地方税法 第37条の2(寄附金税額控除)
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- 道府県は、所得割の納税義務者が、前年中に次に掲げる寄附金を支出し、当該寄附金の額の合計額(当該合計額が前年の総所得金額、退職所得金額及び山林所得金額の合計額の百分の三十に相当する金額を超える場合には、当該百分の三十に相当する金額)が二千円を超える場合には、その超える金額の百分の四(当該納税義務者が指定都市の区域内に住所を有する場合には、百分の二)に相当する金額(当該納税義務者が前年中に特例控除対象寄附金を支出し、当該特例控除対象寄附金の額の合計額が二千円を超える場合には、当該百分の四(当該納税義務者が指定都市の区域内に住所を有する場合には、百分の二)に相当する金額に特例控除額を加算した金額。以下この項において「控除額」という。)を当該納税義務者の第三十五条及び前条の規定を適用した場合の所得割の額から控除するものとする。この場合において、当該控除額が当該所得割の額を超えるときは、当該控除額は、当該所得割の額に相当する金額とする。
- 一都道府県、市町村又は特別区(以下この条において「都道府県等」という。)に対する寄附金(当該納税義務者がその寄附によつて設けられた設備を専属的に利用することその他特別の利益が当該納税義務者に及ぶと認められるものを除く。)
- 二社会福祉法(昭和二十六年法律第四十五号)第百十三条第二項に規定する共同募金会(その主たる事務所を当該納税義務者に係る賦課期日現在における住所所在の道府県内に有するものに限る。)に対する寄附金又は日本赤十字社に対する寄附金(当該納税義務者に係る賦課期日現在における住所所在の道府県内に事務所を有する日本赤十字社の支部において収納されたものに限る。)で、政令で定めるもの
- 三所得税法第七十八条第二項第二号及び第三号に掲げる寄附金(同条第三項の規定により特定寄附金とみなされるものを含む。)並びに租税特別措置法第四十一条の十八の二第二項に規定する特定非営利活動に関する寄附金(次号に掲げる寄附金を除く。)のうち、住民の福祉の増進に寄与する寄附金として当該道府県の条例で定めるもの
- 四特定非営利活動促進法第二条第二項に規定する特定非営利活動法人(以下この号及び第十二項において「特定非営利活動法人」という。)に対する当該特定非営利活動法人の行う同条第一項に規定する特定非営利活動に係る事業に関連する寄附金のうち、住民の福祉の増進に寄与する寄附金として当該道府県の条例で定めるもの(特別の利益が当該納税義務者に及ぶと認められるものを除く。)
- 2.前項の特例控除対象寄附金とは、同項第一号に掲げる寄附金(以下この条において「第一号寄附金」という。)であつて、この項の規定による指定(以下この条において「指定」という。)の対象となる期間として総務省令で定める期間(第二号イ及び第五号において「指定対象期間」という。)を通じて第一号、第二号、第五号及び第六号に掲げる基準(都道府県等が返礼品等(都道府県等が第一号寄附金の受領に伴い当該第一号寄附金を支出した者に対して提供する物品、役務その他これらに類するものとして総務大臣が定めるものをいう。第三号及び第四号において同じ。)を提供する場合には、次に掲げる基準)に適合すると認められる都道府県等として総務大臣が指定するものに対するものをいう。
- 一都道府県等による第一号寄附金の募集の適正な実施に係る基準として総務大臣が定める基準に適合するものであること。
- 二次に掲げる基準その他都道府県等による第一号寄附金の使途に係る基準として総務大臣が定める基準に適合するものであること。
- 一都道府県等が指定対象期間において受領する第一号寄附金の額の合計額から当該指定対象期間における第一号寄附金の募集に要する費用の額として総務大臣が定めるところにより算定した額を控除して得た額(ロにおいて「寄附金活用可能額」という。)が、当該指定対象期間において受領する第一号寄附金の額の合計額の百分の六十に相当する金額以上であること。
- 二寄附金活用可能額の使途に関する事項について、総務大臣の定めるところにより公表すること。
- 三都道府県等が個別の第一号寄附金の受領に伴い提供する返礼品等の調達に要する費用の額として総務大臣が定めるところにより算定した額が、いずれも当該都道府県等が受領する当該第一号寄附金の額の百分の三十に相当する金額以下であること。
