地方税法 第682条(市町村法定外普通税に係る虚偽の申告等に関する罪)
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- 前条の規定により申告し、又は報告すべき事項について虚偽の申告又は報告をしたときは、その違反行為をした者は、一年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する。
- 2.法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者がその法人又は人の業務又は財産に関して前項の違反行為をした場合には、その行為者を罰するほか、その法人又は人に対し、同項の罰金刑を科する。
この条文の基本情報
市町村法定外普通税に係る虚偽の申告等に関する罪とは何ですか?
定義市町村法定外普通税に係る虚偽の申告等に関する罪とは、地方税法第682条に定められた規定で、「前条の規定により申告し、又は報告すべき事項について虚偽の申告又は報告をしたときは、その違反行為をした者は、一年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 地方税法第682条(市町村法定外普通税に係る虚偽の申告等に関する罪)は、日本の地方税法に含まれる条文です。
- 地方税法第682条の条文原文は「前条の規定により申告し、又は報告すべき事項について虚偽の申告又は報告をしたときは、その違反行為をした者は、一年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する。」で始まります。
- 地方税法第682条は第九節に置かれています。
- 地方税法の公布日は昭和25年7月31日です。
- 地方税法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 地方税法第682条の前の条は地方税法第681条です。
- 地方税法第682条の次の条は地方税法第683条です。
- 地方税法第682条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第682条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000226 - 本サイト収録
地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第682条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000226/682
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点地方税法682条は、法定外普通税の申告・報告で虚偽を書いた者を一年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処すと定める。法人等も両罰規定で罰金の対象となる。
Q · 市町村の独自税の申告で数字をごまかしたら、本当に刑事罰になるの?
故意の虚偽なら拘禁刑か罰金。単純ミスは対象外
地方税法682条1項により、法定外普通税の申告・報告で故意に虚偽を書いた者は、一年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処されます。刑罰は条例ではなく地方税法自体が定めているため、税額が少額でも適用されます。同条2項の両罰規定により、従業者が業務として行えば会社にも罰金が科されます。ただし故意のない単純な記載ミスは刑法38条1項により処罰対象外です。不足税額の追徴は刑罰とは別に行われます。
解説
熱海の別荘、豊島区のワンルームマンション、原子力発電所に保管された使用済核燃料。どれも、国が用意した税目とは別に市町村が条例でつくった「法定外普通税」の対象である。こうした独自税は、多くの場合、納税者などの申告や報告をもとに税額が決まる。役所が手元のデータだけで税額を出せないからだ。地方税法682条は、この申告・報告にうそを書いた者を一年以下の拘禁刑または五十万円以下の罰金に処すると定めている。小さな町の独自税であっても、うその申告には国の法律が刑罰を直接用意しているのである。さらに2項は両罰規定(実際に行為をした従業員本人と、その雇い主である会社の両方を処罰する仕組み)である。経理担当者がうその数字を書けば、担当者は刑事責任を問われ、会社にも罰金が科される。一方で、処罰されるのは「虚偽」、つまりわざとうそを書いた場合に限られる。単なる計算ミスは本条の対象ではない。過少申告に気付いた段階で自分から修正するか、調査で指摘されるまで放置するか。その判断が、ミスと故意の境界線を事後的に動かすことになる。
法的な位置づけ
地方税法682条は、市町村が条例で設ける法定外普通税に関し、同法681条に基づく申告又は報告の内容について故意に虚偽を記載した行為を処罰する罰則規定である。法定刑は一年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金であり、2項は従業者等の違反行為について行為者のほか事業主たる法人又は人にも罰金刑を科す両罰規定を置く。
よくある質問 AI による整理
Q1法定外普通税とは何ですか?
地方税法に定められた税目とは別に、自治体が条例で独自に設ける普通税です。別荘等所有税、狭小住戸集合住宅税、使用済核燃料税などが例です。
Q2地方税の虚偽申告の罰則は?
法定外普通税の虚偽申告・報告は地方税法682条により一年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金です。法人にも同額上限の罰金が科されえます。
Q3虚偽申告罪の時効は何年?
法定刑が長期5年未満の拘禁刑又は罰金なので、公訴時効は3年です(刑事訴訟法250条2項6号)。税額の追徴期間とは別に考えます。
Q4両罰規定とは何ですか?
