受講中の講座ブックマーク無料で登録

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 8 分8 分8 分

建築基準法 第77条の38(指定の基準)

クイックジャンプ
  1. 国土交通大臣は、指定の申請が次に掲げる基準に適合していると認めるときでなければ、指定をしてはならない。
  2. 一職員(第七十七条の四十二第一項の認定員を含む。第三号において同じ。)、設備、認定等の業務の実施の方法その他の事項についての認定等の業務の実施に関する計画が、認定等の業務の適確な実施のために適切なものであること。
  3. 二前号の認定等の業務の実施に関する計画を適確に実施するに足りる経理的及び技術的な基礎を有するものであること。
  4. 三法人にあつては役員、第七十七条の二十第五号の国土交通省令で定める構成員又は職員の構成が、法人以外の者にあつてはその者及びその職員の構成が、認定等の業務の公正な実施に支障を及ぼすおそれがないものであること。
  5. 四認定等の業務以外の業務を行つている場合には、その業務を行うことによつて認定等の業務の公正な実施に支障を及ぼすおそれがないものであること。
  6. 五前各号に定めるもののほか、認定等の業務を行うにつき十分な適格性を有するものであること。

この条文の基本情報

指定の基準とは何ですか?

定義指定の基準とは、建築基準法第77条の38に定められた規定で、「国土交通大臣は、指定の申請が次に掲げる基準に適合していると認めるときでなければ、指定をしてはならない。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 建築基準法第77条の38(指定の基準)は、日本の建築基準法に含まれる条文です。
  2. 建築基準法第77条の38の条文原文は「国土交通大臣は、指定の申請が次に掲げる基準に適合していると認めるときでなければ、指定をしてはならない。」で始まります。
  3. 建築基準法第77条の38は第四節 指定認定機関等に置かれています。
  4. 建築基準法の公布日は昭和25年5月24日です。
  5. 建築基準法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 建築基準法第77条の38の前の条は建築基準法第77条の37です。
  7. 建築基準法第77条の38の次の条は建築基準法第77条の39です。
  8. 建築基準法第77条の38には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式建築基準法(昭和二十五年法律第二百一号)第77条の38
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000201
  • 本サイト収録建築基準法(昭和二十五年法律第二百一号)第77条の38(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000201/77_38

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点建築基準法77条の38は、指定認定機関の指定基準を五号で定める。業務計画・経理技術基礎・役員構成・兼業・適格性のすべてに適合しなければ、大臣は指定できない。

Q · 「国土交通大臣認定」の審査って、結局どこの誰がやっているの?

大臣が指定した民間法人が審査を担い、その資格が本条の五基準

建築基準法77条の38は、国土交通大臣が指定認定機関を指定するための五つの基準を定めます。①業務実施計画が適切であること、②計画を実施するに足りる経理的・技術的基礎があること、③役員・構成員・職員の構成が公正な実施に支障を及ぼすおそれがないこと、④兼業が公正性に支障を及ぼすおそれがないこと、⑤十分な適格性を有すること。条文は「適合していると認めるときでなければ、指定をしてはならない」と書き、大臣に基準未達の拒否を義務づけると同時に、適合していれば指定すべきという羈束も生みます。

解説

「国土交通大臣の認定」と聞くと、霞が関の役人が図面を一枚ずつ検算している絵を思い浮かべるかもしれない。実際に審査の手を動かしているのは、大臣から指定を受けた民間法人である。本条は、その民間法人が満たすべき五つの条件を並べている。職員(認定員を含む)・設備・業務の実施方法を含む計画が適切か、その計画を回すだけの経理的・技術的な基礎があるか、役員や構成員・職員の顔ぶれが公正な実施を妨げないか、兼業が公正さを害さないか、そのうえで十分な適格性があるか。あなたが読むべき急所は二つある。一つは「適合していると認めるときでなければ、指定をしてはならない」という裏返しの書き方で、大臣に自由に与える裁量を認めず、基準未達なら拒否を義務づけている点。もう一つは、五つのうち二つ(三号・四号)が能力ではなく利益相反だけを名指ししている点だ。審査する側の理事会に、審査される業界の役員が並べば、その認定は静かに自己認証へ化ける。その化学変化を止めるための栓が、この五項目である。