- 四都道府県等が提供する返礼品等が当該都道府県等の区域内において生産された物品又は提供される役務その他これらに類するものであつて、総務大臣が定める基準に適合するものであること。
- 五都道府県等が指定対象期間の初日前四年以内(当該都道府県等が指定を受けていた期間に限る。次号において「特定期間」という。)において前各号に掲げる基準のうち適合すべきこととされていたものに適合していなかつた事実がないこと(当該事実により既に第五項の規定による指定の取消し(以下この条において「指定の取消し」という。)を受けた場合を除く。)。
- 六特定期間において行われた第四項の規定による報告の求めに対し、報告をしなかつた事実がなく、かつ、虚偽の報告をした事実がないこと(これらの事実により既に指定の取消しを受けた場合を除く。)。
- 3.指定を受けようとする都道府県等は、総務省令で定めるところにより、前項に規定する基準への適合性に関し総務省令で定める事項を記載した申出書その他総務省令で定める書類を総務大臣に提出しなければならない。
- 4.総務大臣は、指定をした都道府県等に対し、第一号寄附金の募集の実施状況その他必要な事項について報告を求めることができる。
- 5.総務大臣は、指定をした都道府県等が第二項に規定する基準のいずれかに適合しなくなつた若しくは適合していなかつたと認めるとき、又は前項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をしたときは、指定を取り消すことができる。
- 6.総務大臣は、前項の規定により指定を取り消すときは、指定の取消しを受ける都道府県等について、三年以内の期間を定めて指定を行わない旨の決定をしなければならない。この場合において、指定の取消しを受けた都道府県等は、指定の取消しの日から起算して当該期間を経過するまでの間は、指定を受けることができない。
- 7.総務大臣は、指定をし、又は指定の取消しをしたときは、直ちにその旨を告示しなければならない。
- 8.総務大臣は、第二項に規定する基準若しくは同項の規定による定めの設定、変更若しくは廃止、指定又は指定の取消し及び第六項に規定する決定については、地方財政審議会の意見を聴かなければならない。
- 9.第一項の場合において、第二項に規定する特例控除対象寄附金(第十一項において「特例控除対象寄附金」という。)であるかどうかの判定は、所得割の納税義務者が第一号寄附金を支出した時に当該第一号寄附金を受領した都道府県等が指定をされているかどうかにより行うものとする。
- 10.第二項から第八項までに規定するもののほか、指定及び指定の取消しに関し必要な事項は、政令で定める。
- 11.第一項の特例控除額は、同項の所得割の納税義務者が前年中に支出した特例控除対象寄附金の額の合計額のうち二千円を超える金額に、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める割合を乗じて得た金額の五分の二(当該納税義務者が指定都市の区域内に住所を有する場合には、五分の一)に相当する金額(当該金額が当該納税義務者の第三十五条及び前条の規定を適用した場合の所得割の額の百分の二十に相当する金額を超えるときは、当該百分の二十に相当する金額)とする。
- 一当該納税義務者が第三十五条第二項に規定する課税総所得金額(以下この項において「課税総所得金額」という。)を有する場合において、当該課税総所得金額から当該納税義務者に係る前条第一号イに掲げる金額と当該納税義務者の前年分の所得税に係る所得税法第八十六条第二項に規定する基礎控除の額(租税特別措置法第四十一条の十六の二第一項の規定の適用がある場合には、その適用後の額)から四十八万円を控除して得た額(当該控除して得た額が零を下回る場合には、零とする。)との合計額(次号及び第三号において「人的控除差調整額」という。)を控除した金額が零以上であるとき当該控除後の金額について、次の表の上欄に掲げる金額の区分に応じ、それぞれ同表の下欄に掲げる割合
