建築基準法 第106条
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- 次の各号のいずれかに該当する者は、三十万円以下の過料に処する。
- 一第十二条の二第三項(第十二条の三第四項(第八十八条第一項において準用する場合を含む。)又は第八十八条第一項において準用する場合を含む。)の規定による命令に違反した者
- 二第六十八条の十六若しくは第六十八条の十七第一項(これらの規定を第八十八条第一項において準用する場合を含む。)又は第七十七条の六十二(第三号を除き、第七十七条の六十六第二項において準用する場合を含む。)の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者
- 三第七十七条の二十九の二の規定に違反して、書類を備え置かず、若しくは関係者の求めに応じて閲覧させず、又は書類に虚偽の記載をし、若しくは虚偽の記載のある書類を関係者に閲覧させた者
- 2.第七十七条の三十五の十五の規定に違反して、書類を備え置かず、若しくは関係者の求めに応じて閲覧させず、又は書類に虚偽の記載をし、若しくは虚偽の記載のある書類を関係者に閲覧させた指定構造計算適合性判定機関(その者が法人である場合にあつては、その役員)又はその職員は、三十万円以下の過料に処する。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 建築基準法第106条は、日本の建築基準法に含まれる条文です。
- 建築基準法第106条の条文原文は「次の各号のいずれかに該当する者は、三十万円以下の過料に処する。」で始まります。
- 建築基準法第106条は第七章 罰則に置かれています。
- 建築基準法の公布日は昭和25年5月24日です。
- 建築基準法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 建築基準法第106条の前の条は建築基準法第105条です。
- 建築基準法第106条の次の条は建築基準法第107条です。
- 建築基準法第106条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
建築基準法(昭和二十五年法律第二百一号)第106条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000201 - 本サイト収録
建築基準法(昭和二十五年法律第二百一号)第106条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000201/106
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点建築基準法106条は三十万円以下の過料を定める秩序罰規定で、指定確認検査機関などが業務書類を備え置かず、関係者に閲覧させない場合に適用される。過料は刑罰ではなく前科はつかない。
Q · 民間の確認検査機関に書類を見せてくれと言ったら、断られました。何か効きますか
見せない側に三十万円以下の過料が科されます
建築基準法77条の29の2は指定確認検査機関に業務に関する書類の備置きと関係者への閲覧を義務づけ、違反には106条1項3号の過料が用意されています。指定構造計算適合性判定機関も77条の35の15と106条2項で同じ構造です。過料は刑罰ではなく、裁判所が決定で科す秩序罰です。実務では監督官庁(国土交通大臣または都道府県知事)への情報提供が端緒となるため、断られた日時・担当者名・回答文言の記録が効きます。
解説
三十万円以下の過料。額だけ見れば軽い。だがこの条文が何を守っているかを知ると、見え方が変わる。一項三号と二項が捕まえるのは、指定確認検査機関と指定構造計算適合性判定機関が「書類を備え置かない」「関係者の求めに応じて閲覧させない」「虚偽の記載のある書類を閲覧させる」という行為である。建築確認という本来は役所の仕事を民間が担うようになった以上、その民間機関の業務体制を外から点検できなければ制度は内側から腐る。だから閲覧義務が置かれ、破れば過料が落ちる。ただし閲覧を求められるのは「確認検査を受けようとする者その他の関係者」であり、この関係者の範囲は実務上、解釈が分かれている。一号は建築物調査員・建築設備等検査員の資格者証の返納命令に従わない者、二号は型式部材等製造者等や建築基準適合判定資格者の届出義務違反・虚偽届出を捕捉する。制度を回す側が手を抜いた瞬間に落ちるブレーカー、それが本条だ。
法的な位置づけ
建築基準法106条は、同法上の義務違反のうち刑罰を科すほどではない秩序違反行為に対し、三十万円以下の過料を定める規定である。対象は資格者証の返納命令違反、型式部材等製造者等の届出義務違反・虚偽届出、および指定確認検査機関・指定構造計算適合性判定機関の書類備置き・閲覧義務違反である。過料は行政上の秩序罰であり、刑罰ではない。
よくある質問 AI による整理
Q1建築基準法106条とは何ですか?
三十万円以下の過料を定める秩序罰規定です。資格者証の返納命令違反、届出義務違反・虚偽届出、指定確認検査機関等の書類備置き・閲覧義務違反の三系統を捕捉します。
Q2閲覧を請求できる「関係者」とは誰ですか?
条文は「確認検査を受けようとする者その他の関係者」と定めます。範囲は実務上解釈が分かれており、請求時は自分がどの立場の関係者かを書面で明示しておく方が通りやすくなります。
Q3過料は誰が決めるのですか?
検察官の起訴による刑事裁判ではなく、非訟事件手続法に基づき裁判所が決定で科します。当事者の陳述を聴く手続があるため、是正の時期と内容を示す資料が意味を持ちます。
Q4過料を払わないとどうなりますか?
