地方公務員法 第38条の7(廃置分合に係る特例)
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職員であつた者が在職していた地方公共団体(この条の規定により当該職員であつた者が在職していた地方公共団体とみなされる地方公共団体を含む。)の廃置分合により当該職員であつた者が在職していた地方公共団体(以下この条において「元在職団体」という。)の事務が他の地方公共団体に承継された場合には、当該他の地方公共団体を当該元在職団体と、当該他の地方公共団体の執行機関の組織若しくは議会の事務局で当該元在職団体の執行機関の組織若しくは議会の事務局に相当するものの職員又はこれに類する者として当該他の地方公共団体の人事委員会規則で定めるものを当該元在職団体の執行機関の組織若しくは議会の事務局の職員又はこれに類する者として当該元在職団体の人事委員会規則で定めるものと、それぞれみなして、第三十八条の二から前条までの規定(第三十八条の二第八項の規定に基づく条例が定められているときは当該条例の規定を含み、これらの規定に係る罰則を含む。)並びに第六十条第四号から第八号まで及び第六十三条の規定を適用する。
この条文の基本情報
廃置分合に係る特例とは何ですか?
定義廃置分合に係る特例とは、地方公務員法第38条の7に定められた規定で、「職員であつた者が在職していた地方公共団体(この条の規定により当該職員であつた者が在職していた地方公共団体とみなされる地方公共団体を含む。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 地方公務員法第38条の7(廃置分合に係る特例)は、日本の地方公務員法に含まれる条文です。
- 地方公務員法第38条の7の条文原文は「職員であつた者が在職していた地方公共団体(この条の規定により当該職員であつた者が在職していた地方公共団体とみなされる地方公共団体を含む。」で始まります。
- 地方公務員法第38条の7は第六節の二 退職管理に置かれています。
- 地方公務員法の公布日は昭和25年12月13日です。
- 地方公務員法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 地方公務員法第38条の7の前の条は地方公務員法第38条の6です。
- 地方公務員法第38条の7の次の条は地方公務員法第39条です。
- 地方公務員法第38条の7には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
地方公務員法(昭和二十五年法律第二百六十一号)第38条の7 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000261 - 本サイト収録
地方公務員法(昭和二十五年法律第二百六十一号)第38条の7(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000261/38_7
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点地方公務員法38条の7は、市町村合併等で元在職団体の事務が他団体に承継された場合、承継団体を元在職団体とみなし、再就職者の依頼等規制と罰則を引き続き適用する規定。
Q · 勤めていた町が合併でなくなったら、元職員の口利き規制も消えるの?
消えない。合併後の新団体が古巣とみなされ規制は続く
地方公務員法38条の7により、合併などで元在職団体の事務が他の地方公共団体に承継された場合、承継した団体が元在職団体とみなされます。旧組織に相当する部署の職員(人事委員会規則等で定める者)が旧組織の職員とみなされるため、38条の2の依頼等の禁止、職員の届出義務、60条4号から8号および63条の罰則がそのまま適用されます。離職後2年の起算点も合併では動きません。
解説
元職員の口利き規制は、その人が「どこに在職していたか」に結び付いている。地方公務員法38条の2は、役所を辞めて建設会社やコンサルなどの営利企業等に再就職した元職員(再就職者)を対象にする。離職後2年間、古巣の職員に対して自社との契約や処分(役所が企業に直接下す許可・指名停止などの決定)について働きかけることを禁じている。では、その古巣の町が合併で消えたらどうなるか。「元在職団体」がもう存在しないのだから規制も消える、という読み方ができてしまう。本条はこの穴を塞いでいる。合併後の新市を元の町とみなし、旧町の建設課に相当する新市の部署の職員を、旧町の建設課の職員とみなす。罰則もそのまま引き継がれる。役所の看板が変わっても、窓口の向こう側の規制は一日も途切れない。合併直後の混乱期には「もう別の役所だから」という油断が生まれやすいが、法律はそこを最初から想定している。
法的な位置づけ
地方公務員法38条の7は、地方公共団体の廃置分合により元在職団体の事務が他の団体に承継された場合のみなし規定である。承継団体を元在職団体と、その執行機関の組織または議会事務局のうち相当するものの職員を元在職団体の職員とみなし、再就職者による依頼等の規制および関連罰則の適用を継続させる。
よくある質問 AI による整理
Q1地方公務員法38条の7とは?
市町村合併などで元の役所の事務が他の自治体に引き継がれた場合に、引き継いだ自治体を元の役所とみなし、元職員の依頼等規制を続けさせる規定です。
Q2廃置分合とは何ですか?
地方公共団体の廃止・設置・分割・合併・編入をまとめた呼び方です。地方自治法7条が市町村の廃置分合の手続を定めています。
Q3再就職者の依頼等規制はいつまで?
原則として離職後2年間です。ただし在職中に自ら決定した契約・処分に関する依頼は期間の定めがありません。合併しても起算点は変わりません。
Q4合併後に採用された職員への依頼も違法?
対象になりえます。規制の相手方は旧組織に相当する新団体の部署の職員であり、面識の有無や採用時期は基準になっていません。
Q5元職員の口利きを受けた職員は何をすべき?
その場で断り、日時と内容を記録して、人事委員会等に届け出ます。38条の2第7項に基づく届出義務です。
Q6「相当する組織」は誰が決める?
承継した地方公共団体の人事委員会規則(人事委員会を置かない団体では規則)で、相当組織の職員またはこれに類する者の範囲を定めます。
Q7合併後の口利き違反は罰則の対象?
対象です。本条は38条の2以下に係る罰則と60条4号から8号、63条も合併後にそのまま適用すると明記しています。
Q8条例で規制を強化している場合も引き継がれる?
