放送法 第46条の2(協会と役員との間の訴えにおける協会の代表等)
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- 第五十一条第一項から第三項まで及び第五十八条の規定にかかわらず、協会が役員(役員であつた者を含む。以下この条において同じ。)に対し、又は役員が協会に対して訴えを提起する場合には、当該訴えについては、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める者が協会を代表する。
- 一監査委員が当該訴えに係る訴訟の当事者である場合1経営委員会が定める者2
- 二前号に掲げる場合以外の場合1監査委員会が選定する監査委員2
- 2.前項の規定にかかわらず、役員が協会に対して訴えを提起する場合には、監査委員(当該訴えを提起する者であるものを除く。)に対してされた訴状の送達は、協会に対して効力を有する。
この条文の基本情報
協会と役員との間の訴えにおける協会の代表等とは何ですか?
定義協会と役員との間の訴えにおける協会の代表等とは、放送法第46条の2に定められた規定で、「第五十一条第一項から第三項まで及び第五十八条の規定にかかわらず、協会が役員(役員であつた者を含む。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 放送法第46条の2(協会と役員との間の訴えにおける協会の代表等)は、日本の放送法に含まれる条文です。
- 放送法第46条の2の条文原文は「第五十一条第一項から第三項まで及び第五十八条の規定にかかわらず、協会が役員(役員であつた者を含む。」で始まります。
- 放送法第46条の2は第四節 監査委員会に置かれています。
- 放送法の公布日は昭和25年5月2日です。
- 放送法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 放送法第46条の2の前の条は放送法第46条です。
- 放送法第46条の2の次の条は放送法第47条です。
- 放送法第46条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
放送法(昭和二十五年法律第百三十二号)第46条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000132 - 本サイト収録
放送法(昭和二十五年法律第百三十二号)第46条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000132/46_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点放送法46条の2は、NHK と役員・元役員の訴訟では、会長ではなく監査委員会が選定する監査委員が協会を代表すると定める。監査委員が当事者なら経営委員会が定める者が代表する。
Q · NHK が元役員を訴えるとき、裁判で NHK を代表するのは会長なの?
会長ではなく、監査委員会が選んだ監査委員が代表する
放送法46条の2により、協会と役員(元役員を含む)との訴訟では、会長の代表権(51条1項から3項)と58条の規定が排除されます。代表者は監査委員会が選定する監査委員で、監査委員自身が訴訟当事者の場合は経営委員会が定める者に切り替わります。また、役員が協会を訴える場合は、原告本人を除くいずれかの監査委員に訴状を送達すれば協会への送達として効力を生じます(同条2項)。
解説
NHK の会長は、ふだん協会の「顔」として契約にも訴訟にも名前を出す(放送法51条)。ところが、訴訟の相手が身内の役員、つまり経営委員・会長・副会長・理事、さらに元役員になると、事情は一変する。同僚や前任者の責任を追及する訴訟で、会長がそのまま協会を代表すれば、手加減する誘惑から逃れられない。そこで本条は、代表権を執行部から取り上げ、監査委員会が選んだ監査委員に渡す。監査委員自身が訴訟の当事者なら、経営委員会が定める者が代表する。さらに第2項で、役員が協会を訴えるときは、原告本人を除くどの監査委員に訴状を送達しても協会への送達として有効になる。あなたが知っておくべきは一点である。NHK と役員の訴訟で「誰が協会の名前で法廷に立っているか」を見れば、その訴訟が身内の馴れ合いか本気の責任追及かを判断する最初の手がかりになる。
法的な位置づけ
放送法46条の2は、日本放送協会と役員(役員であった者を含む)との間の訴訟における協会の代表者を定める規定である。会長の代表権に関する同法51条1項から3項まで及び58条の特則として、監査委員会が選定する監査委員を代表者とし、監査委員が訴訟当事者である場合は経営委員会が定める者を代表者とする。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.訴訟の当事者構造を確認する 相手方が NHK の役員または元役員かどうか、また監査委員自身が当事者に含まれるかを確認する。これによって、協会の代表者が監査委員会選定の監査委員になるか、経営委員会が定める者になるかが決まる
- 2.協会代表者を特定して訴状に記載する 役員側が提訴する場合、被告である協会の代表者欄に本条の区分に合った代表者を記載する。記載に迷うときは提出前に裁判所書記官へ確認する
- 3.監査委員への送達を手配する 役員が協会を訴える場合、原告本人を除くいずれかの監査委員に訴状が送達されれば、協会への送達として効力を生じる(本条2項)。送達先の監査委員を特定しておく
- 4.協会から訴えられたら代表権を最初に点検する 役員側が被告になった場合、協会代表者が本条の区分に合っているか、監査委員会の選定または経営委員会の定めがあるかを確認する。欠陥があれば答弁書で指摘し、補正の要否を争う
よくある質問 AI による整理
Q1NHK の監査委員会とは何ですか?
