受講中の講座ブックマーク無料で登録

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年4月5日読了 6 分6 分6 分

地方公務員法 第26条(給料表に関する報告及び勧告)

クイックジャンプ

人事委員会は、毎年少くとも一回、給料表が適当であるかどうかについて、地方公共団体の議会及び長に同時に報告するものとする。給与を決定する諸条件の変化により、給料表に定める給料額を増減することが適当であると認めるときは、あわせて適当な勧告をすることができる。

この条文の基本情報

給料表に関する報告及び勧告とは何ですか?

定義給料表に関する報告及び勧告とは、地方公務員法第26条に定められた規定で、「人事委員会は、毎年少くとも一回、給料表が適当であるかどうかについて、地方公共団体の議会及び長に同時に報告するものとする。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 地方公務員法第26条(給料表に関する報告及び勧告)は、日本の地方公務員法に含まれる条文です。
  2. 地方公務員法第26条の条文原文は「人事委員会は、毎年少くとも一回、給料表が適当であるかどうかについて、地方公共団体の議会及び長に同時に報告するものとする。」で始まります。
  3. 地方公務員法第26条は第四節 給与、勤務時間その他の勤務条件に置かれています。
  4. 地方公務員法の公布日は昭和25年12月13日です。
  5. 地方公務員法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 地方公務員法第26条の前の条は地方公務員法第25条です。
  7. 地方公務員法第26条の次の条は地方公務員法第26条の2です。
  8. 地方公務員法第26条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式地方公務員法(昭和二十五年法律第二百六十一号)第26条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000261
  • 本サイト収録地方公務員法(昭和二十五年法律第二百六十一号)第26条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000261/26

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点地方公務員法26条は、人事委員会が毎年少なくとも1回、給料表の適否を議会と長に同時に報告し、必要なら増減を勧告できると定める。勧告に拘束力はない。

Q · 人事委員会が給与の引上げを勧告したら、公務員の給料は自動的に上がるの?

いいえ。議会が給与条例を改正して初めて変わる

地方公務員法26条に基づき、人事委員会は毎年少なくとも一回、給料表が適当かどうかを議会と長に同時に報告し、必要と認めるときは給料額の増減を勧告できます。ただし勧告に法的拘束力はありません。給与は条例で定めるとされているため(同法24条・25条)、首長が給与条例の改正案を提出し、議会が可決して初めて給料表が改定されます。財政事情を理由に、勧告の一部だけを実施したり、実施を見送ったりした例もあります。

解説

毎年秋、47の都道府県と20の政令市(加えて、人事委員会を置く一部の市と特別区)で、同じ種類の文書が議会と首長のもとへ同じ日に届く。人事委員会の「給与勧告」である。本条が人事委員会に課しているのは、給料表(職員の等級と号給ごとに月給額を並べた一覧表)が適当かどうかを年に一回以上報告することと、必要なときに増額または減額を勧告することだ。ここで大事なのは次の三点である。第一に、勧告に法的拘束力はない。実際に給料を変えるのは給与条例であり、議会が議決しない限り1円も変わらない。第二に、報告は議会と首長に「同時に」出さなければならない。首長が手元で握りつぶして、議会に届く前に中身を薄めることを防ぐ設計だ。第三に、減額の勧告もありうる。公務員はストライキを禁じられており(本法37条)、その埋め合わせ(代償措置)として、中立の機関が民間の給与を調べて給与水準を示す仕組みが置かれている。ニュースの「公務員給与○年連続増」は、この一連の流れの最後の一場面にすぎない。

法的な位置づけ

地方公務員法26条は、人事委員会による給料表に関する報告及び勧告を定める規定である。人事委員会は毎年少なくとも一回、給料表の適否を地方公共団体の議会及び長に同時に報告し、給与を決定する諸条件の変化により給料額の増減が適当と認めるときは、あわせて勧告することができる。勧告に法的拘束力はなく、給与の決定は条例による。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.勧告書と報告の全文を入手する 自治体の人事委員会のウェブサイトで、当年度の給与に関する報告と勧告の全文を入手する。概要版だけでなく本文と参考資料まで確認する
  2. 2.公民較差と比較方法を確認する 勧告書に記載された公民較差の額・率と、役職・学歴・年齢などをそろえて比べる比較方法を確認し、増額・減額の根拠を把握する
  3. 3.条例案提出までの日程を押さえる 首長が給与条例改正案を議会に提出する時期と、総務委員会などの審議日程を確認する。意見や要望は条例案の提出前に届けて初めて内容に影響しやすい
  4. 4.要望・交渉・陳情を行う 職員は職員団体を通じて当局と交渉し(本法55条、ただし労働協約は結べない)、住民や議員は数字の根拠を添えて陳情や質疑を行う

