出入国管理及び難民認定法 第52条の4(監理措置決定の取消し)
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- 主任審査官は、次の各号のいずれかに該当するときは、法務省令で定めるところにより、監理措置決定を取り消さなければならない。
- 一第五十二条の二第二項の規定により保証金を納付することが条件とされた場合において、被監理者が、同項の法務省令で定める期限までに保証金を納付しなかつたとき。
- 二前条第六項において準用する第四十四条の三第六項の規定により監理人の選定が取り消された場合、監理人が辞任した場合又は監理人が死亡した場合において、被監理者のために新たに監理人として選定される者がいないとき。
- 2.主任審査官は、被監理者が次の各号のいずれかに該当するときは、法務省令で定めるところにより、監理措置決定を取り消すことができる。
- 一送還を実施するために被監理者を収容する必要が生じたとき。
- 二逃亡し、又は逃亡すると疑うに足りる相当の理由があるとき。
- 三収入を伴う事業を運営する活動若しくは報酬を受ける活動を行い、又はこれらの活動を行うと疑うに足りる相当の理由があるとき。
- 四監理措置条件に違反したとき。
- 五次条の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をしたとき。
- 3.前二項の規定により監理措置決定を取り消した場合には、主任審査官は、監理措置決定取消書を作成し、これを退去強制令書とともに、入国警備官に交付しなければならない。
- 4.主任審査官は、第五十二条の二第二項又は第五項の規定による条件として保証金が納付された場合において、第二項の規定により監理措置決定を取り消したとき(同項第一号に該当した場合(同項第二号から第五号までのいずれかに該当した場合を除く。)を除く。)は、保証金の全部又は一部を没取するものとする。
- 5.入国警備官は、監理措置決定が取り消された者がある場合には、その者に第三項の監理措置決定取消書及び退去強制令書を示して、その者を入国者収容所等その他出入国在留管理庁長官又はその委任を受けた主任審査官が指定する場所に収容しなければならない。
- 6.入国警備官は、第三項の監理措置決定取消書又は退去強制令書を所持しない場合でも、急速を要するときは、監理措置決定が取り消された者に対し、監理措置決定が取り消された旨を告げて、その者を収容することができる。ただし、当該監理措置決定取消書及び退去強制令書は、できる限り速やかに示さなければならない。
この条文の基本情報
監理措置決定の取消しとは何ですか?
定義監理措置決定の取消しとは、出入国管理及び難民認定法第52条の4に定められた規定で、「主任審査官は、次の各号のいずれかに該当するときは、法務省令で定めるところにより、監理措置決定を取り消さなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 出入国管理及び難民認定法第52条の4(監理措置決定の取消し)は、日本の出入国管理及び難民認定法に含まれる条文です。
- 出入国管理及び難民認定法第52条の4の条文原文は「主任審査官は、次の各号のいずれかに該当するときは、法務省令で定めるところにより、監理措置決定を取り消さなければならない。」で始まります。
- 出入国管理及び難民認定法第52条の4は第四節 退去強制令書の執行に置かれています。
- 出入国管理及び難民認定法の公布日は昭和26年10月4日です。
- 出入国管理及び難民認定法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 出入国管理及び難民認定法第52条の4の前の条は出入国管理及び難民認定法第52条の3です。
- 出入国管理及び難民認定法第52条の4の次の条は出入国管理及び難民認定法第52条の5です。
- 出入国管理及び難民認定法第52条の4には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
出入国管理及び難民認定法(昭和二十六年政令第三百十九号)第52条の4 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/326CO0000000319 - 本サイト収録
出入国管理及び難民認定法(昭和二十六年政令第三百十九号)第52条の4(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/326CO0000000319/52_4
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点入管法52条の4は監理措置決定の取消しを定める。保証金の不納付や後任監理人の不在なら必ず取り消され、逃亡や無許可就労の疑い等なら裁量で取り消され、収容される。
Q · 監理人が辞めてしまったら、監理措置は取り消されるの?
