建築基準法 第87条の4(建築設備への準用)
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政令で指定する昇降機その他の建築設備を第六条第一項第一号又は第二号に掲げる建築物に設ける場合においては、同項(第八十七条第一項において準用する場合を含む。)の規定による確認又は第十八条第二項(第八十七条第一項において準用する場合を含む。)の規定による通知を要する場合を除き、第六条(第三項、第五項及び第六項を除く。)、第六条の二(第三項を除く。)、第六条の四(第一項第一号及び第二号の建築物に係る部分に限る。)、第七条から第七条の四まで、第七条の五(第六条の四第一項第一号及び第二号の建築物に係る部分に限る。)、第七条の六、第十八条(第五項から第十四項まで及び第四十一項を除く。)及び第八十九条から第九十条の三までの規定を準用する。この場合において、第六条第四項中「同項第一号又は第二号に係るものにあつてはその受理した日から三十五日以内に、同項第三号に係るものにあつてはその受理した日から七日以内に」とあるのは、「その受理した日から七日以内に」と読み替えるものとする。
この条文の基本情報
建築設備への準用とは何ですか?
定義建築設備への準用とは、建築基準法第87条の4に定められた規定で、「政令で指定する昇降機その他の建築設備を第六条第一項第一号又は第二号に掲げる建築物に設ける場合においては、同項(第八十七条第一項において準用する場合を含む。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 建築基準法第87条の4(建築設備への準用)は、日本の建築基準法に含まれる条文です。
- 建築基準法第87条の4の条文原文は「政令で指定する昇降機その他の建築設備を第六条第一項第一号又は第二号に掲げる建築物に設ける場合においては、同項(第八十七条第一項において準用する場合を含む。」で始まります。
- 建築基準法第87条の4は第六章 雑則に置かれています。
- 建築基準法の公布日は昭和25年5月24日です。
- 建築基準法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 建築基準法第87条の4の前の条は建築基準法第87条の3です。
- 建築基準法第87条の4の次の条は建築基準法第88条です。
- 建築基準法第87条の4には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
建築基準法(昭和二十五年法律第二百一号)第87条の4 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000201 - 本サイト収録
建築基準法(昭和二十五年法律第二百一号)第87条の4(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000201/87_4
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点建築基準法87条の4は、政令指定の昇降機等を一定の建築物に設ける場合、確認申請と完了検査の規定を準用すると定める。検査済証の交付前は使用できない。
Q · エレベーターを後から付けるだけなのに、役所の確認申請っているんですか?
必要です。設備単体で確認申請と完了検査を受けます
建築基準法87条の4により、政令で指定する昇降機その他の建築設備を同法6条1項1号又は2号の建築物に設ける場合、建築物本体の確認を要する場合を除き、設備単体で確認申請と完了検査が必要です。審査期間は受理の日から7日以内に読み替えられますが、完了検査を受けて検査済証が交付されるまで使用できません(法7条の6準用)。令和4年改正の施行(2025年4月1日)で6条1項2号の範囲が広がり、階数二以上の住宅への後付け昇降機も対象になりえます。
解説
エレベーターは、建物とは別の書類で役所の審査を受ける。ここで多くの人がつまずく。建築基準法87条の4は、政令で指定した昇降機その他の建築設備を一定規模以上の建築物に設ける場合、建築確認、中間検査、完了検査の規定をまるごと準用すると定めている。つまり後付けの昇降機は、それ自体が確認申請の対象になる。しかも令和4年改正(2025年4月1日施行)で第6条第1項第2号が再編され、木造二階建ての住宅までこの網に入った。かつて四号建築物として確認不要だった家が、いまは対象になりうる。さらに見落とされるのが出口側だ。完了検査を受けて検査済証が交付されるまで、その昇降機は使えない(法7条の6準用)。工事が終わっても鍵を渡してもらえないのと同じ状態が、数週間続くことがある。
法的な位置づけ
建築基準法87条の4は、建築設備に関する確認・検査手続の準用規定である。政令で指定する昇降機その他の建築設備を同法6条1項1号又は2号の建築物に設ける場合、建築物本体としての確認又は18条2項の通知を要する場合を除き、確認申請から完了検査、使用制限、罰則までの規定が設備単体に準用される。確認の審査期間は受理の日から7日以内に読み替えられる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.対象設備かどうかを事前確認する 設置予定の昇降機等が政令で指定する建築設備に当たるか、設置先の建物が法6条1項1号又は2号の建築物に当たるかを、工事内容の図面を持って所管の特定行政庁または指定確認検査機関に事前相談する
- 2.申請者と費用負担を契約書に明記する 工事契約にサインする前に、確認申請の代理を誰が出すのか、申請手数料と完了検査の費用が見積りに含まれているかを確認し、契約書に明記する。契約後に発覚すると追加費用も工期遅延も発注者が負担することになる
- 3.設備単体で確認申請を提出する 建築設備の確認申請書を特定行政庁または指定確認検査機関に提出する。本条の読み替えにより、審査は受理した日から7日以内に行われる。ただし図書作成と事前協議の期間はここに含まれないため、着工日から逆算して動く
- 4.確認済証の交付後に着工する 確認済証の交付を受けてから据付工事に着手する。交付前の着工は無確認工事となり、是正命令と罰則の対象になる。工程表には確認済証の交付日を明記して業者と共有する
- 5.完了検査を申請し検査済証を取得する 工事が完了した日から4日以内に到達するよう完了検査を申請する(法7条2項)。検査済証が交付されるまでは使用できないため、オープン日や入居日は交付見込みの後ろに設定する。急ぐ場合は仮使用認定を別途申請する
- 6.引渡し後は定期検査報告につなげる 使用開始後は法12条3項の定期検査報告の対象となる。検査済証と直近の定期検査報告書を建物の重要書類としてまとめ、将来の売買や賃貸の交渉時に即座に提示できる状態にしておく
よくある質問 AI による整理
Q1建築設備の確認申請とは何ですか?