よくある質問 AI による整理

Q1人事委員会勧告とは

都道府県や政令市などに置かれる人事委員会が、民間給与との比較をもとに給料表の適否を報告し、増減を求めるものです。根拠は地方公務員法26条です。

Q2人事委員会勧告 いつ出る

例年8月の人事院勧告の後、9月から10月ごろに出されることが多く、給与条例の改正は11月から12月の議会で審議されるのが通例です。

Q3人事委員会勧告 マイナス勧告 ある?

あります。26条は「増減」の勧告を認めており、民間賃金が低迷した平成14年(2002年)前後には月給の引下げ勧告が各地で出されました。

Q4給料表とは

職員の職務の級と号給ごとに月給額を並べた一覧表です。給与条例で定められ、人事委員会はその適否を毎年点検して報告します。

Q5公民較差とは

公務員と民間の給与水準の差のことです。役職・学歴・年齢などの条件をそろえて比べ、その差額や率が勧告の根拠として示されます。

Q6人事委員会勧告 ボーナスも対象?

実務上は、同じ勧告の中で期末手当・勤勉手当の支給月数も扱われることが多いです。ただし26条が直接対象とするのは給料表の給料額です。

Q7人事委員会 報告 議会と首長 どちらに出す

両方に「同時に」出します。首長が内容を手元で調整してから議会に伝えることを防ぎ、勧告の存在と内容を隠せないようにする設計です。

Q8地方公務員の給料 誰が決める

最終的に決めるのは議会です。給与は条例で定めるとされ(本法24条・25条)、人事委員会の勧告は判断材料にとどまり拘束力はありません。

この条文についての質問 AI による整理

Q1人事委員会の勧告って、無視されたら違法にならないの?

勧告に法的拘束力はない。給与は条例で定めると決まっているため(本法24条、25条)、議会が勧告どおりに可決しなくても、直ちに違法とはならない。実務のポイント:ただし不実施が何年も続くと、労働基本権の制約に対する代償措置が機能していないという主張の材料になる。見送りを決めた年度の議事録と交渉記録は、後で必ず問題になる

Q2うちの市には人事委員会がないけど、給料はどう決まってるの?

人事委員会を必ず置かなければならないのは都道府県と政令市だけで、多くの市町村には公平委員会しかない(本法7条)。公平委員会には給与勧告の権限がないため、国の人事院勧告や県の人事委員会勧告を参考に、市が条例を改正する。実務のポイント:市町村の担当者は県の勧告の内容を事実上なぞることが多い。自分の市の給与水準を知りたいなら、県の勧告書と総務省が公表するラスパイレス指数をあわせて見るのが近道である

間違えやすい点 AI による整理

  • 「人事委員会が勧告したのだから、給料は自動的に上がる」と思われがちだが、勧告に法的拘束力はない。給与は条例で定めると法律が決めている(本法24条、25条)。議会が条例を改正しなければ何も変わらない。実際に、財政難を理由に勧告の一部だけを実施したり、実施を先送りしたりした例は各地にある
  • 「自分の町の公務員給与も人事委員会が決めている」という前提がそもそも誤っている。人事委員会を置かなければならないのは都道府県と政令市だけで、人口15万人以上の市と特別区は置くかどうかを選べる(本法7条)。大半の市町村には、給与勧告の権限を持たない公平委員会しかない。そうした市町村は、国の人事院勧告や県の勧告を参考に、自分たちで給与を決めている
  • 住民から見れば、勧告は「公務員が自分たちの給料を上げるための儀式」に映る。法律上の位置づけは逆で、ストライキも労働協約の締結もできない職員(本法37条、55条)に対する代償措置である。勧告を形だけのものにし続けると、労働基本権の制約が合憲だとされてきた前提(最大判昭和51.5.21)そのものが問われることになる。その範囲については、実務上も学説上も解釈が分かれている
比較の観点この条文ほかの条文
内容26条:給料表の適否の定期報告と増減の勧告14条:情勢適応の原則と随時の勧告
24条:給与決定の原則(職務給・均衡の原則など)
主体人事委員会地方公共団体(1項)、人事委員会(2項)
給与を定める地方公共団体
時期毎年少なくとも一回随時
時期の定めなし
法的効果報告は義務、勧告は任意で拘束力なし措置を講ずる努力義務と勧告権
給与は条例で定めるという決定の枠組み