法的な位置づけ

指定の基準とは、建築基準法77条の38が定める指定認定機関の資格要件をいう。業務実施計画の適切性、経理的・技術的基礎、役員等構成の公正性、兼業による支障の不存在、十分な適格性の五号から成り、国土交通大臣はこれらに適合すると認めるときでなければ指定をすることができない。能力要件と利益相反要件を並列に置く点に特徴がある。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.申請前に審査基準と標準処理期間を入手する 行政手続法5条の審査基準と6条の標準処理期間を、公表資料または情報公開請求で先に取得する。五号それぞれに対して自社のどの資料が対応するかを一覧化し、空欄を潰してから申請に進む
  2. 2.業務実施計画と経理的・技術的基礎を書面化する 第一号・第二号に対応させ、職員(認定員を含む)の体制、設備、認定等の業務の実施方法を計画書にまとめる。あわせて直近の財務諸表と技術者の資格一覧で、計画を回せる裏づけを示す
  3. 3.利益相反の棚卸しをして疑われる関係を切る 第三号・第四号は「おそれ」で判定されるため、役員・構成員・職員の経歴、審査対象業界との取引、兼業部門の顧客リストを申請前に洗い出す。決裁・情報・報酬の三経路が遮断されている記録を残す
  4. 4.申請書を提出し、応答の期間を記録する 申請書と添付資料を提出し、受理日を必ず記録する。標準処理期間を超えて応答がない場合、口頭のやり取りだけで待たず、書面での進捗照会を行って記録を残す
  5. 5.拒否されたら理由の記載量をまず点検する 拒否通知が届いたら適格性の中身に反論する前に、理由が条文の引き写しにとどまっていないかを確認する。理由提示(行政手続法8条)の不備は、それ自体が処分を争う足場になる
  6. 6.再申請・審査請求・取消訴訟の三択を期限から逆算して決める 審査請求は処分を知った日の翌日から3か月、取消訴訟は処分を知った日から6か月・処分の日から1年。安易な再申請は前回の拒否理由を記録に残すため、期限を見ながら最初に方針を確定する

よくある質問 AI による整理

Q1指定認定機関とは何ですか?

国土交通大臣の指定を受けて、建築材料や型式の認定等の業務を行う民間法人です。審査の実務を担い、その資格要件を建築基準法77条の38が定めています。

Q2指定の基準は何号までありますか?

五号です。①業務実施計画の適切性 ②経理的・技術的基礎 ③役員等構成の公正性 ④兼業による支障の不存在 ⑤十分な適格性。一つでも欠ければ指定されません。

Q3大臣認定の取り方はどうなっていますか?

認定を受けたいメーカーは指定認定機関に申請し、機関の審査を経て大臣認定に至ります。本条はその機関自体を指定する基準であり、製品認定の手続とは別の層です。

Q4指定を拒否されたら不服を申し立てられますか?

できます。指定の拒否は行政処分であり、審査請求(行政不服審査法)と取消訴訟(行政事件訴訟法)の対象になります。理由提示の不備も争点になります。

Q5第三号の「おそれ」はどう判断されますか?

現に不正があったかではなく、役員・構成員・職員の構成から公正な実施に支障が生じる可能性があるかで判断されます。就任の事実自体が支障と評価されうる設計です。

Q6兼業していると指定を受けられませんか?

兼業自体は禁止されていません。第四号が問うのは、その業務を行うことで認定等の業務の公正な実施に支障を及ぼすおそれがあるかどうかです。

Q7第五号の「十分な適格性」は何を指しますか?

一号から四号で拾えない事情を受け止める包括条項です。業務実績、苦情処理体制、親会社との距離などが含まれ、行政裁量が最も広い一行です。

Q8型式適合認定と指定認定機関の関係は?

型式適合認定などの認定等の業務を実際に担うのが指定認定機関です。同じ仕様の住宅設備を全国展開できる仕組みを、この機関の審査が支えています。

この条文についての質問 AI による整理

Q1民間の団体が国の認定をやって、本当に中立性なんて保てるんですか?

