建築基準法 第77条の53(審査請求)
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この法律の規定による指定認定機関の行う処分又はその不作為については、国土交通大臣に対し、審査請求をすることができる。この場合において、国土交通大臣は、行政不服審査法第二十五条第二項及び第三項、第四十六条第一項及び第二項、第四十七条並びに第四十九条第三項の規定の適用については、指定認定機関の上級行政庁とみなす。
この条文の基本情報
審査請求とは何ですか?
定義審査請求とは、建築基準法第77条の53に定められた規定で、「この法律の規定による指定認定機関の行う処分又はその不作為については、国土交通大臣に対し、審査請求をすることができる。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 建築基準法第77条の53(審査請求)は、日本の建築基準法に含まれる条文です。
- 建築基準法第77条の53の条文原文は「この法律の規定による指定認定機関の行う処分又はその不作為については、国土交通大臣に対し、審査請求をすることができる。」で始まります。
- 建築基準法第77条の53は第四節 指定認定機関等に置かれています。
- 建築基準法の公布日は昭和25年5月24日です。
- 建築基準法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 建築基準法第77条の53の前の条は建築基準法第77条の52です。
- 建築基準法第77条の53の次の条は建築基準法第77条の54です。
- 建築基準法第77条の53には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
建築基準法(昭和二十五年法律第二百一号)第77条の53 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000201 - 本サイト収録
建築基準法(昭和二十五年法律第二百一号)第77条の53(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000201/77_53
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点建築基準法77条の53は、指定認定機関の処分と不作為について国土交通大臣への審査請求を認め、大臣を同機関の上級行政庁とみなすことで、変更や義務付けの裁決まで可能にする規定である。
Q · 指定認定機関に認定を断られたり取り消されたりしたら、どこに不服を言えばいいですか?
国土交通大臣に審査請求します。期限は原則3か月です。
建築基準法77条の53により、指定認定機関の処分およびその不作為については、国土交通大臣に審査請求ができます。同条後段は、行政不服審査法25条2項・3項、46条1項・2項、47条、49条3項の適用について国土交通大臣を指定認定機関の上級行政庁とみなすため、大臣は処分を取り消すだけでなく、処分を変更し、認定をすべき旨を命ずる裁決を行い、職権で執行を停止することもできます。処分についての審査請求は、処分があったことを知った日の翌日から3か月が原則の期限です。
解説
型式適合認定や型式部材等製造者の認証を出しているのは、国土交通省の役人ではない。多くは国土交通大臣から指定を受けた民間の財団法人、つまり指定認定機関である。ここでメーカーの担当者が足をすくわれる。相手が民間団体だから、断られても文句の言い先がないと思い込むのだ。77条の53はその思い込みを正面から否定する。指定認定機関の処分、そして申請を放置する不作為についても、あなたは国土交通大臣に審査請求できる。さらに本当の武器は条文の後半にある。大臣を「指定認定機関の上級行政庁とみなす」という一文だ。これがあるから、大臣は処分を取り消すだけでなく、処分を変更し、認定をすべき旨を機関に命じ、職権で効力を止めることまでできる。このみなし規定を一行削れば、救済は骨抜きになる。
法的な位置づけ
建築基準法77条の53は、指定認定機関が行う処分および不作為に対する不服申立ての経路を定める規定である。審査請求の宛先を国土交通大臣とし、さらに行政不服審査法25条2項・3項、46条1項・2項、47条、49条3項の適用に限って大臣を同機関の上級行政庁とみなすことで、取消しにとどまらない変更・義務付け・職権執行停止を可能にしている。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.処分を知った日を証拠として固定する 通知書の日付印、封筒の消印、末尾の教示欄を撮影して保存する。3か月の起算点は「処分があったことを知った日の翌日」なので、受領日を後から立証できる形にしておく
- 2.理由欄を分解して争点を特定する 却下や取消しの理由欄を読み、どの技術基準への不適合が根拠とされているかを一項目ずつ切り出す。申請時の試験成績書・図面と突き合わせ、事実認定の誤りと基準解釈の誤りを分けて整理する
- 3.宛先を国土交通大臣として審査請求書を作成する 建築審査会ではなく国土交通大臣宛てで作成する。審査請求の趣旨には取消しだけでなく、認定をすべき旨を命ずる裁決を求める旨を明記する(行政不服審査法46条2項)
- 4.影響があるなら同じ日に執行停止を申し立てる 出荷停止や工期遅延が生じている場合、本体の審査請求と同日で執行停止を申し立てる。みなし規定により大臣は上級行政庁として扱われるため、職権による執行停止やその他の措置まで射程に入る(同法25条2項)
- 5.審理手続に備えて反論資料を出し切る 審理員から弁明書が送付されたら、反論書で事実認定と基準適用の双方に応答する。裁決後に取消訴訟へ進む可能性も見据え、主張と証拠をこの段階で出し尽くしておく
よくある質問 AI による整理
Q1指定認定機関とは何ですか?
