航空法 第111条の4(安全上の支障を及ぼす事態の報告)
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本邦航空運送事業者は、国土交通省令で定める航空機の正常な運航に安全上の支障を及ぼす事態が発生したときは、国土交通省令で定めるところにより、国土交通大臣にその旨を報告しなければならない。
この条文の基本情報
安全上の支障を及ぼす事態の報告とは何ですか?
定義安全上の支障を及ぼす事態の報告とは、航空法第111条の4に定められた規定で、「本邦航空運送事業者は、国土交通省令で定める航空機の正常な運航に安全上の支障を及ぼす事態が発生したときは、国土交通省令で定めるところにより、国土交通大臣にその旨を…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 航空法第111条の4(安全上の支障を及ぼす事態の報告)は、日本の航空法に含まれる条文です。
- 航空法第111条の4の条文原文は「本邦航空運送事業者は、国土交通省令で定める航空機の正常な運航に安全上の支障を及ぼす事態が発生したときは、国土交通省令で定めるところにより、国土交通大臣にその旨を…」で始まります。
- 航空法第111条の4は第七章 航空運送事業等に置かれています。
- 航空法の公布日は昭和27年7月15日です。
- 航空法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 航空法第111条の4の前の条は航空法第111条の3です。
- 航空法第111条の4の次の条は航空法第111条の5です。
- 航空法第111条の4には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
航空法(昭和二十七年法律第二百三十一号)第111条の4 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC0000000231 - 本サイト収録
航空法(昭和二十七年法律第二百三十一号)第111条の4(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/327AC0000000231/111_4
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点航空法111条の4は、日本の航空会社に、省令で定める安全上の支障を及ぼす事態が起きたとき国土交通大臣への報告を義務付ける。事故に至らない不具合も対象となる。
Q · 飛行機が不具合で引き返したら、国に報告されるの?
省令の対象事態なら、航空会社が国に報告する
航空法111条の4により、日本の航空会社(本邦航空運送事業者)は、国土交通省令で定める「航空機の正常な運航に安全上の支障を及ぼす事態」が発生したとき、国土交通大臣へ報告しなければなりません。けが人や機体損傷がなくても対象になりえます。事故や重大インシデントは機長の報告(76条・76条の2)と運輸安全委員会の調査の対象で、本条はそれとは別に会社単位で事故の芽を拾う仕組みです。
解説
ニュースで「〇〇航空機、エンジン不具合で羽田に引き返し」という短い記事を見たことがあるだろう。事故ではない。けが人もいない。それでも国土交通大臣のもとには、その件の報告書が必ず届いている。航空法111条の4は、日本の航空会社(本邦航空運送事業者)に対し、国土交通省令で定める「航空機の正常な運航に安全上の支障を及ぼす事態」が起きたら、大臣に報告することを義務付けている。ポイントは、報告の対象が「事故」より手前にあることだ。事故や重大インシデントは機長の報告義務(76条、76条の2)と運輸安全委員会の調査に乗るが、本条はそれ未満の不具合、つまり事故の芽を会社単位で拾い上げる網である。どの事態が対象かは航空法施行規則で列挙されており、航空会社は「報告するかどうか」を自分の都合で選べない。乗客であるあなたにとっての意味は明快だ。機内アナウンスで「機材の不具合により」と聞いたとき、その出来事は国の記録に残る仕組みになっている。そして、国はそれを集計し、安全情報として公表している。あなたが航空会社を選ぶとき、その公表データは使える材料になる
法的な位置づけ
航空法第111条の4は、本邦航空運送事業者が、国土交通省令で定める航空機の正常な運航に安全上の支障を及ぼす事態の発生時に、国土交通大臣へ報告する義務を定める規定である。名宛人は機長個人ではなく事業者であり、事故・重大インシデントに関する機長報告(同法76条・76条の2)とは別系統の報告制度として位置付けられる。
よくある質問 AI による整理
Q1航空法111条の4とは何ですか?
日本の航空会社に、国土交通省令で定める安全上の支障を及ぼす事態が起きたとき、国土交通大臣へ報告する義務を課す規定です。
Q2安全上の支障を及ぼす事態とは具体的に何ですか?
航空法施行規則で列挙される事態で、エンジン停止や部品脱落などの不具合が典型例とされます。最新の対象範囲は施行規則で確認が必要です。
Q3航空会社の報告はいつまでに出す必要がありますか?
報告の時期・様式は国土交通省令で定められ、発生後すみやかな報告が求められます。具体的な期限は最新の施行規則を確認してください。
Q4けが人がいなくても航空会社は報告しますか?
します。本条の対象は事故ではなく安全上の支障を及ぼす事態なので、けが人ゼロ・機体無傷でも省令の対象事態なら報告義務が生じます。
Q5航空会社が報告を怠ったら違法ですか?
違法です。報告義務違反や虚偽報告には罰則が定められており、国は事業改善命令(112条)を出すこともできます。条項・金額は最新法令で確認を。
Q6航空会社の不具合報告は公表されていますか?
国土交通省は集まった報告を整理し、航空輸送の安全に関する情報として公表しています。会社ごとの傾向を確認する材料になります。
Q7外国の航空会社にも111条の4は適用されますか?
本条の名宛人は「本邦航空運送事業者」、つまり日本の航空運送事業者です。外国航空会社の扱いは別の規定によるため、個別に確認が必要です。
Q8機長の報告義務と航空会社の報告義務は同じですか?
