放送法 第134条(承継)
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- 一般放送事業者が一般放送の業務を行う事業の全部を譲渡し、又は一般放送事業者について相続、合併若しくは分割(一般放送の業務を行う事業の全部を承継させるものに限る。)があつたときは、当該事業の全部を譲り受けた者又は相続人(相続人が二人以上ある場合において、その全員の協議により一般放送の業務を行う事業を承継すべき相続人を定めたときは、その者。以下この項において同じ。)、合併後存続する法人若しくは合併により設立された法人若しくは分割により当該事業の全部を承継した法人は、当該一般放送事業者の地位を承継する。ただし、当該一般放送事業者が登録一般放送事業者である場合において、当該事業の全部を譲り受けた者又は相続人、合併後存続する法人若しくは合併により設立された法人若しくは分割により当該事業の全部を承継した法人が第百二十八条第一号から第五号までのいずれかに該当するときは、この限りでない。
- 2.前項の規定により一般放送事業者の地位を承継した者は、遅滞なく、その旨を総務大臣(小規模施設特定有線一般放送の業務に係る前条第一項の規定による届出をした一般放送事業者(以下「小規模施設特定有線一般放送事業者」という。)の地位を承継した者にあつては、当該届出をした都道府県知事)に届け出なければならない。この場合において、被承継人たる一般放送事業者が登録一般放送事業者であるときは、総務大臣は、遅滞なく、当該登録を変更するものとする。
この条文の基本情報
承継とは何ですか?
定義承継とは、放送法第134条に定められた規定で、「一般放送事業者が一般放送の業務を行う事業の全部を譲渡し、又は一般放送事業者について相続、合併若しくは分割(一般放送の業務を行う事業の全部を承継させるものに限る。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 放送法第134条(承継)は、日本の放送法に含まれる条文です。
- 放送法第134条の条文原文は「一般放送事業者が一般放送の業務を行う事業の全部を譲渡し、又は一般放送事業者について相続、合併若しくは分割(一般放送の業務を行う事業の全部を承継させるものに限る。」で始まります。
- 放送法第134条は第一節 登録等に置かれています。
- 放送法の公布日は昭和25年5月2日です。
- 放送法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 放送法第134条の前の条は放送法第133条です。
- 放送法第134条の次の条は放送法第135条です。
- 放送法第134条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
放送法(昭和二十五年法律第百三十二号)第134条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000132 - 本サイト収録
放送法(昭和二十五年法律第百三十二号)第134条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000132/134
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点放送法134条は、一般放送事業の全部譲渡・相続・合併・全部承継型分割があると、承継者が一般放送事業者の地位を承継すると定める。承継者は遅滞なく届出が必要。
Q · ケーブルテレビ事業を事業譲渡で買ったら、放送の登録を取り直す必要はある?
全部譲渡で欠格事由がなければ地位ごと引き継げる
放送法134条1項により、一般放送の業務を行う事業の全部を譲り受けた者は、一般放送事業者の地位を承継します。新たな登録は原則不要です。ただし、譲渡が事業の一部にとどまる場合は地位が移りません。また元の事業者が登録一般放送事業者なら、譲受人が128条1号から5号の登録拒否事由に当たると承継は生じません。承継後は同条2項により、遅滞なく総務大臣(小規模施設特定有線一般放送なら都道府県知事)への届出が必要です。
解説
ケーブルテレビ局を丸ごと買っても、登録を最初から取り直す必要はない。放送法134条は、一般放送(ケーブルテレビ、CS などの衛星一般放送、エリア放送など、地上波の基幹放送以外の放送)の事業について、事業の全部譲渡、相続、合併、事業の全部を移す会社分割があれば、引き継いだ側が「一般放送事業者の地位」をそのまま受け継ぐと定めている。ただし落とし穴が二つある。一つ目は「全部」という限定だ。一部の地域や一部のチャンネルだけを譲り受けた場合、地位は移らない。その場合は自分で新たに登録や届出をすることになる。二つ目は欠格事由である。元の事業者が登録一般放送事業者だった場合、引き継ぐ側が128条1号から5号の登録拒否事由(例:放送法や電波法の違反で罰金以上の刑を受けて一定期間が過ぎていない者など)に当たると、承継そのものが起きない。M&A の契約書にサインする前にこの二点を確かめておけば、クロージングした翌日から「無登録で放送している」という事態を避けられる。
法的な位置づけ
放送法134条は一般放送事業者の地位の承継を定める規定であり、一般放送の業務を行う事業の全部譲渡、相続、合併または事業の全部を承継させる分割があった場合に、承継者が一般放送事業者の地位を当然に承継する旨を規定する。登録一般放送事業者については登録拒否事由に該当する承継者を除外し、承継者には総務大臣等への届出義務を課す。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.取引スキームが本条の対象か確定する 事業の全部譲渡、相続、合併、全部承継型の分割のいずれかを確認する。株式譲渡は事業者が変わらないため本条の対象外。一部譲渡なら地位は移らない
- 2.元の事業者の区分を確認する 元の事業者が登録一般放送事業者(126条)か、届出による一般放送事業者(133条)かを確認する。小規模施設特定有線一般放送かどうかで届出先も変わる
- 3.承継者の欠格事由を点検する 登録事業者の承継では、承継者と役員が128条1号から5号の登録拒否事由に当たらないかを確認する。契約で表明保証を取得し、該当があれば効力発生日前に役員変更やスキーム変更を検討する
- 4.相続の場合は承継者を協議で決める 相続人が複数いる場合、全員の協議で事業を承継する相続人を定め、遺産分割協議書などの書面に明記する
- 5.遅滞なく承継の届出をする 承継の効力発生後、遅滞なく総務大臣(小規模施設特定有線一般放送事業者の承継なら都道府県知事)に届け出る。様式と添付書類は事前に総合通信局等へ確認する
よくある質問 AI による整理
Q1一般放送事業者の地位承継とは?
