地方税法 第357条(固定資産税の納税管理人に係る不申告に関する過料)
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市町村は、第三百五十五条第二項の認定を受けていない固定資産税の納税義務者で同条第一項の承認を受けていないものが同項の規定によつて申告すべき納税管理人について正当な事由がなくて申告をしなかつた場合においては、その者に対し、当該市町村の条例で十万円以下の過料を科する旨の規定を設けることができる。
この条文の基本情報
固定資産税の納税管理人に係る不申告に関する過料とは何ですか?
定義固定資産税の納税管理人に係る不申告に関する過料とは、地方税法第357条に定められた規定で、「市町村は、第三百五十五条第二項の認定を受けていない固定資産税の納税義務者で同条第一項の承認を受けていないものが同項の規定によつて申告すべき納税管理人について正当…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 地方税法第357条(固定資産税の納税管理人に係る不申告に関する過料)は、日本の地方税法に含まれる条文です。
- 地方税法第357条の条文原文は「市町村は、第三百五十五条第二項の認定を受けていない固定資産税の納税義務者で同条第一項の承認を受けていないものが同項の規定によつて申告すべき納税管理人について正当…」で始まります。
- 地方税法第357条は第一款に置かれています。
- 地方税法の公布日は昭和25年7月31日です。
- 地方税法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 地方税法第357条の前の条は地方税法第356条です。
- 地方税法第357条の次の条は地方税法第358条です。
- 地方税法第357条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第357条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000226 - 本サイト収録
地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第357条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000226/357
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点地方税法357条は、固定資産税の納税義務者が正当な事由なく納税管理人を申告しなかった場合、市町村が条例で10万円以下の過料を定められると規定する。355条2項の認定者は対象外。
Q · 固定資産税はちゃんと払っているのに、納税管理人を届け出ないと罰を受けるの?
条例があれば、税を払っていても最大10万円の過料はありうる
地方税法357条は、市町村内に住所等がない固定資産税の納税義務者が、355条1項の納税管理人を正当な事由なく申告しなかった場合に、市町村が条例で10万円以下の過料を定めることを認めています。制裁の対象は納税の有無ではなく申告義務の不履行です。ただし355条2項の認定(口座振替などで徴収に支障がないとの認定)を受けていれば申告義務自体がなく、過料も刑罰ではないため前科はつきません。
解説
実家を相続したまま東京で暮らしている、海外赴任で持ち家を残していく。そういう人の手元にも、固定資産税の納税通知書は毎年届く。届くのはどこか。地方税法355条1項では、市町村内に住所や事務所がない納税義務者は「納税管理人(あなたの代わりに税の書類を受け取り、納付手続をする人)」を決めて市町村長に申告しなければならない。357条はその裏側にある条文で、正当な理由なく申告しなかった人に、市町村が条例で10万円以下の過料を定めることを認めている。過料は刑罰ではなく、行政上の秩序罰(ルール違反に対する金銭の制裁)なので、前科はつかない。ただし、口座振替などで徴収に支障がないと認定を受けていれば(355条2項)、そもそも管理人は要らない。払う金額は同じでも、手続のルートを一本選んでおくかどうかで、10万円の制裁を受けうる立場になるかどうかが分かれる
法的な位置づけ
地方税法357条は、固定資産税の納税管理人不申告に対する過料の根拠規定である。市町村内に住所等を有しない納税義務者が355条1項の申告義務を正当な事由なく怠った場合に、市町村が条例で10万円以下の過料を定めることを認める。地方自治法14条3項が定める条例過料の一般上限5万円を超える額を、個別法として許容する規定と位置づけられる。
よくある質問 AI による整理
Q1納税管理人とは何ですか?
市町村内に住所等がない固定資産税の納税義務者に代わり、納税通知書の受領や納付手続を処理する人です。地方税法355条1項に基づき市町村長に申告します。
Q2納税管理人の申告書はどこに出す?
固定資産が所在する市町村の資産税課(固定資産税担当課)に提出します。様式は各市町村のウェブサイトや窓口で入手でき、郵送で受け付ける自治体も多くあります。
Q3納税管理人の申告 いつまでに出す?
