地方税法 第63条(法人税に関する書類の供覧等)
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- 道府県知事が法人の道府県民税の賦課徴収について、政府に対し、法人税の納税義務者が政府に提出した申告書又は政府がした更正若しくは決定に関する書類を閲覧し、又は記録することを請求した場合には、政府は、関係書類を道府県知事又はその指定する職員に閲覧させ、又は記録させるものとする。
- 2.政府は、法人税に係る更正又は決定の通知をした場合には、遅滞なく、当該更正又は決定に係る所得の金額及び法人税額を当該更正又は決定に係る法人税額の課税標準の算定期間の末日における当該法人の事務所又は事業所(二以上の道府県において事務所又は事業所を有する法人にあつては、その主たる事務所又は事業所)所在地の道府県知事に通知しなければならない。
- 3.前項の通知を受けた主たる事務所又は事業所所在地の道府県知事は、遅滞なく、当該通知に係る法人税額等を関係道府県知事に通知しなければならない。
- 4.前二項の通知を受けた道府県知事は、遅滞なく、当該通知に係る法人税額等を当該道府県の区域内の関係市町村長に通知しなければならない。
この条文の基本情報
法人税に関する書類の供覧等とは何ですか?
定義法人税に関する書類の供覧等とは、地方税法第63条に定められた規定で、「道府県知事が法人の道府県民税の賦課徴収について、政府に対し、法人税の納税義務者が政府に提出した申告書又は政府がした更正若しくは決定に関する書類を閲覧し、又は記録…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 地方税法第63条(法人税に関する書類の供覧等)は、日本の地方税法に含まれる条文です。
- 地方税法第63条の条文原文は「道府県知事が法人の道府県民税の賦課徴収について、政府に対し、法人税の納税義務者が政府に提出した申告書又は政府がした更正若しくは決定に関する書類を閲覧し、又は記録…」で始まります。
- 地方税法第63条は第二目に置かれています。
- 地方税法の公布日は昭和25年7月31日です。
- 地方税法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 地方税法第63条の前の条は地方税法第62条です。
- 地方税法第63条の次の条は地方税法第64条です。
- 地方税法第63条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第63条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000226 - 本サイト収録
地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第63条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000226/63
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点地方税法63条は、税務署が法人税の更正・決定をしたとき、所得金額と法人税額を本店所在地の道府県知事に通知し、関係道府県と市町村へ順に伝える仕組みを定める。
Q · 税務署で法人税を更正されたら、その結果は県や市にも伝わるの?
伝わる。更正・決定の結果は県と市町村へ通知される
地方税法63条2項により、政府は法人税の更正・決定の通知をしたとき、所得金額と法人税額を遅滞なく主たる事務所所在地の道府県知事に通知します。通知を受けた知事は関係道府県知事へ(3項)、各道府県知事は区域内の関係市町村長へ(4項)順に通知します。さらに道府県知事は、法人税の申告書や更正・決定の書類の閲覧・記録を政府に請求できます(1項)。国税の数字の変更は、法人住民税の法人税割に連動します。
解説
税務署の調査が終わり、法人税の追徴税額を納めた。社長も経理担当も、ここで一区切りついたと考えがちである。だが地方税法63条を読むと、そう単純ではないことが分かる。政府(税務署・国税局)は法人税の更正(役所が申告額を正しい額に直す決定)や決定(申告がない場合に役所が税額を確定させる決定)をしたら、増えた所得金額と法人税額を、遅滞なく本店所在地の道府県知事に通知しなければならない(2項)。通知を受けた知事は他の関係道府県へ、各道府県は区域内の市町村へと順に伝える(3項・4項)。さらに道府県知事は、申告書や更正の書類そのものの閲覧・記録を政府に請求でき、政府は応じるものとされている(1項)。法人住民税の法人税割は法人税額を、法人事業税は所得を基準に計算する。国税の数字が動けば、地方税の数字も動く。国税だけ片付けて地方税の修正申告を放置すれば、いずれ県や市から更正通知が届き、延滞金も加わる。数字が自動で伝わっていく流れを知っているかどうかで、追徴後の段取りが変わる。
法的な位置づけ
地方税法63条は、法人の道府県民税の賦課徴収のため、国と地方団体の間で法人税に関する情報を共有させる規定である。道府県知事による法人税申告書等の閲覧・記録請求(1項)と、法人税の更正・決定の結果を政府から主たる事務所所在地の道府県、関係道府県、関係市町村へ順次通知する義務(2項から4項)から成る。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.法人税の更正通知書の内容を確認する 更正通知書で、増えた所得金額、法人税額、更正理由、対象事業年度を確認する。対象事業年度末時点の本店所在地も控えておく
- 2.地方税への影響額を試算する 更正後の法人税額をもとに法人住民税の法人税割を、更正後の所得をもとに法人事業税を再計算する。複数の自治体に事務所がある場合は分割基準で按分する
- 3.国税を争うかどうかを判断する 更正に不服がある場合、通知の翌日から3か月以内の再調査の請求または審査請求を検討する。争う場合も、地方税側の手続が先に進みうる前提で延滞金負担を試算する
- 4.道府県・市町村へ修正申告を提出する 自治体から更正を受ける前に、本店所在地の道府県から順に法人住民税・法人事業税の修正申告を提出し、納付する
よくある質問 AI による整理
Q1地方税法63条とは何を定めた条文ですか?