後任の監理人がいなければ、必ず取り消される
入管法52条の4第1項第2号により、監理人の辞任・死亡・選定取消しの後に新たな監理人として選定される者がいないとき、主任審査官は監理措置決定を取り消さなければなりません。本人に違反がなくても裁量の余地はなく、取消し後は入国警備官が監理措置決定取消書と退去強制令書を示して収容します。辞任前に後任候補を確保しておくことが唯一の予防策です。
解説
2024年6月10日、日本の入管収容に新しい出口ができた。監理措置である。収容されずに、あるいは収容を解かれて、監理人の監督のもとで社会の中で暮らせる。だが同じ改正で、その出口を一瞬で閉じる扉も同時に作られた。本条の構造は二層だ。第一層は取消しが義務になる場合、保証金を法務省令の期限までに納めなかったとき、そして監理人がいなくなり後任が選定されないとき。この二つで主任審査官に裁量はない。あなたが条件を完璧に守っていても、監理人が病気で辞任し代わりがいなければ、取消しは避けられない。第二層は裁量による取消しで、逃亡や無許可就労は「疑うに足りる相当の理由」があれば足り、事実の証明までは求められていない。そして取り消された瞬間、入国警備官が収容する。第6項により、急を要するときは取消書を所持していなくても、取り消された旨を告げるだけで身柄を取れる。あなたの自由は、あなた自身の行動だけでは守りきれない設計になっている。
法的な位置づけ
監理措置決定の取消しとは、出入国管理及び難民認定法第52条の4に基づき、主任審査官が被監理者に対する監理措置決定の効力を失わせる処分をいう。保証金の不納付および後任監理人の不在の場合は必ず取り消され、逃亡の疑い等の五事由の場合は裁量により取り消される。取消し後、被監理者は入国警備官により収容される。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.監理措置決定書で条件と保証金期限を確認 決定書に記載された監理措置条件、保証金の額と納付期限、届出事項をすべて書き出し、被監理者・監理人・家族で共有する。保証金は着金日で期限を管理する
- 2.予備の監理人候補を確保 監理人の辞任・死亡に備え、後任を引き受けられる人物や支援団体をあらかじめ決めておく。後任不在は1項2号の必要的取消事由となるため、辞任と同時に選定を求められる状態にする
- 3.届出を期限内に正確に行う 次条(52条の5)の届出を漏れなく行い、控えを保管する。住居や生活状況の変化は都度確認し、虚偽や記載漏れがないよう監理人と二重チェックする
- 4.取消し時は該当号を特定し訴訟と執行停止を準備 監理措置決定取消書の写しを確保し、1項か2項か、第何号かを特定する。審査請求の道はないため、弁護士に依頼して取消訴訟と執行停止の申立てを同時に準備する
よくある質問 AI による整理
Q1監理措置の取消しとは
主任審査官が監理措置決定の効力を失わせる処分です。入管法52条の4が根拠で、取り消されると被監理者は入国警備官により入管施設等に収容されます。
Q2監理措置が取り消される理由は何がある?
計七つです。保証金の不納付と後任監理人の不在は必ず取消し、送還のための収容の必要、逃亡や無許可就労の疑い、条件違反、届出違反は裁量で取り消されます。
Q3監理人が辞任したら本人は収容される?
新たに監理人として選定される者がいなければ、主任審査官は取り消さなければなりません(1項2号)。本人に落ち度がなくても収容に直結します。
Q4監理措置の保証金 いつまでに納付?
期限は法務省令で定められ、監理措置決定の際に示されます。期限までに納付しないと1項1号の必要的取消しとなるため、着金日ベースで余裕を持って納めることが重要です。
Q5監理措置取消し後、すぐに収容される?
はい。入国警備官は監理措置決定取消書と退去強制令書を示して収容しなければなりません(5項)。任意の出頭を待つ仕組みにはなっていません。
Q6取消書を持っていなくても収容できる?
できます。急速を要するときは、取り消された旨を告げるだけで収容でき、取消書と退去強制令書はできる限り速やかに示せば足ります(6項)。
Q7監理措置取消しの取消訴訟 いつまで?
処分を知った日から6か月、処分の日から1年以内です(行政事件訴訟法14条)。ただし送還を止めるには執行停止の決定を早期に得る必要があります。
Q8届出を忘れたら監理措置は取り消される?
