禁止
放送法9条:真実でない放送の訂正放送
誰が主体か放送事業者が義務を負う(視聴者の請求権なし)放送事業者の自由を外部に対して保障
権利侵害を受けた本人・直接関係人が請求
期間・期限特定の期限なし期限なし
放送日から3か月以内に請求
違反時の効果罰則なし。行政指導の例はあるが停波の発動例なし干渉行為の違法性を基礎づける
訂正放送義務。違反には罰則あり(186条)

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
廣播電視法 第21条

台湾は番組内容の禁止事項を列挙し、国家通訊伝播委員会(NCC)が罰則付きで監督する。日本より行政の直接規制色が強い

韓国
방송법 제6조

韓国は放送の公正性・公共性を明文化し、放送通信審議委員会が審議・制裁を行う点で日本の自主規制型と異なる

ドイツ
Medienstaatsvertrag(MStV)

ドイツは州のメディア監督機関が番組原則の遵守を監督し、国家からの距離(Staatsferne)を重視する

アメリカ
Fairness Doctrine(FCC、1987年廃止)

米国は公平原則を1987年に廃止し、現在は候補者の平等時間(47 U.S.C. § 315)が中心である

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 国政選挙の公示直後、ある情報番組が一つの政党の候補者ばかりを長時間取り上げた。SNS では「放送法4条違反だ」という投稿が拡散している。だが視聴者には、本条を根拠に局を訴える権利はない。効果のある窓口は、局の番組審議機関(放送法6条)と BPO の放送倫理検証委員会である
  • あなたが制作会社のディレクターで、原発再稼働の特集 VTR を作っている。推進派の取材は三本撮れたが、反対派は時間切れで一本も撮れていない。4号の「できるだけ多くの角度から」に照らすと、このまま放送すれば局の考査部門で差し戻される可能性が高い。オンエアまであと48時間、反対派の識者に今夜中に電話をかけるかどうかが分かれ目になる
  • 地元の商店街の再開発を報じたニュースで、あなたのインタビューが前後を切って編集され、賛成派のように見えた。もし訂正を求めたいなら、どうなる? 4条3号の「事実をまげない」を局に突きつけつつ、法的な足場は9条の訂正放送請求に置く。期限は放送日から3か月である
  • 聴覚障害のある親が、子どもと一緒に見たいアニメに字幕が付いていないと気付いた。2項は努力義務だが、総務省の指針には字幕付与の数値目標がある。局の視聴者窓口へ要望を出すと、件数そのものが次の編成判断の材料になる

取るべき行動

被害を受けた側:1. 問題の放送日時・番組名・該当場面を記録し、録画があれば保存する(局の保存期間は限られる) 2. 自分に関する事実が違っていれば、放送日から3か月以内に放送法9条の訂正放送を局へ書面で請求する3. 人権侵害は BPO 放送人権委員会、番組全体の倫理問題は放送倫理検証委員会へ申し立てる4. 名誉毀損の損害があれば、民法709条・723条に基づく賠償と名誉回復処分の請求を弁護士と検討する

訴えられた側:1. 指摘を受けた番組の取材記録・編集前素材・考査記録をすぐに保全する2. 4号を問われた場合は、異なる立場をどの番組・どの時間帯で扱ったかを、番組全体・編成全体の視点で整理する3. 総務省の行政指導には法的強制力がないが、回答文書は将来の判断材料になるため、法務と協議して慎重に作成する4. BPO の審理には誠実に対応し、自主的な検証番組で先に説明責任を果たす

時効(請求できる期限):本条そのものに特定の時効はない。訂正放送の請求は放送日から3か月以内(放送法9条)。名誉毀損などの損害賠償請求は、損害および加害者を知った時から3年、不法行為の時から20年(民法724条)。BPO への申立てにも原則として放送からの期間制限がある(最新の運営規則をご確認ください)

学説

倫理規範説(有力説):番組編集準則は放送事業者の自律に委ねられた倫理規範であり、行政処分の根拠とすることは表現の自由との関係で許されないとする。

法規範説(政府解釈):番組編集準則は法的拘束力を持つ規範であり、違反が重大かつ反復する場合には電波法76条の運用停止もありうるとする。

改正沿革 AI による整理

  • 昭和34年(1959年)改正 番組編集準則を旧3条の2として設けたとされる。新設時期と当時の文言は人的検証が必要
  • 平成22年(2010年)改正 放送関連法の大規模な再編に伴い、旧3条の2の番組編集準則が現行4条へ移った(2011年施行)。視聴覚障害者向け放送の規定の追加時期とあわせて要確認

改正の年表

  1. 1.昭和25年(1950年) 新設:放送法が電波法・電波監理委員会設置法とともに電波三法として制定される。
  2. 2.昭和34年(1959年) 改正:番組編集準則が旧3条の2として設けられたとされる。当時の文言は要確認。
  3. 3.平成22年(2010年) 改正:放送関連法の再編に伴い、番組編集準則が現行4条に移行(2011年施行)。

ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。

放送法の全文を見る所属する編章節を開く:第二章 放送番組の編集等に関する通則

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

次に調べる

判例を探す:条文単位の判例の紐づけは準備中です。上のカードから法令名で検索できます。裁判所「裁判例検索」で探す ›