前科はつきませんが、決定が確定すれば財産に対する強制執行の対象になります。「刑罰ではないから無視できる」という理解は差押えに直結します。
Q5建築物調査員の資格者証の返納命令とは何ですか?
建築基準法12条の2系統に基づき、資格要件を欠いた場合などに資格者証の返納を命じる処分です。命令に従わないこと自体が106条1項1号の過料対象になります。
Q6型式部材等製造者の届出はいつまでに出しますか?
廃止・変更等の届出期限は国土交通省令側に定められており、条文本体には書かれていません。106条だけを読んで安心せず、省令の起算日と日数を必ず確認してください。
Q7指定構造計算適合性判定機関とは何をする機関ですか?
一定規模以上の建築物の構造計算適合性判定を担う民間機関です。77条の35の15で書類の備置き・閲覧義務を負い、違反すると106条2項で機関・役員・職員が過料の対象になります。
Q8閲覧を断られたらどこに相談すればいいですか?
指定した監督官庁(国土交通大臣または都道府県知事)への情報提供が実務上の入口です。過料は裁判所が科しますが、動く端緒は行政側にあります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1過料って、罰金と何が違うんですか。前科つきますか
つきません。過料は刑罰ではなく行政上の秩序罰で、検察官の起訴による刑事裁判ではなく、非訟事件手続法に基づき裁判所が決定で科します(建築基準法106条)。前科調書にも載りません。実務のポイント:前科がつかない代わりに、過料に至った事実は監督官庁側に記録として残り、指定の取消しや業務停止を検討する際の材料になる。金額よりそちらの方が事業には効く
Q2買う予定のマンション、確認検査をしたのが民間の会社でした。中身を調べられますか
建築基準法77条の29の2は指定確認検査機関に書類の備置きと関係者への閲覧を義務づけ、違反には106条1項3号の過料が用意されています。ただし対象は機関の業務に関する書類であり、個別の確認申請図書そのものではありません。実務のポイント:特定の建物の内容は、特定行政庁が閲覧に供する建築計画概要書(建築基準法93条の2)という別の窓口で取れる。窓口が違うだけで、調べる道は閉じていない
Q3書類を出し忘れただけで、本当に過料まで行くものですか
実務では監督官庁の指導や報告徴収が先に来て、是正されない場合に裁判所側の手続へ進む流れをたどることが多いです。届出義務違反は106条1項2号の対象で、虚偽の届出も同じ号に並びます。実務のポイント:最も危ないのは「忘れた」ではなく「体裁を整えるため事実と違う日付や内容で出した」方。不作為より虚偽のほうが、監督処分では一段重く評価される
間違えやすい点 AI による整理
- 「過料は刑罰ではない」ことを知っている人は多い。だがその意味の深さを取り違えている。検察官が起訴するのでも刑事裁判で言い渡されるのでもなく、非訟事件手続法に基づいて裁判所が決定で科す。前科はつかないが、決定が確定すれば財産に対する強制執行の対象になる。「刑罰じゃないから無視できる」は、差押えまで一直線の誤解である
- 「どの書類が見られるのか」と問う前に、問いの立て方を変えたほうがいい。本条が背後で支えているのは、個別の確認申請図書の開示ではなく、機関そのものの業務に関する書類の閲覧だ。特定の建物の中身を知りたいなら、探すべきは別の窓口である
- 機関側から見れば「三十万円なら払って終わり」に見える。法の側から見れば逆だ。閲覧拒否や虚偽記載の事実は、指定の取消しや業務停止といった監督処分を検討する際の材料として残る。賭け金は金額ではなく、指定を維持できるかどうかにある
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 制裁の性質 | 建築基準法106条:行政上の秩序罰(過料)、刑罰ではない | 建築基準法105条:両罰規定(刑罰系統、現行効力は要確認) 建築基準法93条の2:制裁ではなく閲覧の仕組みそのもの |
| 科す主体・手続 | 裁判所が非訟事件手続により決定で科す | 検察官の起訴を経て刑事裁判で言い渡す 特定行政庁が閲覧に供する行政サービス |
| 記録として残るもの | 前科はつかないが、監督処分(指定の取消し・業務停止)の検討材料として残る | 前科がつき、法人にも刑事責任が及ぶ 閲覧請求の事実は制裁評価に直結しない |
| 情報を取りたい人の使い道 | 機関の業務に関する書類を見せない態度を崩す圧力になる | 重大な違反行為に対する刑事責任追及の根拠 個別の建物の内容(建築計画概要書)を調べる別ルート |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は建築物の公共安全検査を専業機構・建築師の簽証申報に委ね、申報義務違反に罰鍰を科す。民間に検査を担わせ、義務違反を金銭制裁で締める構造は日本と近い
