地方税法 第683条(市町村法定外普通税に係る不申告等に関する過料)
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市町村は、市町村法定外普通税の納税義務者が第六百八十一条の規定によつて申告し、又は報告すべき事項について正当な事由がなくて申告又は報告をしなかつた場合においては、その者に対し、当該市町村の条例で十万円以下の過料を科する旨の規定を設けることができる。
この条文の基本情報
市町村法定外普通税に係る不申告等に関する過料とは何ですか?
定義市町村法定外普通税に係る不申告等に関する過料とは、地方税法第683条に定められた規定で、「市町村は、市町村法定外普通税の納税義務者が第六百八十一条の規定によつて申告し、又は報告すべき事項について正当な事由がなくて申告又は報告をしなかつた場合においては…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 地方税法第683条(市町村法定外普通税に係る不申告等に関する過料)は、日本の地方税法に含まれる条文です。
- 地方税法第683条の条文原文は「市町村は、市町村法定外普通税の納税義務者が第六百八十一条の規定によつて申告し、又は報告すべき事項について正当な事由がなくて申告又は報告をしなかつた場合においては…」で始まります。
- 地方税法第683条は第九節に置かれています。
- 地方税法の公布日は昭和25年7月31日です。
- 地方税法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 地方税法第683条の前の条は地方税法第682条です。
- 地方税法第683条の次の条は地方税法第684条です。
- 地方税法第683条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第683条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000226 - 本サイト収録
地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第683条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000226/683
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点地方税法683条は、市町村法定外普通税の納税義務者が正当な事由なく681条の申告・報告をしない場合、市町村が条例で十万円以下の過料を定められると規定する。
Q · 市町村独自の税の申告を出さなかったら、どんなペナルティがあるの?
条例があれば最大十万円の過料。前科は付かない
地方税法683条により、市町村は法定外普通税の納税義務者が正当な事由なく681条の申告・報告をしなかった場合、条例で十万円以下の過料を科す規定を設けることができます。過料は刑罰ではないため前科は付きませんが、税本体とは別枠で科され、確定すれば滞納処分の例により徴収されます。科す前には地方自治法255条の3による告知と弁明の機会が与えられるため、正当な事由を示す資料は弁明期限内に提出することが重要です。
解説
十万円。市町村の窓口に出すはずだった一枚の申告書を「正当な事由」なく出さなかっただけで、条例を根拠にこの額までの過料を科されうる。しかも地方自治法14条が条例一般に許す過料の上限は5万円で、この条文はその倍まで市町村に認めている。対象は、国が法律で用意した税目ではなく、市町村が独自に条例で作った税(法定外普通税)だ。熱海市の別荘等所有税、豊島区の狭小住戸集合住宅税、原発立地自治体の使用済核燃料税などがこれにあたる。全国で見れば少数の税だが、該当者にとっては毎年出す申告そのものが義務になる。押さえておきたいのは、過料は刑罰ではないという点だ。前科は付かないが、税本体と不申告加算金とは別枠で科される。そして「正当な事由」を説明できるかどうかで、科されるかどうかが分かれる。通知が届いたら、まず自分のケースに正当な事由がないかを探すことから始まる
法的な位置づけ
地方税法第683条は、市町村法定外普通税に関する不申告過料の授権規定である。納税義務者が同法681条に基づく申告または報告を正当な事由なく行わなかった場合、市町村は条例により十万円以下の過料を科する旨を定めることができる。過料は刑罰ではなく行政上の秩序罰であり、地方自治法14条3項の一般上限五万円に対する特則となる。
よくある質問 AI による整理
Q1法定外普通税とは何ですか?
地方税法に定めのない税目を、自治体が総務大臣の同意を得て条例で新設する使途自由の税です。別荘等所有税や狭小住戸集合住宅税などがあります。
Q2法定外普通税の申告をしないとどうなる?
条例に定めがあれば、正当な事由がない限り十万円以下の過料を科されることがあります(地方税法683条)。税本体の納付義務も別に残ります。
Q3過料 十万円 いつまでに払う?
過料処分の通知書に記載された納期限までに納付します。期限を過ぎると督促を経て、地方自治法231条の3により滞納処分の例で徴収されえます。
Q4過料の通知に弁明はできる?
できます。地方自治法255条の3により、過料処分の前には告知と弁明の機会が与えられます。入院や郵便不着など正当な事由の資料を期限内に提出します。
Q5別荘等所有税 申告しない 違法?
熱海市の別荘等所有税は法定外普通税で、申告義務を怠ると条例に基づく過料の対象になりえます。相続で所有者になった場合も同様です。
Q6過料処分に不服がある場合は?
処分を知った日の翌日から3か月以内に審査請求を検討できます(行政不服審査法18条)。処分前であれば弁明書で争う方が効果的です。
Q7過料と不申告加算金は両方かかる?
かかりえます。不申告加算金は税額に連動する付帯税的な負担、過料は申告義務違反に対する秩序罰で、目的と根拠が異なり別枠で扱われます。
Q8条例に過料規定がなければ科されない?
科されません。683条は市町村に「設けることができる」と授権するだけなので、実際に科すには当該市町村の条例に過料規定があることが前提です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1過料って、罰金と同じで前科になっちゃうんですか?