- 二当該納税義務者が課税総所得金額を有する場合において、当該課税総所得金額から当該納税義務者に係る人的控除差調整額を控除した金額が零を下回るときであつて、当該納税義務者が第三十五条第二項に規定する課税山林所得金額(次号において「課税山林所得金額」という。)及び同項に規定する課税退職所得金額(同号において「課税退職所得金額」という。)を有しないとき百分の九十
- 三当該納税義務者が課税総所得金額を有する場合において当該課税総所得金額から当該納税義務者に係る人的控除差調整額を控除した金額が零を下回るとき又は当該納税義務者が課税総所得金額を有しない場合であつて、当該納税義務者が課税山林所得金額又は課税退職所得金額を有するとき次のイ又はロに掲げる場合の区分に応じ、それぞれイ又はロに定める割合(イ及びロに掲げる場合のいずれにも該当するときは、当該イ又はロに定める割合のうちいずれか低い割合)
- 一課税山林所得金額を有する場合当該課税山林所得金額の五分の一に相当する金額について、第一号の表の上欄に掲げる金額の区分に応じ、それぞれ同表の下欄に掲げる割合
- 二課税退職所得金額を有する場合当該課税退職所得金額について、第一号の表の上欄に掲げる金額の区分に応じ、それぞれ同表の下欄に掲げる割合
- 12.第一項第四号の規定による道府県の条例の定めは、当該寄附金を受け入れる特定非営利活動法人(以下この条において「控除対象特定非営利活動法人」という。)からの申出があつた場合において適切と認められるときに行うものとし、当該条例においては、当該控除対象特定非営利活動法人の名称及び主たる事務所の所在地を明らかにしなければならない。
- 13.控除対象特定非営利活動法人は、総務省令で定めるところにより、寄附者名簿(各事業年度に当該法人が受け入れた寄附金の支払者ごとに当該支払者の氏名又は名称及びその住所又は事務所の所在地並びにその寄附金の額及び受け入れた年月日を記載した書類をいう。次項において同じ。)を備え、これを保存しなければならない。
- 14.道府県知事は、第一項(第四号に掲げる寄附金に係る部分に限る。)の規定により控除すべき金額の計算のために必要があると認めるときは、控除対象特定非営利活動法人に対し、同号に掲げる寄附金の受入れに関し報告又は寄附者名簿その他の資料の提出をさせることができる。
この条文の基本情報
寄附金税額控除とは何ですか?
定義寄附金税額控除とは、地方税法第37条の2に定められた規定で、「道府県は、所得割の納税義務者が、前年中に次に掲げる寄附金を支出し、当該寄附金の額の合計額(当該合計額が前年の総所得金額、退職所得金額及び山林所得金額の合計額の百…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 地方税法第37条の2(寄附金税額控除)は、日本の地方税法に含まれる条文です。
- 地方税法第37条の2の条文原文は「道府県は、所得割の納税義務者が、前年中に次に掲げる寄附金を支出し、当該寄附金の額の合計額(当該合計額が前年の総所得金額、退職所得金額及び山林所得金額の合計額の百…」で始まります。
- 地方税法第37条の2は第一目 課税標準及び税率に置かれています。
- 地方税法の公布日は昭和25年7月31日です。
- 地方税法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 地方税法第37条の2の前の条は地方税法第37条です。
- 地方税法第37条の2の次の条は地方税法第37条の3です。
- 地方税法第37条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第37条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000226 - 本サイト収録
地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第37条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000226/37_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点地方税法37条の2は、2,000円を超える寄附金の4%(指定都市2%)を道府県民税所得割から控除し、総務大臣指定自治体への寄附には所得割の20%を上限に特例控除を加算すると定める。
Q · ふるさと納税って、本当に自己負担2,000円だけで済むの?