届出をしない、または虚偽の届出をしたときは、2項5号により裁量で取り消されえます。住居変更など事務的な漏れも対象になりうる点に注意が必要です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1監理措置って、仮放免とどう違うんですか?
仮放免(第54条)は収容されていることを前提にした一時的な解除です。監理措置(第52条の2)は監理人という第三者の監督を前提に、社会内で処遇する枠組みです。取消事由は本条に七つ並び、うち二つは主任審査官に裁量のない必要的取消しです。実務のポイント:仮放免は今も併存しており、どちらで社会に出るかは入管の判断です。監理人の候補を見つけられない人はそもそも監理措置に乗れない。人的つながりの有無が、制度の入口を分けている
Q2取り消されたら、まず入管に不服を言えばいいんですよね?
その窓口はありません。外国人の出入国に関する処分は行政不服審査法第7条第1項第10号で審査請求の適用除外です。さらに行政手続法第3条第1項第10号により、聴聞や理由提示の規定も適用されません。争うなら直接、取消訴訟と執行停止です。実務のポイント:適用除外でも記録まで消えるわけではない。保有個人情報の開示請求で入管側の記録を取りに行き、訴訟前に何号該当かを固めておくと、執行停止の疎明が一段強くなる
Q3保証金は、取り消されたらもう全額戻ってこないんですか?
必ず没取されるとは限りません。第4項が没取を定めるのは第2項による取消しの場合で、しかも第2項第1号(送還のための収容の必要)だけに該当したときは対象から外れます。没取の範囲も「全部又は一部」です。実務のポイント:どの号で取り消されたかが金額に直結するので、取消書の該当号の記載は必ず写しを取ること。送還準備のための取消しか、逃亡の疑いかで、立て替えた家族の数十万円から数百万円が変わる
Q4働いていないのに「働いていると疑われた」だけで取り消せるんですか?
第2項第3号は「疑うに足りる相当の理由があるとき」と定めており、就労の事実の証明までは要件になっていません。相当の理由の有無は訴訟で争えますが、処分の段階の判断は行政が行います。実務のポイント:疑いの材料は人の出入りや目撃といった断片で足りてしまう。稼働の実態がないことを後から証明するより、通院記録や生活費の出所を日常的に残す方が効く。反証の準備は、疑われる前にしかできない
間違えやすい点 AI による整理
- 監理措置は仮放免より安定した地位だと受け取られがちだが、取消事由は必要的二つ、裁量的五つの計七つが条文に明示され、届出義務違反という引き金まで加わっている。社会内で暮らせる自由度が上がった分だけ、引き金の数も増えたというのが条文の実像である
- 「疑うに足りる相当の理由」という文言を読んだことがあっても、その深刻度まで理解している人は少ない。これは犯罪の証明でもなければ、行政が就労の事実を確定させる必要があるという意味でもない。目撃情報、知人からの通報、出入りの頻度、その程度の材料で第2項第3号は発動しうる。刑事裁判の「合理的な疑いを超える証明」とはまったく別の世界の基準で身体拘束が動く
- 「取り消されたら、まず入管のどこに不服を申し立てればいいのか」という問いの立て方そのものが外れている。外国人の出入国に関する処分は行政不服審査法第7条第1項第10号で審査請求の適用除外であり、役所の中に不服を持ち込む窓口はそもそも存在しない。争うなら最初から裁判所、しかも収容されたままで、である
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 入管法52条の4:監理措置決定の取消事由と取消し後の収容 | 入管法52条の2:退去強制令書発付後の監理措置決定と保証金条件 入管法54条:仮放免 |
| 監督の担い手 | 監理人の不在自体が必要的取消事由となる | 監理人の監督を前提に社会内処遇を認める 監理人を前提としない一時的な収容の解除 |
| 保証金 | 期限までの不納付は必要的取消し、2項による取消しでは全部または一部を没取(2項1号のみ該当は除く) | 300万円を超えない範囲で保証金の納付を条件にできる 仮放免でも保証金の納付を条件とできる |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も暫予収容に代わる収容替代処分を設け、条件違反の場合に収容へ移行しうる構造をとる。監理人に相当する第三者の不在を独立の必要的取消事由とする規定は見当たらない