その不安を条文が先回りしている。第三号は役員・構成員・職員の構成が公正な実施に支障を及ぼすおそれがないこと、第四号は兼業が公正さを害さないことを、能力とは別建ての要件にした。現に不正があったかではなく、おそれの段階で止める設計である。実務のポイント:機関を選ぶ側は、料金と納期より先に役員名簿と業務規程を読む。審査対象業界の出身者で理事会が埋まっている機関は、後で認定の信用を問われたときに一番もろい

Q2第五号の「十分な適格性」って、結局どういう意味なんですか?

一号から四号で拾いきれない事情を受け止める受け皿の条項である。業務実績、苦情処理体制、親会社との距離など、明文化しにくい要素がここに集まる。裁量が最も広く、争いが最も起きやすい一行でもある。実務のポイント:この種の包括条項で拒否されたときは、適格性の中身を反論する前に理由の書き方を見る。行政手続法8条は申請拒否に理由の提示を求めており、条文を引き写しただけの理由では足りないというのが裁判所の姿勢だ

Q3一度断られたら、もう出し直すしかないですよね?

道は三つある。補正して再申請、審査請求(行政不服審査法2条、処分を知った日の翌日から3か月)、取消訴訟(行政事件訴訟法3条、6か月)。どれを選ぶかで集める証拠が変わる。実務のポイント:安易に再申請を選ぶと、前回の拒否理由が既成事実として記録に残り、次の審査で足枷になる。理由が第五号の一行だけなら、まず理由を書かせてから出し直した方が通りやすい

間違えやすい点 AI による整理

  • 「民間機関がやるから審査が甘くなる」という問いの立て方自体が、ずれている。制度が警戒しているのは甘さではなく、利益相反である。だから第三号と第四号は、審査能力ではなく人の構成と兼業だけを取り出して独立の要件に据えた。問うべきは「厳しいか」ではなく「誰と誰がつながっているか」である
  • 五つの基準があること自体は、多くの申請担当者が知っている。知られていないのは、第五号「十分な適格性」が中身の書かれていない受け皿条項であり、実務の紛争がほぼここに集中するという事実の重さだ。一号から四号を完璧に揃えても、五号一行で止められる。行政裁量との勝負はこの一行の上で起きる
  • 指定は国からの恩恵で、断られても文句は言えないと受け止められがちだが、条文は「適合していると認めるときでなければ、指定をしてはならない」と書いている。適合していれば指定すべき、という裏面が同時に生まれる。指定の拒否は役所があなたに下す具体的な決定(行政処分)であり、審査請求と取消訴訟の対象になる
比較の観点この条文ほかの条文
条文の役割77条の38:指定を与えてよいかの積極的基準(五号)77条の37:欠格条項、そもそも指定できない者の枠
77条の36:指定の申請という入口の手続
判断の方向適合していると認めるときでなければ指定してはならない(羈束的)該当すれば審査に入る前に排除
申請がなければ指定手続は始まらない
主な争点第五号「十分な適格性」の裁量幅と理由提示の十分性欠格事由への形式的該当性
申請書類の形式的な不備・補正
利益相反の扱い第三号(人の構成)・第四号(兼業)で正面から独立要件化過去の処分歴等を通じた間接的な排除
直接は扱わない

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
建築法および指定検査機関・指定試驗室に関する各辦法

台湾も建築物公共安全検査等を民間の指定機関に開放し、指定要件として人員・設備・独立性を求める点で発想を共有する(具体的条文番号は要確認)

韓国
건축법上の건축물 안전점검·인증기관 지정制度

韓国も民間認証機関の指定にあたり人員・設備・公正性を審査する枠組みを採る

ドイツ
PÜZ-Stellen(Prüf-, Überwachungs- und Zertifizierungsstellen)の Anerkennung

ドイツは建築製品の試験・監視・認証機関を州建築当局が承認し、独立性・中立性・専門能力を要件とする。EU の適合性評価枠組みと接続する点が日本との相違

アメリカ
ICC-ES / IAS による評価機関の認定(ISO/IEC 17065準拠)

