地方公務員法 第20条(採用試験の目的及び方法)
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- 採用試験は、受験者が、当該採用試験に係る職の属する職制上の段階の標準的な職に係る標準職務遂行能力及び当該採用試験に係る職についての適性を有するかどうかを正確に判定することをもつてその目的とする。
- 2.採用試験は、筆記試験その他の人事委員会等が定める方法により行うものとする。
この条文の基本情報
採用試験の目的及び方法とは何ですか?
定義採用試験の目的及び方法とは、地方公務員法第20条に定められた規定で、「採用試験は、受験者が、当該採用試験に係る職の属する職制上の段階の標準的な職に係る標準職務遂行能力及び当該採用試験に係る職についての適性を有するかどうかを正確に判…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 地方公務員法第20条(採用試験の目的及び方法)は、日本の地方公務員法に含まれる条文です。
- 地方公務員法第20条の条文原文は「採用試験は、受験者が、当該採用試験に係る職の属する職制上の段階の標準的な職に係る標準職務遂行能力及び当該採用試験に係る職についての適性を有するかどうかを正確に判…」で始まります。
- 地方公務員法第20条は第二節 任用に置かれています。
- 地方公務員法の公布日は昭和25年12月13日です。
- 地方公務員法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 地方公務員法第20条の前の条は地方公務員法第19条です。
- 地方公務員法第20条の次の条は地方公務員法第21条です。
- 地方公務員法第20条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
地方公務員法(昭和二十五年法律第二百六十一号)第20条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000261 - 本サイト収録
地方公務員法(昭和二十五年法律第二百六十一号)第20条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000261/20
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点地方公務員法20条は、採用試験の目的を標準職務遂行能力と職への適性の正確な判定と定め、試験方法は筆記試験その他の人事委員会等が定める方法によるとする。
Q · 公務員試験って、結局点数の高い順に受かるものじゃないの?
能力と適性の判定が目的で、方法は人事委員会等が決める
地方公務員法20条1項は、採用試験の目的を、その職の段階で標準的に求められる標準職務遂行能力と職への適性を正確に判定することと定めています。順位付けそのものは目的ではありません。2項は試験方法を「筆記試験その他の人事委員会等が定める方法」としているため、教養試験を課さず SPI や面接中心で選考する自治体も条文の枠内です。標準職務遂行能力の内容は任命権者が15条の2に基づき定めます。
解説
公務員試験の点数は、あなたが「賢いかどうか」を測るものではない。地方公務員法20条が採用試験の目的として定めているのは、その職の段階(係員、主任など)で標準的に求められる「標準職務遂行能力」と、その職への「適性」があるかどうかを正確に判定することだけである。受験者を順位付けすること自体は目的とされていない。標準職務遂行能力の中身は任命権者(あなたを採用する知事や市長など)が自分で定める(15条の2)。つまり、自治体ごとに「合格の物差し」が文章で決まっている。2項は、試験方法を「筆記試験その他の人事委員会等が定める方法」としている。教養試験をやめて SPI を使う、面接だけで決める、といった自治体が合法的に存在するのはこの一文があるからだ。過去問を何周も解く前に、志望先がこの物差しをどう定めているかを読むこと。それを読んだ受験者と読まなかった受験者では、面接で話す中身がまるで違ってくる。
法的な位置づけ
地方公務員法20条は、地方公共団体の職員の採用試験について、その目的を、受験者が当該職の属する職制上の段階の標準的な職に係る標準職務遂行能力及び当該職についての適性を有するかどうかの正確な判定に置き、試験の方法を筆記試験その他の人事委員会等が定める方法によるものとする規定である。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.志望自治体の標準職務遂行能力を確認する 任命権者が15条の2に基づいて定めた標準職務遂行能力の一覧を、自治体のウェブサイトや人事評価制度の公表資料で探し、受験する職の段階(係員など)に対応する項目を書き出す
- 2.募集要項で試験方法と評価の観点を読む 20条2項により試験方法は自治体ごとに異なる。募集要項・試験案内から、教養試験の有無、SPI の採用、面接・集団討論の回数と配点を確認し、どの種目で何が測られるかを整理する
- 3.能力項目の言葉で面接回答を組み立てる 書き出した能力項目ごとに、自分の経験から具体的なエピソードを1つずつ対応させ、面接官の評価表の言葉で語れるように準備する
- 4.不合格なら受付期間内に成績開示を請求する 合格発表後、自治体の成績開示制度の受付期間を確認し、本人確認書類を持参して口頭開示などを請求する。制度で開示されない情報は、個人情報保護法に基づく保有個人情報の開示請求を検討する
よくある質問 AI による整理
Q1標準職務遂行能力とは何ですか?
