地方税法 第86条(ゴルフ場利用税に係る脱税に関する罪)
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- 第八十三条第二項の規定により徴収して納入すべきゴルフ場利用税に係る納入金の全部又は一部を納入しなかつたときは、その違反行為をした者は、五年以下の拘禁刑若しくは百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
- 2.前項の納入しなかつた金額が百万円を超える場合には、情状により、同項の罰金の額は、同項の規定にかかわらず、百万円を超える額でその納入しなかつた金額に相当する額以下の額とすることができる。
- 3.法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者がその法人又は人の業務に関して第一項の違反行為をした場合には、その行為者を罰するほか、その法人又は人に対し、同項の罰金刑を科する。
- 4.前項の規定により第一項の違反行為につき法人又は人に罰金刑を科する場合における時効の期間は、同項の罪についての時効の期間による。
この条文の基本情報
ゴルフ場利用税に係る脱税に関する罪とは何ですか?
定義ゴルフ場利用税に係る脱税に関する罪とは、地方税法第86条に定められた規定で、「第八十三条第二項の規定により徴収して納入すべきゴルフ場利用税に係る納入金の全部又は一部を納入しなかつたときは、その違反行為をした者は、五年以下の拘禁刑若しくは百…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 地方税法第86条(ゴルフ場利用税に係る脱税に関する罪)は、日本の地方税法に含まれる条文です。
- 地方税法第86条の条文原文は「第八十三条第二項の規定により徴収して納入すべきゴルフ場利用税に係る納入金の全部又は一部を納入しなかつたときは、その違反行為をした者は、五年以下の拘禁刑若しくは百…」で始まります。
- 地方税法第86条は第二章 道府県の普通税に置かれています。
- 地方税法の公布日は昭和25年7月31日です。
- 地方税法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 地方税法第86条の前の条は地方税法第85条です。
- 地方税法第86条の次の条は地方税法第87条です。
- 地方税法第86条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第86条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000226 - 本サイト収録
地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第86条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000226/86
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点地方税法86条は、ゴルフ場利用税の納入金を納めなかった者を5年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金に処す。不納入額が100万円を超えると、罰金はその額まで上がりうる。
Q · ゴルフ場が預かった利用税を納めずにいたら、どうなるの?
犯罪になりうる。最大5年の拘禁刑か罰金、会社にも罰金
地方税法86条1項により、特別徴収義務者として徴収・納入すべきゴルフ場利用税の納入金を納めなかった者は、5年以下の拘禁刑若しくは100万円以下の罰金、又はその併科に処されます。不納入額が100万円を超える場合、罰金は情状によりその不納入額まで引き上げられます(2項)。さらに従業者が業務に関して違反した場合、行為者に加え法人や事業主にも罰金が科されます(3項)。延滞金の支払いで済む話ではありません。
解説
ゴルフ場の会計伝票に印字されている「利用税」の一行は、ゴルフ場の売上ではない。プレーヤーが負担する都道府県税を、ゴルフ場経営者が「特別徴収義務者」(税金を代わりに集めて役所へ届ける役目を法律で負わされた者)として一時的に預かっているだけである。第86条は、その預かり金を条例で定める期限までに納めなかった場合を犯罪としている。法定刑は5年以下の拘禁刑、100万円以下の罰金、またはその両方である。注目すべき点は二つある。第一に、納めなかった額が100万円を超えると、罰金の上限がその不納入額まで引き上がる。第二に、実際に資金を回した経理担当者や支配人が罰せられるだけでなく、運営会社にも罰金が科される(両罰規定)。資金繰りに困った月に「来月まとめて納めればいい」と考えて預かり税を運転資金に回すことは、帳簿上の操作で済む話ではない。刑事事件の入口に立つ行為である
法的な位置づけ
地方税法第86条は、ゴルフ場利用税の納入金不納入罪を定める規定である。特別徴収義務者が利用者から徴収して納入すべき納入金の全部又は一部を納入しなかった場合に、行為者を5年以下の拘禁刑若しくは100万円以下の罰金又はその併科に処し、不納入額が100万円を超える場合の罰金上限の引上げ、法人等への両罰規定、法人処罰の時効期間を併せて定める。
よくある質問 AI による整理
Q1ゴルフ場利用税とは何ですか?