従業者が業務に関して違反した場合、行為者本人を処罰したうえで、その雇い主である法人や個人事業主にも罰金刑を科す仕組みです。
Q5地方税の申告ミスは犯罪になる?
故意のない単純ミスは犯罪になりません。刑法38条1項の故意犯処罰の原則によります。ただし不足税額の追徴や加算金は別に課されえます。
Q6法人の担当者が虚偽申告したら会社はどうなる?
地方税法682条2項により、担当者が処罰されるほか会社にも五十万円以下の罰金が科されえます。会社が責任を肩代わりするわけではありません。
Q7別荘等所有税の申告を間違えたらどうする?
誤りに気付いた段階で、根拠資料を添えて市町村に修正を申し出るのが基本です。調査通知の前に自ら修正したかどうかが評価に影響しえます。
Q8独自税の罰則は条例で決まるのですか?
虚偽申告の刑罰は条例ではなく地方税法682条が直接定めています。税目の中身は条例、刑罰は法律という役割分担です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1別荘の申告で面積をちょっと間違えただけでも、捕まったりするんですか?
単純な記載ミスであれば、本条の「虚偽の申告」には当たらない。刑法38条1項により、故意がなければ原則として処罰されないからである。ただし不足税額の追徴や加算金は別に課されうる。実務のポイント:問題になるのは、ミスそのものより気付いた後の対応である。誤りを知りながら翌年も同じ数字で申告を続けると、その時点から「わざと」と評価されやすくなる。気付いた年に直すことが最大の防御になる
Q2会社の指示で数字を書いただけなのに、担当の私まで罰せられるんですか?
罰せられる可能性がある。本条2項は、従業者が業務に関して虚偽申告をした場合に「その行為者を罰するほか」法人にも罰金を科すと定めている。行為者である担当者本人の処罰が前提になっている。実務のポイント:指示した上司も、共犯(刑法60条以下)として責任を問われうる。指示を受けたときに確認のメールを一本送っておくと、責任の所在が争われた場面で、担当者を守る数少ない客観的な証拠になる
Q3罰金を払えば、少なく申告した分の税金は払わなくていいんですか?
払わなくてよいことにはならない。罰金は刑事罰であり、本来納めるべき税額とは別の制度である。不足税額は更正などの手続で追徴され、加算金も課されうる(最新の改正状況と各市町村の条例をご確認ください)。実務のポイント:法人の罰金の上限は本条では五十万円にとどまるが、追徴税額と加算金は年数分が積み上がる。虚偽申告を何年も続けた事業者にとっては、刑罰よりも追徴の総額のほうが重い打撃になることが多い
間違えやすい点 AI による整理
- 市町村の独自税なのだから、違反しても役所に怒られて追徴されるくらいだと思われがちである。実際には、虚偽申告の刑罰は地方税法そのものに定められており、条例の規定ぶりにかかわらず拘禁刑の対象になる。小さな税ほど申告の扱いが軽くなりやすく、そこが落とし穴である
- 「会社のために書いたのだから、責任は会社が取る」という感覚は通用しない。両罰規定は会社に責任を移す仕組みではない。行為者本人を罰したうえで、さらに会社も罰する仕組みである。指示に従っただけの担当者も処罰の対象から外れない
- 申告書の誤りは全部犯罪になるのかと恐れる人がいるが、そもそも問いの立て方がずれている。本条が罰するのは故意の虚偽であり、うっかりミスは刑法38条1項の原則(故意がなければ処罰しない)により本条の対象外である。本当の問題は、誤りに気付いた後も黙っていた事実が、故意を推認させる材料になりうることだ
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律対象 | 地方税法682条:申告・報告内容の故意の虚偽 | 地方税法681条:法定外普通税の申告・報告義務そのもの 地方税法683条:申告・報告をしない不申告(現行規定を要確認) |
| 制裁の性質 | 刑事罰(一年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金) | 義務規定であり、それ自体に制裁なし 行政上の秩序罰(過料)とされる(現行規定を要確認) |
| 法人への効果 | 2項の両罰規定で法人・事業主にも罰金刑 | 申告義務者として法人も義務を負う 条例の定めによる(要確認) |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾は国税・地方税を通じて稅捐稽徵法が逃税罪を一括規律し、法人の場合は負責人等に適用する。日本のように法定外税ごとの専用罰則は置かれていない
