地方税法 第321条の14(二以上の市町村において事務所又は事業所を有する法人の法人税額の分割の基準となる従業者数の修正又は決定)
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- 前条第一項の法人が第三百二十一条の八の規定による申告書を提出した場合において、当該申告書に記載された関係市町村ごとに分割された法人税額の分割の基準となる従業者数が事実と異なる場合(課税標準とすべき法人税額を分割しなかつた場合を含む。)においては、当該法人の主たる事務所又は事業所所在地の市町村長がこれを修正するものとする。
- 2.前項の市町村長は、同項の法人が第三百二十一条の八の規定による申告書を提出しなかつた場合(同条第一項後段の規定の適用を受ける場合を除く。)には、関係市町村ごとに分割すべき法人税額の分割の基準となる従業者数を決定するものとする。
- 3.第一項の市町村長は、同項若しくは本項の規定による従業者数の修正又は前項の規定による従業者数の決定をした場合において、当該修正又は決定に係る従業者数が事実と異なることを発見したときは、これを修正するものとする。
- 4.前条又は前三項の場合において、関係市町村ごとに分割された法人税額の分割の基準となる従業者数が事実と異なると認める関係市町村長又は課税標準とすべき法人税額が分割されていないと認める関係市町村長は、第一項の市町村長に対し、その修正を請求しなければならない。
- 5.第一項の市町村長は、前項の請求を受けた場合には、その請求を受けた日から三十日以内に、前条又は第一項、第二項若しくは第三項の規定により関係市町村ごとに分割された法人税額又は分割されなかつた法人税額の分割の基準となる従業者数を修正し、又はこれを修正する必要がない旨の決定をしなければならない。
- 6.第一項の市町村長は、同項、第二項、第三項若しくは前項の規定により法人税額の分割の基準となる従業者数を修正し若しくは決定した場合又は前項の規定により当該従業者数を修正する必要がない旨の決定をした場合には、遅滞なく、関係市町村長及び当該納税者にその旨を通知しなければならない。
この条文の基本情報
二以上の市町村において事務所又は事業所を有する法人の法人税額の分割の基準となる従業者数の修正又は決定とは何ですか?
定義二以上の市町村において事務所又は事業所を有する法人の法人税額の分割の基準となる従業者数の修正又は決定とは、地方税法第321条の14に定められた規定で、「前条第一項の法人が第三百二十一条の八の規定による申告書を提出した場合において、当該申告書に記載された関係市町村ごとに分割された法人税額の分割の基準となる従業者数…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 地方税法第321条の14(二以上の市町村において事務所又は事業所を有する法人の法人税額の分割の基準となる従業者数の修正又は決定)は、日本の地方税法に含まれる条文です。
- 地方税法第321条の14の条文原文は「前条第一項の法人が第三百二十一条の八の規定による申告書を提出した場合において、当該申告書に記載された関係市町村ごとに分割された法人税額の分割の基準となる従業者数…」で始まります。
- 地方税法第321条の14は第四款に置かれています。
- 地方税法の公布日は昭和25年7月31日です。
- 地方税法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 地方税法第321条の14の前の条は地方税法第321条の13です。
- 地方税法第321条の14の次の条は地方税法第321条の15です。
- 地方税法第321条の14には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第321条の14 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000226 - 本サイト収録
地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第321条の14(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000226/321_14
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点地方税法321条の29は、法人税割の分割基準となる従業者数を、本店所在地の市町村長が修正・決定すると定める。他の市町村長は修正を請求するしかできない。
Q · 支店がある市が「従業者数が違う」と言ってきたら、その市が人数を直すの?