なりません。過料は行政上の秩序罰で、刑法上の刑罰である罰金とは別物です。本条に基づく過料は市町村長が条例を根拠に科すもので、裁判所の刑事手続は通りません。実務のポイント:同じ法定外税でも、偽りや不正な手段で税を免れた場合は脱税の罪として刑事罰の対象になりえます。単に申告を忘れたのか、隠そうとしたのかで、扱いはまったく別の手続に分かれます
Q2税金はちゃんと払ったのに、申告してないだけで過料って取られるんですか?
理屈の上ではありえます。本条が問題にしているのは第681条による申告・報告をしなかったことで、納税の有無とは要件が別です。ただし「設けることができる」とある通り、条例に定めがあるか、市が実際に科すかは自治体次第です。実務のポイント:実務では、照会を受けてすぐに申告した人に過料まで科す例は多くないとされます。まず申告を済ませてから弁明する順番が鉄則です
間違えやすい点 AI による整理
- 「税金さえ払えば申告書は形式だから問題ない」と考えがちだが、本条の過料の対象は納税ではなく、申告・報告という行為である。税額を納めても申告義務を果たしていなければ、過料の要件は別に成立しうる
- 京都市などの宿泊税を思い浮かべて「自治体独自の税ならこの条文だ」と考えるのは前提が違う。宿泊税は使い道を定めた法定外目的税で、本条が対象とする法定外普通税とは別の類型である。どちらの税なのかを確かめないまま根拠条文を探すと、議論の出発点を誤る
- 過料は罰金と違って前科にならないから軽い、という理解は半分しか正しくない。前科は付かなくても、確定した過料は地方自治法231条の3により地方税の滞納処分の例で徴収でき、預金の差押えまで進みうる。軽いのは記録の扱いであって、取り立ての力ではない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 過料の上限額 | 地方税法683条:十万円以下 | 地方自治法14条3項:条例一般は五万円以下 地方自治法15条2項:長の規則は五万円以下 |
| 対象となる行為 | 法定外普通税の申告・報告(681条)を正当な事由なく怠ること | 条例違反一般 規則違反一般 |
| 前提となる義務・手続 | 681条の申告義務+条例の過料規定+告知・弁明(自治法255条の3) | 条例の罰則規定+告知・弁明(自治法255条の3) 規則の過料規定+告知・弁明(自治法255条の3) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾でも直轄市・県市の自治條例で罰鍰を定めることができ、上限は新臺幣十萬元とされる。地方の独自税課の根拠は地方稅法通則にある
韓国の地方税は法定税目が中心で、申告義務違反は主に無申告加算税という税額連動の負担で担保される
ドイツの市町村は州法の授権によりセカンドハウス税などの地方消費・支出税を条例で課し、申告義務違反を秩序違反として制裁できる
米国では州・地方の税法ごとに failure-to-file penalty が定められ、税額の一定割合とする方式が一般的
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 相続した熱海の別荘に、毎年何かの書類が届いていた。開けずに放置して三年、市から「過料処分の告知及び弁明の機会」と書かれた通知が来た。過料は条例の規定と市の判断で科されるもので、弁明書を出せる期限は通知に書かれた日付まで。残りは十日ほどしかない
- 豊島区で9戸以上の小規模住戸を含むワンルームマンションを建てる施主の立場だとしたら、何を求められるのか? 狭小住戸集合住宅税の申告義務を負うのは建築主で、設計事務所でも施工会社でもない。「業者がやってくれると思っていた」は正当な事由になりにくい
- 入院中で申告期限を過ぎてしまった。この場合、診断書や入院証明を添えて事情を説明すれば「正当な事由」と認められる余地がある。黙っていると、事情は存在しなかったものとして扱われる
- 市役所の税務担当として、不申告者リストを前にしている。過料を科すには条例に定めがあることが前提で、地方自治法255条の3に従い、事前に相手に告知して弁明の機会を与えなければならない。この手続を飛ばした処分は取消しの対象になりうる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 通知書が告知・弁明の段階か、すでに処分なのかを確認する2. 入院、災害、通知が届かなかったなど「正当な事由」を示す資料(診断書、郵便事故の記録)を集める3. 弁明期限内に書面で事情を説明し、同時に未提出の申告を済ませる4. 処分が出て納得できない場合は、処分を知った日の翌日から3か月以内に審査請求(行政不服審査法18条)を検討する
訴えられた側:この立場は課税する市町村側である。1. 自分の市の条例に過料規定があるかを確認する(本条は「設けることができる」と定めるだけで、条例がなければ科せない) 2. 地方自治法255条の3に従って告知と弁明の機会を必ず与える3. 正当な事由の主張を記録に残して検討する4. 金額は10万円以下の範囲で、不申告の期間や悪質性に見合うものにする
時効(請求できる期限):本条に固有の時効はない。過料処分への審査請求は処分を知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)。科された過料の徴収権は、地方自治法236条により5年で時効消滅すると解されるのが一般的だが、解釈が分かれる余地もある(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:本条の過料は申告義務の実効性を担保する秩序罰であり、刑罰ではない。条例の定めがあって初めて科すことができ、地方自治法255条の3の告知・弁明手続を欠いた処分は違法として取消しの対象になりうる。
- 地方税法 第681条過料の前提となる申告・報告義務
- 地方税法 第669条法定外普通税の新設に総務大臣同意
- 地方税法 第671条総務大臣が同意しない場合の要件
- 地方税法 第3条地方税の賦課徴収は条例で定める
- 地方自治法 第14条条例の過料上限5万円の一般原則
- 地方自治法 第255条の3過料処分前の告知と弁明の機会
- 地方自治法 第231条の3過料を滞納処分の例により徴収
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