米国は連邦法ではなく民間規格団体の認定制度が事実上の門番となり、州・自治体が building code で参照する。国の指定処分という構成を採らない

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 指定の申請を出して四か月。担当課から口頭で「第五号の適格性に疑義がある」と言われただけで、書面の理由は届かない。事業計画は指定取得を前提に組んであり、運転資金は残り二か月分。ここで打つべき手は、行政手続法5条の審査基準と6条の標準処理期間を書面で示すよう求め、拒否するなら理由を書面で出させることだ。口頭のやり取りだけで時間が溶けた先に、争う材料は残らない
  • もし、審査を受ける側のメーカーの元役員が、あなたの法人の常勤理事に名を連ねていたらどうなるか。第三号が問うのは不正があったかではなく、「公正な実施に支障を及ぼすおそれ」があるかである。就任の事実そのものが、指定を遠ざける
  • 兼業しているコンサルティング部門が、認定を申請してくる会社に有料で助言していた。第四号はここを正面から撃つ。収益の柱を切るか、指定を諦めるかの二択に追い込まれる
  • あなたがメーカー側で、どの認定機関に持ち込むかを選んでいる場面。価格と処理速度だけで選んだ機関が後に公正性を疑われれば、揺らぐのはその機関の評判ではなく、あなたが取得した認定の信用の方だ。役員構成と兼業の範囲は、価格表より先に見るべき与信情報である
  • 管理組合の理事として大規模修繕の資料をめくっていると、「大臣認定品」の四文字が何度も出てくる。その審査を誰が担ったのかを業者に問い返せる住民は、まずいない

取るべき行動

被害を受けた側:指定を申請する側、または拒否された側として。1. 申請前に審査基準(行政手続法5条)と標準処理期間(同6条)を入手し、五号ごとに自社の充足資料を対応させる2. 三号・四号は「おそれ」の有無で判定されるため、役員・構成員の経歴と兼業取引の一覧を先に棚卸しし、疑われる関係は申請前に切る3. 拒否されたら理由書の記載を精査し、条文の引き写しにとどまるなら理由提示の不備を主張4. 再申請・審査請求・取消訴訟の三択を、期限を見ながら最初に決める

訴えられた側:既に指定を受け、公正性を問われている側として。1. 問題視されているのが三号(人の構成)か四号(兼業)かを特定する。求められる是正が、役員交代か業務分離かで難易度が変わる2. 認定等の業務と兼業部門の間で、決裁・情報・報酬の三経路が遮断されている記録を時系列で示す3. 監督権限の行使は段階を踏むため、報告徴収や立入検査の段階で自主的な是正計画を出し、指定取消しの前段で止める4. 対外説明は窓口を一本化し、既に出した認定の有効性に波及させない

時効(請求できる期限):申請そのものに法定の期限はない。効いてくるのは争う側の期限で、指定の拒否処分を知った日の翌日から審査請求は3か月(行政不服審査法18条1項)、取消訴訟は処分を知った日から6か月、処分の日から1年(行政事件訴訟法14条)。標準処理期間を大きく超えても応答がない場合は、不作為の違法確認訴訟という別ルートがある(最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説(規制の民間開放に関する行政法学説):審査事務の民間開放は処理能力の確保に資する一方、審査主体と被審査業界の接近により認定が実質的な自己認証へ転化する危険を伴う。本条は能力要件と独立性要件を並列に置き、いずれか一つの欠落で指定を阻む構造でこれに対処したと説明される

包括条項の統制に関する学説:第五号のような包括的適格性要件は、類型化できない不適格を排除する柔軟性を持つ反面、行政裁量が広がる。審査基準の設定・公表(行政手続法5条)と理由提示(同8条)による手続的統制が、その濫用を抑える主たる手段と位置づけられる

ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。

建築基準法の全文を見る所属する編章節を開く:第四節 指定認定機関等

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

次に調べる

判例を探す:条文単位の判例の紐づけは準備中です。上のカードから法令名で検索できます。裁判所「裁判例検索」で探す ›