直せるのは本店所在地の市町村長だけで、支店側の市は請求のみ
地方税法321条の29第1項により、分割基準となる従業者数が事実と異なる場合、修正するのは法人の主たる事務所又は事業所所在地の市町村長です。支店側など他の関係市町村長は自ら修正できず、本店所在地の市町村長に修正を請求しなければなりません(第4項)。請求を受けた市町村長は30日以内に修正するか、修正の必要がない旨を決定し(第5項)、関係市町村長と納税者に通知します(第6項)。
解説
複数の市町村に支店や工場を持つ会社は、法人税額を従業者の数で按分し、市町村ごとに法人住民税の法人税割を申告して納める。按分に使う「従業者数」を最終的に確定させる権限は、それぞれの市町村ではなく、本店(主たる事務所又は事業所)がある市町村長一人に集められている。申告した人数が事実と違えば、本店所在地の市町村長が修正する。申告をしなければ、同じ市町村長が人数を決める。修正したあとで誤りが見つかれば、何度でも修正し直せる。ほかの市町村長は自分で人数を直せない。おかしいと考えたら本店所在地の市町村長に修正を請求するしかなく、しかも請求は義務である。請求を受けた市町村長は30日以内に、修正するか、修正の必要がない旨の決定(修正しないと正式に決めること)をしなければならない。経理担当者が年度末の人数を一人数え間違えると、その誤りは本店所在地の市町村長が見つけ、関係する全市町村に通知が届く仕組みになっている。一つの数字のずれが、全市町村の税額に同時に及ぶ。
法的な位置づけ
地方税法第321条の29は、分割法人が申告した法人税割の分割基準である従業者数について、主たる事務所又は事業所所在地の市町村長が修正・決定・再修正を行う旨を定める規定である。他の関係市町村長には修正請求義務を課し、請求を受けた市町村長には30日以内の修正又は修正不要の決定と、関係者への通知を義務づける。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.拠点別の従業者数内訳表を作る 期末日時点の在籍者を拠点別・雇用形態別(正社員、出向者、パートタイマー、派遣労働者、休職者)に集計し、算入するかどうかの判断根拠を明記した内訳表を作る
- 2.照会・修正請求の窓口を特定する 支店所在地の市町村から照会が来たら、修正権限は本店所在地の市町村長にあることを確認し、本店所在地の市町村の税務課を主窓口として整理する
- 3.30日以内に根拠資料を提出する 修正請求が入ったと分かった時点で、本店所在地の市町村長に内訳表と根拠資料を提出し、会社側の説明が判断材料に入るようにする
- 4.通知を受けたら期限を確認して対応を決める 修正・決定の通知が届いた日付を控え、誤りを認めるなら修正申告、認めないなら税理士と審査請求の可否と期限を検討する
よくある質問 AI による整理
Q1法人住民税の分割基準とは何ですか?
複数の市町村に事務所等がある法人が、法人税額を市町村ごとに割り振るための基準です。法人税割では、事務所等の従業者数が分割基準として使われます。
Q2分割基準の従業者数を間違えたらどうなる?
本店所在地の市町村長が従業者数を修正し、関係市町村長と会社に通知します。その後、各市町村が税額の更正を行うことになります。
Q3従業者数の修正は誰がする?
法人の主たる事務所又は事業所所在地の市町村長です(地方税法321条の29第1項)。支店所在地の市町村長には修正権限がありません。
Q4分割基準の修正請求 いつまでに回答?
修正請求を受けた本店所在地の市町村長は、請求の日から30日以内に修正するか、修正の必要がない旨を決定しなければなりません(第5項)。
Q5法人住民税の申告をしないと従業者数はどうなる?
本店所在地の市町村長が従業者数を決定します(第2項)。会社の説明を聞かないまま決まった数字で、各市町村の税額が組まれます。
Q6支店の市町村は従業者数の誤りを放置できる?
できません。誤りがあると認める関係市町村長は、本店所在地の市町村長に修正を請求しなければならないと定められています(第4項)。
Q7従業者数の修正は一度きり?
一度きりではありません。修正や決定の後でも事実と異なることが分かれば、本店所在地の市町村長が再び修正します(第3項)。
Q8従業者数の修正に不服がある場合は?
審査請求ができるかを検討します。対象範囲は地方税法19条で確認が必要で、期間は原則として処分を知った日の翌日から3か月以内です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1支店のある市から人数の照会が来ました。その市に回答すればいいですか?
回答はかまわないが、従業者数を直す権限があるのは本店所在地の市町村長だけである(本条第1項、第4項)。支店側の市は、おかしいと考えれば本店所在地の市町村長に修正を請求する。実務のポイント:同じ根拠資料を本店所在地の税務課にも先に送っておくと、修正請求が届いた時点で判断材料がそろっており、話が早く済むことが多い
Q2申告書を出し忘れていたら、人数はどうなるんですか?