昇降機など政令で指定された建築設備を設けるときに、建物本体とは別に設備単体で受ける建築確認です。建築基準法87条の4が根拠で、6条以下の手続が準用されます。
Q2ホームエレベーターの後付けにも確認申請は必要ですか?
2025年4月1日施行の改正で6条1項2号の範囲が広がり、階数二以上の住宅も該当しうるため、対象になる場合があります。要否は工事内容と所管の特定行政庁への事前確認で判断してください。
Q3建築設備の確認申請は誰が申請するのですか?
申請者は工事を発注する建築主です。実務では昇降機メーカーや設計事務所が代理申請しますが、名義人も、違反時の是正命令の名宛人も建築主本人になります。
Q4検査済証が交付される前にエレベーターを使えますか?
使えません。本条が準用する法7条の6により、完了検査を受けて検査済証の交付を受けるまで使用できません。急ぐ場合は仮使用認定の制度を検討します。
Q5無確認でエレベーターを設置するとどうなりますか?
違反建築物として使用禁止・是正命令の対象になり、法99条1項の罰則(1年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金、最新の改正状況をご確認ください)が建築主に向かいます。
Q6荷物用エレベーターは労働基準監督署にも届出が必要ですか?
事業場に積載荷重1トン以上の昇降機を設置する場合、建築確認とは別に労働安全衛生法88条に基づく設置届が労働基準監督署に必要です。二つの役所に別々の書類が要ります。
Q7中古ビルにエレベーターの検査済証がない場合はどうすればいいですか?
まず特定行政庁で台帳記載事項証明書を取り、確認と検査の履歴を確認します。不備があれば是正計画を協議し、売買前なら是正費用を価格交渉や負担条項に反映させます。
Q8建築設備の確認申請はどこに出すのですか?
所管の特定行政庁の建築主事、または指定確認検査機関のいずれかに提出します。同じ工事でも自治体ごとに取扱いが分かれるため、事前相談が最短ルートです。
この条文についての質問 AI による整理
Q1マンションのエレベーターを新しいのに入れ替えるだけでも、確認申請っているんですか?
全部を撤去して新設する全面リニューアルは本条の「設ける場合」に当たり、原則として確認申請が必要です。一方、制御盤やかご内装だけの部分改修は不要とされる運用が多く、実務上、どこからが新設かの線引きは特定行政庁ごとに解釈が分かれています。実務のポイント:見積りを複数社で比べる前に、管轄の特定行政庁へ工事内容を持って事前相談すること。同じ工事でも自治体の取扱いで申請要否が変わり、それを知らない業者の見積りには申請費用が入っていない
Q2確認済証は7日で出ると聞いたのに、業者は二か月かかると言います。どっちが本当ですか?
どちらも本当です。7日は申請書を受理してからの審査期間(本条の読み替え)で、そこに至るまでの図書作成や事前協議は含まれません。加えて据付後に完了検査を受け、検査済証が交付されるまで使用できません(法7条の6準用)。実務のポイント:どうしても使用開始を前倒ししたい場合、仮使用認定という制度がある。ただし申請と審査に別途時間が要るので、逆算して動かないと意味がない
間違えやすい点 AI による整理
- 確認申請が要ることまでは知っている人も、検査済証が出るまで使えないという出口側の縛りは意識していない(法7条の6準用)。据付が終わって試運転も済んでいるのに、検査済証の交付待ちで数週間動かせないという事態が現実に起きる。オープン日や入居日を先に決めてしまうと、この空白を誰も埋められない
- 「うちは小さい建物だから四号で関係ない」という前提そのものが、2025年4月1日に崩れた。四号という区分が消え、階数二以上または延べ面積200平方メートル超は新しい第2号建築物になった。前提が変わったことに気付かないまま昔の常識で判断している設計者や工事業者も、実務ではまだ残っている
- あなたから見れば、これは昇降機メーカーに任せた設備工事である。だが法から見れば、確認申請の名義人も、違反があったときの是正命令の名宛人も、建築主であるあなた本人だ。この視点の落差が、業者が倒産した後や物件を転売した後に牙をむく
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 手続の対象 | 法87条の4:政令指定の昇降機その他の建築設備そのもの | 法6条:建築物の新築・増改築など建物本体 法12条3項:既に設置された昇降機の維持状況 |
| タイミング | 設備を設ける前(着工前)の入口審査 | 建築物の工事に着手する前 使用開始後、定期的に繰り返す |
| 審査・報告の期間 | 受理の日から7日以内に審査(本条による読み替え) | 1号・2号は35日以内、3号は7日以内 特定行政庁が定める周期で報告 |