一般放送の事業を全部引き継いだ者が、元の事業者の法的な立場をそのまま受け継ぐことです。放送法134条1項が根拠で、新たな登録の取り直しは原則不要です。
Q2放送事業の承継届出はいつまでに出す?
放送法134条2項は「遅滞なく」と定めるのみで、具体的な日数は条文にありません。承継の効力発生後、速やかに総務大臣または都道府県知事へ届け出るのが安全です。
Q3ケーブルテレビの合併で登録はどうなる?
合併後存続する法人または新設法人が一般放送事業者の地位を承継します。登録事業者の場合、総務大臣が届出を受けて登録を変更します(134条2項後段)。
Q4放送事業の承継届出の提出先はどこ?
原則は総務大臣です。小規模施設特定有線一般放送について都道府県知事に届出をしていた事業者の地位を承継した場合は、その都道府県知事が提出先になります。
Q5役員に前科があると放送事業を承継できない?
元の事業者が登録一般放送事業者で、承継する法人が128条1号から5号の登録拒否事由に当たる場合、承継は生じません。役員の欠格事由が法人の拒否事由に関わる場合があります。
Q6有線放送事業は相続できる?
できます。相続人が地位を承継します。相続人が複数いる場合は、全員の協議で事業を承継すべき相続人を定めれば、その者が地位を承継します。
Q7会社分割で放送事業者の地位は移る?
一般放送の業務を行う事業の全部を承継させる分割に限り移ります。事業の一部だけを切り出す分割では地位は承継されず、新たな登録や届出が必要になります。
Q8承継届出をしないと違法?
134条2項は承継者に届出義務を課しており、怠れば義務違反になります。罰則の有無と内容は放送法の罰則規定で最新の改正状況を確認してください。
この条文についての質問 AI による整理
Q1ケーブルテレビ会社を株式買収する場合も、この届出って必要なんですか?
原則として本条の対象ではない。株式譲渡では事業者という法人そのものは変わらないので、134条が定める地位の承継は起きない。ただし役員や株主構成の変更について、別の届出が必要になる場合がある。実務のポイント:放送事業の M&A で株式譲渡が好まれる理由の一つは、承継の要件や欠格事由のチェックという関所を通らずに済む点にある。スキームを選ぶ段階でこの違いを比べるのが定石だ
Q2一部のエリアだけ別の会社に売りたいんですが、登録ごと移せますか?