申告期限は各市町村の条例で定められます。相続や転居で市町村外に住むことになった時点、または市役所から申告依頼の封書が届いた時点で速やかに出すのが安全です。
Q4納税管理人は家族以外でもなれる?
なれます。不動産会社、管理会社、税理士などに依頼する例もあります。条例で定める地域外の人を管理人にする場合は、市町村長の承認を受ける必要があります。
Q5固定資産税の過料 前科はつく?
つきません。357条の過料は行政上の秩序罰で、刑事罰である罰金とは異なります。ただし市町村長の処分で科されるため、弁明の機会での対応が重要になります。
Q6納税管理人を置かなくていい場合は?
地方税法355条2項により、口座振替の利用などで徴収の確保に支障がないと市町村長の認定を受けた場合は、納税管理人を定める必要がありません。
Q7海外在住でも固定資産税の納税管理人は必要?
日本国内の市町村に固定資産を持ち、その市町村内に住所等がなければ必要です。海外赴任者や外国人投資家も対象で、国内の親族や管理会社を管理人にする例が一般的です。
Q8納税管理人の申告を放置したらどうなる?
条例に規定があれば最大10万円の過料の対象になりえます。さらに通知や督促が届かず延滞金が膨らみ、最終的に不動産の差押えに進むリスクのほうが実害は大きくなります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1税金はちゃんと払ってるのに、それでも過料って取られるんですか?
条文上はありえます。357条が制裁の対象にしているのは、355条1項の納税管理人の申告をしなかったことで、納税していないことではありません。ただ、口座振替などで徴収に支障がないと認められれば、355条2項の認定により管理人を置かずに済みます。実務のポイント:実際に過料まで進む例は多くないとされますが、催告文書の段階で認定の申請を勧めてくれる窓口もあります。電話一本で、届出が一枚で済むことも多いです
Q2納税管理人を頼まれました。もし相手が税金を払わなかったら、私が払わされるんですか?
納税管理人は書類の受領と納付手続の窓口で、税を払う義務そのものを負うわけではありません。義務者はあくまで所有者本人です(地方税法343条)。実務のポイント:トラブルの多くは、本人から納付資金が届かないまま督促状だけが管理人の手元に積み上がるパターンです。引き受ける前に、口座振替の設定を本人に済ませてもらうよう条件をつけておくと、窓口の役割だけで済みます
Q3相続でもめていて、誰を管理人にするか決まりません。それでも罰則がありますか?
357条は「正当な事由」がない不申告だけを対象にしています。遺産分割協議が続いている事情は、正当な事由の判断材料になりえますが、自動的に免除されるわけではありません。実務のポイント:協議中であることを市役所に先に伝え、仮の連絡先を届けておくと、催告から過料へ進む流れを止めやすくなります。何も連絡しないことが、いちばん不利に扱われます
間違えやすい点 AI による整理
- 「固定資産税をきちんと払っていれば何も問題ない」と思われがちだが、357条が制裁の対象にしているのは納税ではなく、納税管理人の申告をしなかったことである。全額を期限内に払っていても、申告義務が残っていれば理論上は過料の対象になりうる。この義務から外れる正式なルートは、355条2項の「徴収の確保に支障がない」という認定である
- 過料と罰金は同じだと思われがちだが、問題の受け止め方が逆になる。罰金は刑罰で前科がつくが、過料は行政上の秩序罰で前科はつかない。一方で、刑事手続のような慎重な審理を経ずに市町村長の処分で科される。だから、告知を受けたときの弁明の機会(地方自治法255条の3)が、事実上ただ一つの防御の場になる
- 「納税管理人=代わりに税金を払う人」と思って引き受けを断る家族は多いが、問いの立て方がずれている。納税管理人は書類の受領と手続の窓口であり、税を払う義務そのものを引き継ぐ人ではない。この誤解のせいで誰も引き受けず、申告が放置されるケースがある
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 357条:納税管理人の不申告に対する過料の根拠 | 355条:納税管理人の申告・承認・認定義務の本体 356条:納税管理人に係る虚偽申告等の処罰 |
| 対象となる行為 | 正当な事由なく申告しなかったこと(不作為) | 制裁規定ではなく義務を定める 虚偽の申告・届出をしたこと(作為) |
