地方税法 第364条(固定資産税の徴収の方法等)
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- 固定資産税の徴収については、普通徴収の方法によらなければならない。
- 2.固定資産税を徴収しようとする場合において納税者に交付する納税通知書に記載すべき課税標準額は、土地、家屋及び償却資産の価額並びにこれらの合計額とする。
- 3.市町村は、土地又は家屋に対して課する固定資産税を徴収しようとする場合には、総務省令で定めるところにより、次の各号に掲げる固定資産税の区分に応じ、当該各号に定める事項を記載した文書(以下「課税明細書」という。)を当該納税者に交付しなければならない。
- 一土地に対して課する固定資産税当該土地について土地課税台帳等に登録された所在、地番、地目、地積及び当該年度の固定資産税に係る価格
- 二家屋に対して課する固定資産税当該家屋について家屋課税台帳等に登録された所在、家屋番号、種類、構造、床面積及び当該年度の固定資産税に係る価格
- 4.市町村は、前項各号に定める事項のほか、第三百四十九条の三又は第三百四十九条の三の二の規定の適用を受ける土地又は家屋については、当該土地の前項第一号の価格又は当該家屋の同項第二号の価格にそれぞれ第三百四十九条の三又は第三百四十九条の三の二の規定に定める率を乗じて得た金額を課税明細書に記載しなければならない。
- 5.市町村は、第三百八十九条第一項各号に掲げる固定資産(移動性償却資産又は可動性償却資産で総務省令で定めるものを除く。)に対して課する固定資産税については、当該固定資産について第三百九十四条の規定に基づいて申告すべき者が同条に規定する期限までに申告しなかつたことその他やむを得ない理由があることにより第二項の納税通知書の交付期限までに当該固定資産に係る第三百八十九条第一項の規定による通知が行われなかつた場合には、当該通知が行われる日までの間に到来する納期において徴収すべき固定資産税に限り、当該固定資産に係る前年度の固定資産税の課税標準である価格(第三百四十九条の三、第三百四十九条の三の二又は第三百四十九条の三の四の規定の適用を受ける固定資産にあつては、当該固定資産の価格にそれぞれこれらの規定に定める率を乗じて得た額とし、第三百四十九条の四又は第三百四十九条の五の規定の適用を受ける償却資産にあつては、これらの規定により当該市町村が前年度の固定資産税の課税標準とすべき額とする。第八項第一号において同じ。)を課税標準として仮に算定した額(以下この条及び次条第一項において「仮算定税額」という。)を当該年度の納期の数で除して得た額の範囲内において、当該固定資産に係る固定資産税をそれぞれの納期において徴収することができる。ただし、当該徴収することができる額の総額は、仮算定税額の二分の一に相当する額を超えることができない。
- 6.市町村は、前項の規定により固定資産税を賦課した後において第三百八十九条第一項の規定による通知が行われ、当該通知に基づいて算定した当該年度分の固定資産税額(以下この項及び第八項第二号において「本算定税額」という。)に既に賦課した固定資産税額が満たない場合には、当該通知が行われた日以後の納期においてその不足税額を徴収し、既に徴収した固定資産税額が本算定税額を超える場合には、第十七条又は第十七条の二の規定の例により、その過納額を還付し、又は当該納税義務者の未納に係る地方団体の徴収金に充当しなければならない。
- 7.市町村は、第五項の規定により固定資産税を徴収する場合において納税者に交付する納税通知書は、第二項の規定にかかわらず、第五項の固定資産以外の固定資産と区分して、交付しなければならない。この場合においては、同項の固定資産に対して課する固定資産税及び同項の固定資産以外の固定資産に対して課する固定資産税については、それぞれ一の地方税とみなして、第二十条の四の二の規定を適用する。
- 8.前項の納税通知書には、総務省令の定めるところにより、次の各号に掲げる事項その他必要な事項を記載しなければならない。
- 一納税通知書に記載された第五項の固定資産の課税標準額及び税額は、それぞれ当該固定資産に係る前年度の固定資産税の課税標準である価格及びこれを課税標準として仮に算定した税額であること。
- 二既に賦課した仮算定税額が本算定税額に満たない場合には、第三百八十九条第一項の規定による通知が行われた日以後の納期において、その不足税額を徴収し、既に徴収した仮算定税額が本算定税額を超える場合には、その過納額を還付し、又は当該納税義務者の未納に係る地方団体の徴収金に充当するものであること。
- 9.第二項若しくは第七項の納税通知書又は第三項の課税明細書は、遅くとも、納期限前十日までに納税者に交付しなければならない。
- 10.市町村は、固定資産税を賦課し、及び徴収する場合には、当該納税者に係る都市計画税を併せて賦課し、及び徴収することができる。
この条文の基本情報
固定資産税の徴収の方法等とは何ですか?