韓国も建築法上の義務違反に과태료(秩序罰)を科す体系を持つ。刑罰と秩序罰を区分する点は日本と共通。個別条番号は未検証
ドイツは建築監督を州の権限とし、Prüfsachverständige・Prüfingenieure に一定の審査を委ねる。義務違反は Ordnungswidrigkeit として Bußgeld の対象となる
米国は third-party plan review / special inspector 制度で民間審査を広く用い、資格停止や行政罰は州・自治体レベルで規律される。連邦統一の過料規定は存在しない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、契約日まであと五日という段階で、確認検査を担当する指定機関に業務書類の閲覧を求めたら? 機関は「関係者」に当たるかを盾に渋るかもしれない。だが渋ったという記録そのものが、契約を進めるか止めるかの判断材料になる。五日は別の機関を探すには足りないが、社内の稟議を止めるには足りる時間だ
- あなたは指定確認検査機関の総務担当である。閲覧請求の電話を「担当者不在」で三回さばいた。その三回が、過料と監督処分の入口になっている
- 型式部材等製造者として認証を受けた工場をたたむことにした。設備を売却し、従業員の再就職先も決め、ほっとしたところで届出を忘れる。倒産処理でも清算のもつれでもない、ただの書き忘れで三十万円が飛ぶ。しかも虚偽の届出と同じ号で並んでいるため、監督官庁の目には「管理体制の欠落」として映る
- 建築物調査員の資格者証について返納命令が届いた。心当たりはあるが、封筒を開けないまま三か月が過ぎた。命令に従わないこと自体が一項一号の対象であり、資格を失ったうえに過料が重なる二重の損になる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 閲覧を求める相手が指定確認検査機関か指定構造計算適合性判定機関かを、確認済証の交付者欄で特定する2. 請求は口頭で済ませず、求める書類の種類と自分がどの立場の関係者かを書面かメールで示す3. 拒否・先送りされたら、日時・担当者名・回答文言を記録する4. 記録を添えて指定した監督官庁(国土交通大臣または都道府県知事)に情報提供する。過料は裁判所が科すが、動く端緒は行政側にある5. 個別の建物の内容が知りたい場合は、特定行政庁の建築計画概要書の閲覧という別ルートを並行して使う
訴えられた側:1. まず備置きの有無と現物の内容を確認する。不備が不作為なのか虚偽記載なのかで、監督処分での評価が大きく変わる2. 虚偽記載が見つかった場合、取り繕う追記は最悪手である。訂正の事実と経緯を日付入りで残す3. 閲覧請求の受付簿を整備し、誰が何を求め、どう対応したかを一元管理する4. 過料の裁判では当事者の陳述を聴く手続があるため、是正の時期と内容を立証できる資料を揃える5. 返納命令や届出義務の違反は、過料より指定・登録側の不利益処分のほうが実害が大きい。弁護士には過料単体ではなく監督処分込みで相談する
時効(請求できる期限):本条に固有の時効規定はなく、過料は刑罰ではないため刑事訴訟法の公訴時効も適用されない。期間の経過を理由に安全と判断できる根拠はないと考えるべきである(最新の改正状況をご確認ください)。他方、一項二号が問題にする各種届出の期限そのものは国土交通省令側に定めがあり、廃止・変更の日から起算する短期の期限が設けられている。条文だけを読んで安心せず、省令の期限を確認すること
学説
通説:106条の過料は行政上の秩序罰であり、刑罰とは目的・手続を異にすると理解される。前科として記録されない一方、確定すれば強制執行の対象となり、指定の取消し等の監督処分と併存し得る点に実務上の重みがある。
改正沿革 AI による整理
- 平成26年(2014年)改正、平成27年(2015年)施行 構造計算適合性判定を指定構造計算適合性判定機関が担う仕組みが整えられ、同機関の書類閲覧義務違反を捕捉する規定が本条の系統に置かれた。ただし本条の項番号・号番号の変遷は準用条文の入れ子が多く、改正ごとの対応関係は人的検証が必要である
改正の年表
- 1.昭和25年(1950年) 新設:建築基準法の制定により、同法上の義務違反に対する罰則体系が置かれ、刑罰に至らない秩序違反を捕捉する過料規定が設けられた
- 2.平成10年(1998年)改正 改正:建築確認・検査業務が民間に開放され、指定確認検査機関制度が導入された。これに伴い民間機関の業務の透明性を担保する義務が整備され、その違反が過料規定の系統に置かれた
- 3.平成26年(2014年)改正・平成27年(2015年)施行 改正:構造計算適合性判定を指定構造計算適合性判定機関が担う仕組みが整えられ、同機関の書類備置き・閲覧義務違反を捕捉する規定が本条2項の系統に置かれた。項・号番号の対応関係は準用の入れ子が多く人的検証が必要
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