経営委員の中から選ばれた監査委員で構成される機関で、役員の職務執行を監査します。本条では、役員との訴訟で協会を代表する監査委員を選定する役割も担います。
Q2NHK の役員には誰が含まれますか?
経営委員、会長、副会長、理事が役員にあたります。本条は「役員であつた者」も含むため、すでに退任した元役員との訴訟にも適用されます。
Q3「経営委員会が定める者」とは誰のことですか?
監査委員自身が訴訟の当事者となる場合に、監査委員会に代わって協会を代表する者です。具体的に誰にするかは、事件ごとに経営委員会が定めます。
Q4NHK が役員を会長名義で訴えたらどうなりますか?
会長には本条の訴訟で協会を代表する権限がないため、代表権の欠缺となります。裁判所は期間を定めて補正を命じます(民事訴訟法37条・34条)。
Q5NHK 役員への損害賠償請求に時効はありますか?
本条に独自の期間制限はなく、民法166条の一般消滅時効が適用されます。権利行使できると知った時から5年、行使できる時から10年が目安です。
Q6NHK が役員を訴えるかどうかは誰が決めますか?
本条は訴訟で誰が協会を代表するかを定める規定で、提訴の判断手続そのものは定めていません。提訴の要否は協会内部の意思決定によります。
Q7NHK と役員の裁判は誰でも傍聴できますか?
民事訴訟の口頭弁論は原則公開されます(憲法82条)。NHK と役員の訴訟も通常の民事訴訟として扱われるため、原則として傍聴できます。
Q8視聴者が NHK 役員を直接訴えることはできますか?
株主代表訴訟(会社法847条)に相当する制度は放送法にないと解されています。受信料の支払者が協会に代わって役員の責任を追及する手段は想定されていません。
この条文についての質問 AI による整理
Q1NHK の元会長を協会が訴える場合も、今の会長は代表できないんですか?
できません。本条は「役員であつた者」も対象に含めており、放送法51条の会長の代表権を排除しています。代表者は監査委員会が選定する監査委員です。実務のポイント:前任者を訴える場面ほど、現執行部には「前任者を守りたい」「自分たちの承認責任まで蒸し返されたくない」という動機が働きやすい。元役員まで対象に含めた点こそ、本条の要である
Q2役員が協会を訴えるとき、訴状は会長宛てに送らないとダメですか?