| 制裁の性質 | 条例で定める10万円以下の過料(行政上の秩序罰、前科なし) | なし 刑事罰(罰金) |
| 発動の前提 | 市町村が条例に過料規定を置いていること | 市町村内に住所等がなく、2項の認定を受けていないこと 法律で直接定められ、条例の規定を要しない |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は所有者に管理人の申告義務を課して過料で担保する方式ではなく、所有者が行方不明・無人管理の場合などに稽徴機関が使用人等を代繳義務人に指定する方式をとる
韓国も地方税について納税管理人制度を設けており、国内に住所等がない納税者に関する手続窓口を確保する発想は日本と共通する
中国は所有者が所在地にいない場合、房产代管人や使用人が納付する仕組みとし、申告義務と過料ではなく納付主体の代替で対応する
ドイツは国内に住所等がない者に対し、税務署の要求に応じて受領代理人の指名を求め、指名しない場合は送達擬制で対処する。制裁より送達の確保に重点がある
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 父が亡くなり、新潟の実家を兄弟三人で共有相続した。全員が首都圏に住んでいる。春に市役所から「納税管理人申告書の提出について」という封書が届いたが、誰も手を付けないまま三か月が過ぎた。過料の規定があることは、封書の二枚目に小さく書いてあった
- もし海外赴任中に納税通知書が空き家の郵便受けに溜まり続けたら、どうなる? 管理人の申告がないため督促状も空き家に届く。延滞金が日に日に増え、最後は不動産の差押えにまで進みうる。帰国したときには、10万円の過料よりはるかに大きな額になっている
- あなたは市の資産税課の職員で、ニセコのコンドミニアムを買った海外の投資家に何度も申告を求めてきたが、返事がない。過料を科すには、条例の規定、本人への告知、弁明の機会(地方自治法255条の3)という段取りが必要になる
- 弟に「納税管理人になってくれ」と頼まれた。断れずに引き受けたが、どこまで責任を負うのか分からない
- 市役所から過料の告知書が届き、弁明書の提出期限は2週間後と書いてある。申告しなかった理由を書面で説明できるのは、その2週間だけだ
取るべき行動
被害を受けた側:共有者の一人が申告を放置して、自分にまで催告が来ている場合の動き方:1. 市役所の資産税課に電話し、共有物件の代表者(納税管理人)申告がどうなっているか確認する2. 自分が管理人を引き受けるなら、受領と手続の窓口にすぎないことを他の共有者と書面で確認する3. 引き受けたくなければ、口座振替と355条2項の認定を共有者に提案し、管理人を置かない形にする
訴えられた側:過料の告知を受けたとき:1. 弁明書の提出期限を必ず守る(地方自治法255条の3の弁明の機会) 2. 申告できなかった「正当な事由」(海外赴任で受領不能、相続協議中、通知の未着など)を日付つきの資料で示す3. 弁明と同時に申告書を提出するか、認定を申請して違反状態を解消する4. 処分に納得できなければ、処分を知った日の翌日から3か月以内の審査請求を検討する(行政不服審査法18条、最新の取扱いは当該市町村に要確認)
時効(請求できる期限):過料を科す処分について特定の時効期間は定められていない。科された過料の徴収権は、地方自治法236条により5年で時効消滅するとされる(最新の改正状況をご確認ください)。固定資産税の賦課期日は毎年1月1日(地方税法359条)で、申告期限は各市町村の条例で定められている
学説
通説:357条の過料は行政上の秩序罰であり、刑罰ではない。条例に規定を置くかどうかは市町村の裁量に委ねられ、規定がなければ過料は科されない。科す場合は長の処分によるため、地方自治法255条の3の告知・弁明の機会が手続保障の中心となる
- 地方税法 第355条納税管理人の申告・承認・認定義務の本体
- 地方税法 第356条納税管理人に係る虚偽申告等の刑事罰
- 地方税法 第343条固定資産税の納税義務者の範囲
- 地方税法 第359条固定資産税の賦課期日(1月1日)
- 地方自治法 第255条の3過料処分前の告知と弁明の機会
- 地方自治法 第14条条例過料の一般上限5万円の例外関係
- 国税通則法 第117条国税側の納税管理人制度との対比
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