放送法 第71条
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- 協会は、毎事業年度の収支予算、事業計画及び資金計画が国会の閉会その他やむを得ない理由により当該事業年度の開始の日までにその承認を受けることができない場合においては、三箇月以内に限り、事業の経常的運営及び施設の建設又は改修の工事(国会の承認を受けた前事業年度の事業計画に基づいて実施したこれらの工事の継続に係るものに限る。)に必要な範囲の収支予算、事業計画及び資金計画を作成し、総務大臣の認可を受けてこれを実施することができる。この場合において、前条第四項に規定する受信料の額は、同項の規定にかかわらず、前事業年度終了の日における受信料の額とする。
- 2.前項の規定による収支予算、事業計画及び資金計画は、当該事業年度の収支予算、事業計画及び資金計画の国会による承認があつたときは、失効するものとし、同項の規定による収支予算、事業計画及び資金計画に基づいてした収入、支出、事業の実施並びに資金の調達及び返済は、当該事業年度の収支予算、事業計画及び資金計画に基づいてしたものとみなす。
- 3.総務大臣は、第一項の認可をしたときは、事後にこれを国会に報告しなければならない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 放送法第71条は、日本の放送法に含まれる条文です。
- 放送法第71条の条文原文は「協会は、毎事業年度の収支予算、事業計画及び資金計画が国会の閉会その他やむを得ない理由により当該事業年度の開始の日までにその承認を受けることができない場合において…」で始まります。
- 放送法第71条は第七節 財務及び会計に置かれています。
- 放送法の公布日は昭和25年5月2日です。
- 放送法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 放送法第71条の前の条は放送法第70条です。
- 放送法第71条の次の条は放送法第71条の2です。
- 放送法第71条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
放送法(昭和二十五年法律第百三十二号)第71条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000132 - 本サイト収録
放送法(昭和二十五年法律第百三十二号)第71条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000132/71
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点放送法71条は、NHK 予算の国会承認が年度開始に間に合わない場合、3か月以内に限り総務大臣の認可でつなぎ予算を執行でき、その間の受信料は前年度末の額に据え置くと定める。
Q · NHK の予算が4月までに国会で通らなかったら、受信料はどうなるの?
前年度末の額のまま据え置かれる
放送法71条1項により、NHK の収支予算等が国会の閉会その他やむを得ない理由で年度開始までに承認されない場合、NHK は3か月以内に限って暫定予算を作成し、総務大臣の認可を受けて実施できます。その期間中の受信料は、同条後段により前年度終了日の額に固定されます。予定されていた値上げや値下げは、本予算が国会で承認されるまで発効しません。
解説
NHK の受信料は、NHK の理事会が決めているわけではない。法律上、受信料の額を決めるのは国会である。毎年度の収支予算を国会が承認することで、受信料の額が決まる(放送法70条4項)。では、4月1日までに国会の承認が間に合わなかったらどうなるか。解散、閉会、審議の空転は現実に起こりうる。本条は、その空白を埋める非常口である。NHK は最長3か月間に限って「つなぎ予算」を作り、総務大臣の認可(役所が NHK の申請を審査して許可する決定)を受けて執行できる。ただし対象は、番組制作や設備の維持といった日常業務と、前年度に国会承認を得た工事の続きだけで、新しい工事には着手できない。そして決定的なのが一文目の後段だ。つなぎ期間の受信料は、前年度末の額に固定される。値上げも値下げも、国会を通らない限り動かない。あなたの口座から毎月引き落とされる金額は、国会の議事日程と一本の線でつながっている。
法的な位置づけ
放送法71条は日本放送協会(NHK)の暫定予算を定める規定である。収支予算等の国会承認が事業年度開始までに得られない場合、3か月以内に限り、経常的運営と前年度承認工事の継続に必要な範囲で収支予算等を作成し、総務大臣の認可を受けて実施できる。受信料額は前年度末の額に固定され、本予算の承認により暫定予算は失効する。
よくある質問 AI による整理
Q1NHK の暫定予算とは何ですか?
国会が NHK の収支予算を年度開始までに承認できないとき、3か月以内に限って組む「つなぎ」の予算です。放送法71条が根拠で、総務大臣の認可が必要です。
Q2NHK の受信料は誰が決めているのですか?
NHK 単独では決められません。NHK の収支予算を国会が承認することによって受信料の額が定まります(放送法70条4項)。
Q3NHK の暫定予算はいつまで続けられますか?
最長3か月以内です。期間内に本予算が国会で承認されれば、その時点で暫定予算は失効します(放送法71条1項・2項)。
Q4暫定予算の期間中に NHK は新しい工事をできますか?
できません。対象は経常的運営と、前年度に国会承認を受けた事業計画に基づく工事の継続分に限られ、新規着工は本予算の承認を待ちます。
Q5受信料の値上げに国会の承認は必要ですか?