ゴルフ場でのプレーに対して都道府県が課す地方税です。プレーヤーが負担し、ゴルフ場経営者が特別徴収義務者として預かって納めます。
Q2ゴルフ場利用税 納めないとどうなる?
地方税法86条により、5年以下の拘禁刑若しくは100万円以下の罰金、又はその併科となりえます。延滞金とは別に刑事罰の対象です。
Q3ゴルフ場利用税の不納入 罰金はいくら?
原則は100万円以下です。ただし不納入額が100万円を超える場合、情状によりその不納入額に相当する額まで罰金を引き上げられます(2項)。
Q4ゴルフ場利用税の不納入で会社も罰せられる?
罰せられえます。3項の両罰規定により、従業者が業務に関して違反した場合、行為者本人に加えて法人や事業主にも罰金刑が科されます。
Q5ゴルフ場利用税 不納入の時効はいつまで?
法定刑の上限が5年の拘禁刑のため、公訴時効は5年です(刑事訴訟法250条2項5号)。法人の罰金の時効も同じ期間になります(4項)。
Q6特別徴収義務者とは誰のこと?
税金を利用者から代わりに集めて自治体に納める義務を法律で負う者です。ゴルフ場利用税では、条例で指定されたゴルフ場の経営者等が該当します。
Q7ゴルフ場利用税は誰が払う税金?
税を負担するのはプレーヤーです。ゴルフ場はプレー料金と一緒に受け取り、預かり金として都道府県に納入する役割を担います。
Q8ゴルフ場利用税を運転資金に回すのは違法?
期限までに納入しなければ違法です。預かった税は経営者のお金ではなく、流用して納入が遅れれば86条の刑事罰の対象になりえます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1利用税をお客さんから取り忘れていた月も、納めないとダメなんですか?
第86条は「徴収して納入すべき」納入金を対象にしている。そのため、実際に受け取ったかどうかよりも、納入する義務があるかどうかが基準になる構造である。実際にどう扱われるかは、事情によって判断が分かれうる。実務のポイント:取り忘れた分を自社で負担して納めた記録は、故意がなかったことを示す材料として、後で効いてくることがある
Q2社長に言われて振込みを止めただけの経理担当でも罰せられますか?
罰せられうる。第1項が罰するのは「違反行為をした者」であり、第3項は行為者を罰したうえで、さらに法人にも罰金を科すと定めている。上司の指示があったことは、量刑上の事情として考慮される余地がある。実務のポイント:指示がメールや書面で残っているかどうかで、担当者の立場は大きく変わる。口頭で指示されたときは、その日のうちにメモを残しておくこと
間違えやすい点 AI による整理
- 「税金を払えなかっただけで、延滞金を払えば済む」と思われがちである。しかし第86条が罰しているのは、他人から預かったお金を納めないことである。自分の税金を滞納するのとは性質が違う。延滞金や加算金などの行政上の負担とは別に、刑事罰が並行して科されうる
- 罰金の上限が100万円であることは知られていても、第2項の存在まで知る人は少ない。不納入額が100万円を超えると、罰金はその不納入額に相当する額まで引き上げられる。たとえば不納入額が1,500万円なら、罰金の上限は1,500万円まで届きうる。未納を長く放置するほど刑事上のリスクも膨らむ
- 経営者の目には「会社の口座にある会社のお金」に見える。法律の目には「プレーヤーが都道府県に納めるために預けたお金」に見える。この見え方のずれが、善意の資金繰りを犯罪へ変えてしまう。さらに第3項によって、行為者個人と法人の両方が罰の対象になる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の性質 | 地方税法86条:納入しなかった行為への刑事罰 | 地方税法83条:特別徴収義務者の納入義務(本罪の前提) 地方税法18条:地方税の徴収権の消滅時効 |
| 効果 | 5年以下の拘禁刑・100万円以下(不納入額まで加重可)の罰金、両罰規定 | 条例で定める納期限までに納入金を納める義務の発生 法定納期限の翌日から5年で徴収権が消滅 |
| 期間の考え方 | 公訴時効5年(刑事訴訟法250条)、法人罰金も同期間(本条4項) | 条例で定める納期限 行政上の徴収権の時効5年 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も代徴人・扣繳義務人が預かった税を納めない行為を刑事罰の対象とする。預かり税の流用を自己の税の滞納より重く見る構造は日本と共通する。
