地方税法 第55条の3(法人の道府県民税の徴収猶予に係る国税庁長官の通知)
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- 国税庁長官は、国税庁長官に対する申立てが行われた場合又は条約相手国等の権限ある当局に対する申立てが行われた場合には、遅滞なく、その旨、これらの申立てに係る租税特別措置法第六十六条の四第二十七項第一号に掲げる更正決定に係る法人税額その他総務省令で定める事項をこれらの申立てをした法人の事務所又は事業所(二以上の道府県において事務所又は事業所を有する法人にあつては、その主たる事務所又は事業所。次項及び第三項において同じ。)の所在地の道府県知事に通知しなければならない。
- 2.国税庁長官は、国税庁長官に対する申立てが行われた場合又は条約相手国等の権限ある当局に対する申立てが行われた場合において、これらの申立てに係る相互協議において前条第一項に規定する合意がない場合その他の政令で定める場合に該当することとなつたときは、遅滞なく、その旨その他総務省令で定める事項をこれらの申立てをした法人の事務所又は事業所の所在地の道府県知事に通知しなければならない。
- 3.国税庁長官は、国税庁長官に対する申立てが行われた場合又は条約相手国等の権限ある当局に対する申立てが行われた場合において、これらの申立てに係る相互協議において前条第一項に規定する合意が行われたときは、遅滞なく、その旨、当該合意に基づく国税通則法第二十六条の規定による更正に係る法人税額その他総務省令で定める事項をこれらの申立てをした法人の事務所又は事業所の所在地の道府県知事に通知しなければならない。
- 4.前三項の通知を受けた主たる事務所又は事業所の所在地の道府県知事は、遅滞なく、これらの規定に規定する事項を関係道府県知事に通知しなければならない。
- 5.前各項の通知を受けた道府県知事は、遅滞なく、第一項から第三項までに規定する事項を当該道府県の区域内の関係市町村長に通知しなければならない。
この条文の基本情報
法人の道府県民税の徴収猶予に係る国税庁長官の通知とは何ですか?
定義法人の道府県民税の徴収猶予に係る国税庁長官の通知とは、地方税法第55条の3に定められた規定で、「国税庁長官は、国税庁長官に対する申立てが行われた場合又は条約相手国等の権限ある当局に対する申立てが行われた場合には、遅滞なく、その旨、これらの申立てに係る租税特…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 地方税法第55条の3(法人の道府県民税の徴収猶予に係る国税庁長官の通知)は、日本の地方税法に含まれる条文です。
- 地方税法第55条の3の条文原文は「国税庁長官は、国税庁長官に対する申立てが行われた場合又は条約相手国等の権限ある当局に対する申立てが行われた場合には、遅滞なく、その旨、これらの申立てに係る租税特…」で始まります。
- 地方税法第55条の3は第二目に置かれています。
- 地方税法の公布日は昭和25年7月31日です。
- 地方税法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 地方税法第55条の3の前の条は地方税法第55条の2です。
- 地方税法第55条の3の次の条は地方税法第56条です。
- 地方税法第55条の3には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第55条の3 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000226 - 本サイト収録
地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第55条の3(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000226/55_3
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点地方税法55条の3は、相互協議の申立て・合意なし・合意成立の各段階で国税庁長官が道府県知事に通知し、県から関係道府県と市町村へ順に伝える仕組みを定める。
Q · 相互協議を申し立てたら、地方税の猶予も国税庁が自治体に手続きしてくれるの?