韓国は保護の一時解除と、逃亡や条件違反を理由とするその取消し、保証金の国庫帰属を定める。日本の監理措置と仮放免を合わせたような制度設計
ドイツでは送還のための拘束は裁判所の命令によるもので、執行の停止と撤回も裁判所が判断する。行政限りで身体拘束に移行する日本とは司法関与の度合いが異なる
米国は保釈金付き釈放や条件付き parole を認め、行政がいつでもこれを撤回できると定める。撤回後の再拘束に行政裁量が広い点は日本と近い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 支援団体のボランティアとして監理人を引き受けた。半年後、本人が知人の店を手伝って日当を受け取っていたと分かる。監理人にも届出義務が課されており、黙っていれば自分が過料の対象になりうる(最新の改正状況をご確認ください)。届け出れば本人は第2項第3号で収容される。この板挟みの構造を、引き受ける前に説明してくれる人はほとんどいない
- もし監理人が突然入院して辞任したら、本人はどうなるのか? 第1項第2号は、新たに選定される者がいないとき主任審査官は取消しを「しなければならない」と定める。本人の落ち度はゼロでも収容される。監理人が一人しかいない体制は、そのまま本人の身柄リスクとして積み上がっている
- 保証金の納付期限は法務省令で定まる。一日遅れただけで第1項第1号、裁量の余地のない取消しになる。振込の着金日を甘く見た人から順に収容される。
- 収容されてから入管が送還の手配を固めるまで、数日しかないことがある。取消処分の取消訴訟を起こしても、執行停止の決定が出なければ送還は止まらない。あと72時間で裁判所に何を出せるか、その準備を収容された後から始めるのでは間に合わない
- 同居の家族として、毎月の届出書をあなたが代わりに書いていた。住居の変更を書き漏らした、それだけで第2項第5号の「届出をせず」に当たりうる。事務の不備が、そのまま身体拘束の理由として条文に並んでいる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 監理措置決定取消書と退去強制令書の写しを必ず確保し、根拠が第1項(必要的)か第2項(裁量的)か、第何号かを特定する。2. 審査請求の道はないため(行政不服審査法第7条第1項第10号)、取消訴訟と執行停止の申立てを同時に準備する。3. 保証金の没取は第2項による取消しに限られ、第2項第1号のみに該当した場合は対象外なので、該当号の特定は金銭面にも直結する。4. 新たな監理人候補を並行して探し、再度の監理措置決定を求める道を閉ざさない
訴えられた側:監理人を引き受ける前に三点を確認する。1. 届出の範囲と頻度、違反時の過料の有無(最新の改正状況をご確認ください)。2. 自分が辞任したとき後任がいるか、いなければ第1項第2号で本人は必ず収容される。3. 保証金を立て替えるなら、第2項による取消しで没取されうる前提で金額と出し手を決める。引き受けた後に降りるという選択は、本人の身体拘束に直結する
時効(請求できる期限):本条自体に期限の定めはない。取消処分を争う場合の出訴期間は、処分を知った日から6か月、処分の日から1年(行政事件訴訟法第14条)。ただし実務の勝負どころは出訴期間ではなく、送還が実施される前に執行停止(同法第25条)の決定を得られるかであり、収容から数日という単位で動く。保証金の納付期限は法務省令で定まるため、決定書の記載を必ず確認する
改正沿革 AI による整理
- 令和5年(2023年)法律第56号、令和6年(2024年)6月10日施行 監理措置制度の創設に伴い新設。退去強制令書発付後の監理措置について、保証金未納と監理人不在を必要的取消事由、送還のための収容の必要・逃亡の疑い・無許可就労の疑い・条件違反・届出義務違反を裁量的取消事由として列挙し、取消し後の収容手続と保証金の没取を定めた
改正の年表
- 1.令和5年(2023年) 新設:令和5年法律第56号による入管法改正で監理措置制度が創設され、退去強制令書発付後の監理措置決定の取消事由、取消し後の収容手続、保証金の没取を定める本条が新設された。令和6年(2024年)6月10日施行
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