国土交通大臣の指定を受けて、型式適合認定や型式部材等製造者の認証などの業務を行う民間法人です。民間団体ですが、その認定・認証やその取消しは法律に基づく行政処分として扱われます。
Q2建築基準法の審査請求はどこに出すのですか?
宛先は二系統あります。指定認定機関の処分は77条の53により国土交通大臣へ、建築確認や検査の系統の不服は建築審査会へ向かいます(94条参照)。宛先を誤ると期間内でも回り道になります。
Q3審査請求はいつまでにすればよいですか?
処分についての審査請求は、処分があったことを知った日の翌日から起算して3か月、かつ処分の日の翌日から1年が原則です(行政不服審査法18条)。正当な理由があるときは例外があります。
Q4申請を放置されている場合も審査請求できますか?
できます。77条の53は不作為も対象にしています。不作為についての審査請求には期間制限がなく、申請から相当の期間が経過したといえる時点から申し立てられます(行政不服審査法3条)。
Q5審査請求書には何を書けばいいですか?
審査請求人と処分の内容、処分を知った年月日、審査請求の趣旨と理由などを記載します。趣旨欄は「取消し」で止めず、認定をすべき旨を命ずる裁決まで求めるかどうかで結果が変わります。
Q6審査請求に費用はかかりますか?
審査請求そのものに訴訟の印紙代のような手数料は生じません。実際の負担は資料収集と書面作成の手間で、代理人を立てる場合の弁護士費用が中心になります。
Q7認証が取り消されると建築確認はどうなりますか?
認証に基づく確認審査の省略(6条の4)が使えなくなるため、取引先での確認申請が通常審査に戻り、工期が連鎖的に遅れます。出荷停止の日数がそのまま損害として積み上がります。
Q8審査請求の結果に納得できないときはどうしますか?
裁決後に取消訴訟を提起できます。審査請求は前置義務ではないため最初から訴訟を選ぶこともでき、その場合の被告は国ではなく、原則として処分をした指定認定機関自身です(行政事件訴訟法11条2項)。
この条文についての質問 AI による整理
Q1認定を断られたんですけど、役所じゃなくて財団法人が決めたことに文句を言えるんですか?
言える。指定認定機関の認定・認証やその取消しは法律に基づく行政処分として扱われるので、77条の53で国土交通大臣に審査請求できる。申請を放置されている不作為も対象だ。実務のポイント:審査請求は義務ではなく、いきなり取消訴訟も選べる(行政事件訴訟法8条)。しかもその被告は国ではなく、原則として処分をした指定認定機関そのものになる(同法11条2項)。国を相手に訴状を書くと被告を間違える。
Q2大臣に審査請求しても、結局「取り消す」で終わって、また同じ機関の審査に戻るだけじゃないですか?
そこを変えるのが後半のみなし規定だ。大臣は上級行政庁とみなされるため、処分を変更することも、機関に対し認定をすべき旨を命ずることもできる(行政不服審査法46条1項・2項)。実務のポイント:だから申立ての趣旨は「取消し」で止めず、「認定をすべき旨を命ずる裁決を求める」と書く。その一行で、裁決後に審査が振り出しに戻るか、そのまま認定が出るかが分かれる。
間違えやすい点 AI による整理
- 「民間の財団法人が決めたことだから、まずは民事で争うしかないのか」という問いの立て方そのものが誤っている。指定認定機関の認定・認証・その取消しは法律に基づく行政処分として扱われ、土俵は民事訴訟ではなく行政不服審査と行政訴訟である。問いを立て直さないまま動くと、入口で半年を失う。
- 審査請求ができること自体は知っていても、後半のみなし規定の重さを知らない人が多い。大臣が上級行政庁とみなされるからこそ、行政不服審査法46条1項の変更権限、同条2項の「処分をすべき旨を命ずる」権限、25条2項の職権による執行停止が開く。みなされなければ大臣は取り消すことしかできず、審査は振り出しに戻る。
- あなたから見れば「まず大臣に審査請求するのが順序」だが、法律から見れば審査請求は前置義務ではない(行政事件訴訟法8条、自由選択主義)。しかも取消訴訟の被告は国ではなく、原則として処分をした指定認定機関そのものになる(同法11条2項)。順序の思い込みが、より速い経路を見落とさせる。
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 不服の宛先 | 77条の53:指定認定機関の処分・不作為 → 国土交通大臣 | 94条:確認検査の系統の処分 → 建築審査会 68条の11:認証そのものの根拠規定(不服の宛先ではない) |
| 大臣・審査機関の権限 | 上級行政庁とみなされ、取消し・変更・認定をすべき旨の命令・職権執行停止まで可能 | 建築審査会による裁決(処分庁の系統が異なる) 認証の付与・更新・取消しの要件を定めるのみ |
| 対象となる行為 | 処分に加え、申請を放置する不作為も明文で対象 | 確認・検査に関する処分 型式部材等製造者の認証という処分の中身 |
| 実務上の波及 | 救済が遅れると出荷停止日数がそのまま損害になる | 個別物件の着工可否に直結 認証があれば6条の4で確認審査が省略される |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では、法により公権力の行使を委託された団体や個人は行政機関とみなされ、その処分に対する訴願は原委託機関に提起する。宛先を監督官庁に集約する構造が日本の77条の53と重なる