韓国は源泉徴収義務者が徴収した税を正当な理由なく納付しない場合を処罰する。国税中心の規定である点で、地方税の個別罰則を持つ日本と体系が異なる。
ドイツは源泉税の不納付を原則として秩序違反(過料)とし、詐術を伴えば§370の脱税罪となる。日本の本条より刑事化の範囲が狭い。
米国は徴収した税(トラストファンド税)を故意に納めない行為を重罪とする。故意要件を明示する点が特徴である。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 地方のゴルフ場で経理を任されている。冬場は客が減って給与支払いが苦しく、社長から「利用税の納付は二か月待ってもらおう」と言われた。指示どおりに振替を止めれば、手を動かしたあなた自身が第1項の「違反行為をした者」になりうる。社長の指示だったという事情は、量刑の情状にとどまる可能性が高い
- もし、買収を検討しているゴルフ場の帳簿に、過去三年分の利用税の未納が見つかったらどうなる? 株式を取得して会社ごと引き継ぐ形であれば、法人としての納入義務も、両罰規定による罰金リスクも、その会社に残ったままになる
- 県税事務所から「納入申告と入場者数が合わない」という連絡が来た。調査は来週である
- コース管理の委託先が、プレー代と一緒に受け取った利用税を本部に送らず自社口座に留めていた。ゴルフ場オーナーのあなたは「委託先がやったことだ」と主張したいが、特別徴収義務者として指定されているのが誰なのかで、責任の所在は大きく変わる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 社内の経理担当者や買収検討者として未納に気付いたら、まず納入申告書、入場者記録、入金記録を保全する2. 指示した人物と実行した人物を時系列で記録する。第3項により行為者と法人の両方が問われうるため、責任の所在を早めに切り分けておくことが重要である3. 税理士と弁護士に同時に相談し、自主納付の段取りを組む4. 買収の場面であれば、未納額の確定と補償条項を契約の前提条件にする
訴えられた側:1. 未納分を直ちに納める。不納入額が小さいほど、第2項による罰金の上振れリスクも小さくなる2. 未納に至った経緯(災害、売上急減、指示系統)を資料で裏付ける3. 弁護士を通じて県税事務所とやり取りし、告発前の是正を優先する4. 自分が実行行為者なのか法人の代表者なのかを整理し、両罰規定の下での防御方針を分けて考える
時効(請求できる期限):法定刑の上限が5年の拘禁刑であるため、公訴時効は5年である(刑事訴訟法250条2項5号)。起算点は、納入しなかった行為が完了した時点、すなわち条例で定める納期限を過ぎた時点と考えられる。法人に科す罰金の時効もこれと同じ5年になる(本条4項)。行政上の徴収権の時効は、法定納期限の翌日から5年である(地方税法18条。最新の改正状況をご確認ください)
学説
過失推定説(判例・通説):本条3項のような両罰規定に基づく法人・事業主の処罰は無過失責任ではなく、従業者の選任・監督上の過失を推定するものと解される。事業主は注意を尽くしたことを立証すれば免責の余地がある。
改正沿革 AI による整理
- 平成元年(1989年) 消費税の導入にあわせて娯楽施設利用税が廃止され、ゴルフ場の利用に限ってゴルフ場利用税として存続した。本条の前身となる規定との関係は、人的な検証が必要である
- 令和4年(2022年)公布、令和7年(2025年6月1日)施行 刑法等の改正に伴い、「懲役」が「拘禁刑」に改められた
改正の年表
- 1.平成元年(1989年) 改正:消費税導入に伴い娯楽施設利用税が廃止され、ゴルフ場の利用に限りゴルフ場利用税として存続した。
- 2.令和4年(2022年)公布・令和7年(2025年)施行 改正:刑法等の改正に伴い、法定刑の「懲役」が「拘禁刑」に改められた。
- 地方税法 第83条特別徴収義務者の納入義務、本罪の前提
- 地方税法 第75条ゴルフ場利用税の課税根拠
- 地方税法 第18条地方税の徴収権の消滅時効5年
- 刑事訴訟法 第250条公訴時効期間の算定根拠
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