引き継がれます。38条の2第8項に基づく条例が定められているときは、その条例の規定も含めて適用されると本条に明記されています。
この条文についての質問 AI による整理
Q1合併前に辞めた人なら、新しい市とはもう関係ないですよね?
関係ある。38条の7により、事務を引き継いだ新しい団体が「元在職団体」とみなされ、旧組織に相当する部署の職員への依頼が規制される。実務のポイント:どの部署が「相当する」かは新市の人事委員会規則等で決まる。合併時の組織対照表を手元に置いておけば、グレーゾーンの大半はその場で判別できる
Q2頼みごとをしただけで逮捕されるんですか?
刑事罰の中心は、職務上の不正な行為やすべき行為をしないことを求める依頼(60条)と、在職中の不正と再就職を結び付けた行為(63条)である。それ以外の依頼違反は秩序罰や懲戒の問題として扱われる構造になっている(最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:実務上いちばん効くのは刑事罰ではなく、職員の届出をきっかけに始まる任命権者の調査と、公表による会社の信用低下である
間違えやすい点 AI による整理
- 「合併前の町の元職員だから、新市の職員とは無関係」という問いの立て方そのものがずれている。規制の基準は旧町時代の同僚個人ではなく、旧町の組織に相当する新市の部署である。合併後に採用された、面識のない職員であっても、相当部署にいれば依頼の相手方になりうる
- 罰則があることは知っていても、その重さまでは知られていない。職務上の不正な行為(またはすべき行為をしないこと)を求める依頼は刑事罰の対象になり(60条)、在職中の不正と再就職を結び付けた行為はさらに重い拘禁刑の対象になる(63条)。本条はこれらを合併後もそのまま適用させる(最新の改正状況をご確認ください)
- 元職員にとっては「昔の職場への近況報告のついで」でも、法律から見れば、再就職先の利益のために古巣の意思決定に手を伸ばす行為である。自分では雑談のつもりでも、受けた職員には届出義務があるので、その一言は記録に残る形で表に出る
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 役割 | 38条の7:合併等で元在職団体が消えた場合のみなし規定 | 38条の2:再就職者による依頼等の禁止の本体 38条の3:違反の疑いを把握した任命権者の報告 |
| 規制の相手方 | 承継団体のうち旧組織に相当する部署の職員等 | 元在職団体の執行機関の組織等の職員 (規制の相手方ではなく任命権者の手続を定める) |
| 発動条件 | 廃置分合により元在職団体の事務が他団体に承継されたこと | 営利企業等に再就職した元職員が職務上の行為を要求・依頼すること 職員の違反行為の疑いがあると思料すること |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は離職後3年間、在職中の職務と直接関係する営利事業の役職就任を制限する就職制限型であり、日本のような依頼行為そのものを禁じる構造とは異なる
韓国は退職公職者による在職機関への不正な請託・斡旋を禁じ、就業制限(第17条)と併用する二層構造をとる
ドイツは退職後の職業活動を届出・許可制で管理し、公務上の利益と衝突する活動を禁止できる事前規制型
米国連邦法は元職員が元の所属機関に対して一定期間、特定事項について接触・代理することを刑事罰付きで禁じる。地方政府は州法・条例で個別に規律する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 旧 A 町の土木課長を退職し、地元の建設会社に顧問として入った。翌年、A 町は B 市に編入合併された。新市の道路課にいるかつての部下に「今度の工事、うちの見積りも前向きに見てやってくれ」と電話した。役所の名前が変わっていても、この電話は38条の2が禁じる依頼として扱われうる
- 合併で新市の職員になったあなたのところに、旧町時代の上司から「昔のよしみで」と、ある許認可の相談が持ち込まれたらどうする? 本条によって新市の相当部署の職員も規制の相手方に含まれる。依頼を受けた職員には人事委員会等への届出義務がある(38条の2第7項)
- 離職日から2年まで、あと3か月。合併したからもう関係ない、と営業をかけるのは早すぎる。起算点は合併で止まらないし、リセットもされない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 依頼を受けたら、その場で明確に断る。曖昧な返答は避ける2. 日時、相手、依頼内容、関係する契約・処分をその日のうちにメモする3. 38条の2第7項に基づき、人事委員会規則等の定める手続で届け出る4. 自分の部署が旧町のどの組織に「相当する」かは新市の規則で決まるため、不明なら人事担当に確認する
訴えられた側:1. 離職日と在職部署を確認し、2年の規制期間内か、在職中に自分で決めた案件(期間の定めなし)に当たるかを整理する2. 合併後の相当部署を新市の規則で特定する3. 依頼に当たりうる接触はすぐにやめ、社内で窓口を別の担当者に移す4. 任命権者の調査(38条の3以下)に呼ばれたら、弁護士に相談したうえで事実関係を正確に説明する
時効(請求できる期限):規制期間は原則として離職後2年間。在職中に自ら決定した契約・処分に関する依頼は期間の定めがない(38条の2)。合併があっても起算点は動かない。罰則の公訴時効は刑事訴訟法250条による(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 平成26年(2014年)改正、平成28年(2016年)4月1日施行 地方公務員法及び地方独立行政法人法の一部を改正する法律により、退職管理の規定(38条の2以下)が整備された際に新設されたものと考えられる。以後の改正の有無は人による確認が必要
改正の年表
- 1.平成26年(2014年) 新設:地方公務員法及び地方独立行政法人法の一部を改正する法律により、退職管理の規定(38条の2以下)が整備された際に設けられたものと考えられる。平成28年(2016年)4月1日施行。以後の改正の有無は e-Gov で要確認
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