地方税法 第406条(固定資産評価員の兼職禁止等)
クイックジャンプ
- 固定資産評価員は、次に掲げる職を兼ねることができない。
- 一国会議員及び地方団体の議会の議員
- 二農業委員会の委員
- 三固定資産評価審査委員会の委員
- 2.固定資産評価員は、当該市町村に対して請負をし、又は当該市町村において経費を負担する事業について当該市町村の長若しくは当該市町村の長の委任を受けた者に対して請負をする者及びその支配人又は主として同一の行為をする法人の無限責任社員、取締役、執行役若しくは監査役又はこれらに準ずべき者、支配人及び清算人であることができない。
この条文の基本情報
固定資産評価員の兼職禁止等とは何ですか?
定義固定資産評価員の兼職禁止等とは、地方税法第406条に定められた規定で、「固定資産評価員は、次に掲げる職を兼ねることができない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 地方税法第406条(固定資産評価員の兼職禁止等)は、日本の地方税法に含まれる条文です。
- 地方税法第406条の条文原文は「固定資産評価員は、次に掲げる職を兼ねることができない。」で始まります。
- 地方税法第406条は第五款に置かれています。
- 地方税法の公布日は昭和25年7月31日です。
- 地方税法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 地方税法第406条の前の条は地方税法第405条です。
- 地方税法第406条の次の条は地方税法第407条です。
- 地方税法第406条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第406条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000226 - 本サイト収録
地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第406条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000226/406
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点地方税法406条は、固定資産評価員が議員・農業委員・固定資産評価審査委員を兼ねることや、市町村の請負人・その役員であることを禁じる規定です。
Q · 固定資産税の評価をする人は、議員や審査委員会の委員を兼ねてもいいの?
兼ねられない。市の請負業者の役員も評価員になれない
地方税法406条1項により、固定資産評価員は国会議員・地方議会議員、農業委員会の委員、固定資産評価審査委員会の委員を兼ねることができません。さらに同条2項により、当該市町村から請負をする者や、その支配人、請負を主とする法人の取締役・執行役・監査役等であることもできません。評価をつくる人と、その評価への不服を審査する人・市と取引する人を分けるための規定です。
解説
固定資産税の通知書に印字された土地や家屋の「価格」は、市町村長が決める。だがその数字の下ごしらえをするのは「固定資産評価員」と呼ばれる特定の一人である(地方税法404条)。本条はその人物に二重の壁を立てる。第一に、国会議員や地方議会の議員、農業委員会の委員、固定資産評価審査委員会の委員を兼ねてはならない。評価をつくる人が、その評価への不服を裁く側(審査委員会)に座れば、あなたの審査の申出は始まる前から結論が見えている。第二に、その市町村から工事や業務を請け負う業者本人、またはその取締役や支配人であってもならない。役所と取引する会社の幹部が、地域の評価を握る構図を断つためである。評価に納得できないとき、確かめられるのは数字だけではない。評価員が誰で、どんな利害を抱えうる人物か。評価員は議会の同意を得て選任されるので、その名前は公開の記録に残っている。
法的な位置づけ
地方税法第406条は固定資産評価員の兼職および請負関係を制限する規定である。第1項は国会議員、地方団体の議会の議員、農業委員会の委員、固定資産評価審査委員会の委員との兼職を禁じ、第2項は当該市町村に対する請負人ならびにその支配人、主として同一の行為をする法人の取締役、執行役、監査役等であることを禁じる。
よくある質問 AI による整理
Q1固定資産評価員とは何ですか?
固定資産税の課税標準となる土地・家屋等の価格を評価し、市町村長を補助する職です。市町村長が議会の同意を得て選任します(地方税法404条)。
Q2固定資産評価員の兼職禁止の対象は?
国会議員・地方議会議員、農業委員会の委員、固定資産評価審査委員会の委員の3類型です(地方税法406条1項)。これ以外の職は本条では禁止されていません。
Q3市の工事を請け負う会社の役員は固定資産評価員になれる?
なれません。当該市町村に対し請負をする法人の取締役・執行役・監査役・支配人・清算人等は、地方税法406条2項で評価員の欠格とされています。
Q4固定資産評価員と審査委員会の委員は兼ねられる?
兼ねられません。評価をつくる人が、その評価への審査の申出を審理する側に座ることを、地方税法406条1項が明文で禁じています。
Q5固定資産税の審査の申出はいつまで?
原則として納税通知書の交付を受けた日後3か月以内です(地方税法432条)。期限を過ぎると価格の不服を争う機会を失うため注意が必要です。
Q6固定資産評価員は市役所の職員でもなれる?