法人税の申告書や更正・決定の情報を、国から道府県・市町村へ共有させる規定です。閲覧・記録の請求権と、更正・決定の結果の順次通知を定めています。
Q2法人税の更正は県税事務所にいつ伝わりますか?
条文上は「遅滞なく」とされ、具体的な日数の定めはありません。国の更正通知の後、本店所在地の道府県、関係道府県、市町村の順に伝わります。
Q3自分で出した法人税の修正申告も県に通知されますか?
63条2項の通知対象は更正・決定のみで、修正申告は含まれません。ただし1項により、道府県知事は修正申告書を含む申告書の閲覧を請求できます。
Q4本店を移転した後の更正は、どの県に通知されますか?
通知先は、更正に係る事業年度(課税標準の算定期間)の末日時点の主たる事務所所在地の道府県知事です。現在の本店所在地とは限りません。
Q5支店がある県や市にも法人税の更正は伝わりますか?
伝わります。主たる事務所所在地の知事が関係道府県知事に通知し(3項)、各道府県知事が区域内の関係市町村長に通知します(4項)。
Q6県の職員が法人税の申告書を見るのは違法ではありませんか?
違法ではありません。63条1項に基づく正式な閲覧・記録請求です。地方税の職員には守秘義務があり、漏えいは地方税法22条の罰則の対象となります。
Q7法人税の更正後、法人住民税は何をすればいいですか?
法人税割は法人税額を課税標準とするため、修正申告が必要になります。自治体の更正を待たずに自主的に出したほうが延滞金の負担を抑えやすくなります。
Q8税務署と県の数字が違ったらどうなりますか?
63条の通知や閲覧によって食い違いは発見されやすく、自治体による更正の端緒になります。申告前に国税と地方税の計算基礎を照合しておくのが基本です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1税務署に修正申告したら、県と市にも自分で出さなきゃいけないんですか?
必要である。法人住民税の法人税割は法人税額を、法人事業税は所得を基準に計算するため、国税の数字が変われば地方税も変わる(地方税法53条・72条の25等)。実務のポイント:63条2項で政府から通知されるのは更正・決定の場合である。会社が自分で修正申告した場合はこの経路に乗らないため、地方税を放置すると後から延滞金付きで発覚しやすい
Q2県税事務所の人は、本当に税務署の書類まで見られるんですか?