本条では移せない。134条1項が対象にしているのは「事業の全部」の譲渡や承継だけである。一部だけを譲り受けた会社は、自分で126条の登録(または133条の届出)を新しく行うことになる。実務のポイント:実務では、売りたい部分を先に新しい会社へ全部承継型の分割で切り出し、その会社の株式を売るという二段構えのスキームが検討される。登録の空白期間が生じないかを、事前に総合通信局と詰めておくことが重要になる
間違えやすい点 AI による整理
- 「承継したなら手続は何も要らない」と考える人がいるが、2項は承継者に遅滞なく届け出る義務を課している。地位の移転は自動でも、届出は自動ではない。登録事業者だった場合は、総務大臣が登録の名義を書き換える前提になる届出である
- 視点を変えると落差が見えてくる。買い手にとっては「事業を買った」で話が済むが、法律から見れば問われているのは「事業の全部を引き継いだのか」と「買い手自身に欠格事由はないのか」の二点だけだ。エリアを一つ残しただけの譲渡や、役員一人の前科が、承継を丸ごと止めてしまう
- 「相続なら家族の誰でも自動的に継げる」と思われがちだが、相続人が複数いて全員の協議で一人を決めなかった場合に誰が地位を承継するのかは、条文がはっきり書いていない。実務上、取扱いの確認が必要な領域である。協議で承継者を決めて書面に残すのが安全策になる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 手続の性質 | 134条:事業の全部承継で地位が移り、事後の届出 | 126条:一般放送の業務の登録(事前審査) 133条:登録不要の一般放送の届出 |
| 審査の有無 | 審査なし。ただし登録事業者の承継は128条1〜5号該当者を除外 | 128条の登録拒否事由で審査 届出のみ |
| 使う場面 | 既存事業を譲渡・相続・合併・分割で丸ごと引き継ぐとき | 新規参入または一部譲受で登録が必要なとき 小規模等の登録不要な一般放送を始めるとき |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾ではケーブルテレビ事業者の営業譲渡や合併に主管機関(NCC)の関与が予定され、日本の届出型の承継より行政の事前関与が強いとされる。条番号は要確認
韓国では放送事業者の合併・分割等に変更許可・承認の枠組みがあるとされ、日本の当然承継+事後届出とは構造が異なる
ドイツでは放送の許可(Zulassung)は州メディア機関が所管し、出資関係の変更を事前に届け出る仕組みがある
米国では無線免許の譲渡・支配移転に FCC の事前同意が必要。ケーブル事業のフランチャイズ移転は自治体の規律に服する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 地方のケーブルテレビ会社を買収する話が進んでいる。スキームは株式譲渡か、事業譲渡か、吸収合併か。株式譲渡なら事業者は変わらないので本条の出番はない。事業譲渡や合併を選んだ瞬間に、承継届出と欠格事由のチェックが必要になる。スキームを選ぶ段階で、法務担当がこの条文を思い出せるかどうかが分かれ目である
- マンション共聴設備で小さな有線放送を営んでいた父が亡くなった。きょうだい三人のうち誰が事業を継ぐのか? 本条は、相続人全員の協議で承継者を決めれば、その一人が地位を受け継ぐとしている。届出先は総務大臣ではなく都道府県知事になる場合がある。遺産分割協議書に事業の承継者を明記しておかないと、届出の段階で行き詰まる
- 合併の効力発生日まで、あと10日。存続会社の役員のうち一人が、数年前に電波法違反で罰金刑を受けていたことが判明した。法人の役員が欠格事由に当たれば、法人自体が128条の拒否事由に当たりうる。そうなると承継は起きない。効力発生日より前に役員を入れ替えるのか、スキームを変えるのか、決断が迫られる
取るべき行動
被害を受けた側:承継する側(譲受人・相続人・存続会社)の場合:1. スキームが事業の全部譲渡、相続、合併、全部承継型の分割のどれに当たるかを確定する2. 元の事業者が登録事業者なら、自社と役員全員が128条1号から5号に当たらないかを確認する3. 相続人が複数いる場合は、全員の協議で承継者を決めて書面化する4. 承継後は遅滞なく、総務大臣(小規模施設特定有線一般放送なら都道府県知事)に届け出る
訴えられた側:承継の届出を怠った、または承継の要件を満たしていないと指摘された場合:1. 事業の全部が移転したかを契約書・分割計画書で確認する2. 欠格事由に当たって承継が起きていないなら、ただちに新規の登録または届出を検討し、総務省の所管部局(総合通信局など)に事前相談する3. 届出が遅れていた場合は速やかに届け出て、経緯を記録しておく。届出義務違反や無登録での業務には罰則規定があるので、放置しない(最新の改正状況をご確認ください)
時効(請求できる期限):特定の時効はない。2項の届出は「遅滞なく」行う必要があり、起算点は承継の効力が生じた時点(事業譲渡の実行日、相続開始日、合併の効力発生日、分割の効力発生日)である。具体的な日数は条文に定めがないため、所管庁に確認すること
改正沿革 AI による整理
- 平成22年(2010年)放送法改正(要検証) 有線テレビジョン放送法などの放送関連法を統合して「一般放送」の区分が設けられた際に、本条が新設されたとみられる。小規模施設特定有線一般放送の届出先を都道府県知事とする部分を含め、その後の改正の経緯は人による確認が必要である
改正の年表
- 1.平成22年(2010年) 新設:有線テレビジョン放送法などの放送関連法を放送法に統合し「一般放送」の区分を設けた改正(平成22年法律第65号)で、一般放送事業者の地位承継の規律が設けられたとされる。条番号の変遷と、小規模施設特定有線一般放送の届出先を都道府県知事とする部分の改正経緯は要確認
- 放送法 第126条一般放送の業務の登録制
- 放送法 第128条登録拒否事由、承継排除の基準
- 放送法 第133条登録不要の一般放送の届出制
- 民法 第896条相続による包括承継の一般原則
- 会社法 第750条吸収合併による権利義務承継の一般規定
- 電波法 第20条無線局免許人の地位承継、許可制の併走手続(現行効力を要確認)
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