なれます。本条は市町村職員との兼職を禁じておらず、実務上は税務担当の幹部職員が議会の同意を得て選任される例が多くみられます。
Q7評価員が兼職禁止に違反したらどうなる?
職務上の義務違反等として罷免(地方税法407条)が問題になりえます。ただし評価額が自動的に無効になるわけではなく、価格の争いは審査の申出が基本です。
Q8固定資産税の評価額がおかしいときはどうする?
まず固定資産課税台帳の価格を確認し、期限内に固定資産評価審査委員会へ審査の申出をします。評価員の利害関係は手続の公正を問う補強材料になりえます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1固定資産評価員って、具体的に誰がやってるんですか?
市町村長が議会の同意を得て選任する(地方税法404条)。固定資産の評価に関する知識と経験を持つ者から選ばれ、税務担当の幹部職員が就く例が多い。実務のポイント:同意人事なので、議会の議案と会議録に氏名が載る。市議会のサイトで「固定資産評価員 選任」と検索すれば、数字の作り手の名前はたいてい分かる
Q2評価員が兼職禁止に違反してたら、私の固定資産税は取り消せますか?
直ちに取り消せるとは限らない。価格を決定するのは市町村長であり(410条)、評価員はその補助者だからである。争うならまず固定資産評価審査委員会への審査の申出(432条)で価格の誤りを主張し、手続の公正への疑問を補強材料に使うのが筋である。実務のポイント:価格への不服は審査の申出を経なければ争えない(434条2項)。申出期限を逃すと、違反を見つけても使い道がなくなる
間違えやすい点 AI による整理
- 「評価額は機械的な計算だから、誰が評価しても同じ」という前提がそもそも誤っている。固定資産評価基準(地方税法388条)に従うとはいえ、土地の形状による補正の当て方や、家屋の評点の拾い方には判断の余地が残る。だからこそ法律は、数字そのものだけでなく「誰が数字をつくるか」も規律している
- 納税者から見れば、評価員は「役所の中の誰か」にすぎない。だが法律から見れば、評価員は議会の同意を得て選任される特定の個人であり(404条)、その兼職や取引関係は確認できる対象である。顔の見えない役所と戦うつもりでいると、確認できたはずの利害関係を見落とす
- 兼職禁止に違反した評価員が評価に関わっていても、評価額が自動的に無効になるわけではない。価格を決めるのは市町村長で、評価員はその補助者だからである。違反をどこまで価格決定の瑕疵(法的な欠陥)に結びつけられるかは、実務上、解釈が分かれうる論点であり、過大な期待は禁物である
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 地方税法406条:評価員の兼職禁止・請負関係の欠格 | 地方税法404条:評価員の設置と選任(議会同意) 地方税法407条:評価員の罷免 |
| 機能する時点 | 就任前から在任中まで継続して適用される資格制限 | 選任時(市町村長が議会の同意を得る) 在任中に職務遂行困難や非行等が判明したとき |
| 納税者からの使い道 | 評価員の利害関係を照合し、手続の公正を問う材料にする | 議会の議案・会議録から評価員の氏名を特定する 違反判明時に議会・市長への是正要求の根拠とする |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾では個人の評価員ではなく、不動產評價委員會・地價評議委員會という合議体が評価基準を定める構造で、日本の評価員制度とは担い手の設計が異なる
ドイツでは独立した Gutachterausschuss が地価情報(Bodenrichtwerte)を担い、評価と課税の担い手を分ける発想がみられる
フランスでは各コミューンに commission communale des impôts directs が置かれ、住民代表が評価に関与する合議型の仕組みをとる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 評価替えの年、隣の土地より明らかに高い評価額がついた。審査の申出を考えて審査委員会の名簿を見ると、市の税務部門の幹部だった人の名前がある。この人が今も評価員を兼ねていたら、本条1項違反であり、審査の公正そのものを問題にできる。申出期限は納税通知書の交付を受けた日から3か月。今週中に議会の同意議案を調べておきたい
- 地元建設会社の取締役が、市長から固定資産評価員への就任を打診された。引き受けられるのか? 会社が市の公共工事を請け負っている限り、答えは否である(本条2項)。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和25年(1950年) 新設:現行地方税法の制定に伴い、固定資産税制度とともに固定資産評価員の制度と兼職等の制限が設けられた
- 地方税法 第404条固定資産評価員の設置と議会同意による選任
- 地方税法 第407条固定資産評価員の解任
- 地方税法 第423条固定資産評価審査委員会の設置、評価と審査の分離
- 地方税法 第432条価格に関する審査の申出と期限
- 地方自治法 第92条の2議員の請負禁止、同種の利害遮断規定
- 地方自治法 第180条の5委員会委員の兼業禁止、並行する請負規制
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める