定義固定資産税の徴収の方法等とは、地方税法第364条に定められた規定で、「固定資産税の徴収については、普通徴収の方法によらなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 地方税法第364条(固定資産税の徴収の方法等)は、日本の地方税法に含まれる条文です。
- 地方税法第364条の条文原文は「固定資産税の徴収については、普通徴収の方法によらなければならない。」で始まります。
- 地方税法第364条は第二款に置かれています。
- 地方税法の公布日は昭和25年7月31日です。
- 地方税法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 地方税法第364条の前の条は地方税法第363条です。
- 地方税法第364条の次の条は地方税法第364条の2です。
- 地方税法第364条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第364条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000226 - 本サイト収録
地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第364条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000226/364
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点地方税法364条は、固定資産税を普通徴収に限り、市町村に土地・家屋の所在、地積、床面積、価格などを記載した課税明細書を納期限の10日前までに交付するよう義務付ける。
Q · 固定資産税の納付書と一緒に届く課税明細書って、何のためにあるの?
税額の根拠を納税者自身が検算するための書類です
地方税法364条により、市町村は固定資産税を課す際、土地なら所在・地番・地目・地積・価格、家屋なら所在・家屋番号・種類・構造・床面積・価格を記載した課税明細書を交付しなければなりません。住宅用地特例などを適用した場合は軽減後の額も記載されます。固定資産税は役所が計算して通知する普通徴収の税なので、この明細書が誤りを見つける唯一の手がかりになります。交付は納期限の10日前までと定められています。
解説
毎年春に届く固定資産税の封筒には、納付書とは別に一枚の紙が入っている。課税明細書である。地方税法364条は、市町村に対し、土地なら所在・地番・地目・地積・価格を、家屋なら家屋番号・種類・構造・床面積・価格を書いた明細を納税者に渡すよう義務付けている。住宅用地特例(349条の3の2)で課税標準を6分の1や3分の1に下げている場合は、軽減後の額まで書かせる。つまり役所は「なぜこの額なのか」の根拠を、あなたの手元に出さなければならない。固定資産税は自分で申告する税ではない。役所が一方的に計算して通知する普通徴収の税である。だから自宅の土地なのに軽減後の欄が空いていても、取り壊した家屋がまだ載っていても、役所の側から気付いてくれる保証はない。誤りを見つけられるのは、明細を読んだ納税者だけである。
法的な位置づけ
地方税法364条は固定資産税の徴収方法と通知書面を定める規定であり、固定資産税を普通徴収に限定したうえで、市町村に対し、課税標準額を記載した納税通知書と、土地・家屋の登録事項および価格を記載した課税明細書を、納期限の10日前までに納税者へ交付する義務を課す。配分資産に係る仮算定税額による徴収と精算、都市計画税の併課についても定める。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.封筒を開けて課税明細書を取り出す 固定資産税の納税通知書が届いたら、納付書だけでなく課税明細書を必ず取り出す。土地と家屋が一覧になっているか、所有している物件がすべて載っているかをまず確認する
- 2.登記事項証明書と照合する 地番・地目・地積、家屋番号・種類・構造・床面積を登記事項証明書と一行ずつ見比べる。取り壊した家屋が残っていないか、地目が現況と合っているかも確認する
- 3.住宅用地特例の記載を確認する 自宅の敷地なのに軽減後の額(課税標準の特例額)が記載されていない場合、住宅用地特例の適用漏れを疑う。店舗併用住宅は居住部分の割合も確認する
- 4.誤りの種類に応じて窓口を選ぶ 価格そのものへの不服は固定資産評価審査委員会への審査申出(432条)、特例の適用漏れや滅失家屋への課税など価格以外の誤りは資産税課への申出や市町村長への審査請求を行う。期限は原則として納税通知書を受け取ってから3か月
- 5.過去年度分の還付を求める 誤りが過去から続いていた場合は、過去年度分の賦課の訂正と還付を求める。5年を超える分については、市町村に返還金支払要綱があるかを確認する
よくある質問 AI による整理
Q1固定資産税の課税明細書とは何ですか?