上限内なら実質2,000円、超えた分は自己負担
地方税法37条の2により、2,000円を超える寄附額には住民税の基本控除が適用され、総務大臣が指定した自治体への寄附には特例控除額が上乗せされます。ただし特例控除は所得割の20%が上限です(同条11項)。上限を超えた部分は特例控除の対象外となるため、寄附した年の所得や各種控除を踏まえて上限を見積もった場合に限り、自己負担は実質2,000円に収まります。
解説
「ふるさと納税は実質2,000円」という宣伝文句は、条文のどこにも書かれていない。地方税法37条の2に書かれているのは、2,000円を超える寄附額のうち4%(指定都市の住民は2%)を道府県民税から差し引くこと、そして総務大臣が指定した自治体への寄附に限り「特例控除額」を上乗せすることだけだ。特例控除には「所得割(所得に応じてかかる住民税の部分)の20%まで」という上限がある。上限を超えた分は控除されず、ただの寄附、つまりあなたの純粋な持ち出しになる。しかもこの上限は「寄附した年の所得」で計算される。昨年の源泉徴収票を見て枠を決めた人が、転職・育休・退職で今年の所得が下がると、知らないうちに枠を踏み越えている。逆に言えば、自分の所得の見込みと20%の上限を押さえている人だけが、本当に2,000円で返礼品を受け取っている。
法的な位置づけ
地方税法37条の2は道府県民税の寄附金税額控除を定める規定であり、地方公共団体、共同募金会・日本赤十字社、条例指定の寄附金等の合計額のうち2,000円を超える部分の一定割合を所得割額から控除する。総務大臣の指定を受けた都道府県等への寄附については、所得割の20%を上限とする特例控除額を加算する。
よくある質問 AI による整理
Q1ふるさと納税の住民税控除の根拠条文は?
道府県民税側は地方税法37条の2、市町村民税側は同法314条の7です。所得税側の寄附金控除は所得税法78条が根拠になります。
Q2ふるさと納税の控除はいつ反映される?
1月から12月までに支出した寄附は、翌年度の住民税(通常6月から)で税額控除されます。住民税決定通知書の税額控除額欄で確認できます。
Q3ふるさと納税の特例控除20%とは?
指定自治体への寄附に上乗せされる特例控除額の上限が、住民税所得割額の20%と定められていることです(地方税法37条の2第11項)。
Q4指定都市に住んでいると控除額は変わる?
道府県民税と市町村民税の配分が変わるだけです。道府県分は4%→2%、特例は5分の2→5分の1となり、その分は市民税側で控除されます。
Q5ふるさと納税の対象外自治体はどこで確認できる?
総務大臣の指定・取消しは告示されます(本条7項)。総務省のふるさと納税ポータルサイトで指定を受けていない団体を確認できます。
Q6寄附額に上限はある?総所得の30%とは?
控除計算の対象となる寄附額は、総所得金額等の30%までです(本条1項)。これを超える寄附は控除計算に算入されません。
Q7NPO法人への寄附も住民税から控除できる?
道府県の条例で指定された特定非営利活動法人への寄附であれば、本条1項4号により控除対象になります。対象かどうかは各道府県の条例で確認します。
Q8ふるさと納税の返礼品3割ルールとは?
返礼品の調達費用を寄附額の30%以下に抑える指定基準です(本条2項3号)。違反した自治体は指定を取り消されることがあります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1自分が住んでる市にふるさと納税しても意味あるんですか?
税額控除の対象にはなる。本条1項1号は「都道府県、市町村又は特別区」への寄附と書いているだけで、住所地の自治体を除外していないからだ。ただし総務省は、区域内の住民に返礼品を送らないよう自治体に求めており、返礼品はまず期待できない。実務のポイント:引っ越しを控えているなら、寄附の時点で旧住所地か新住所地かを見極めて寄附先を選ぶ。転居予定の自治体への寄附なら、返礼品を受け取れる可能性がある
Q2上限を超えて寄附しちゃったら、超えた分は全部損ですか?