職制上の段階ごとの標準的な職で職務を遂行するうえで発揮することが求められる能力です。地方公務員法15条の2に基づき、任命権者が定めます。
Q2地方公務員の採用試験は何のために行われますか?
地方公務員法20条1項により、受験者が標準職務遂行能力とその職への適性を有するかどうかを正確に判定するために行われます。
Q3公務員試験で筆記試験は必須ですか?
必須ではありません。20条2項は筆記試験を例示としたうえで、方法を人事委員会等が定めるとしています。面接や SPI 中心の設計も可能です。
Q4公務員試験の成績は開示してもらえますか?
多くの自治体が口頭開示などの成績開示制度を設けています。受付期間が合格発表後の短い期間に限られることがあるため、募集要項で確認が必要です。
Q5公務員試験の不合格に不服申立てはできますか?
試験結果についての処分は行政不服審査法7条1項により審査請求の対象外です。訴訟の余地はありますが、試験機関の裁量が広く認められます。
Q6採用試験の方法は誰が決めますか?
20条2項により人事委員会等が定めます。人事委員会を置かない市町村では、競争試験等を行う公平委員会や任命権者が実施する仕組みがあります。
Q7公務員試験の面接では何が見られていますか?
20条の目的からすると、その職の段階で求められる標準職務遂行能力と職への適性です。評価項目は自治体の定める能力の定義と対応しています。
Q8採用試験の基準は入庁後も関係ありますか?
関係します。同じ標準職務遂行能力が、採用後の人事評価(23条以下)や昇任の判断でも物差しとして使われる仕組みです。
この条文についての質問 AI による整理
Q1面接で落とされたんですけど、納得できないので不服申立てってできますか?
簡単ではない。行政不服審査法7条1項は、専ら人の学識技能に関する試験の結果についての処分を審査請求の対象から外している。訴訟を起こしても、20条のもとで能力と適性の判定は試験機関の広い裁量に委ねられる。実務のポイント:現実的な一手は、争うことより成績開示である。どの種目で何点足りなかったのかを数字で知れば、翌年の合格率は目に見えて変わる
Q2教養試験なしで受けられる市役所って、手抜きの採用なんじゃないですか?
手抜きではない。20条2項は、筆記試験を例示としたうえで、試験方法を人事委員会等が定めるとしている。能力と適性を正確に判定できるなら、SPI や面接中心の方法も条文の枠内である。実務のポイント:教養試験がない分、面接や集団討論の配点が非常に大きい場合が多い。民間向けの対策しかしていない受験者は、面接で標準職務遂行能力の言葉を使えずに差をつけられる
間違えやすい点 AI による整理
- 筆記試験の上位から順番に合格すると思われがちだが、20条が定める目的は能力と適性の判定である。筆記は方法の一例にすぎず、面接や論文で適性が低いと判断されれば、筆記の順位は結果を救わない
- 年齢制限や学歴要件も20条で決まると思っていないだろうか。問いの立て方がずれている。誰が受験できるかは19条(受験資格)の話で、20条は試験で何を測るかの話である。19条は、受験資格を職務遂行上必要な最少限度の客観的かつ画一的な要件に限っている。不当な受験資格を争うなら、見るべき条文は19条だ
- 受験者から見れば、採用試験は一回きりの関門にすぎない。しかし法律上は、同じ標準職務遂行能力が採用後の人事評価(23条以下)や昇任の判断にも使われる。試験対策で物差しを理解した人と、丸暗記で通り抜けた人との差は、入庁後の評価面談でもう一度表れる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する対象 | 20条:採用試験で何を測るか(目的と方法) | 19条:誰が受験できるか(受験資格) 15条の2:測る物差しの中身(標準職務遂行能力の定義) |
| 決定主体 | 試験方法は人事委員会等が定める | 受験資格は人事委員会等が定める 標準職務遂行能力は任命権者が定める |
| 争うときの着眼点 | 判定の方法が能力・適性の判定として合理的か | 要件が職務遂行上必要な最少限度の客観的かつ画一的なものか 能力の定義が公表され、試験・評価と対応しているか |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は憲法で公開競争試験による公務員選抜を定め、考試院が全国統一的に試験を実施する。自治体ごとに方法を設計できる日本とは集権度が大きく異なる
韓国も地方公務員の公開競争採用試験を法律で定める。筆記中心の統一的な試験運用が比較的強い点で日本と異なる