いいえ。通知は役所間の連絡で、猶予は各団体へ自分で申請が必要
地方税法55条の3は、相互協議の申立て、合意がない場合等、合意成立の三つの節目で、国税庁長官が主たる事務所所在地の道府県知事に通知し、そこから関係道府県・関係市町村へ伝える仕組みです。これは行政機関同士の情報共有にとどまり、法人税割の徴収猶予を代わりに申請するものではありません。猶予を受けるには、55条の2などに基づき法人自身が各団体へ申請する必要があります。
解説
移転価格税制で数十億円の所得を上乗せされた企業は、外国当局との相互協議(二重課税をどう解消するかを国同士で話し合う手続)を申し立てることが多い。このとき多くの経理担当者が見落とすのは、法人税だけでなく、法人税額に連動する道府県民税・市町村民税の法人税割も同時に膨らんでいるという点だ。本条は、地方税側の帳尻を合わせるための「情報の配管」にあたる。国税庁長官は三つの節目で、法人の主たる事務所がある道府県知事に通知する。申立てがあったとき、合意に至らなかったときなど政令で定める場合、そして合意が成立したときだ。通知を受けた知事は関係道府県へ伝え、各知事はさらに区域内の市町村長へ伝える。ここで知っておくべきなのは、この通知があくまで役所同士の連絡だということだ。あなたに代わって地方税の徴収猶予(納付を一時的に待ってもらう制度)を申請してくれるわけではない。猶予は55条の2に基づいて自分で申請して、初めて動き出す。配管が通っていることと、誰が水を流すかは別の話である。
法的な位置づけ
地方税法第55条の3は、租税特別措置法第66条の4に基づく移転価格課税の更正について相互協議の申立てがされた場合に、申立て時、合意がない場合等、合意成立時の各時点で国税庁長官が道府県知事へ所定事項を通知し、通知を受けた道府県知事が関係道府県知事及び関係市町村長へ順次通知する義務を定めた、行政機関間の情報連携規定である。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.法人税割の影響額を団体ごとに試算 移転価格の更正を受けたら、相互協議の申立てと同時に、更正後の法人税額に基づく法人税割(道府県1.0%・市町村6.0%の標準税率)の増加額を、事務所・事業所のある道府県・市町村ごとに分割基準で試算する
- 2.各団体へ徴収猶予を申請 地方税法55条の2などに基づき、関係するすべての道府県・市町村へ徴収猶予を申請する。本条1項の通知が届く前後に申請が揃っていると、事実確認が円滑になりやすい
- 3.2項・3項の通知の節目で各団体へ照会 合意がない場合等(2項)または合意成立(3項)の段階に入ったら、各団体へ猶予の終期と更正の見込み時期を照会し、資金繰り表に納付日・還付見込日を書き込む
- 4.更正・還付の進捗を管理 合意に基づく法人税の再更正後、各団体の法人税割更正と還付金・還付加算金の入金を団体別に突合し、遅れている団体には個別に問い合わせる。法人事業税側も同様に確認する
よくある質問 AI による整理
Q1地方税法55条の3とは何ですか?
移転価格課税の相互協議について、国税庁長官が申立てや協議結果を道府県知事に通知し、さらに関係道府県・市町村へ伝える義務を定めた規定です。
Q2相互協議 地方税 どうなる?
法人税割は法人税額に連動するため、協議の結果は地方税にも波及します。合意成立の通知を受けた各団体が、合意後の法人税額をもとに更正を検討します。
Q3移転価格 法人住民税 還付 いつ?
合意成立の通知が国税庁から県、県から市町村へ届いた後、各団体が更正を行います。処理速度は団体ごとに異なるため、個別に照会するのが確実です。
Q4法人税割 徴収猶予 申請先は?
法人税割の徴収猶予は、事務所・事業所がある各道府県・市町村へ申請します。主たる事務所所在地だけでなく、関係するすべての団体が対象です。
Q5相互協議の通知は法人にも届く?
本条の通知は国税庁長官から道府県知事、知事から市町村長への行政機関間の通知です。法人への通知を定めた規定ではありません。
Q6相互協議 合意しない場合 地方税は?
合意がない場合等は本条2項の通知が地方へ届き、55条の2の徴収猶予が終わりに向かいます。その後は地方税の納付を求められるため、資金手当てが必要です。
Q7主たる事務所 道府県知事 通知 とは?
複数の道府県に事業所がある法人の場合、国税庁長官の通知は主たる事務所所在地の知事に集約され、その知事が他の関係道府県知事へ転送します。
Q8法人事業税も相互協議の影響を受ける?
所得を課税標準とする法人事業税も影響を受けます。法人住民税とは別に、事業税側の猶予・更正の扱いも確認が必要です(最新の改正状況をご確認ください)。
この条文についての質問 AI による整理
Q1国で納税猶予が通ったのに、地方税は別に手続きがいるんですか?
必要である。国の納税猶予(租税特別措置法66条の4の2)の対象は法人税で、道府県民税・市町村民税の法人税割は、地方税法55条の2などに基づいて各団体へ申請しなければ猶予されない。本条の通知は役所同士の情報共有にすぎない。実務のポイント:事業所が多い会社ほど申請先が増え、申請し忘れた団体の分だけ延滞金が積み上がる事故が起きやすい。団体ごとのチェックリストを作るのが鍵になる
Q2相互協議で合意できなかったら、地方税はどうなるんですか?