市町村が固定資産税の納税者に交付する、土地・家屋ごとの所在、地積や床面積、価格などを記載した書類です。地方税法364条3項が根拠です。
Q2課税明細書 見方 どこを確認すればいい?
地番・地積・床面積を登記事項証明書と照合し、自宅用地なら住宅用地特例の軽減後の額が記載されているか、取り壊した家屋が残っていないかを確認します。
Q3固定資産税の納税通知書はいつ届く?
多くの市町村では4月から6月頃に届きます。地方税法364条9項により、遅くとも納期限の10日前までに交付しなければなりません。
Q4課税明細書をなくしたら再発行できる?
多くの市町村では資産税課などの窓口で再交付や写しの発行に応じています。手続や手数料は自治体ごとに異なるため、所在地の市町村に確認してください。
Q5固定資産税 口座振替でも明細書は届く?
届きます。課税明細書の交付は支払方法にかかわらず市町村の義務です。口座振替の人ほど封筒を開けずに保管しがちなので注意が必要です。
Q6固定資産税 都市計画税 一緒に請求されるのはなぜ?
地方税法364条10項により、市町村は都市計画税を固定資産税と併せて賦課・徴収できるためです。税目は別で、軽減率も異なります。
Q7償却資産の固定資産税にも課税明細書はある?
364条3項の課税明細書は土地と家屋が対象です。償却資産は納税通知書に課税標準額が記載されますが、明細は申告内容をもとに自分で確認します。
Q8固定資産税 仮算定 とは何ですか?
複数市町村にまたがる配分資産で価格の通知が間に合わない場合、前年度の価格で仮に税額を算定し、その2分の1まで先に徴収する仕組みです(364条5項)。
この条文についての質問 AI による整理
Q1固定資産税って、間違ってたら何年分返してもらえるんですか?
地方税法上の賦課の訂正は、原則として法定納期限から5年です(17条の5、還付金の時効は18条の3)。ただし最高裁は、それより前の取られ過ぎも国家賠償で取り戻せると判断しています(最判平成22.6.3)。実務のポイント:自治体によっては10年や20年さかのぼって返す返還金支払要綱を持っている。窓口で「要綱はありますか」と一言聞くだけで、返ってくる年数が変わることがある
Q2都市計画税も一緒に請求されてるけど、別の税なんですか?
別の税です。都市計画税は市街化区域内の土地と家屋に課す目的税で(地方税法702条)、364条10項により固定資産税と併せて賦課・徴収できるため、一枚の通知書にまとまっています。実務のポイント:住宅用地特例の率は都市計画税だと異なり、小規模住宅用地が3分の1、一般住宅用地が3分の2である(702条の3)。固定資産税の側だけ確認して、都市計画税の軽減漏れを見落とす人は多い
間違えやすい点 AI による整理
- 「評価額が高すぎるから、市長に審査請求して下げてもらおう」と考える人がいる。だが前提が誤っている。固定資産課税台帳に登録された価格への不服は、固定資産評価審査委員会への審査申出でしか争えない(地方税法432条)。賦課への審査請求では、価格への不満を理由にできない(同434条2項)。入口を間違えると、中身を見てもらう前に門前で止まる
- 役所が計算するのだから正しい、とまでは思っていなくても、誤りの深刻さを知らない人は多い。住宅用地特例の適用漏れ、取り壊した家屋への課税継続、地目の認定ミスは全国で何度も報道されてきた。しかも地方税法上の賦課の訂正は、原則として法定納期限から5年しかさかのぼれない(17条の5)。気付くのが遅いほど、取り返せない年数が増えていく
- あなたから見れば、年の途中で売った家の税金は買主と日割りで分けたものかもしれない。だが法律から見れば、納税義務者は1月1日時点の所有者であるあなた一人である(地方税法343条、359条)。日割りの精算は売買契約上の約束にすぎず、精算金を受け取っていなくても、滞納として扱われるのはあなたの名義だ
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定する内容 | 地方税法364条:徴収方法(普通徴収)と納税通知書・課税明細書の交付 | 地方税法343条:納税義務者(1月1日時点の所有者) 地方税法432条:登録価格への審査申出 |