全部が損になるわけではない。所得税の寄附金控除と、住民税の基本控除(道府県4%、市町村6%)は上限を超えた部分にも及ぶ。消えるのは主に、所得割の20%で頭打ちになる特例控除の部分である(本条11項)。実務のポイント:上限を超えた寄附は、所得税率が高い人ほど戻る割合が大きい。高所得者が多少超えても気にしないのはこのためだ。低所得の人ほど、超えた分がほぼそのまま持ち出しになる
Q3寄附した後で、その市が総務省の指定を外されたらどうなるんですか?
特例控除を受けられるかどうかは、寄附した時点で相手が指定を受けていたかどうかで決まる(本条9項)。寄附の後に取り消されても、すでに支出した分の控除は守られる。実務のポイント:2019年に泉佐野市が除外された件で、最高裁(最判令和2.6.30)は、制度の創設前の行為を理由に指定しなかった総務省の告示を違法と判断した。指定の判断が裁判で覆ることもある
間違えやすい点 AI による整理
- 多くの人は「年収いくらなら上限いくらか」という早見表を探す。だが問いの立て方が間違っている。上限を決めるのは昨年の年収ではなく、寄附した年の所得と、扶養・住宅ローン控除・医療費控除などを反映した後の住民税所得割である。同じ年収でも、控除の構成が違えば上限は数万円ずれる
- ワンストップ特例が「確定申告をしなくていい便利な仕組み」だということは誰でも知っている。知られていないのは、その脆さだ。医療費控除や副業の申告で一度でも確定申告をすれば、特例の申請はすべて無効になる(地方税法附則の申告特例の規定による)。申告書に全自治体分の寄附を書き直さない限り、控除は戻ってこない
- 寄附者から見れば、ふるさと納税は節税付きの通販だ。法律から見れば、あれは自治体への寄附であり、受け取った返礼品は一時所得(偶然手にした収入として課税される所得)として扱われる。一時所得には年50万円の特別控除があるため通常は課税されないが、懸賞金や保険の一時金と合算されて枠を超えると、申告漏れを指摘される側になる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象となる税 | 地方税法37条の2:道府県民税所得割 | 地方税法314条の7:市町村民税所得割 所得税法78条:所得税(国税) |
| 控除方式 | 税額控除(2,000円超過分×4%、指定都市2%) | 税額控除(2,000円超過分×6%、指定都市8%) 所得控除(寄附額−2,000円を所得から控除) |
| 特例控除の配分 | 特例控除額の5分の2(指定都市5分の1) | 特例控除額の5分の3(指定都市5分の4) 特例控除なし |
| 上限 | 寄附額は総所得金額等の30%、特例控除は所得割の20% | 同左(市町村民税所得割の20%) 寄附額は総所得金額等の40% |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は所得控除方式。政府への寄附は全額控除可能だが、日本のような地方住民税の振替や返礼品の指定制度はない
韓国は日本のふるさと納税を参考に2023年に故郷愛寄付金制度を導入。返礼品の上限を寄附額の3割とする点が類似する
ドイツは公益目的の寄附を所得控除で扱う。地方自治体への寄附と返礼品を組み合わせた制度はない
米国は慈善寄附の所得控除が中心。州税の税額控除と連動する寄附スキームはSALT控除上限との関係で規制の対象となった
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 年収600万円の会社員だった昨年の感覚で、今年も7万円分を寄附した。ところが9月に退職して独立し、今年の所得は350万円程度にとどまる見込み。特例控除の20%上限は今年の所得で決まるため、数万円が控除されずに消える。12月の駆け込み寄附の前に、今年の所得見込みで上限を計算し直すべきだった
- ワンストップ特例を申請した3つの自治体への寄附。翌年2月、医療費控除のために確定申告をした。その瞬間、ワンストップ特例は全部なかったことになる。申告書に寄附金控除を書き忘れれば、控除はゼロになる