ドイツは憲法レベルで適性・能力・専門的業績に基づく公職就任を保障する(Bestenauslese)。能力主義を基本権として位置付ける点が特徴
米国連邦は競争試験による任用を定める。州・地方政府は州ごとの civil service 法で規律され、制度は多様である
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 教養試験は満点近かったのに、二次の面接で落ちた。納得がいかないまま、成績開示の窓口を探している。20条が見ているのは知識量ではなく、能力と適性の両方である。面接の配点が高い設計も、条文の趣旨どおりなのだ
- もし志望先の市が「来年度から教養試験を廃止し、SPI と面接だけにする」と発表したら、それは違法にならないのか? 20条2項は、試験方法の決定を人事委員会等に任せている。筆記試験は例示にすぎず、方法の変更そのものは条文の枠内である
- あなたは市役所の人事課で採用試験の設計を任された。募集開始まで残り3週間しかないのに、面接の評価項目がまだ「元気さ」「熱意」のままだ。評価項目を標準職務遂行能力とつなげて説明できなければ、落ちた受験者から理由を問われたとき、組織として答えられない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 不合格の理由を知りたいなら、まず自治体の成績開示制度(口頭開示など)を確認し、受付期間内に請求する2. 開示されない情報については、個人情報の保護に関する法律に基づく保有個人情報の開示請求を検討する3. 性別、国籍、障害など、能力や適性と無関係な理由で扱いが違った疑いがあれば、募集要項や面接内容を記録し、13条(平等取扱い)や18条の2(公開平等)の観点で弁護士に相談する4. 受験資格そのものが不当だと感じるなら、争うべきは19条である
訴えられた側:1. 採用試験を実施する人事担当者は、各試験種目が標準職務遂行能力や適性のどれを測るのかを文書に残す2. 面接評価表の項目は15条の2に基づく能力の定義と対応させ、評価者ごとの差を小さくする研修を行う3. 試験方法を変えるときは、人事委員会規則などで根拠を整え、事前に公表する4. 受験者からの開示請求に備えて、採点記録の保存期間を決めておく
時効(請求できる期限):特定の時効はない。不合格決定を処分として争う場合、処分性については実務上判断が分かれているが、取消訴訟を起こすなら処分を知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)である。試験結果についての処分は、行政不服審査法7条1項により審査請求の対象外とされている。国家賠償請求は、損害と加害者を知った時から3年(民法724条)
学説
通説:20条は15条の能力実証主義を採用段階で具体化した規定であり、試験の目的を能力と適性の判定に限定することで情実任用を排除する。方法の選択は人事委員会等の裁量に委ねられるが、目的との合理的関連が求められる
改正沿革 AI による整理
- 平成26年(2014年)公布、平成28年(2016年)4月施行 地方公務員法の改正により、採用試験の目的が「職務遂行能力の判定」から「標準職務遂行能力及び適性の判定」へ改められた。あわせて、試験方法を条文で列挙する形式から、筆記試験その他の人事委員会等が定める方法による形式へ改正されたとされる(改正前の文言と施行日は要検証)
改正の年表
- 1.昭和25年(1950年) 新設:地方公務員法の制定により、採用試験の目的を職務遂行能力の判定とし、筆記試験・口頭試問などの方法を条文で列挙する規定として設けられた
- 2.平成26年(2014年) 改正:地方公務員法の改正(平成28年4月施行)により、目的が標準職務遂行能力及び適性の判定へ改められ、試験方法は筆記試験その他の人事委員会等が定める方法によるとされた
- 地方公務員法 第15条任用の根本基準、能力の実証による任用
- 地方公務員法 第15条の2標準職務遂行能力の定義と任命権者による設定
- 地方公務員法 第18条の2採用試験の公開平等原則
- 地方公務員法 第19条受験資格の最少限度要件
- 地方公務員法 第22条条件付採用、試験後の能力実証の継続
- 教育公務員特例法 第11条公立学校教員は競争試験でなく選考で採用
- 行政不服審査法 第7条試験結果の処分を審査請求の対象外とする特則
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