別物です。機長は事故・重大インシデントを76条・76条の2で報告し、会社は本条で省令の対象事態を組織として報告します。
この条文についての質問 AI による整理
Q1引き返しって、事故扱いになるんですか?
なりません。事故や重大インシデントは機長の報告(航空法76条、76条の2)と運輸安全委員会の調査の対象ですが、引き返しの多くはそれ未満です。ただし原因が施行規則の対象事態なら、本条に基づき会社から国へ報告されます。実務のポイント:引き返しは安全文化が機能している証拠と見る専門家が多い。無理に飛び続ける会社のほうが怖い
Q2報告しなかったら、航空会社はどうなるんですか?
本条の報告義務に違反した場合や虚偽報告をした場合には罰則が定められています(最新の改正状況をご確認ください)。加えて、国は事業改善命令(航空法112条)を出すことができます。実務のポイント:実務で重いのは罰金より、監査の強化と改善命令の公表による信用の失墜である。だから会社は迷ったら報告に寄せる
間違えやすい点 AI による整理
- 「事故を起こしていなければ、国に報告する必要はない」と考えるのは誤りである。本条の対象は事故ではなく、施行規則が定める「安全上の支障を及ぼす事態」であり、けが人ゼロ、機体無傷でも報告対象になりうる
- 報告義務は機長個人のものだと思われがちだが、本条の名宛人は航空運送事業者、つまり会社である。機長の報告義務(76条、76条の2)とは別のレイヤーで、組織として事態を把握し国に上げる責任が課されている。現場が報告しても、会社のどこかで止まれば会社の違反になる
- 乗客の立場から見れば「引き返し」はただの遅延と迷惑である。だが法の視点から見れば、引き返しは安全上の判断が機能した証拠であり、報告と原因究明の起点である。苛立ちの矛先を間違えると、事態の本質を見誤る
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 報告義務者 | 航空法111条の4:本邦航空運送事業者(会社) | 航空法76条:機長(事故発生時) 航空法76条の2:機長(重大インシデント) |
| 対象となる事象 | 省令で定める安全上の支障を及ぼす事態(事故未満の不具合を含む) | 航空事故 事故が発生するおそれがあると認められる事態 |
| その後の流れ | 国土交通大臣への報告、集計・安全情報としての公表 | 国土交通大臣への報告、運輸安全委員会の調査 国土交通大臣への報告、運輸安全委員会の調査 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾でも航空運送事業者に対し、飛航安全に影響する事件の民航局への通報を求める規律がある。具体的な条項は最新法令で要確認
韓国は航空安全義務報告として、航空機の運航に関わる安全障害等の報告を義務付けており、日本の本条と同種の制度
ドイツを含む EU 加盟国では、EU 規則が民間航空の事象報告を統一的に義務付け、組織内報告と当局報告の二層構造をとる
米国は定期航空運送事業者に機材の不具合等を FAA へ報告させる Service Difficulty Reports 制度を設けている
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 離陸20分後、機長から「計器に不具合が表示されたため出発空港へ引き返します」とアナウンス。乗客は苛立つが、会社側はこの瞬間から報告義務の対象かどうかの判断に入っている。引き返しは、多くの場合、安全上の支障の芽を摘むための判断である
- もし着陸後の点検で、機体のパネルが一枚なくなっていることに整備士が気付いたら、どうなる? 部品脱落は落下物として地上の誰かを傷つけうる。気付いた時点で、会社は報告と原因調査を同時に走らせることになる
- あなたは航空会社の運航管理部門の担当者。夜勤明け前に、ある便でエンジン1基の停止が報告された。報告書の提出期限を意識しながら、整備記録、乗員の報告、フライトデータの保全を朝までに揃えなければならない
- 「小さな不具合だし、報告すると監査が入って面倒だ」。社内でそうささやく上司がいた。報告を怠れば、本条違反として罰則と事業改善命令(112条)の対象になりうる。その声に従った現場の人間も、無関係ではいられない
取るべき行動
被害を受けた側:乗客として引き返しや欠航に遭った場合、まず搭乗券、アナウンス内容、遅延時間を記録する。補償は運送約款に基づくため、航空会社の約款を確認する。安全面の説明が不十分だと感じたら、国土交通省が公表する安全情報で同種の事態を確認できる。けがや物損が生じたなら、運送契約上の責任を前提に航空会社へ書面で請求する
訴えられた側:航空会社や運航・整備担当として当事者になった場合、事態が施行規則の対象事態に当たるかを速やかに判定し、該当すれば社内の報告ラインに乗せる。フライトデータ、整備記録、乗員の報告を保全する。報告を遅らせたり内容を薄めたりする指示を受けたら、指示の内容と日時を記録し、安全統括の責任者や社内通報窓口に上げる。虚偽報告は会社だけでなく関与者にも跳ね返る
時効(請求できる期限):本条自体に時効の定めはない。報告の時期・様式は国土交通省令(航空法施行規則)で定められ、事態発生後すみやかな報告が求められる(具体的期限は最新の施行規則をご確認ください)。乗客の損害賠償請求には特定の時効はないが、一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用される
- 航空法 第76条事故発生時の機長の報告義務
- 航空法 第76条の2重大インシデントの機長報告義務
- 航空法 第112条事業改善命令による是正担保
- 航空法 第111条の6安全情報の整理・公表(現行効力を要確認)
- 運輸安全委員会設置法 第2条航空事故・事故兆候の定義と調査対象
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