韓国では権限の委任・委託を受けた公共団体や私人も行政庁に含まれ、その処分に対する行政審判は監督行政機関の系統で扱われる。民間委託と救済の受け皿を分離しない点で共通する
ドイツでは公権力を委ねられた私人(Beliehener)の行為は行政行為として扱われ、Widerspruch の裁決庁は監督官庁となる。建築分野の技術認証も州建築法制と製品法制の下で同様の構造をとる
米国では州・自治体が採用する建築基準の下で、第三者認証機関の評価を building official が用い、不服は Board of Appeals に申し立てる。全国一律の大臣審査という集約構造は持たない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 型式部材等製造者の認証が取り消されたら、手元の在庫と進行中の現場はどうなる? 取引先の工務店からは、確認申請で審査省略(6条の4)が使えないと連絡が入り、納期が崩れ始める。審査請求ができるのは処分を知った日の翌日から3月。出荷が止まった日数はそのまま損害になるので、本体の審査請求と同時に執行停止を申し立てるかどうかを、最初の一週間で決めることになる。
- あなたが指定認定機関の審査担当だとする。却下通知を出したが、不服申立てができる旨の教示(行政不服審査法82条)を書き漏らした。教示漏れは手続上の瑕疵として残り、相手方は処分庁に直接不服申立書を出せる(同法83条)。
- 申請書を出して半年、審査中ですの一言だけで音沙汰がない。不作為についての審査請求には申立期間の制限がなく、相当の期間が過ぎたと言える時点から動ける(行政不服審査法3条)。黙って待ち続けることが、いちばん不利な選択になる。
取るべき行動
被害を受けた側:1. 通知書の日付印と末尾の教示欄を撮影し、処分を知った日を確定させる(3月の起算点) 2. 却下や取消しの理由欄を分解し、どの基準への不適合が争点かを特定3. 審査請求書は国土交通大臣宛て、趣旨に「取消し」だけでなく「認定をすべき旨を命ずる裁決」を明記4. 出荷や工期に影響するなら同日で執行停止を申し立てる(行政不服審査法25条2項) 5. 審査請求を経ずに取消訴訟も選べるので、速度優先なら経路を比較する
訴えられた側:1. 処分通知には理由を具体的に記載し、不服申立てができる旨の教示(行政不服審査法82条)を必ず付す、教示漏れは手続上の瑕疵として残る2. 審査請求が出たら、審理員への弁明書に備えて審査記録、認定員の判定根拠、基準適用の先例を整理3. 執行停止を申し立てられたら、停止による安全上の支障を具体的根拠で示す4. 大臣から処分をすべき旨を命じられれば従うほかない、争点は裁決までに出し切る
時効(請求できる期限):処分についての審査請求は、処分があったことを知った日の翌日から起算して3月、かつ処分の日の翌日から1年(行政不服審査法18条、正当な理由があるときは例外)。不作為についての審査請求は期間制限がないが、申請から「相当の期間」の経過が要件(同法3条)。取消訴訟を選ぶ場合は処分を知った日から6月(行政事件訴訟法14条)。(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:本条後段のみなし規定は、本来は指揮監督関係にない民間の指定認定機関と国土交通大臣との間に、行政不服審査法の特定条項の適用に限って上下関係を擬制する技術的規定であり、これにより変更裁決・義務付け裁決・職権執行停止という救済手段が開かれると理解されている。
改正沿革 AI による整理
- 平成10年(1998年)改正 性能規定化と認定業務の民間開放に伴い指定認定機関制度が創設され、民間機関の処分に対する救済ルートとして新設された(平成12年施行)
- 平成11年(1999年)中央省庁等改革関係法施行法 審査請求の宛先が建設大臣から国土交通大臣に改められた(平成13年1月6日施行)
- 平成26年(2014年)行政不服審査法全部改正に伴う整備 異議申立ての廃止と条文番号の全面変更に合わせ、みなし規定の引用を現行の25条2項・3項、46条1項・2項、47条、49条3項へ改めた(平成28年4月1日施行)
改正の年表
- 1.平成10年(1998年) 新設:性能規定化と認定業務の民間開放に伴い指定認定機関制度が創設され、民間機関の処分に対する救済ルートとして新設された(平成12年施行)
- 2.平成11年(1999年) 改正:中央省庁等改革関係法施行法により、審査請求の宛先が建設大臣から国土交通大臣に改められた(平成13年1月6日施行)
- 3.平成26年(2014年) 改正:行政不服審査法の全部改正に伴う整備により、異議申立ての廃止と条文番号の変更に合わせて、みなし規定の引用が現行の25条2項・3項、46条1項・2項、47条、49条3項に改められた(平成28年4月1日施行)
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