その必要はありません。本条2項により、原告である役員本人を除くどの監査委員に送達しても、協会に対する送達として効力を生じます。実務のポイント:受け取った監査委員が社内で回覧を止めても、送達の効力は失われない。協会側にとっては、監査委員一人ひとりが訴訟の入口になっているということであり、受付体制の整備が実務上の盲点になりやすい
間違えやすい点 AI による整理
- 「NHK を代表するのは常に会長だ」と考えがちだが、役員との訴訟に限っては、本条により放送法51条の会長の代表権と58条の規定が明文で排除される。会長名義で役員を訴えると代表権のない者による訴訟となり、裁判所から補正を求められる(民事訴訟法37条で準用される34条)
- 役員の責任追及が身内びいきで甘くなる問題は、「監査委員がいるから大丈夫」で片づく話ではない。本条が用意しているのは誰が協会を代表するかという手続の器にすぎず、実際に訴訟を起こすかどうかの判断を外部から強制する仕組みまでは定めていない。器があっても使われなければ意味がない。この点の深刻さは見過ごされがちである
- 受信料を払っている自分が役員の責任を追及できるはずだと考える人がいる。しかし、株式会社の株主代表訴訟(会社法847条)に相当する制度は放送法には置かれていないと解されている。受信料の支払者は株主の地位にないため、問いの立て方自体を見直す必要がある(最新の改正状況をご確認ください)
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 協会・会社を代表する者 | 放送法46条の2:監査委員会が選定する監査委員(監査委員が当事者なら経営委員会が定める者) | 放送法51条:会長(平時の原則) 会社法386条:監査役(監査役設置会社と取締役の訴訟) |
| 適用場面 | 協会と役員(元役員を含む)の間の訴え | 本条の場面以外の協会の業務全般 会社と取締役(元取締役を含む)の間の訴え |
| 制度の狙い | 身内同士の訴訟における利益相反を遮断 | 代表権を一元化し、意思決定を迅速にする 取締役同士の馴れ合いを防ぐ |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾の株式会社では、会社と董事の間の訴訟は原則として監察人が会社を代表する。身内訴訟の代表権を監督機関に移す発想は本条と共通する
韓国商法も、会社と理事の間の訴訟では監事が会社を代表すると定め、利益相反の遮断を図る
ドイツの株式会社では、取締役(Vorstand)に対して監査役会(Aufsichtsrat)が会社を代表する。日本の監査役代表制度と同型の考え方
米国では取締役に対する訴訟の追行を独立した特別訴訟委員会に委ねる実務があり、身内による判断を避ける点で趣旨が近い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- NHK の元理事が在任中の不適切な契約で協会に損害を与えたとして、協会が損害賠償を求めて提訴した。原告欄に記載される協会の代表者は会長ではない。監査委員会が選定した監査委員である。報道でこの名前を見落とすと、訴訟の構図そのものを読み違える
- 解任された元役員が、解任は不当だとして協会を訴えたら、訴状はどこに送ればいい? 会長宛てに送る必要はない。原告本人を除く監査委員の誰か一人に送達されれば、協会に対して効力を生じる
- あなたが監査委員で、自分自身が協会から責任を追及される側に回ったとする。このとき監査委員会があなたの事件で協会を代表することはできない。代表者は経営委員会が定める者に切り替わる。答弁書の提出期限まで残り2週間しかない状況でも、相手方代表者の資格確認は最初に済ませておく必要がある
取るべき行動
被害を受けた側:役員(元役員を含む)として協会から不当な扱いを受け、提訴する場合の手順:1. 訴状の被告欄に、協会の代表者として監査委員会が選定する監査委員を記載する。監査委員が当事者なら、経営委員会が定める者を記載する2. 送達先は、原告本人を除くいずれかの監査委員でよい(本条2項) 3. 代表者の特定に迷うときは、訴状提出前に裁判所書記官へ確認する
訴えられた側:役員として協会から訴えられた場合の手順:1. 訴状で協会を代表している者が本条の区分に合っているかを最初に確認する。会長名義なら代表権を欠く2. 監査委員会による選定、または経営委員会の定めがあったことの証明を求める3. 欠陥があれば答弁書で指摘し、補正の要否を争う(民事訴訟法37条で準用される34条) 4. 責任の中身については、別途、任務懈怠の有無と損害の範囲を争う
時効(請求できる期限):本条自体に特定の時効はないが、一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用される。役員の責任追及では、協会が損害と責任者を知った時点が主観的起算点になる
- 放送法 第51条会長の代表権、本条により排除される原則
- 放送法 第58条本条が適用を排除する代表関係規定
- 民事訴訟法 第37条法人代表者への法定代理規定の準用
- 会社法 第386条監査役が会社を代表する同趣旨の規定
- 会社法 第408条監査委員が会社を代表する同型の規定
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