- 12月31日の夜11時、ポータルサイトで寄附ボタンを押そうとしているあなた。決済方法によっては、自治体の受領日が年明けにずれて翌年分の寄附として扱われる。今年の枠に入れたいなら、クレジットカード決済の当日扱いを確認するべきだ
- もし、あなたが返礼品を担当する町役場の職員で、地元産でない牛肉を「町内で熟成した」として出品したら、どうなる? 告示の地場産品基準に反すると、総務大臣は町の指定を取り消せる。取消し後は最長3年間再指定されず、その間、町への寄附者は特例控除を受けられない。寄附はほぼ止まる
- 海外赴任が決まり、12月中に日本を出国して住民票を抜いた。翌年1月1日に日本に住所がないため翌年度の住民税は課税されず、控除を受ける相手がいない。所得税分を除き、住民税の控除で戻るはずだった部分は丸ごと消える
取るべき行動
被害を受けた側:1. 翌年6月に届く住民税決定通知書の「税額控除額」欄を確認し、寄附額から2,000円と所得税分を引いた金額にほぼ一致しているかを照合する2. 控除が反映されていなければ、ワンストップ特例の申請書が届いていたか、確定申告で特例が無効になっていないかを確認する3. 申告漏れが分かったら、受領証明書をそろえて確定申告(還付申告)を行う。住民税にも連動して反映される4. 自治体の受領日と自分の決済日がずれていないかも確認する
訴えられた側:自治体の担当者として指定取消しのリスクを指摘されたら、1. 返礼品の調達費が寄附額の3割以下か、経費総額が告示の5割基準に収まっているかを品目ごとに算定し直す2. 地場産品基準について、加工工程の付加価値が区域内で生じたことを示す資料を整える3. 総務大臣の報告要求(4項)には期限内に正確に回答する。報告拒否や虚偽報告はそれだけで取消し事由になる4. 取消しの決定に不服があれば、国地方係争処理委員会への審査の申出と、取消訴訟を検討する
時効(請求できる期限):対象となるのは1月1日から12月31日までに支出した寄附で、翌年度の住民税から控除される。ワンストップ特例の申請書は寄附の翌年1月10日必着。確定申告は翌年3月15日まで。申告を漏らした場合も、還付申告は寄附の翌年1月1日から5年間行える(国税通則法の規定による。最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:寄附金税額控除は、住民税の応益課税原則の例外として、寄附先選択を通じた地方への財源移転を政策的に認めるもの。特例控除の上限設定と指定制度は、応益原則の空洞化を抑える調整装置と位置づけられる。
委任立法論:指定基準の多くが総務大臣の告示に委ねられているため、租税法律主義(憲法84条)との関係で委任の範囲が問題となる。泉佐野市訴訟最高裁判決は、委任の範囲を厳格に解する立場を示した。
改正沿革 AI による整理
- 平成20年(2008年)改正 ふるさと納税制度の創設に伴い、地方公共団体への寄附金について税額控除方式を採り、特例控除額による上乗せを導入した
- 平成27年(2015年)改正 特例控除額の上限を所得割の1割から2割に引き上げた。あわせて附則でワンストップ特例制度を創設した
- 平成31年(2019年)改正、令和元年6月1日施行 総務大臣による指定制度を導入し、返礼品の調達費3割以下、地場産品などの基準と、指定の取消しの仕組みを規定した
改正の年表
- 1.平成20年(2008年) 改正:ふるさと納税制度の創設に伴い、地方公共団体への寄附金について税額控除方式を採用し、特例控除額による上乗せを導入した
- 2.平成27年(2015年) 改正:特例控除額の上限を所得割の1割から2割に引き上げ、附則でワンストップ特例制度を創設した
- 3.平成31年(2019年) 改正:総務大臣による指定制度を導入し、返礼品調達費3割以下・地場産品等の基準と指定取消しの仕組みを規定(令和元年6月1日施行)
- 地方税法 第35条道府県民税所得割の税率、控除前税額
- 地方税法 第37条調整控除、本条の控除適用の前提
- 地方税法 第314条の7市町村民税側の寄附金税額控除
- 所得税法 第78条国税側の寄附金控除、本条1項3号が引用
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