見られる。63条1項により、道府県知事が請求すれば、政府は法人税の申告書や更正・決定の書類を閲覧・記録させるものとされている。地方税の職員には守秘義務があり、違反すれば刑事罰の対象となる(地方税法22条)。実務のポイント:国税側の書類と地方税の申告で数字が食い違っている会社は、照合で真っ先に目を付けられる。申告前の突き合わせが最も安上がりな対策である
間違えやすい点 AI による整理
- 「国税と地方税は所管が違うから、税務調査の結果が県や市に伝わることはない」と思われがちだが、逆である。63条2項から4項は、政府から道府県、道府県から市町村への通知を義務付けている。国税で修正された数字が、地方側に伝わらないまま終わることは想定されていない
- 法人税を追徴された時点で、地方税も影響を受けることまでは多くの経理担当が知っている。見落とされがちなのは延滞金である。地方税側の延滞金は、通知を待っていた期間も計算から外れない。「自治体から連絡が来たら払えばいい」という待ちの姿勢が、そのまま上乗せコストになる(延滞金の割合は年ごとに変わるため最新の改正状況をご確認ください)
- 「税務署の更正を争っている間は、地方税の扱いは決まらない」と考える前に、問いの立て方を見直してほしい。国税の更正は、不服申立てをしても原則として効力も執行も止まらない(国税通則法105条)。地方側はその数字を前提に手続を進めうる。問うべきは「決着後に地方税をどう直すか」ではなく、「争いながら地方税側の損失をどう抑えるか」である
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の内容 | 地方税法63条:国の法人税情報を道府県・市町村へ共有(閲覧請求と順次通知) | 地方税法55条:道府県民税の更正・決定 地方税法53条:法人の道府県民税の申告納付 |
| 主な行為者 | 政府・道府県知事・市町村長(行政間) | 道府県知事(法人に対して) 法人(自治体に対して) |
| 法人への直接の効果 | なし(情報の流れを定める規定) | 税額の確定・変更 申告・納付の義務 |
| 相互関係 | 55条の更正の端緒となる情報を供給 | 63条の通知を受けて行われうる 申告書は63条1項の閲覧対象の基礎となる法人税額に連動 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾では営利事業所得税が国税で、地方税が法人所得に連動しないため、日本のような国から地方への更正結果の通知制度はない。税務情報は秘密保持を原則とし、法定の例外として政府機関への提供が認められる
ドイツでは税務署が営業税の基準額を決定し、その内容を賦課権者である市町村へ通知する。国の算定結果に地方が依拠する構造は日本と類似する
米国では連邦税の申告情報の秘密保持を原則としつつ、州の税務当局への開示を認める。IRS と各州の情報交換協定に基づき運用される
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 税務調査で法人税の更正を受け、追徴分を納めた。経理担当のあなたは「これで終わり」と報告した。半年後、県税事務所から法人事業税の更正通知、続いて市から法人住民税の通知が届き、延滞金まで付いていた。社長から「なぜ先に言わなかった」と問われる
- 東京本社のほかに大阪と福岡に支店がある会社なら、更正の結果はどこまで伝わるのか? 63条2項から4項によれば、本店所在地の都知事に通知され、そこから大阪府・福岡県、さらに各市町村へと伝わる。分割基準で税額を按分しているすべての自治体が、同じ数字を受け取る
- 税務署の更正に納得できない。不服申立ての期限は通知の翌日から3か月。地方税の修正申告を急ぐのか、国税を争うのか。順番を誤ると、手間と延滞金が二重に膨らむ
取るべき行動
被害を受けた側:法人税の更正に納得できない場合:1. 通知書の理由欄を確認し、更正された所得のうち争う部分を特定する2. 通知の翌日から3か月以内に、再調査の請求または国税不服審判所への審査請求を出す(国税通則法75条・77条) 3. 争っている間も地方税側の手続は進みうるため、税理士と延滞金の負担を試算する4. 国税が減額されれば、その数字をもとに地方税の減額更正を求める
訴えられた側:県や市から更正を受けた、または受けそうな場合:1. 国の更正内容と地方税の計算基礎(所得・法人税額・分割基準)が一致しているか照合する2. 修正申告が済んでいなければ、すぐに提出して延滞金の計算期間を短くする3. 自治体の更正に不服があれば、通知の翌日から3か月以内に審査請求を出す(行政不服審査法18条) 4. 複数の自治体に関係する場合は、本店所在地の自治体から順に対応する
時効(請求できる期限):国税の更正への不服申立ては、通知を受けた日の翌日から3か月以内(国税通則法77条1項)。地方税の更正・決定ができる期間は、原則として法定納期限の翌日から5年(地方税法17条の5、最新の改正状況をご確認ください)。63条の通知そのものに期限はなく「遅滞なく」とされている
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和25年(1950年) 新設:地方税法(昭和25年法律第226号)の制定。法人の道府県民税の賦課徴収に関する国と道府県の情報連携規定として置かれた
- 地方税法 第53条法人の道府県民税の申告納付(現行効力を要確認)
- 地方税法 第55条道府県民税の更正・決定
- 地方税法 第22条地方税職員の秘密漏えいに関する罪
- 地方税法 第17条の5更正・決定の期間制限
- 国税通則法 第24条法人税の更正、通知の起点となる処分
- 国税通則法 第25条法人税の決定、通知の起点となる処分
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