必要です。受信料の額は収支予算の国会承認によって定まるため、値上げも値下げも国会を通らなければ動きません。暫定期間中は前年度末の額に固定されます。
Q6本予算が成立したら暫定予算の支出はどうなりますか?
暫定予算は失効し、それに基づいて行った収入・支出・事業・資金調達は、当該年度の本予算に基づいたものとみなされます(放送法71条2項)。
Q7NHK の暫定予算は国会に報告されますか?
されます。総務大臣は暫定予算を認可したとき、事後にその旨を国会に報告しなければなりません(放送法71条3項)。
Q8NHK 予算は例年いつ国会で審議されますか?
NHK の収支予算は総務大臣の意見を付して内閣経由で国会に提出され、例年、年度末の2月から3月ごろに審議・承認されます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1NHK の予算って、国会が通さなかったら NHK は止まっちゃうんですか?
止まりません。承認が年度開始に間に合わない場合、NHK は3か月以内に限り、日常業務と前年度に承認された工事の継続に必要な範囲でつなぎ予算を組み、総務大臣の認可を得て執行できます(放送法71条1項)。実務のポイント:止まるのは「新しいこと」です。新規工事は対象外で、新規事業も日常業務の範囲に入るかが問われるため、本予算の承認を待つことになります。
Q2値下げが決まっていたのに、国会が揉めていたら値下げはどうなるんですか?
つなぎ予算の期間中、受信料は前年度末の額に据え置かれます(放送法71条1項後段、70条4項)。値下げは、本予算が国会で承認され、その中で定められた実施日を迎えるまで発効しません。実務のポイント:つなぎ予算を執行している間でも、受信料の額だけは国会を通らなければ動かないように作られています。財政面で国会の統制が最も強く残る部分です。
間違えやすい点 AI による整理
- 「NHK の受信料は NHK が勝手に決めている」と思われがちだが、法律上は国会が収支予算を承認することによって額が定まる(70条4項)。本条はさらに、承認が間に合わない間は前年度末の額に固定すると定める。NHK が国会を通さずに受信料を変える抜け道は、つなぎ期間にも用意されていない
- 暫定予算と聞くと「国会の監視が外れた白紙委任」を連想するかもしれないが、実際の縛りはむしろ厳しい。期間は3か月以内、使い道は日常業務と、前年度に承認された工事の継続に限られる。総務大臣の認可が必要で、大臣は事後に国会へ報告しなければならない。本予算が承認されれば、つなぎ予算は失効し、その間の収入・支出は本予算に基づくものとみなされて国会の審議対象に吸収される
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 予算の性格 | 放送法71条:国会承認が間に合わない場合の暫定予算(3か月以内) | 放送法70条:毎事業年度の本予算(収支予算・事業計画・資金計画) |
| 成立に必要な手続 | 総務大臣の認可+事後の国会報告 | 総務大臣の意見を付して内閣経由で国会に提出し、国会の承認 |
| 支出できる範囲 | 経常的運営と前年度承認工事の継続に必要な範囲に限定 | 事業計画に基づく新規事業・新規工事を含む全体 |
| 受信料の額 | 前年度終了日の額に固定(値上げ・値下げ不可) | 国会の予算承認によって定まる(70条4項) 放送法64条:受信設備設置者の受信契約締結義務(受信料の支払根拠) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では総予算案が期限内に審議未了の場合、預算法54条により継続的経費等に限り執行できる。公共テレビは政府の寄付金等を財源とし、受信料制度はないため受信料額の据え置き規定に相当するものはない
韓国 KBS の受信料額は理事会の議決後、放送通信委員会を経て国会の承認で確定する。受信料額を国会が統制する点で日本と構造が近い
ドイツの放送負担金は州間協定で定められ、各州議会の批准を要する。議会が負担額を決める点は共通だが、NHK のような年度ごとの暫定予算規定とは仕組みが異なる
米国では連邦歳出法が年度開始までに成立しない場合、議会が継続決議で暫定歳出を認める。公共放送 CPB への交付金もその対象となるが、受信料制度は存在しない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 受信料の値下げが報道されていたのに、年度が替わっても引落額が変わらなかったら、どうなっているのか? 予算の国会承認が遅れて本条のつなぎ予算に入っている場合、受信料は前年度末の額に据え置かれる。値下げ分は、新年度予算が承認され、その中で定められた実施日を待つことになる
- 年明けに衆議院が解散され、総選挙をはさんで3月中に NHK 予算の審議が終わらない。あと数週間で新年度が始まる。NHK は日常業務と継続中の工事の分だけでつなぎ予算を組み、総務大臣の認可を取りにいく。新規事業の立ち上げは、本予算の承認を待つことになる
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