合意がないなど政令で定める場合に当たると、国税庁長官は本条2項に基づいてその旨を知事に通知し、通知は関係道府県と市町村へ伝わる。これを境に55条の2の猶予は終わりに近づき、地方税の納付を求められる。実務のポイント:合意不成立でも、国内で再調査の請求や審査請求、訴訟を起こして更正そのものを争う道が別に残っている場合がある。相互協議と国内の救済手続を並行して進められるかどうかは、申立ての時点で設計しておくべきだ
間違えやすい点 AI による整理
- 国で納税猶予を受ければ地方税も自動的に止まる、と思われがちだが実際は違う。道府県民税・市町村民税の法人税割の猶予には、55条の2などに基づいて各団体へ別途申請する必要がある。本条の通知は猶予の申請を代わりにしてくれる仕組みではない
- 企業から見れば、相互協議は国税庁と外国当局の交渉であり、地方は蚊帳の外に見える。しかし法の側から見ると、道府県と市町村は申立ての時点から結果の受け手として組み込まれている。この認識の落差があると、地方税側の申請や資金計画が後手に回る
- 法人税割の影響は小さいと見積もられがちだが、それは深刻度の見誤りである。標準税率は道府県1.0%、市町村6.0%で、合わせると法人税額の約7%になる。更正額が大きければ地方税だけで億単位になりうるうえ、所得を課税標準とする法人事業税の影響も別に加わる(最新の改正状況をご確認ください)
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 55条の3:国→県→市町村への情報通知 | 55条の2:相互協議中の法人道府県民税の徴収猶予 17条の6:国税更正に連動する更正期間の特例 |
| 行為主体 | 国税庁長官・道府県知事(行政機関同士) | 法人が申請し、道府県知事が猶予する 地方団体の長が更正・決定を行う |
| 法人側の手続 | 不要(法人は通知の当事者ではない) | 必要(各団体への申請が前提) 直接の申請は不要だが、更正の時期に影響 |
| 誤解しやすい点 | 通知があれば猶予も自動と思われがち | 国の納税猶予で足りると思われがち 通常の更正期間で時効と誤解されがち |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾の営利事業所得税は国税のみで、法人所得に連動する地方税がないため、地方団体への通知という発想自体が不要な構造
ドイツは営業税(Gewerbesteuer)が市町村税で、税務署が算定した営業税基準額を市町村へ通知する仕組みがあり、地方連動の点で日本と類似
米国は州法人税が連邦課税所得を起点とするが、MAP の結果を州へ通知する連邦法上の一律の義務はなく、納税者側の州への申告修正が中心
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 移転価格調査で更正を受け、国には相互協議と納税猶予を申し立てた。一安心していたところ、工場のある三つの県から法人税割の納付を求める書面が届いた。国の猶予は、地方税には及ばない。
- 三年がかりの相互協議がようやく合意に達し、国の法人税は一部減額された。では、各地で納めた法人税割はどうなるのか? 合意の内容は国税庁から主たる事務所所在地の知事へ、そこから関係道府県と市町村へと順に通知される。それを受けて各団体が更正を進める流れになる。ただし事業所が十以上の自治体に散らばっている会社では、還付の進み具合が団体ごとにずれることが実務上ある
- 合意不成立を知らせる2項の通知が出た。55条の2の徴収猶予は相互協議の節目を基準に終わるため、ここから地方税の納付期限までの時間は限られている。財務部が資金手当てを逆算し始めるのは、今週中でなければ間に合わない
取るべき行動
被害を受けた側:課税を受けた企業側の動き:1. 更正を受けたら、相互協議の申立てと国の納税猶予申請と同時に、法人税割の影響額を道府県・市町村ごとに試算する2. 55条の2に基づく徴収猶予を関係各団体に申請し、担保の要否と範囲を確認する3. 2項(合意なし等)と3項(合意成立)の通知の節目で、猶予がいつ終わるか、更正がいつ行われるかを各団体に照会する4. 法人事業税にも同様の仕組みがあるため、別途確認する
訴えられた側:通知を受ける自治体の担当者側の動き:1. 主たる事務所所在地の知事は関係道府県へ、各知事は区域内の関係市町村へ、遅滞なく通知を回す(4項・5項) 2. 1項の通知を受けた段階で、当該法人から徴収猶予の申請が出ているかを確認し、滞納処分と食い違わないよう管理する3. 3項の通知に記載された合意後の法人税額をもとに法人税割の更正を検討し、還付と還付加算金の処理を準備する4. 通知が届かない・遅れている疑いがあれば、国税当局へ照会する
時効(請求できる期限):本条そのものに固有の時効や期限はなく、通知義務は「遅滞なく」とされている。実務で効いてくるのは次の三つである。相互協議の申立期限(多くの租税条約では、条約に適合しない課税の最初の通知から3年以内。条約ごとに異なる)、55条の2の徴収猶予の終期、そして地方税の更正期間の特例(地方税法17条の6)(最新の改正状況をご確認ください)
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