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
公務人員俸給法

台湾では俸給の調整を行政院が予算とあわせて決定し、日本の人事委員会のような独立機関による勧告制度はない。

韓国
지방공무원법・지방공무원 보수규정

韓国では公務員報酬を大統領令などの規定で定め、日本型の独立人事機関による年次勧告は置かれていない。

ドイツ
Bundesbesoldungsgesetz § 14

ドイツでは公務員給与を法律で定め、扶養原則(Alimentationsprinzip)により適正な水準が憲法上要請される。

アメリカ
Federal Employees Pay Comparability Act of 1990

米国連邦では民間給与との比較調査にもとづき給与改定を行う仕組みがあり、民間準拠という発想は日本と共通する。

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 県庁に勤めて3年目。10月に人事委員会が月給1.2% 増の勧告を出したが、知事は財政難を理由に「一部見送り」を表明した。12月議会の給与条例改正案が提出されるまで、残りは6週間しかない。職員団体の交渉が山場を迎えるのは、まさにこの期間である
  • 勧告で給料が下がることもあるのか? ある。平成14年(2002年)前後から、民間賃金の低迷を反映した月給のマイナス勧告が各地で出された。「公務員の給料は必ず上がる」は神話にすぎない
  • 市議会議員であるあなたのもとに、住民から「民間は苦しいのに公務員だけ昇給か」という陳情が届いた。勧告どおり可決するのか、減額修正を出すのか。判断材料として一番使えるのは、勧告書の末尾にある公民較差(公務員と民間の給与差)の計算方法である

取るべき行動

被害を受けた側:勧告が実施されずに給与を据え置かれた職員の場合:1. 自治体の人事委員会のサイトで勧告書と報告の全文を入手し、公民較差の額を確認する2. 職員団体を通じて当局と交渉する(本法55条。ただし労働協約は結べない) 3. 議会の総務委員会の審議日程を確認し、条例案の提出前に要望書を出す4. 勧告そのものは行政処分ではないと一般に解されており、取消訴訟を起こすのは難しい。争うなら、給与条例の運用や給与の支払いを対象にするのが筋になる

訴えられた側:財政難で勧告どおりに実施できない自治体側の場合:1. 見送りや減額の理由を、財政指標など数字で示して公表する2. 職員団体との交渉記録を残す。代償措置が機能していないという批判への備えになる3. 翌年度以降に実施する見通しを示す4. 人事委員会がない市町村では、国の人事院勧告や県の勧告との差を説明できるようにしておく

時効(請求できる期限):本条に特定の時効はない。一般には消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用されるが、地方公共団体に対する金銭債権は地方自治法236条により原則5年で時効となる。勧告は、例年8月の人事院勧告の後、9月から10月に出されることが多く、給与条例の改正は11月から12月の議会で審議されるのが通例である

学説

通説・判例:人事委員会の給与勧告は、争議権や協約締結権を制約された地方公務員に対する代償措置の中核と位置づけられる。勧告に法的拘束力はないが、尊重されることが制度の前提とされ、長期の不実施は代償措置の機能不全として問題視されうる。

改正沿革 AI による整理

  • 要検証 旧仮名遣い「少くとも」が残っているため、昭和25年(1950年)制定時の文言が維持されている可能性が高い。ただし改正履歴は未確認であり、人による確認が必要

改正の年表

  1. 1.昭和25年(1950年) 新設:地方公務員法の制定により、人事委員会による給料表の報告及び勧告の制度が設けられた。

ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。

地方公務員法の全文を見る所属する編章節を開く:第四節 給与、勤務時間その他の勤務条件

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

次に調べる

判例を探す:条文単位の判例の紐づけは準備中です。上のカードから法令名で検索できます。裁判所「裁判例検索」で探す ›