ドイツでは各州の地方公課法(KAG)が租税通則法の脱税罪規定を準用する形で地方税の虚偽申告を処罰する
米国の連邦法は虚偽申告書への署名を重罪とする。地方税の虚偽申告は州法・自治体条例ごとに規律が異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- あなたは熱海に別荘を持ち、別荘等所有税の申告書を出している。床面積を少なめに書いたら税額が下がると、知り合いに冗談まじりで言われた。実際にそれをやれば、税額の問題ではなく本条の刑事罰の問題になる
- あなたは不動産会社の経理担当で、上司から「狭小住戸の戸数は少なめに報告しておいて」と指示された。もしそのまま提出したら、誰が罰せられる? 2項により、手を動かしたあなた自身が行為者として処罰対象になり、会社にも罰金が科される。上司の指示は免罪符にならない
- 市から申告内容について確認の連絡が来た。担当者との面談は来週である。数字の誤りに気付いているなら、面談の前に修正の申出をするかどうかが、ミスと評価されるか故意と疑われるかを左右する
- 友人が地方の砂利採取事業を引き継ぎ、前の経営者の申告書を見て「数字がおかしい気がする」と相談してきた。過去の虚偽申告で処罰されうるのは原則として行為をした者だが、税額の不足分は事業者として追徴されうる。引継ぎの際は、過去の申告の検証が欠かせない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 自分が申告・報告する立場なら、記入した数字の根拠(登記簿、図面、帳簿、契約書)を申告書の控えとセットで保管する2. 上司や取引先から数字の改変を求められたら、書面で確認を返して記録を残し、社内のコンプライアンス窓口に相談する3. 自社の担当者が虚偽申告をしていたと判明した場合は、両罰規定で会社にも罰金が科されうるため、速やかに事実を調べ、市町村に修正を申し出る方針を検討する4. 判断に迷うときは、税理士に相談する(刑事責任が問題になりそうなら弁護士にも相談する)
訴えられた側:1. 市町村から問い合わせや調査が入ったら、まず当時の作成経緯(誰が、どの資料をもとに、どの数字を書いたか)を時系列で整理する2. 誤りが単純ミスであれば、故意がなかったことを根拠資料で示す。ミスなら本条の対象外である3. 不足税額がある場合は、早期に修正して納付する姿勢を示す。刑事告発に至るかどうかの判断では、悪質性や事後対応が重視されるとみられる4. 告発や捜査の気配があれば、供述する前に弁護士を選任する
時効(請求できる期限):本条の罪の公訴時効は3年(刑事訴訟法250条2項6号、長期5年未満の拘禁刑または罰金に当たる罪)で、虚偽申告をした時点から進行する。税額の更正・決定は原則5年以内、偽りその他不正の行為がある場合は7年以内に行われうる(地方税法17条の5。最新の改正状況をご確認ください)
学説
判例・通説(過失推定説):両罰規定による法人・事業主の処罰は、従業者の選任監督上の過失を推定するものと理解され、事業主は相当の注意を尽くしたことを立証すれば責任を免れうるとされる
通説(故意犯):本条の「虚偽」は認識に反する内容を申告することを意味し、刑法38条1項により故意を要する。過失による誤記は本条の対象とならず、追徴等の行政上の手続で処理される
改正沿革 AI による整理
- 令和4年(2022年)公布、令和7年(2025年6月1日)施行 刑法等の一部改正に伴う関係法律の整理により、法定刑の「懲役」が「拘禁刑」に改められた
改正の年表
- 1.令和4年(2022年) 改正:刑法等の一部改正に伴う関係法律の整理により、法定刑の「懲役」が「拘禁刑」に改められた(令和7年(2025年)6月1日施行)
- 地方税法 第681条本条の前提となる申告・報告義務
- 地方税法 第683条不申告に対する過料(現行効力を要確認)
- 地方税法 第669条法定外普通税の新設変更と総務大臣協議
- 地方税法 第5条市町村が法定外普通税を課す根拠
- 地方税法 第17条の5更正・決定の期間制限
- 刑法 第38条故意犯処罰の原則、単純ミスの除外
- 刑事訴訟法 第250条本罪の公訴時効3年の根拠
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