| 違反した場合 | 違反建築物として使用禁止・是正命令、法99条の罰則 | 同じく是正命令と罰則の対象 報告を怠れば罰則の対象、事故時の責任評価にも影響 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は昇降設備について設置時の許可と定期検査を建築法体系の中で規律し、所有権者に検査委託義務を課す。所有者責任に寄せる構造は日本の法12条3項と近い
韓国は昇降機を建築法規から切り出し、単独法で設置届出・設置検査・定期検査を一体管理する。日本のように建築確認へ準用する構成は採っていない
ドイツは昇降機を監視義務のある設備として労働安全側の規則で捕捉し、建築規制は州の建築法が担う。建築許可と設備検査が別系統に分かれる点が日本と異なる
米国は民間規格である ASME A17.1を州・自治体が建築コードに取り込み、地元のビルディング・パーミットと検査で担保する。連邦レベルの統一手続は存在しない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 親の介護のためにホームエレベーターを後付けする、この工事に役所の審査が要ると思うか? 2025年4月1日以降、階数二以上の住宅は第6条第1項第2号の建築物に該当し、本条により昇降機単体で確認申請が必要になりうる。着工まで残り三週間という段階で発覚すると、確認済証が交付されるまで着工できず、職人の手配も引渡しも全部ずれる。適用の細目は所管の特定行政庁に事前確認するのが最短ルートである
- 工場長のあなたが、現場の搬送効率を上げるために荷物用エレベーターを一基増設した。見積りも工期も社内決裁も通した。だが確認申請を誰も出していない。定期報告や労働災害の調査をきっかけに発覚すれば、違反建築物として使用禁止命令の対象になり、第99条第1項の罰則(1年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金、最新の改正状況をご確認ください)が建築主であるあなたの会社に向かう
- 中古の賃貸ビルを買った。エレベーター分だけ検査済証がない。是正命令の宛先は、売った前の持ち主ではなく、今の所有者であるあなたである(法9条)
取るべき行動
被害を受けた側:1. 設置を発注する側なら、契約前に確認申請の要否を所管の特定行政庁または指定確認検査機関に事前相談し、申請者と費用負担を契約書に明記する2. 既存物件の購入や賃借なら、昇降機の検査済証と直近の定期検査報告書を引渡し前に要求する3. 書類が見つからない場合は、特定行政庁で台帳記載事項証明書を取得すれば確認と検査の履歴を追える4. 不備があれば是正費用の見積りを取り、価格交渉か負担条項に反映させる
訴えられた側:1. 無確認を指摘されたら、まず使用を止める。使用継続中に事故が起きると責任の性質が変わる2. 違反建築物なのか既存不適格なのかを、設置時期と当時の法令で切り分ける3. 特定行政庁と是正計画を協議し、必要なら改めて確認申請と完了検査を経て検査済証を取る4. 命令が出る前には弁明の機会があり、出た後でも審査請求と取消訴訟の道が残る。処分通知書の末尾にある教示欄を必ず読む
時効(請求できる期限):確認申請は受理した日から7日以内に審査(本条の読み替えによる第6条第4項)。工事完了日から4日以内に到達するよう完了検査を申請(法7条2項)。検査済証の交付まで使用不可、急ぐ場合は仮使用認定を検討(法7条の6準用)。是正命令等の行政処分に不服なら、処分を知った日の翌日から3か月以内に審査請求(行政不服審査法18条)、6か月以内に取消訴訟(行政事件訴訟法14条)
改正沿革 AI による整理
- 令和4年(2022年)改正、令和7年(2025年4月1日)施行 本条の文言そのものではなく、引用先である第6条第1項の号構成が再編された。いわゆる四号区分が廃止され、階数二以上または延べ面積200平方メートル超の建築物が新しい第2号建築物となったため、本条が及ぶ範囲が実質的に拡大し、木造二階建て住宅への後付け昇降機も対象になりうる
改正の年表
- 1.令和4年(2022年)改正・令和7年(2025年4月1日)施行 改正:本条の文言ではなく、引用先である第6条第1項の号構成が再編された。いわゆる四号区分が廃止され、階数二以上又は延べ面積200平方メートル超の建築物が新しい第2号建築物となったため、本条の及ぶ範囲が実質的に拡大し、木造二階建て住宅への後付け昇降機も対象になりうることとなった
- 建築基準法 第6条準用元となる建築確認手続の本体
- 建築基準法 第7条完了検査の申請と検査済証の交付
- 建築基準法 第7条の6検査済証交付前の使用制限
- 建築基準法 第12条昇降機の定期検査報告義務
- 建築基準法 第99条無確認で設置した場合の罰則
- 高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律 第14条移動等円滑化基準を確認審査に組込む(通称 バリアフリー法)
- 労働安全衛生法 第88条事業場の昇降機は労基署設置届も必要
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