| 納税者にとっての役割 | 税額の根拠を書面で受け取り、自分で検算できる | 誰が払うかが決まる(年途中で売却しても売主) 価格が高すぎると考えた場合の不服の入口 |
| 期限 | 納期限の10日前までに交付(9項) | 賦課期日は1月1日(359条) 原則として納税通知書の交付を受けた日後3か月まで |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾の地価税・房屋税も稽徴機関が核定して繳款書を送付する賦課型であり、納税者は繳款書の課税明細を確認して不服を申し立てる構造が日本と近い
韓国の財産税も地方自治体の長が税額を算定して普通徴収する方式で、日本の固定資産税と同じく賦課課税型である
ドイツの不動産税は税務署の評価(Grundsteuerwert)と市町村の税額決定(Grundsteuerbescheid)の二段階で通知され、各段階で不服申立てが可能
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 去年の秋に古い倉庫を取り壊したのに、今年の課税明細書にまだその家屋番号が載っていたら、どうなる? 1月1日の時点でなかった家屋に課税する根拠はない。滅失登記の写しを持って資産税課へ行けば、賦課を訂正してもらえる
- あなたは市役所の資産税課の職員で、二つ以上の市町村にまたがる送電設備の課税を担当している。配分通知(389条)がまだ届かず、納税通知書の発送まで残り2週間しかない。364条5項の仮算定を使えば、前年度の価格をもとに仮算定税額の半分までは先に徴収できる。ただし通常分とは別の納税通知書にし、仮の数字であることと、後で精算することを書いておく必要がある
- 自宅を店舗兼住宅に改装した。課税明細書の土地欄から、住宅用地特例の軽減後の額が消えていた。居住部分の割合が基準を満たしていれば、特例は一部残るはずである
取るべき行動
被害を受けた側:1. 届いた週に課税明細書を開き、所在・地番・地積・床面積を登記事項証明書と照合する2. 自宅用地なのに軽減後の額の記載がなければ、住宅用地特例の適用漏れを疑う3. 入口を分ける。価格そのものへの不服は固定資産評価審査委員会への審査申出(432条)、特例の適用漏れなど価格以外の誤りは市町村長への審査請求4. 過去の年度分は訂正と還付を求め、5年を超える分は返還金支払要綱があるか確認する
訴えられた側:1. 督促を受けたら、まず納税通知書と課税明細書が納期限の10日前までに届いていたかを確認し、記録に残す(364条9項)。交付が遅れた場合の効力については、実務上、解釈が分かれている2. 税額を争っていても不服申立てで納付義務は止まらない(執行不停止)。払いながら争うか、徴収猶予(地方税法15条)を申請する3. 一括で払えないなら、延滞金が膨らむ前に分割納付を相談する
時効(請求できる期限):価格への審査申出:価格登録の公示日から、納税通知書を受け取った日の3か月後まで(地方税法432条)。価格以外の賦課への審査請求:納税通知書を受け取った日の翌日から3か月(行政不服審査法18条)。取消訴訟:決定・裁決を知った日から6か月(行政事件訴訟法14条)。還付金請求権:5年(地方税法18条の3)。納税通知書・課税明細書は納期限の10日前までに交付(本条9項)(最新の改正状況をご確認ください)
学説
実務上の議論:課税明細書や納税通知書が納期限の10日前までに交付されなかった場合に賦課処分の効力に影響するかについては、訓示規定と解して効力に影響しないとする見方と、手続保障の観点から重視すべきとする見方があり、解釈が分かれている。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和25年(1950年) 新設:地方税法の制定に伴い固定資産税が創設され、その徴収方法を普通徴収に限る規定が置かれた
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