本店所在地の市町村長が、関係市町村ごとの分割に使う従業者数を決定する(本条第2項)。会社の言い分を聞かないまま決まった数字で、各市町村が税額を決めることになる。実務のポイント:決定されたあとから争うより、期限を過ぎてでも申告書を早く出すほうが手間も延滞金も少なくなりやすい。決定の通知を待つ理由はない
間違えやすい点 AI による整理
- 「支店のある市から問い合わせが来たら、その市と直接話せば済む」と考えがちだが、その市には従業者数を直す権限がない。修正できるのは本店所在地の市町村長だけで、支店側の市町村長はそこへ修正を請求することしかできない(第4項)。説明すべき相手を取り違えると、同じ説明を二度することになる
- 分割の誤りは税額の総額が変わらないから問題にならない、と軽く見られやすい。たしかに会社が負担する法人税割の合計はほぼ変わらない。しかし各市町村から見れば取り分の奪い合いで、本条は関係市町村長に修正請求を義務づけている。ずれを見つけた市町村は放置できない立場にあり、会社は、黙っていれば済むと考えないほうがよい
- 「修正は一回きり」と思われがちだが、第3項は修正や決定の後に事実と異なることが分かれば再修正すると定めている。一度通った数字が確定したと安心するのは早い。根拠資料は、更正(税額を正式に直す決定)ができる期間が過ぎるまで保存しておくべきである
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する内容 | 321条の29:分割基準となる従業者数の修正・決定・再修正 | 321条の28:関係市町村への法人税額の分割(前条) 8条:関係地方団体の長の意見が異なる場合の措置 |
| 権限を持つ者 | 主たる事務所又は事業所所在地の市町村長 | 申告する法人自身が分割して申告納付 意見の対立を裁定する上位の機関 |
| 他の市町村の関与 | 修正請求の義務(第4項)、30日以内の応答(第5項) | 分割された税額を受け取る立場 意見の相違を申し出る立場 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では地方税収の配分を統籌分配税款で行い、法人ごとに従業者数で按分する仕組みはない
韓国の法人地方所得税も複数事業所の場合に安分する仕組みがあり、従業員数などが基準になるとされる(要確認)
ドイツの営業税は市町村間で賃金総額により分解し、事業所所在地の税務署が分解決定を行う点で、権限集中の構造が近い
米国では州間の所得配分に給与要素などを用いるが、州ごとに配分式が異なり、一か所に修正権限を集める制度ではない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 支店の役所から本店所在地の役所に「御社の当市分の従業者数が少なすぎる」と修正請求が入った。会社には、本店所在地の市町村長から修正の通知が届いて初めて伝わる。そのときには、按分のやり直しはほぼ決まっている
- 決算期末の直前に、地方の物流倉庫へ社員20人を異動させた。人数は期末日時点で数えるため、その倉庫がある市町村への按分は一気に増える。倉庫がある市から「この人数は実態と合うのか」と照会が来たら、どう説明する?
- 経理部の新人が、出向者やパートタイマーを入れるかどうかの判断を支店ごとにばらばらに処理した。本店所在地の市町村長が気付けば第1項で修正され、各市町村から更正通知(税額を正式に直す決定)がまとめて届く
- もし申告書を出し忘れたまま半年がたったら、どうなる? 本店所在地の市町村長が、会社に聞かないまま従業者数を決定し、その数字で各市町村の税額が組まれることになる
- 修正通知が届いた日から、不服を申し立てる期限はもう進み始めている。社内稟議で1か月かかる会社は、残りわずかな期間で反論材料をそろえなければならない
取るべき行動
被害を受けた側:修正後の人数が実態と合わないと考える会社の場合1. 届いた修正通知の日付を控え、不服申立ての期限を確認する2. 期末日時点の拠点別在籍者名簿、給与台帳、出向契約書で人数の根拠を固める3. 本店所在地の市町村の税務課に、修正の理由と算定方法を照会する4. 納得できなければ、税理士と審査請求(役所の決定の見直しを求める手続)ができるかを検討する(地方税法19条の対象範囲を要確認)
訴えられた側:人数の誤りを指摘された会社の場合1. 指摘された拠点の人数の数え方(出向者、派遣労働者、パートタイマー、休職者を入れたか)を洗い直す2. 誤りを認めるなら、更正を待たずに修正申告を出し、延滞金が膨らむのを抑える3. 誤りでないなら、30日の判断期間のうちに本店所在地の市町村長へ資料を出す4. 翌期から全拠点で同じ集計ルールを使うよう、社内マニュアルを統一する
時効(請求できる期限):修正請求を受けた市町村長は、請求の日から30日以内に修正するか、修正の必要がない旨を決定する(本条第5項)。修正や決定に不服があるときの審査請求は、原則として処分があったことを知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条、最新の改正状況をご確認ください)。各市町村による更正の期間は原則として法定納期限から5年(地方税法17条の5)
- 地方税法 第321条の28前条、関係市町村への法人税額の分割(現行効力を要確認)
- 地方税法 第321条の8法人の市町村民税の申告納付義務
- 地方税法 第8条関係地方団体間で意見が分かれたときの決定
- 地方税法 第17条の5更正・決定の期間制限
- 地方税法 第19条不服申立ての対象となる処分の範囲(現行効力を要確認)
- 行政不服審査法 第18条審査請求期間の一般原則
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